
東本願寺式 阿弥陀如来立像 柘植材 本体截金仕上げ
本体の大きさは5寸(約15㎝)です。
硬い材料ですが仕上がりがとてもキレイに出来上がりました。
北海道のお寺にお納めさせていただきました。
又、一つこのご縁に感謝いたします。
学校が休校になって1ヶ月過ぎ、
外出禁止令が出てからも間も無く1ヶ月になるイタリアです。
イタリアを代表するには田舎町過ぎますが、
イタリア人、
あんまり言うこと聞かない人とめっちゃ警戒する人と別れますね、、、
私は最初、あまり真に受け過ぎてもどうかと気楽にいたのですが、
ある日父ちゃんとスーパーへ買い出しへ行った時、
人口2000人のこの小さな町の一件のスーパー、
駐車場にぽつんぽつんと人が距離を置いて立って、
番号札を取れば50人待ち!
いつも明るい店員さんたちも疲れてイライラ、
殺伐とした空気に現実を見た気がして落ち込みました。
そこから買い物は1週間から10日置き、
外へは本格的に出ない生活が始まり、
同時に子供たちのそれぞれの学校から
オンライン授業のための承認やアプリのダウンロード、
市長の連絡、更新が続く法令、
外出のための自己申請書の更新が毎日のように変わったり、
とにかくスマホを1日中見ないと生活が出来ない日々でした。
当然目はチカチカ、頭はボーッ、思考能力が、、、、
昔風の馬の調教のようだなんて思いながらも、
怖いことになれるんですね。
まあ慣れながらも、最近は
「終わりのないSNSなんかは一回だけでもう見ない!」
と決め、
天然酵母でパンだけではなくケーキはどうか?
発酵ジュースの味を変えようか?
子供たちに昔買った版画の練習用のゴム版があるから
ハンコ作り、めっちゃ楽しい!
と、子供たちのオンライン授業中なかなか楽しんでいたかあちゃんですが、
今朝インターホンが鳴り出ると、
「市民保護局の者です。マスクをお届けに来ました!」
と。
慌てて玄関へ出ると階下に住む母ほどの年のリータが
「私のぶんも取って来て」と、もちろんと階段を4階から駆け下りると
4つ並んだ郵便受けを眺める局のお兄さんが、
「ああ、降りて来てくれたの!
「4」だよね!
気をつけてね!頑張ろうね!じゃあね!!」
久しぶりに喋る他人、
めっちゃ愛想の良いお兄さんにすっかり元気になり
いそいそと上まで上がりリータに
「ハイ!」と渡すと
「あんた!何個もらった!?」
私「全部で4袋だよ」
リ「袋に幾つ入ってる!? 2つでしょ!」
私「そうなの?あと2袋も残りの家に持って行ってくる」
リ「待ーちなさい!!!あんたはアホか!
2枚もらってあんなけありがとうありがとうって帰したの!?
家族のこと考えなさいよ!4人で2枚ってありえないでしょ!」
私「2枚あったら一人ずつしか出れないからいいんじゃない?」
と言い、もう1階下のアンナのベルを鳴らすと
ア「へ?マスク?もうもらったよ?」
私「何枚?」
ア「知らないけど1袋が私、
あと子供夫婦とその子供と全部で5袋」
(アンナ、一人暮らしです)
リ(上から)「あんたはアホか!なんと言うアホか!」
と朝からアホアホと叫ばれ続けた私ですが、
何かおかしいともう一度郵便受けを見に行くと、
リータのぶん、入ってました。
私の住むアパートは4家族が入っています。
我が家は4人であとはみんな1人暮らし。
お兄さんの言う「4」は私たち家族の数字であって
軒数ではありませんでした。
アベノマスク2枚が頭の中に強烈に入ってしまっていた私、
2枚で妙に納得してしまいました。。。
脳みそロックダウンです。
家に戻ってつくづく自分が言われた通り日本人だななんて思いながら、
フェイスブックを開けて見ると
「今日1人マスク2枚ずつ配ります」
ってちゃんと市長連絡書いてありました。
今日からまたよく読みます。
ジンジャー発酵、ジンジャーバグなんて呼ばれるものですが
生姜少し、砂糖少し、水でしばらく置くとブクブクしてくるので、
それを少しにジュースやシロップ水を混ぜると半日から1日で
爆発するくらいに発酵してブクブクジュースになります。
パンやケーキのイーストもここから粉を混ぜてすぐにおこせます。
冷蔵庫で時々生姜と砂糖を足すだけで
何年も持ってくれている我が家の幸せの一つです。
生き生き乗り越えましょうね。
昨今、パートナーシップ条例が各地で制定され、同性カップルの権利運動は、一定の成果を上げています。
法律上の『婚姻』ではないため、法的な権利保障とまではいかないまでも、同性カップルの存在が肯定され、社会に対して大きなインパクトを与えました。
しかし、重要なのはこれからです。
同性カップルの存在が、数としてハッキリと視認可できるようになり、そのことに対して、肯定する意見もあれば、逆に極端な拒否反応を示す人もいます。
同性パートナーシップを、同性婚かそれに類似する制度にまで、権利保障の面で高めることができるかどうかは、これからが正念場です。
『婚姻』を伝統的な家制度の柱と考える立場では、同性婚制度を認めることは難しいでしょう。
そうした考え方を否定するのか?それとも、考え方は肯定したうえで、共存を目指すのか?
