最近、コラムニストの太田さんと話題が近いこともありまして、今回も彼の投稿を受けての投稿になります。
太田さんのコラムはこちらフリューゲルホルンです。
この太田さんのコラムの中で「トランペットはタイプ違いが計6種類あります。」とありますが、実はその倍以上の種類が存在します。今回はその辺のことを書いてみようと思います。
だれでも知っている一般的なトランペット、コンパクトにまとまったコルネット、そして太田さんが投稿されたフリューゲルホルン、この3種類は共に同じ長さの楽器で、当然同じ音域で演奏することができます。なので、通常トランペット奏者が楽器の持ち替えで演奏すします。じゃ、なんで3つもあるの???というと音色が全然違うんですね。ジャズなんかだとパリっと決めたい曲などはトランペットを、優しく、メローで、しっとり歌いたい曲はフリューゲルホルンを…という風に曲調に併せて楽器の組み合わせを考えたりします。クラシックの場合、オーケストラなどでは、実はコルネットとフリューゲルホルンは「滅多に」使いません。吹奏楽(学校のスクールバンドみたいな形体のバンド)では、時々出てきますが。英国式ブラスバンドでは、逆にトランペットはまず使用せず、コルネットとフリューゲルホルンが独立したパートとして存在します。
さて、通常トランペット奏者が演奏するこの楽器たちですが、実は、仲間じゃないんです。人種、種族そのものが違う位に。トランペットはトランペット属、コルネットとフリューゲルホルンはサクソルン属といいまして、コルネットとフリューゲルホルンは「仲間」ですが、トランペットは仲間じゃないんですね、実は。
サクソルン属については次回語るとして、今回はトランペット属について。
ご存知のトランペットですが、特徴はパイプが円筒形、直管であること。円筒形でまっすぐのパイプ部分が比較的多いので、音がストレートに、パリっとしています。ので、よくファンファーレとか活躍します。パイプを曲げるとその分、息の流れや振動などなどが制限されてしまい、結果音は柔らかくなって、いや、こもった音になってしまいます。なので、例えばオリンピックのファンファーレみたいに、野外で、しかも相当広いスペースで、これでもか!!!というほどに華やかに演奏したい場合、究極的には一本の直線の管にしたい所。そこで、こういうトランペットが搭乗します。名前は「ファンファーレ・トランペット」(別名アイーダトランペット)
こんなにスッキリと(笑)。ヴェルディの歌劇「アイーダ」の中で、ステージ上で演奏するためだけに作らせたと言われているので、アイーダトランペットとも呼ばれます。これを曲げると通常のトランペットになるんですよ。
その逆がポケットトランペット。太田さんの投稿の中にもあります。こっちはとにかくコンパクトに、持ち運びしやすいようにと作られた、いわばお遊び要素のトランペットでグルグル巻いてます。
こんな感じです。グルグル巻にしても、管の太さが殆ど変わらない円筒管なのがトランペット属の特徴です。この3つとも、同じ音の高さの楽器です。
このポケットトランペットに関してだけは、正直な所、実用的とは言えません。ウケ狙いですね。
この他に、トランペットの管の半分の長さのピッコロトランペットというものがあり、バロック時代の「超」高音域のコンチェルトとかでよく使われます。
逆に長くなったアルトトランペット、バストランペットなども存在しますが、実際にはほぼ廃れた楽器で通常目にすることはありません。実はアルトトランペットなるものを所有しておりますが、今日本で寝てます。バストランペットはトロンボーンで代用したり、バストランペットであってもトロンボーン奏者が担当したりします。もう、トロンボーンでいいんじゃね?ってことで、今はめったに出てこないですが、オーケストラとかでこの楽器を指定している場合があるので、その際搭乗します。
とりあえず、トランペットの仲間はこんな感じです。太田さんのコラムの中でC管という記述がありますが、その辺に関しては次回に回します。なんか、楽器の事書いていたら、どんどん火が付いてくるというか、マニアックに語りだしてしまう。さて、誰の役に立つのやら…。
トンガの鈴木です。毎日暑いです。鬱陶しいくらいに。
2つ前で、自分のパートナーたちということで、自分が演奏する楽器を紹介しました。枢機卿誕生のニュースがありましたので、一つ挟んでおりますが…。その楽器の流れで「楽器の癖」というものを書いてみようと思います。トランペット奏者の太田さんのシリーズ物コラム『指とピストン』と多少リンクしますので、そちらも併せて読んでいただくとよろしいかと。
前回書いた通り、昨年末帰国した際に、Ebソプラノコルネットという楽器を購入致しました。名の知れたブランドメーカーだと、まぁ、軽く30万円位するし、ほんとにいいものだとその倍以上はしたりします。車で例えると細部にまで極上をこだわりぬいたスーパーカーと大衆車の違いくらい?でも、僕がそんな高級なものを持ってても、それこそ宝の持ち腐れなので、日本の某楽器商店のブランドの安いのを購入しました。懐も寂しいしね。楽器を始めたいんだが、高くて手が出ないという人などに、手軽に体験してもらいたい、楽器人口の底辺を広げたい、だけど、ちゃんとある程度、きちんとした「楽器」としてというコンセプトだそうで、帰国時にその店舗で試奏させてもらったら、値段の割には良さげな手応えでしたので、トンガ帰国直前に購入。恐らくですが、中国の楽器製造工場から購入し、それをそこの楽器店のメンテナンスチームが組み立て、調整を行って販売しているものと思われます。中国は粗悪品もかなり多いのですが、最近は多少レベルが上がってきているようですね。それとも、そのメンテナンスチームの腕がいいのか?僕はこのブランド気に入りましたよ。トンガでもお勧めしたい。
通常トランペットやコルネットと言うのは、1.33mの長さのBb管というものですが、僕が買ったのはそれの2/3ほどの短さのEb管というもの。当然Bb管より人口が少ないので、研究され尽くされてないらしい(笑)。なので、楽器の精度も個体差もBb管以上にあります。
