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2014/12/18

今年の1月に、「指とピストン」と題したコラムを投稿いたしました。

多少の反響をいただけて、「続・指とピストン」「続々・指とピストン」と、計3回にわたって深追いさせていただきました。

それぞれリンクを貼らせていただきましたが、要は、「ピストンから指が離れないように気を付け始めた」という内容でした。

あれから約1年、ようやく8割方、できてきました。

(日々このことだけに着眼して練習しているわけではありません。何を吹くにしても、都度いろいろなことに注意しながら、考えながら練習しております。すべてなかなか上達していかないけれども…)

で、今回は、ここに至るまでの取り組みと、さらなる調査結果をご報告させていただこうと思います。

(なんか、どーでもいい感じが…)

さてさて。

まずは、昨年の記事を簡単におさらいさせてください(リンクを辿らなくても大丈夫なように…)。

指がピストンから離れないように、と思い立った理由は。

○中指と薬指を同時に押さえようと思った時、中指がピストンから離れているために中指が遅れる。

○これが弊害となり、とあるフレーズがどうにも上手く吹けず…。

○学生の頃に読んだ、とあるアメリカ人ジャズトランペッターのインタビュー記事を思い出した。

「指とピストンの間にコインを挟んで練習したよ。コインが落ちなくなるまでね。わっはっは」(最後の笑い声は、アメリカ人ぽいかなと思って…)。

このような流れで、「よし、今こそこれに取り組もう」と思い立った、という次第です(コインの練習はしていません。すぐに落ちてしまうので…)。

で、他の楽器はどうなんだろうとネットで調べてみたんですね。

すると、ピアノなりサックスなり、「鍵盤やキーから指を離さないように」と、早い段階で指導されているくさい、ということがわかってきました。

でも、自分は楽器を始めた小学生時代も、大人になって師匠についた時も、そのような指導は受けなかったなあ…。

と、ここまでが、最初のコラムの大体の内容です。

そしてそのコラムを受けて、知り合いのトランペッターの方お2人がコメントをお寄せくださいました。

ともに「意識したことはなかった(でも意識して確認したら、指は離れていなかったよ)」と。

というわけで、トランペットだけは、「指を離すな」と指導されていないくさい、ということもわかってきました。

(このあたりについては『続』や『続々』で綴らせていただきました)。

さてさて、そんなこんなでございまして。

この1年の取り組みについてです。

思っていた以上に、壁は高かったです。

(多分、ぼくに才能がない、というか運動神経が低い、というか指を動かす能力が低い、ということなんだと思います…)

特に、中指がピストンから大きく離れがちで、それを矯正するのが難しかったです。

薬指って独立していませんよね(中指、小指と一緒に動きがち)。

でぼくの場合、薬指だけを押そうとする時、逆に中指を上げて反動を付ける、というクセがついていたんです。

薬指の独立よりむしろ、中指が独立するかどうかがポイントとなりました。

とにかく中指は、何かつけて上がりがちなのです。

特に、人差し指と薬指を同時に押さえる運指の時に、この傾向は顕著でした。

どう集中しても、中指に「動くな」という信号が伝わらないのです。

とにかく、離れないように離れないように念じながら練習すること約1年…。

ようやく今、どのような局面でも概ね指がくっついたまま、という状況を作り出せるようになりました。

しかし、動きの滑らかさがまだ足りません。

むしろそこが重要ですから、実質はまだまだ道半ば、なのですが。

(なので本番では、滑らかさ重視で、指は時々離れます…)。

こんなところです。

しかし成果は感じられております。神様に感謝です。

さてさて。

この「キーなり鍵盤なりから指が離れないように」という観点は、本当に全楽器共通(トランペットを除き)の観点なのか、という問題について、最近、ちょっとだけ追加調査をいたしました。

ピアニスト、バイオリニスト、フルーティスト(フルート奏者)、それぞれに方々にお話を聞く機会が持てたのです(そのお三方+パーカッション、という編成のバンドのライブを観に行ったのです)。

すべてプロフェッショナルな方々です。

まず、ピアニストの方いわく。

「指導者にもよる。必ずしもそのように指導されるとは限らない気がするが、自分は楽器修得段階においてそれを意識し、指を離さなくても強く弾けるように練習した。もちろん今でも基本、指は常に鍵盤に触れている」とのことです。

バイオリニストの方いわく。

「普通、習い始めの早い段階で、弦を押さえていない時も大きく弦から離さないように、と教わる。自分も指導する際には、それを早い段階で教える」とのことです。

さて、フルーティストの方なのですが。

この方は超絶にお上手な方です。しかし演奏を見ていて、結構キーから指が離れる局面が多かったんですね。

高速フレーズの時は離れないんですが。

フルートではスルーされているんだな、と思いながら演奏を拝聴しておりました。

でも…。

サックス奏者とか見ても、キーから指が離れる人は少ない印象を持っていたので、意外な気もしつつ。

一応お聞きしました。

すると…。

「フルートではキーのストロークの深さはせいぜい2mmほど。それだけの動きですむのだから、離すべきではないし、離さないように指導されるのが普通です」

「あれ? お見受けしたところ結構離れていたように思ったのですが…」

「お…。自分は時々、敢えて離します。キーを叩きつけるその打音が欲しい時があるんです。タンギング(舌を使って音の立ち上がり、区切りを明瞭にする奏法)的に使う時もあります」

おー、こんな方が!

「でもこれは、人から怒られる奏法です。特に、修理の方からは(笑)」

ですって。

いやー、面白い話が聞けました。

いろいろなやり方があるんですね。

これを踏まえ今回の結論は以下です。

「人生は自由だ」

そしてやっぱり、概ね多くの楽器で、「キーなり、鍵盤なりから指を離さないように指導される」ということのようです。

そして、トランペットではそのように指導されるケースが少ない(これは前回の結論ですが…)。

これについては、機会を見てもうちょっと調査してみたいと思います。

ただ、トランペッターは、指よりも、口、息、この方面の技術会得が優先で、指のテクニックはあまり指導されない楽器、という傾向はあるように思います。

ちなみに前回、この話を書いた時、パーカッション関係の方も「手なり、スティックなりを、打面から離れすぎないようにしています」とおっしゃっていました。

さらにちなみに言うと、ボクシングもそうですよね。

構えたところからそのままパンチを繰り出します(反動をつけない)。

(そして、脱線…)。

押忍

2014/12/18 12:43 | 奏法について, 楽器自体について | No Comments

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