セクマイ当事者だけでなく、国民的な議論が必要なのです。
往々にして、世論構成には、マスコミが大きな役割を果たします。
今、同性婚に関する世論をマスコミは明確に報道しているようには思いません。
一部の政治家や当事者ではなく、全国民的な議論を喚起していかなくてはならないのです。
パートナーシップ条例は、制定自治体によって、その内容や利用の前提基準が異なります。利用したくても、あまりのハードルの高さに制度の利用を諦めるカップルがいる自治体も存在します。
そのことは、ややもすると、同性パートナーシップ条例の欠陥を表しているとも言えてしまいます。
単に、同性パートナーシップ条例の利用件数で、同性婚制度への期待度を図ることはできないということを、きちんとアナウンスしておかなければなりません。
同性パートナーシップ条例が、全国的に統一的な内容になれば、利用しやすい基準設定になれば、当事者にもっと浸透するかもしれません。
いつになっても、現状に満足することなく、より良い発展を目指していく。
それが、権利擁護運動の不変の法則と言えるでしょう。
行政書士 中橋 優
関 侊雲先生の弟さんで映像作家の関勇二郎さんが映画賞を受賞しました。
その様子が本日の上毛新聞に掲載されました。
受賞されました賞は、自主製作映画などを対象にしたイタリアのミラノ国際映画祭で、外国語ドキュメンタリー映画部門の最優秀監督賞です。
映画は関先生を中心に仏師の世界を描いたドキュメンタリーとなっています。
関勇二郎さんは高校時代に映画監督を志し、ミュージシャンで俳優の星野源さん、同じくミュージシャンで俳優の浜野 謙太さんと共に自主制作映画を作ったことから映像作家の道へと進みました。その後アメリカに渡ってUCバークレー校で本格的に映画撮影の技法を学ばれました。
下記のリンクより上毛新聞の記事を読めますので、よろしければご一読下さい。
よろしくお願い申し上げます。
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/culture/184156
たいがい話が脱線しまくり、ちょっと気を抜くと時間も押してしまうトークイベントを大阪と横浜で開催します。字幕を作る時は1文字ずつ「あ~でもない、こ~でもない」と試行錯誤しつつ、じっくり考えるのですが話すとなると…。準備はするんですが、どうしても脱線してしまって。空気を読むというか、読まないというか、その場で反応がいいと感じると、そっちに話がいったりして…。
まずは今週末、大阪から。第七藝術劇場での「サスペリア」7月12日(金)19:35~の終映後のトーク(21時半位~22時位)。
http://www.nanagei.com/movie/data/1363.html
そして7月13日(土)に天六のブックカフェバー、ワイルドバンチでは14時~16時に「映画の字幕ナビ」出版記念トーク。
http://www.cinepre.biz/archives/25150
続いて同じ会場で17時~19時の予定で「サスペリア」の感想を語り合おうというイベントに登壇します。
http://www.cinepre.biz/archives/25164
そして来週末には横浜シネマリンで7月20日(土)に「サスペリア」(20時10分~)の終映後22時位から22時半位。(こちらは終了時間が少し遅いです…)
https://cinemarine.co.jp/suspiria/
「サスペリア」、「ダリオ・アルジェント監督」、「字幕」、「映画の字幕ナビ」、「桜坂劇場」、「ガチバーン映画祭」といったキーワードを中心に、イベントごとにテーマを分けて話していきます。(でも、それぞれ脱線しつつキーワードがクロスオーバーしていってしまうのかもしれません)
全ての会場で「映画の字幕ナビ」にサインします。お近くの方、時間に都合のつく方、よかったらぜひ!