管楽器は、通常機械で作られます。パーツによっては職人さんの板金技術を用いて手作業だったりしますが、それは高級品の話。なので、同じ型番の楽器でも、色々と個体差があります。同じ材質、同じ 設計図でも。息が通りやすいとか、抵抗があるとか、ないとか。あとは、実際に発せられた音の硬度、広がり具合、などなど…。かなりマニアックにチェックし ます。なので、本当は楽器を買う時は、まず型番、タイプを選定(この辺は財布との相談ですね)、ついで、できれば同じ型番の楽器を幾つか出してもらって吹き比べ、自分に一番しっくり来る 楽器を購入する。できれば、プロや先生同伴で。僕のトランペットは、大学のトランペットの教授と共に選定しました。全く同じ楽器を10本以上揃えてもらって、取っ替え引っ替え同じ楽器を吹き比べて、 5本に絞り、3本に絞り、最終的に1本に。もう25年経ちますが、まだ元気です。去年のオケの時も問題なく。同じラッパ吹き(大学の同級生とか)に吹かせても、「この型で、こんなに吹きやすい楽器はそうないぞ!」と言われるくらい。良い楽器に巡り会えました。そして楽器購入後は その楽器と自分との相性や、その楽器の癖などを個性を見つける旅が始まります(笑)。要は楽器購入までは第一印象にすぎないんです。ヤマハさんなどは、比較的個体差が少なく、安定しているというので、高級機種から低価格帯のものまで人気がありますね。なので楽器を購入される際は、できれば誰か信頼できる人に同伴してもらうことをお勧めします。もし誰もいない場合は、店員さんにじっくり付き合ってもらいましょう。比較的放置プレーされた場合は、その楽器店に「二度と」足を踏み入れない方がいいです。楽器は結構一生ものなので、店員さんとの出会いが楽器との出会いになってもおかしくないし、不具合などのメンテナンスも相談できますし…。専門店の店員さんは、結構マニアックですので、相談するといろんな引き出しから話が飛び出して面白いですよ。
Junkstageのラッパ奏者のコラムニスト、太田さんの『指とピスト ン』シリーズ(ここと、ここと、ここと、ここ)で、「音程が気持ち悪いので替え指を…」というくだりがあるのですが、そういう癖を見つけて、修正していきます。楽器の修正はかなり難しいの で、通常は自分を修正していきます。因みに、太田さんの楽器と僕の楽器は、同じメーカーで、恐らく同じ型なんじゃないかなと思われますが、僕の楽器ではその音に関して、特に疑問を思っ たことはありませんが、それは単に僕が音痴で、こだわりがないだけかも知れません。でも、実際にその音に関する音程の悪さと言う話は、正直な話あまり聞いたことがない、というか、初めて聞きました。なので、そういう癖があるんでしょうね、楽器に。管楽器というものは、概して小さくなるに連れて楽器の精度が落ちていくようで、通常の指使 いでの音程の悪さが目立ってきます。Ebコルネットは通常のトランペット、コルネットの2/3の長さなので、それこそ替え指の嵐です。新しい楽器、しかも それほど質の高くない楽器なわけで、その癖探しには賛美歌がもってこいなのです。
今、僕は教会の聖歌伴奏バンドで演奏するのがメインですが、実際に賛美歌を演奏しながら、その実、トレーニングだったり(笑)。一人で練習すると、多少の音程のゆらぎは気にならないのですが、人と合わせること によって、音程のズレが明確になってくる。替え指やトリガー等でどの位調節すればいいのかわかってきます。今はこの状態です。ただし、癖が分かったとしても、実際には、その吹いている音が和音の中でのどの音か?どういう役割を持っているのか?ということで、その都度その都度、常に微調整していかなければなりませんが。癖がわかってくると微調整の加減がしやすくなる程度の話です。楽器の癖と、その楽器に対して自分がどうアプローチすればいいのか…。音程の問題もそうですが、吹奏感の違いも把握します。どこまで吹いたらオーバーブローしちゃうとか、合奏の中でのバランスの取り方とか…。
前々回の投稿の写真、トランペットに U字や丸いパーツがあり、ピッコロトランペットにも丸パーツがあるのですが、ちょうど見えない(笑)。フリューゲルホルンやEbコルネットにはトリガーと呼ばれるレ バーが見えると思いますが、これを操作すると、特定のパイプ(1番と3番、もしくは3番のみ。構えた時の手前から)の長さを伸縮させることができ、微妙な音程もここで調整で きる仕組みになってます。太田さんの場合、音程の悪い問題が2番ピストンのみ押さえるところだったので、微調整ができなく、替え指しか対処できなかったというわけ ですね。それでもできない場合は、口で微調整です。ただ、極端に短い音の場合は、前後の音に影響しますし、面倒なので、流しますが(笑)。そんなわけで、今は聖歌伴奏をしながら、その実、自分の楽器の癖を探してたりします。今回の楽器は安物の楽器だった割には、音の抜け方、まとまり、吹きやすさ など、意外とトータルバランスの良い楽器というのがわかってきました。安物と言っても、やはり数万から10万円近くはしますので、買った以上せめて元を取るくらいはお付き合いしてあげないとね。新しい楽器にどんどん息を吹き込んで、楽器を振動させ、楽器のポテンシャルを上げるか下げるかは、演奏者次第。なので、今は第一印象が過ぎ、交際を深めている感じでしょうか?ラッパと毎日「チュー」してます。僕は結婚してませんが、それに近い気がしますね。お付き合いして、結婚して初めて、相手の知らない部分を見つけ、いい具合に折り合いをつけていく…的な(笑)。相手の欠点をあげつらって文句をいうのは簡単ですが、常に微調整しながら仲良くやっていきたいものです。
この投稿、大多数の人にとっては「どうでもいい」ですね。読んで下さり、ありがとうございます。
昨日に引き続きましての連投です。
2月14日、バレンタインデーでしたが、こちらトンガはそんなものは記憶の外に吹き飛ばすような一大ニュースで盛り上がっておりました。主にカトリック教会内ですが。