8年近く前に翻訳したソフトです。昨年秋に公開された「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒット以降、人気急上昇したタイトルです。クイーンの素顔に迫るイギリスBBC製作のドキュメンタリーに加え、初来日の様子を収めた映像等々、4時間以上に及ぶ映像集になっています。ただ、日本語字幕が入っているのはリンク先にある国内盤DVDのみで、輸入盤やブルーレイがあった場合、それには日本語字幕が入っていないはずなので注意して下さい。音楽関係のソフトですがドキュメンタリーが中心なので字幕がある方が分かりやすいと思います。
宣伝はここまで。この後はお詫びです。
このソフトの本編であるドキュメンタリー部分を以前WOWOWで放映したのですが、それを録画していた視聴者の方から誤訳の指摘を受けました。正確には、その放映を見た視聴者の方がWOWOWのカスタマーセンターに連絡し、その内容が同局のプロデューサーに伝わり、そのプロデューサーがこちらに連絡してくれたという流れです。
『日本版DVDの字幕には複数誤訳があります。そのうち2カ所は、最悪の場合、世間のフレディ観を左右しかねない間違いです。』
1つは21分くらいのところ:
マネージャーの発言 “(Freddie)wasn’t out to the band”
誤【彼はバンドに集中していなかった】
正【彼はバンドにカミングアウトしていなかった】
参考までに、この次の字幕は【性的志向に悩んでいたんだ】でした。上の訳でもマネージャーの談話としては通じてしまうところがタチの悪い誤訳です。確かに「性的志向に悩んでいた彼はバンドにもカミングアウトしていなかった」とマネージャーが回想する方が自然ですね。
2つめは84分くらいのところ:
フレディの発言(シングル「ボヘミアン・ラプソディ」について)
“Either it goes out in its entirety, or not at all”
誤【永遠に残るか消滅するかだ】
正【曲全体でなければ出さない】
これはentiretyをeternityと思い違いをした誤訳です。
発売済みのDVDを直す事は現実的には難しいので、せめてここで説明しておきたいと思います。こうした誤訳が分かった場合、正誤表を入れる等したいところですがそれも難しいものです。ただ将来、ソフトが再プレスされる事があれば字幕自体を修正する機会があるはずです。もちろんこちらからも販売元の担当者にもこの件を伝えます。とにかく今はここで告白しておきたいと思います。
「映画の字幕ナビ」にも自分で書いていますが、こうした誤訳はどうにかして無くしたいものです。そう願い、それを意識して作業していてもこうして誤訳があるまま世に出てしまう…。字幕に限らず翻訳というものはマイナス評価になるしかない面が大きいものではありますが、現実として世に出てしまう誤訳はあるものです。ただ、今はこうしてネットで世界に情報を発信することができます。これを「正誤表」の代わりにさせて下さいとまでは言いませんが、何もしないよりマシでしょう。翻訳の仕事をしている当事者である僕がこう提案してしまうと甘えていると言われるでしょうが、こうした誤訳のデータベースを作れたらとも思います。そうすれば次に訂正できる機会があるコンテンツは、その時に訂正できる可能性が上がるから。「それなら自分でデータベースを作れ」と言われるかもしれません。それもやりたいところですが、残念ながら本業の翻訳をこなすのが精一杯です。これも本に書いていますが、字幕は翻訳家だけで完成させるものでもなく、チェックする人もいます。その意味でこうした指摘を受けた場合、ここに書いているように翻訳家自身が1人で表に立って詫びるというのも、場合によっては正しくない気もします。それでも今回のようにそれを知ってしまった場合、やはりこうして書くしかないと思っています。こうした誤訳を「無くす」のではなく「減らす」ために。そして、それが世に出た後の場合、次の機会に「訂正する」ために。問題提起というか、議論の出発点というか…。