わたくしは、コラムの初めの方に元修道者であることを明記しておりますように、クリスチャンで、カトリック教会に属しております。そのカトリックの総本山はイタリアにあるバチカン市国。そのトップにローマ教皇(法王ともいいます)がいます。カトリックというのは非常にヒエラルキーのある宗教形態を有しておりまして、教皇を頂点に、司教、司祭、助祭、信徒とクラス分け(語弊があるかな?)があり、助祭以上は「聖職者」と呼ばれ、男性のみで構成されています。そして、修道会というものが存在し、そちらには「聖職修道者」と「信徒修道者」が共に祈り、働いております。シスターってわかりますよね?彼女たちは修道者ですが、聖職者ではありません。信徒修道者です。あまり見かけないんですが、シスターの男性版ブラザーという人たちもいます。僕もそうでした。信徒でありながら、修道生活を行う人たちですね。そして、聖職者たちの中から、特別に教皇から直接選出される枢機卿という教皇の側近たちがいます。
と、こういうカトリックのヒエラルキーの話は置いといて、今回トンガで盛り上がったニュースはタイトルにあるように「トンガ人枢機卿が誕生した」ということ。枢機卿と言うのは、
カトリック教会における教皇の最高顧問である。重要な案件について教皇を直接に補佐する「枢機卿団」を構成すると同時に、個々の枢機卿は、教会全体にかかわる日常的な職務について教皇を助ける。
とウィキペディアにあります。教皇の側近ですね。日本人は過去5名枢機卿に選出されておりますが、既に他界されてますので、現在は一人もいません。そして、彼らは教皇が亡くなった場合、もしくは前教皇のように引退表明した場合に行われる教皇選挙、コンクラーベのメンバーとなります。ロバート・ラングドンの映画化された小説『天使と悪魔』は、このコンクラーベが基軸になっておりましたが、あれはあくまでも映画の話ですが…。教皇選出の条件は、この枢機卿団に属している80歳以下の枢機卿の中から、無記名投票により2/3の票を獲得した人が次期教皇となります。2/3を獲得し、教皇が選出されると、煙突から白い煙、2/3に満たなければ黒い煙で外部に知らせるのは有名な話ですね。そのコンクラーベは「鍵のかかった」という意味で、教皇選挙中はシスティーナ礼拝堂の一室に缶詰にされ、外から鍵がかけられ、選挙が行われるためだったのですが、どうやら2005年のコンクラーベから廃止されたようです。当然、外部、マスコミとの接触は厳禁で、破門されるそうです。彼はまだ53歳という若さで、現在の枢機卿メンバーの中では最年少となり、80歳という規定を考慮すると、2042年まであと27年もコンクラーベに参加することになります。
さて、今回その枢機卿に選出されたSoane Patita Paini Mafi(ソアネ パティタ パイニ マフィ)トンガ教区司教は、実は僕が所属している小教区(街にある教会)の出身でして、ご両親は既に他界されておりますが、彼を含め、彼の兄弟たちは僕の仲良しさん。だから、なおさらのこと驚いたわけです。時々彼のオフィスにふらっと立ち寄っても、時間があれば話し相手になってくれるし、カヴァと呼ばれるオセアニアの土着飲料の茶会みたいな所でも一緒になるし、会うと必ず名前で呼びかけてくれるようなそんな身近な人。穏やかで、面白くて、気さくなお人。ソロモン諸島から帰国する前にトンガに立ち寄った時、たまたま彼の司教叙階式(カトリック司祭の中から司教に任命される式)がありまして、それに参列しました。そういう意味でも、何かと関わりがあったりするし、その叙階式の祝いの席、よくわからないまま、半ば旅行客の自分がそこの学校のブラスバンドに放り込まれ、そこでその学校の校長先生に会って「君はどこの誰?」という話からトンガに居着くきっかけにもなった。あの年に彼が叙階されてなければ、僕はトンガで生活することにはならなかったんですよねぇ。ある意味、彼が僕とトンガとの接点だったりもします。
彼はトンガ教区司教でして、直接的にはトンガとニウエ(という人口1800人ほどの小さなトンガの隣の国で、NZ領)を担当してますが、同時に枢機卿としてオセアニア全域(多分オーストラリアとNZを除く)の司教顧問となるとのことで、彼の管轄エリアが、現在のカトリックでは最広域となるそうです。
因みに今回の選出ではトンガの他、大西洋の島国カボベルデ(すいません、初めて聞きました)やバチカンと外交のないミャンマー、ベトナムなどからも選出されて、「貧者のための教会」を掲げる教皇の途上国重視、脱西洋重視が浮き彫りになっているようです。新しい風を教会に吹き込んでください。
真ん中が新枢機卿、両端の太いのが彼の兄弟達。
雨がガッツリ降ったと思うと、今度はカラッと晴れたり、訳の分からない天候が続いてますトンガより、お元気ですか?そんな天候のため、こちらはメッチャ蒸し暑い日々が続いております。僕の部屋はどうも風通しがよろしくなく、室内温度35度になったりしますが、エアコンはありません。扇風機で我慢。しかも、網戸がないので、蚊が入り放題の、さされ放題。そのうちデング熱にかかるでしょうね。うちの近辺で結構続発してるらしいし。とりあえず、蚊取り線香で我慢。
さて、今回は僕の長年のパートナー達を紹介したいと思います。あ、楽器の話です。
過去のコラムでも書いていると思いますが、わたくし鈴木はトランペットを長年(30年は超えました。)やっております。小学校4年の時に小学校にあった金管バンド部に入り、トロンボーンに一目惚れしてトロンボーンを始めましたが、小学校5年になっても130cm位しかなかった僕には、トロンボーンのスライドが届かないという屈辱的な理由から、トランペットに変更。その直後に成長期を迎えて、届くようになったんですが、先生には「自分で変わりたいと言って来たんだから、もう変更はダメ」と言われトランペットへ。金管バンドですが、吹奏楽にも興味を持ち始めサックスがかっこいいと思ってまして、中学に入ったら吹奏楽部で絶対サックスをやる!!と意気込んでましたが、僕が小学校でトランペットをやっていたことは当然バレてましたので、「希望楽器はサックス」としか書いてなかったにもかかわらず、トランペット。中学3年辺になると今度はファゴット(バスーンとも言う)というダブルリードの低音の木管楽器(オーケストラなどで見かけるバズーカー砲みたいな茶色い楽器)に憧れて、高校に行ったらファゴットに…。実際には、寮生でして、部活禁止で当然吹奏楽部にすら所属してませんでした。トランペットは個人で。なので、そんな環境から音楽大学に行くと決めたので、トランペットは基本一人で練習して、月に一度大学のトランペットの教授に師事してました。なんか、トランペットから逃げ出したそうな流れですけど、トランペットはトランペットでかっこいいし、好きな楽器ですよ。そこは間違いなく。ただ、浮気症なんですね(笑)。大学にはトランペット科に入りましたが、翌年音楽学という研究方面へ転専攻。そこで、リコーダーとフルートの原型の「フラウト トラヴェルソ」という楽器に出会い、ようやく念願の木管楽器にたどり着きます。実はフルートはそんなに興味がなかったというか、管楽器の中で一番興味なかった楽器なんですけどね。やってみると意外と面白かった。でも、管楽器の中では、一番音が出なかったというか、出すのに苦労した楽器でもありますが。