いずれにせよ、特にクイーンのファンの皆さん、誤訳が入ってしまって申し訳ありませんでした。これをWOWOWに指摘してくれた方には感謝します。この方は「ソフトの訂正はムリだとしてもWOWOWで今後、またこれを放送する機会があったら直してほしい」という思いで連絡して下さったそうです。ありがとうございました。
今後も精進します。
2019年6月4日発売
「スター・ウォーズep4」ダスターシュート前の長い通路に影響を受けた「ギャラクシー・オブ・テラー」の通路に似た宇宙船の通路で、エイリアンがポッドを宇宙空間に放出するシーンから始まる作品です。このポッドにはじつは黒いナメクジ状の宇宙生物が入っていたようで、それが地球に飛来し、拡散し、とある大学町をパニックに陥れます。
そんな話なのですが、監督がSFやホラー愛のフレッド・デッカー。1986年の公開当時26歳か27歳の若手でした。彼の後輩で本作でも端役で出演しているシェーン・ブラックは「リーサル・ウェポン」の脚本を書いた才人。ブラックはペンシルベニア州ピッツバーグ出身で、ピッツバーグといえばジョージ・A・ロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」。先日アップした「ナイト・オブ・ザ・コメット」もそうですが、本作の原題も「ナイト・オブ・ザ・クリープス」です。「ナイト・オブ」を使っているだけで監督のジャンル愛が分かります。本作のエイリアンは人体に寄生し、チェストバスターにはなりませんが寄生された人間は生きたまま体をエイリアンに乗っ取られゾンビ化するという…ジャンル愛。脱線ついでにシェーン・ブラックは「リーサル・ウェポン」の主人公として、ジョン・カーペンター監督作で知られる名バイプレイヤー、トム・アトキンスを考えたそうで、本作の製作時、ブラックはキャメロン刑事役のトム・アトキンス本人に「リーサル・ウェポン」への出演を打診までしたとアトキンスは特典のインタビューで回想しています。その時、アトキンスは「私は主役向きじゃない。この役はスターが演じるべきだ」と辞退したという。結局、メル・ギブソンが主役を演じました。謙虚なトムさん。
さらに登場人物の名前が凝っています。主人公がクリストファー・ロメロ。相棒がジェームズ・カーペンター・フーパー。主人公の彼女がシンシア・クローネンバーグ。刑事はレイ・キャメロン。他にもランディス刑事にライミ巡査…。このジャンルで有名な監督の名前が役名に散りばめられています。これだけでなくロジャー・コーマン作品で知られる名バイプレイヤー、ディック・ミラーの役名はウォルター。これは50年代にロジャー・コーマンが監督した伝説的カルト作にしてビート世代のバイブル(大げさ)「血のバケツ」でディック・ミラーが演じた主人公の名前と同じ。そもそも主人公達が通う大学はコーマン大学で…。
さて、この作品の字幕では上記の人名を入れ込むのに苦労しました。過去に発売されたソフトの字幕にもキャメロン、クローネンバーグ、ランディス、コーマンは出ましたが、カーペンター、フーパー、ロメロ、ライミ、ウォルターは出ていませんでした。このジャンルのファンの人は字幕に出ていなくても聞き取れる名前もあったかもしれませんが、やはりこれは監督のジャンル愛の反映なので、字幕に乗せる情報として優先順位は高いです。なので全員出しました。
それからもう1つ。キャメロン刑事には決めゼリフがいくつかあります。「スリル・ミー」(=「喜ばせてくれ」とか「ワクワクさせろ」みたいな意味)、「ワンダフル」(=「素晴らしい」とか「上出来だ」とか「最高だ」みたいな意味)などですが、「ダーティハリー」のGo ahead, make my day(=撃ってみろ。俺の思う壺だけどな)のようなものです。これらを何度も言うのですが、場面ごとに状況が違うため統一した決めゼリフを字幕で作れなくて本当に苦労しました。