という訳で、まぁ、トランペットは腐れ縁状態にありまして、トンガにやってきたら、それこそ管楽器は金管楽器しか存在しないと言ってもいいくらいの環境でしたので、トランペットをやっていて今から考えるとほんとにラッキーだったのです。という訳で、ここでようやく僕の楽器紹介します。
ご存知、トランペット。高校2年の半ばに購入しまして、今だ現役バリバリ。今年で25年目になります。
こちらは、ピッコロトランペットという小さなトランペット。管の長さは上の通常のトランペットの半分しかありません。こちらは27年。実はトンガに来てメッチャ大活躍してくれてます。よく見かけるピッコロトランペットは4本ピストンが多いのですが、僕のは3本。楽器が軽くなって、コロコロと軽快な音で気に入ってます。
見かけない楽器ですが、実はフリューゲルホルン。東欧はチェコのメーカー生まれ。通常はトランペットと同じようなピストンなのですが、ここのメーカーはホルンと同じようなロータリー式。廉価モノで安かったのと、形状があまり見かけないものだったので、ソロモン諸島に出向く前に購入。遊び目的ですね。
そして、新参者のソプラノコルネット。こちらトンガでは、英国式ブラスバンドが基本的なブラスバンド形態でして、管の長さ的には、上記の通常のトランペットとピッコロトランペットの中間。英国式ブラスバンドでは最高音域を担当します。英国式ブラスバンドではトランペットを使用せず、コルネットを使います。トランペットは基本的に円筒形のパイプ形状であるのに対し、コルネットは円錐状。簡単にいうと、トランペットはマウスピースの差込口から3番ピストンまで、パイプの直径がほとんど変わりませんが、コルネットは差込口がだいぶ小さくなっているため、差込口と3番ピストン付近とでは直径そのものに広がりがあります。そのためトランペットは、明るく、ストレートな音が出るのに対し、コルネットはちょっとダークな、柔らかい音が出るのが特徴です。当然マウスピースも全く違って共有できません。僕はピッコロトランペット(Bb管)で、ソプラノコルネット(Eb管)の楽譜をその場で読み替えながら演奏してましたが、今回の帰国の際、購入しました。これから頑張ってくれると思います。移調演奏は、正直しんどいんです。
以上がトランペットの仲間たちです。因みに使用頻度としては、
ピッコロトランペット>>>>>>>>>>>>>>>>フリューゲルホルン>>トランペット
という感じで、通常のトランペットが一番触らなかったりする。イベント事でソロを頼まれたりするときだけですね。合奏ではほとんど使いません。これからソプラノコルネットがピッコロトランペットに取って代わるはずです。ただ、今までBb管のみでやってきたため、Eb管と言うのは楽譜上の音と、実際の音のイメージが大分違いまして、Eb管の楽譜上の音でも、吹き始める前に「Bb管ではこの音」というのを意識しないと、一人でパニックに陥ってしまいますので、まだまだ修行が足りませんね。
それから、金管楽器奏者は、人によってはマウスピースに拘る人が多いのですが、その点僕は全くこだわりがない。基本的に同じものを使い続けています。マウスピースは唇に当たる「リム」、マウスピース内側のカップの浅さや深さ、形状(U字だとか、V字だとか)、あとは、一番細く、くびれてる所の幅とか、ストローと呼ばれるマウスピースの長い足の部分とか、息を吹き入れた時の抵抗だとか、こだわりはじめるとほんとにキリがない。僕はプロではないし、楽団に入ってコンクールに出るとかでもなく、トンガで好き勝手に吹いているだけなので、やはり吹き慣れたマウスピースが一番しっくり来てますので。正直僕レベルでは、マウスピースを変えただけでは、音に変化はそれほど見られないと思われますので。カタログなどではフリューゲルホルンやコルネットは、トランペットのマウスピースと比較して紹介されていますので、フリューゲルホルンはトランペットと、ソプラノコルネットはピッコロトランペットと、それぞれ同じ型のマウスピースを使っています。拘りはないのですが、やはり吹き心地が変わってくると、それはそれでストレスになりそうだし。気分の問題か、単に冒険が嫌なのか…。
と、トランペットの仲間たちのことを、金管楽器を吹かない人には、ほんとに「どうでもいい」話を綴ってきましたが、実は、最近このトランペットの仲間たち以上に吹きまくっている楽器がひとり居ます。
こいつですね、ご存知フルート。ケース収納写真ですが。最近のメインだったりします。人前では一度しか吹いたことありませんが、カラオケCD付き楽譜を購入して、ほぼ毎日吹いてます。今度、近くのカフェで吹かせてもらおうかなぁ…なんて思ったりもしてます。
あとは、こいつ。
上記にもあるフラウト・トラヴェルソ。プラスチック管です。通称蛍光灯(というらしい)。音大の音楽学の実習でやったものですが、昨年購入しました。こちらは、この楽器が大活躍するバロック時代に楽器製造家の第一人者と言われたステインズビージュニアという人の、元は象牙製の楽器のレプリカ。かなり忠実な楽器で「プラスチック管のくせに…」と定評のあるものですが、実はモダンピッチ(A(ラ)=440Hz)でなく、バロックピッチ(A(ラ)=415Hz)で、半音ほど低いんです。なので、人とは合わせられない。カラオケCDも使えない…。もう一つ別のモダンピッチの型にすればよかったかなぁ…と、若干の後悔は残しますが、ネット情報によると吹奏感、音色はこちらの方が断然いいらしい。伴奏音源を415Hzに調整して作るしかないか…。
という訳で、長々と僕のパートナーたちを紹介しました。
若干、雨続きのトンガより、お元気ですか?