さらに終盤、キャメロン刑事が「イッツ・ミラー・タイム」と言います。これはアメリカでは有名なミラービールのCMのフレーズなのですが、本作はミラービールがプロダクトプレイスメント(作品の中で商品名をさりげなく入れる手法)で登場する流れから出てきます。リポビタンDの「ファイト!一発!」みたいなフレーズというと分かりやすいかもしれません。元々のCMでは建設業や林業などの労働者達が1日の仕事を終えて「さあ、シャワーを浴びてビールを飲もう」といった感じで使われるフレーズで、何十年も使われ続けている有名なもの。キャメロン刑事はプロダクトプレイスメントもあり、このフレーズを言います。このセリフの後、彼はエイリアン退治の最後の仕上げをもくろんでいます。これの字幕が以前の訳では「君の頭に乾杯」になっていました。これは「カサブランカ」で有名な「君の瞳に乾杯」を連想させる楽屋落ち的な洒落た訳にはなるのですが、ジャンル愛に満ちたフレッド・デッカー監督の頭にはないメロドラマを連想させてしまいます。字幕なしの英語版で見ている観客が全く連想しない作品を日本の観客は連想する…。ジャンル愛から外れた映画愛を見せるのは、字幕翻訳家が監督と同じ立場で演出しているのと同じになってしまう…。ほとんどの人は気にしないだろうけど、プロダクトプレイスメントつながりも伝わるようにしたい…。悩みに悩みに悩んだ末、字幕を作りました。気の利いた訳には全くなっていませんが監督の演出に沿う流れは維持したつもりです。ストーリーの流れの中では重要ではないセリフなのに本当に悩みました。どんな訳になっているかは本編を見てチェックしてみて下さい。
1984年製作のジャンル分けしにくい作品です。
彗星が地球に接近する日、世紀の一大イベントを見ようと世界中の人々が夜空を見上げていた。翌日、その人々の大半が地球から姿を消していた。一定の条件下にあった僅かな人を残して…。
世紀末感というか終末感に満ちたLAを舞台に、生き残った数人の若者達が、死に損なった人達から身を守り生き抜く。何が生死を分けたのか、人類復活のカギは何かを研究する科学者も登場し、生き残りつつもゾンビ化していく人達の苦悩を描く青春映画です。ジャケットの女性は主人公姉妹の姉役のキャサリン・メアリー・スチュワートという女優さんですが、本編ではこのキツい表情より、もっとニコニコしています。
劇的に書きましたが実際、見かけがホラーの青春映画と呼ぶべきストーリー。主役は高校生と大学生の逞しい姉妹で男達はあくまで添え物。低予算の作品ですが、見事なゲリラ撮影で無人のLAを走り回る生き残った人達を活写します。
「映画の字幕ナビ」の続きみたいですが、以下、ここで気になった字幕が2つ。
1つは、ほぼ無人のショッピングモールというかデパートで生き残った悪い男達に姉妹が襲われるシーン。(“コマンド―”や“ターミネーター2”でも使われた施設で、大ざっぱに言うと六本木ヒルズのような複合施設。)ここで悪い男達のリーダーが妹に「何が望みなの?」と聞かれて答えます。
You wouldn’t believe what we want from you.
In your worst nightmare, you wouldn’t believe.
「お前らから俺達が望む物は、信じらないものだ。」(20文字)
「最悪の悪夢の中でも信じらないようなものさ。」(20文字)
くらいが直訳です。
ここは前後のつながりから以下のように訳してあります。
「たっぷり払ってもらうぜ」(11文字)
「信じられない悪夢の中でな」(12文字)
ここでは「信じられない」がポイントになりました。この悪い男は異変が起きた数日前までこの施設の商品補充係でした。いち労働者だった彼は突然、巨大施設を支配しているような立場になった気分でいます。
ここで2つ目の字幕に「背筋も凍るような悪夢の中でな」といった、強い脅し文句を入れたくなるところですが、それは避けました。これは以前の訳がそうだったわけではなく、訳していて自分で感じた事ですが、脚本家が彼のセリフを書いた時、数日で突然立場が変わった彼の人物像を考え、そこからボキャブラリーを決めたと思ったわけです。「背筋も凍る」(=spine-chilling)もよく聞く表現ですが「信じられない」が彼の頭に浮かんだ表現だったわけです。ここはアクションホラーの展開のシーンで、大げさにいきたいところですが、彼の語彙からは「信じられない」が出てきたと。
もう1つは上記の姉妹が「生き残った男」について話すシーン。
Hector’s not exactly a fox, but considering what’s left, he’s not bad.
84年の作品ですが最近の表現で直訳すると:「ヘクターはイケメンとは言い切れないけど、残った男達の中では悪くないわ。」(33文字)これを妹が5秒くらいで言っています。(※読みやすく句読点を入れておきます)
「彼はイマイチだけど、この際だからガマンするわ。」(21文字)
これで悪くはなさそうですが妹はヘクターに好意を持っています。本当は「イマイチ」だと思っていないどころか、「好き」と言いたいくらい。淡々と話そうとした結果でしょう。原語にあるnotも否定的な使い方ではないし…。
ちなみに「イマイチ」は1970年代末に広まった表現で、「イケメン」は2000年代以降です。
この訳をネガティブに言わないように、どうしたかはソフトを見てみて下さい。ネガティブな感じにせず、「好き」を避けた淡々とした言い方にしました。何の変哲もない詰まらない訳になっています。
ソフトは音声解説が3種類入っているため、95分の本編の字幕は1000枚少しですが、ソフト全体では6000枚以上になっています。製作現場の裏側など、作品自体だけでなく、作品が作られた80年代の逸話も興味深い1本です。(ヴァレー・ガールとかファミリー・タイズの時代というか…)
みなさん、ごぶさたしています。
その後の近況をとりあえずお知らせします。
最後の投稿から実に4年半くらい経つのですね…
3年半前、オランダに置いてきた息子が自らわたしの元にやってきたので、
石垣島の限界集落にある、全校生徒20人にも満たない小さな小中学校に通わせ、
私自身も育児を楽しみました。
かわいいワンコもやってきました。(柴犬、メス、千代子)
いろいろなことがあり、
病院とは手を切れないような期間で、
今はもう乗り越えましたが、
ほんとうに中身の濃い、3年半でした。
あまりに大変だったので、これはもう繰り返したくないな(笑)
シングルマザーなのに、石垣島を拠点に海外を飛び回る仕事も多く、
もーほんとに大変だった(シッターのアレンジとかね)。
でも、これも乗り越えました。
息子は無事、高校に進学し、
私の実家に行ってしまいました。
現在はワンコの千代子と私のふたり暮らしです。
いまこれを書いているのは例の古民家アトリエですが、
千代子が寝ていて、その側で私は仕事していて、
仕事終わったら海に泳ぎにいこうかなんて、話してる(千代子とね)。
絵に描いたような幸せな暮らしをしています。
え? 犬が相手なんて、寂しくないかって?
寂しいもんですかー。犬は従順だし、決して裏切りませんから(笑)
現在は、日々コンピューターに向かい、
「嗅覚アートの教科書」を執筆しています。
こちらジャンクステージに寄稿した記事も、なかなかおもしろいのが多いので、
部分的に改訂して掲載しようかと考えてます。
それにしてもジャンクステージは、
おもしろい人間が集まっていますね。あらためて。
その後ゆうさんも、桃子さんも、メグさんも、
みーんな石垣島に遊びに来てくださいましたよ!
テレビつけたら音喜多くんが出てて、びっくりしたこともあります。
ジャンクステージのことを忘れてはいませんよー、
というわけで久々の投稿でした。
また投稿します。
こんにちは。根本齒科室の根本です。
堀ちえみさんが大変な治療に挑まれている中、口腔外科出身の身としてもぜひともご成功されることを祈るばかりです。
本件に関しては後日少しまとめて書ければと思っています。
さてこの間、市の歯科医師会の理事会がありました。
その席にたまたま市役所の人も同席していたのですが、龍ケ崎市独自の検診である2歳6ヵ月検診を、やめたいと言い出しました。
つまり、予算をつけるので、保健センターではなくて各医院でやってくれというのです。
個人的なことを言うと、せっかくなので本来であれば保健センターで続けてほしかったです。
Eの萌出時期とも合致するので、フロスの指導にはうってつけの時期でもあるし、他にもいろいろ理由はあります。
◆ 常連問題
役所側の理由としては、平日の日中を指定されても若い親御さんは時間に余裕がなく参加しにくいので、日時を指定しないことで行きやすくなるように、とのことのようです。
でも行く側の立場に立ってみると、保健センターだから行きやすいんであって、営利組織である民間の歯科医院にニュートラルな立場で行けといわれても、素直にはいそうですかとは言いにくいものです。