昨年後半より始まるトンガの夏(日本の反対ですね)は、気温が上がらず、雨が降らず…という夏らしくない夏が始まりまして、日本からトンガに戻ってきた1月半ばよりようやく夏らしくなってきたみたいです。今週は比較的雨続き。トンガでは雨水を飲料水、生活用水として活用しているので、この夏は各家庭(ほとんど)にある雨水タンクが空になってしまってましたが、これで少しは潤うかも…。
そんな雨の中、実は自分の運転免許証が1月末で期限切れを迎えていることに気が付き、日本で言う所の免許センターに行って来ました。
日本のような運転講習などはなく、一年分の更新料(60パアンガ、およそ3400円位)を支払うだけで、5分で完了します。楽ちん。運転免許証なので、当然顔写真がプリントされているわけですが、自分で写真を持っていくのではなく、カウンターに設置されたカメラ(skypeなどビデオチャットなんかで使う程度のカメラです(笑))で撮影し、電子ペン(?)でサインを記録し、カードにプリントアウトするわけですが、驚いたことに、更新の時はデータベース上にある顔写真をそのまま流用。写真は更新しないのね…。写真撮るだろうと、ちゃんとした服来てきたのに…。ま、いいや。問題ないなら。
因みに、トンガに旅行等で来られる際、こちらでレンタカーを借りることもできます。当然運転免許というのが必要になりますが、トンガは国際運転免許証の加盟国に入っておりませんので、国際運転免許証を取得してくる必要はありません。免許センターに行って、30パアンガだか40パアンガ(1700円~2300円程度)を支払ってトンガのビジターズドライビングライセンスを取得する必要があります。自国の運転免許証を見せれば、その場で発行してもらえます。確か期限は3ヶ月有効。
日本の免許は西暦で記載されてないし、アルファベット記載もないので、もしかすると言いがかりつけてくる人がいるかもしれませんので、国際運転免許証があれば全く問題はないです。それがあれば、トンガに来るために立ち寄らなければならないNZ、オーストラリア、フィジーでも使えますからね。僕は日本の免許を提出して、すんなりと発行してもらえましたが。
それから、自国の免許を持っていなくて、こちらで正規に取得しようとすると、パスポート等のIDと出生証明書を提出し、3ヶ月の練習許可書を出してもらい、自分で練習する(笑)。しかも一般道で個人責任で。その際、ナンバープレートの所に「L」の文字を書いた紙をはりつける。結構ダンボールの切れ端に「L」とマジックで書いてぶら下げているのをよく見ます。で、その3ヶ月以内に実地と筆記の試験を受けてパスすれば晴れて免許キャリアになれるということです。因みに、試験は実地と筆記それぞれ30パアンガ。ちゃんと試験があるんですね。
あ、免許は一年ごとの更新なのですが、恐らく120パアンガ払えば2年分の有効期限がもらえると思います。割引等は一切なし。それから、更新し忘れて、5年放置してたとすると、その5年分300パアンガ支払えば有効になります。このへんのルールはソロモンと同じだなぁ。こう考えると更新料がバカにならないなぁ…。5年で300パアンガ、17,000円位ですよ。
という訳で、免許センターに行ってきたので、免許について書いてみました。
皆様、こちらは暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?インフルエンザなど罹らぬようお過ごしくださいませ。こちらはというと、インフルエンザの代わりに、デング熱が流行っておりまして、在留邦人にも発症者が出た模様です。大使館からも警告が出されておりまして、その範囲のど真ん中がちょうど我が家付近だったりします。ソロモン、トンガ併せて11年めを迎えようとしておりますが、幸いデング熱もマラリアもすり抜けております。栄養補給と休息補給と蚊取り線香で乗り切ります。
さて、日本滞在中は何をしていたかというと、「こたつ・みかん・テレビ」の魔力に冒され、我が家にいるトイプードルたちにはあぐらの上で昼寝され、とにかくダラダラな毎日を過ごしておりました。今回の帰国の第一の目的は、父方の祖母が100歳を迎えましたので、その誕生日を祝うための帰国でした。100歳を迎えると総理大臣、県知事、市長のそれぞれの名前で祝賀状(と言うんですかね?)が届き、我が地方の地方有力紙の取材を受け、新聞にも掲載されました。市の福祉局の方、新聞記者によると、自分たちが担当した中で、飛び抜けて元気な100歳だそうです。僕から見てもかなり元気な100歳です。ほぼ毎晩、僕とビールで乾杯してましたし、数年前まで夏場は海水浴に行ってたらしいし…。いつまでもお元気で。
で、無事祖母の100歳の祝を終えまして、私はトンガへ帰国となります。
帰路は全く同じ航路で、成田-オークランド-トンガという旅程。前日に上京し、友人たちと1年半ぶりに会って、かなり早めの夕食会。翌日は我が社の本社訪問をし、成田へ向かいますが、そこでトンガタプ島近郊での海底火山噴火により、飛行機が結構しているニュースを耳にする…。とりあえずNZに行かないことには話しにならないので、予定通りに。今回は一度乗り遅れた経験があるので、かなり時間の余裕をもって。上野から成田まで1時間と計算してたんですが、実際はもっと長かったようです。ここがミスでした。すんなりとチェックインも済ませ、何故か出国前はいつもカツカレーが食べたくなってしまいまして、カツカレーを食し、案内に従って搭乗口まで向かいますが、これが一番端っこで遠すぎます…。そういえば、一年前は、館内放送で呼び出され、この長い道のりを「すいません」と連呼しながら、猛ダッシュしたことを思い出しました。人間そう簡単に変わらないです。
飛行機内の席は一番苦手など真ん中。通路側をいつも取るんですが、今回は取れませんで我慢するしかなかったのですが、僕がそこに座っていると両サイドがどうも同じグループさんだったみたいで、すかさず「同じグループですか?もしあれだったら、交代できますが、僕一人なので」と申し出た所、「是非お願いします。というか、なんでこんなにバラけて配置されたんでしょう?ありがとうございます」と。いやぁ、感謝されてますよ(笑)、僕が通路側に行きたかっただけなのに。とそれだけの会話しかしないのは日本人ですねぇ。もっとも夕方18:30のフライトだったので、後は寝るだけだったし。でも、結局、飛行機の中では映画3本見て、後はうつらうつらとしただけの10時間15分。なんで飛行機の中で眠れないでしょう、自分…。
オークランドでは約6時間待ちでしたので、やはり知人に迎えに来てもらう。今回はトンガ人ではなくサモア人。以前所属していた修道院のサモア人会員で、10年前にサモアで3週間ほどお世話になった人で、今は人事でNZに派遣されてるとのことで、僕が修道会を出る時はNZにその修道院は入ってなかったし、トンガにも入っていませんので、その情報が全くなく、たまたまフェイスブックで知りました。という訳で、いわば国境を超えた元同僚ですね。サモア人の他、オーストラリア人、インド人、ベトナム人という国際色豊かな一時でした。お世話になりました。
さて、そんな楽しい一時も過ぎまして、いよいよトンガへ向かうわけですが、先に書きましたが、海底火山噴火中でして、火山灰が4000m付近まで舞い上がり、月曜、火曜とすべてのトンガ行き便は欠航してました(トンガ国内線も)。それで事前に調べたものによると14:25のトンガ行きは欠航。僕の便は16:30で通常通りと表示されてましたが、どう考えても欠航するだろう…。と全く案内が信用出来ないし、僕は預け荷物をオークランドをスルーで頼んでおいたので、成田でチェックイン済み。サモア人の彼には「ダメだったら連絡するので泊めてね」と頼んでおきまして、とりあえず出国手続きへ。このへんはまぁ、問題なく…。待ち時間は近くにいた見知らぬトンガ人と仲良くなってしゃべりまくる。最後ちょっと一服して余裕かましていたら搭乗時刻になってることに気が付かず、またもや空港内ダッシュ…。というか、搭乗口の案内、なんで空白なんだよ!!!ここでまさかの欠航か???結構ギリギリに間に合いまして、乗り込みます。無事出発しますが、結構気圧の乱れ等もありまして、かなり揺れまくりでして、これは最悪の場合、直前で引き返すとかの可能性もあるのか??と不安要素満載のフライトでしたが、実際はなんてことなく無事トンガに到着。飛行機から所々赤潮のような形跡が見られましたが、どうもそれが噴火の影響らしい。とりあえず、無事につきましたが、今回の旅程はいろいろトラブル続き(もっとも実際のトラブルは自分の不注意ですが)でした。
トンガに戻ったその日から3日間が、今年の最高気温だったらしく、日本との気温の差、時差、睡眠不足で完全に「夏バテ」しまして、30分おきに水シャワー浴びたい数日でした。最近は夜眠れる気温なので大丈夫ですが。
という訳で、日本帰国記とトンガ帰国記でした。
日本帰国路について書き始めましたが、既にトンガに帰国してしまいました。せっかくなので続けて書きますが。筆不精なものでなかなか書き進められません。
前回はトンガからニュージーランドに移った話でした。
泊めていただいたトンガ人君。超巨体君でして、その晩は彼の強烈ないびきで何度起こされたことか…。そして、一度起きるとその騒音のため寝付けず…、そんな夜を過ごしているうちに、強烈なアラームが鳴り響き、起きてすぐ空港へ出発。超眠たい…。空港へ向かう途中で朝マックをテイクアウトし、「車内で」やはり食べる。チェックイン後、巨体君の手にあったもう一つのテイクアウト品を手渡され、「飛行機が出るまで食ってろ」って(笑)。今食べたばかりなのに、食べられません!という訳で、彼に返品。何度も「ほんとにいいのか?」と念押しされました。さすが食に関して寛容なトンガ人。そうでなければ、ああいう体型が続出はしない。でも、ホント、どうもありがとう。助かりました。と、お別れの挨拶とともに、借りてた巨体くんの巨大なジャンバーを返す。5XLでした。で、半袖に戻ったわけですが、日本は当然冬なので、NZの空港内の免税店の洋服売り場でジャンバーを一着購入。とりあえずこれ一つで日本の冬2週間乗り切る!!
飛行機内はほぼ満席でして、隣は8ヶ月の赤ちゃんを連れた女性でした。その赤ちゃんがまた可愛くて、結構遊んでおりましたが、子連れの奥様は、こういう時、場所はほんとに大変そうだと思いましたね。トンガは当然ながらNZなども子供に対してはかなり寛容でして、多少グズっても日本ほど露骨に嫌な顔しないし、周りがあやしてくれる。優しい国ですよねぇ。日本もこうあってほしい。ちなみにNZから日本(成田)まで約11時間弱。日本との時差はサマータイムを導入しているので、トンガと同じ+4時間。僕は時差ボケが嫌なので、基本的に長距離のフライトでも、基本的にあまり寝ることはなく、映画を見たり、音楽を聞いて過ごします。時々気がつけば寝落ちてますが。今回は「ホビット」を2作と「ロード・オブ・ザ・リング」の一作目を。そういえばホビットの撮影はNZだったんですよね。なので、NZ航空のセーフティービデオは「ホビット」のパクリで面白かったです。この会社のビデオは面白いですね。これを見るために乗ってるのかも。Youtubeで「NZ Airlines safety video」などで検索するといろいろ出ていますので、オススメします。
で、いよいよ成田に到着し、購入したてのジャンバーを羽織るものの、空港内は空調が効いてまして、暑い…。結局脱いで半袖のまま、電車のりばに移動。プラットフォームはさすがに風があったためジャンバーを羽織るものの、車内がまた暑くて、半袖に戻る。周りの日本人たち、そんなに着込んで、この車内の温度で暑くないの???あ、おかしいのは自分か…。結局上野の改札を出るまで半袖でしたが、さすがに駅から出ると半端ないっすね。ジャンバーを来て、ちゃんとジップも上まで閉じて耐えるしかない。
で、向かった先は居酒屋でして、大学の同期たちと忘年会をするということだったのでそちらへ。というか、ほぼ僕の帰国に合わせてプログラム組んでくれたみたいですけど。ほぼ20年ぶりの同級生もいたし、集まったほとんどは同じトランペットの師匠の同門たち。やはり同級生と言うのは特別ですね。しかも音楽仲間なので、その絆は濃い。ちなみに、食事中はジャンバーを脱ぐので当然半袖ポロシャツで食事し始めましたが、案の定「見てるこっちが寒くなる…」等のリアクションで、トンガネタは結構強烈な印象みたいですね。いつかこのメンバーで演奏旅行に来て欲しいけど、飛行機代がねぇ…。
で、翌日朝、トンガにはない楽器屋さんめぐりをしまして、お昼はカフェでまったりと。時間に余裕を持って成田に向かい某LCC機で実家へ向かいますが、自動チェックインができない…。係員に聞くと「すみません、時間が過ぎましたので対応できません。明日の便に乗り換える場合、3000円支払って変更できます。」その差、なんと2分…。恐らく同じ理由で結構な人が並んでまして、そこで1時間ほど待ちまして、変更完了しましたがどうしましょう?その時刻夕方4時過ぎで飛行機は翌朝9時過ぎ。17時間待ちですよ。朝7時過ぎにチェックインなので、空港から出るのも面倒だし…。ということで成田にできたというカプセルホテルへ向かい、カウンターで受付をしようとすると、もう一人の受付が受話器を置いた。で、僕が「一人ですけど空室あります?」と聞くと「すみません、今のこの電話で3名予約が入りまして、これで満室になりました。」なんと、ここは1分負けた…。orz。ここがNZだったら、トンガ人の友達に電話一本で迎えに来てくれて、泊めてもらえる人がたくさんいるんだけどなぁ…。結局、空港のロビー泊決定。寝過ごしちゃいけないという気持ちと、目の前にあったエレベーターの日本語と英語による「このエスカレーターは3階に登ります」のエンドレスアナウンスでほぼ眠れず、寝始めた所で照明のオフ、朝3時過ぎに照明がオン…。もう無理です…。結局そんな感じでロビーで一夜を過ごし、7時過ぎに無事チェックインを済ませ、搭乗。爆睡する予定の機内でも、何故かほとんど眠れず…。
帰郷後、その夜は、今度は小学校の同級生と忘年会でした。
と、こんな感じで日本に入国してからが大変な帰路でした。
次は、トンガ帰路ですね。
みなさん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
タイトルの通り、現在一時帰国中で、コタツから抜け出せない典型的なグータラ正月を過ごしております。コタツ、恐るべし…。あとミカンとテレビ(笑)
とりあえず今回は、帰国路について書いてみます。
12月26日にトンガを出国しました。空港まではJICAのボランティアさんが一緒の便だったので、車に乗せていただきました。感謝。空港まではあと10分辺りで、思わず「あっ…」と声を出してしまい、ジャンバーを忘れたことに気が付く。半袖帰国決定…orz
飛行機内は、なぜいつも冷房が効いているんでしょう?向こうは夏だから????
オークランド空港でボランティアさんとお別れし、在NZの元トンガ警察音楽隊の友達にピックアップされる。彼のうちで一泊することになってましたので。車に乗せられ、KFCでフライドチキンをテイクアウェーして、車内で一人頬張り、家に行くかと思ったら、連れて行かれた先は、在NZのトンガ人によるブラスバンドのクリスマスキャロル。知り合いが何人かいましたが、そのまま楽器が手渡され、強制乱入。帰国途中の飛行機待ちに立ち寄った、とりあえず関係ない国でもやってることが変わらない自分…。
NZは南半球ですが、トンガと比べるとだいぶ南。3時間なのでちょうど東京↔︎沖縄位なんですかね、トンガよりもっと涼しい。今季はトンガでも例年より涼しいのでNZはもっと涼しいことは想像出来てた。まぁなんとかなるだろう…。しかし、野外のクリスマスキャロルは夜10時過ぎまで。正直ですね、半袖には結構辛い。か〜なり寒かったんですよ。なのに隣のトンガ人のおっさんの額から首筋…、なんで玉のような汗が流れてんの????こっちは半分震えてんのに…。意味わからん‼︎‼︎
キャロル後、彼のおたくに帰宅し、彼の特大のジャケットをとりあえず借りて、あとは夜中まで乾杯‼︎アップルサイダーというのがあるんですが、これが旨いんです‼︎あ、リンゴの発泡酒ですね。甘酸っぱく、スッキリサッパリと飲みやすかったです。日本じゃあまりないのかな?
と言うわけで、思ったより長くなりそうなので、一旦ここで切ります。
では、また。
トンガの鈴木です。
雨が全然降りません。トンガでは結構な家庭に雨水タンク(雨樋からパイプを伝って貯めこむ奴)が結構な生活用水なんですが、色んな所で「タンクの水が尽きた…」という話を聞きますし、「お前のところのタンクはまだ水大丈夫???」と聞かれることもしばしば。水道水はかなりの高カルシウムの硬水でして、トンガ人的には「あれは飲むべき水じゃない…」もの。僕個人的にも「飲むなら雨水」。なので、水道水は食器洗い、洗濯、シャワー、トイレで、料理や飲料水は雨水だったりします。衛生的にはかなりヤバイと思うんですが、とりあえず、お腹壊してないのでOKです。
さて、ちょっと先の話になりますが、クリスマス後に一時帰国します。半月ほど。12月26日にトンガを発ち、ニュージーランドのオークランド経由で翌日夕方成田着。帰国は1月13日に成田発でオークランド経由で翌日トンガに到着するという旅程。ですが、如何せん、この時期…。飛行機代高すぎます…。往復で4200パアンガ。1パアンガ60円計算で、25万円ちょい。しかも、僕は実家が九州なので、国内移動費も加算…。オセアニアはいい国々なんですけど、旅費がかかるんですよねぇ…。特に今は円安だし。あ、個人的に僕は現地通貨払いなので、ガンガン円安に行って欲しい…。せめて、帰国用の費用を換金する時は。なので、最近、結構為替相場とにらめっこしてます。4月から6月辺りは15万円弱くらいで来れるそうですよ。因みにトンガからオークランドまで約3時間のフライト、オークランドから成田までが約11時間のフライトとなります。ニュージーランド、意外と近いようで時間がかかります。地図上では日本から右斜下30度位の方向性なので、地球の自転に沿ってフライトしないといけないようです。
今回は、大学の親しい仲間と小学校の仲間の忘年会をほとんど僕の予定に合わせて組んでくれたので、一年ぶりの日本を楽しみます。大学の同窓会に至っては、成田から直接です(笑)。それ以外は基本的に実家でグダグダ過ごしてると思いますが。
あぁ、日本は寒いんだろうなぁ。気温差推定30度(笑)。でも冬が好きなので、雪が降るといいなぁ…。雪降って離着陸できないは困りますが。
ようやく、多少夏らしくなってきました。
本日(11月27日)、トンガで国民総選挙が行われます。4年前に初めて行われた国会議員選で、今回二回目。詳しいことはあまり知らないのですが、それまでは王様の政治的権力が絶対でして、内閣も王様の任命により、不都合がなければ終身制。トンガには王族、貴族、平民の3つの身分が現在でもありまして、当時は議会に9人しか平民が入れなかったそうです。2006年に前々国王のTupou IVが亡くなり、その後民主化運動の流れ(みたいな)で、暴動が起き、首相が解任し、初めての平民出身の総理大臣が誕生しました。で、2010年に国民が議員を選ぶ選挙が行われるようになったわけです。因みに王様は基本的には日本の天皇陛下と同じようなポジション、扱いになっているようですが、政治が崩れたり、完全に行き詰まったりした場合、暫定的に政治を司る権利は残っているようです。
今回、107人の立候補(うち女性16人)で、かなり混沌として、誰が当選しそうなのかほとんどわからず、いわゆる本命がゼロらしいです。現首相も当選すら危ないとか言われているし…。話によると4年の任期制に変わってからトンガはおかしくなったという人もいます。いろいろ提案、計画をし、4年後には離れるわけなので、その計画などもお金だけ使って消滅など…。なので、この4年間、議員は自分の収入を増やすために動き回っているとか。後は某アジアの大国が金ばらまいているとか…。
こちらの選挙運動は日本と違って、選挙運動の日程が決まっているわけではなく、なんとなくアチラコチラにポスターが貼られ(早い人はもう数カ月前から)、そして、選挙演説は主にカヴァクラブ。カヴァとタバコの差し入れ付き。それってさ、アウトだよね(笑)。女性候補者はどこでやってるんでしょう???
そして、先々週辺りからプラカード持ちが該当に立ってたり、選挙カーとその賛同者が爆音及びクラクションを鳴らしまくって、街中をゆっくり走り回る。当然結構渋滞原因になってたり。僕の家はちょうどそのコースになっているようで、正直うるさくて叶わない…。
そんなこんなで本日選挙が行われています。基本的に投票拒否は認められていないのですが、投票するためには事前の登録が必要で(4年前に登録した人はそれが生きている)、前回、今回併せて51,448人(うち50.93%が女性)が登録しているようです。因みに21歳以上の成人。人口約10万人で結構20歳以下の未成年も結構いるので、比較的いい登録率なんじゃないですかね。当日は平日で、別に国際日になるわけでもないので、企業側は投票に行かせる義務があり(時間の確保ですね)、それを認めないと企業側にペナルティがあるとのこと。うちの従業員は投票に行ってから仕事に来いと言ってますが、来るのかなぁ…?因みに2006年に初めて行われたソロモン諸島の選挙は、休日にして選挙に行ってましたね。その後議会内の首相選でやはり某アジアの大国のビジネスマンが、金を議員にばらまいて、最後の最後にありえない大どんでん返しが起こってしまい、賄賂が発覚し、その国民経営のホテルや店舗などが焼き討ちにあってしまいましたが、こちらではそういうことにならないことを願います。
きっと大きく変わることはないと思いますが、いろいろ財政的な面でかなり危機状態みたいなので、なんとか好転してほしいと願ってますが、やっぱり何も変わらないのかなぁ?