また、2歳6ヵ月児や、その若い親御さんでは、かかりつけの歯科医院を持っていること自体がかなりの少数派でしょう。
まずどこの歯医者に行こうか悩むでしょう。最近は歯医者は数ばかり多くて、そもそも子供が得意そうな歯医者かどうかも分からない。
これでは心配ですよね。
そしてそもそも歯科だし面倒なのでどこも行かない、とorz
ちなみに、市内では成人に対して「歯周疾患検診」、後期高齢者に対して「後期高齢者検診」というものも行っています。
「歯周疾患検診」は自己負担510円ですがちょこちょこあります。
えっ、有料なのに?とお思いかもしれません。
でも受診しないとスゴイ督促状のようなものが届くようなんです。
私の所にも届いたようなのですが記憶にありません
(税金とか年金の督促状のインパクトのスゴさに比べたら・・・)
でも受診者はほとんどは元からの常連さんなことが大半。
あとは常連さんの紹介がちらほらとかでしょうか。
「後期高齢者検診」のほうは無料です。
こちらは紹介すらほぼ皆無、常連さん一色です。
そりゃ、「歯周疾患検診」「後期高齢者検診」な年齢層ならかかりつけに持ち込むのが楽でしょう。
でもかかりつけを持たない若い親御さんに「歯医者を選んでとりあえず逝け」というのはいかにも酷です。だいたい歯医者選びも怖すぎてできない(特定の先輩の医院にしか行けない)自分が言うんだから酷に決まってます。
◆ 予算問題
市役所の人が会合で言っていたのは、ひとりあたり予算は6000円くらいつけられるとのことでした。
そしたらA先生が、検診だけでなく歯のクリーニングまでやりたいと言い出しました。
統計を取りたいだけならいざ知らず、予防効果を波及させるなら、最低限クリーニングをしないと、というA先生のご説はごもっともです。
しかし、そうしたら8~9000円くらい出さないと赤が出てしまいます。
その辺を踏まえてか、B先生が「とりあえず負担だ」と市役所の人の前で怒っていました。
市役所の人は「負担」の理由が分からなかったでしょう。
確かに5~6000円では、赤というのはそのとおりです。
それ以外にもうひとつ、負担の理由があります。
それについては次項(時間問題)で述べます。
ちなみに歯周疾患検診や後期高齢者検診は大変簡便なので、当院では5~6分で終わる内容です。
あと、少し独特で、医院から見ると自己負担510円の保険外診療扱いになります(後期高齢者は無料なので問題なし)。
通常は、同一患者で同日に保険診療と保険外診療が同時に日計表に載るのは「混合診療」といってお上が統計不正の次に嫌う所です。
しかし、この検診の場合は引き続く保険診療への移行を推奨していますし、患者様も「ついでに歯のヤニを取ってくれ」みたいにおっしゃることが多いので、これだけは時間の許す限りご要望にお応えするようにしています。
そうすると歯のクリーニングも希望の人は同日のうちにP病名をつけて保険診療のスケーリングまでいって30分。
どうどうと混合診療するしかありません。
◆ 時間問題
保健センターの幼児検診では1時間に20~30人くらいは診ています。
ひとり2~3分。
じつは検診こそは効率第一なのです。
だからこそ一か所に集めてやるというのは非常に合理的と考えます。
各医院に委託、の悪い例が、失礼ですがA高校さんのケースです。
A高校とは、某通信制の高校です。
ここの場合は、生徒さんが当院に来院して検診するスタイルです。
それがなんと自腹なんです。しかも540円(税込)!
当院まで来るのもご足労でしょうに、これはかわいそうです。
だからか、生徒さんが電話で予約して来院されるのですが、半分は無断キャンセルになってしまいます。
その金でタバコ(成人の場合)とか買ってたりしてorz
検診だったら、私が校舎に行けば済むのに。
検診用のミラーセットも持ってますよ。
いつも思います。
そして時間の無駄と言えば、医院の時間の無駄も無視できません。
まず貴重な予約枠を占拠しておいて半分も無断キャンセルになってしまうので、その分のロスは施設として見逃せません(飲食業の方ならよく分かりますよね)!
だからといって重ねて予約を取って、両方来られたらダブルブッキングです。とくに通常治療の方に大きな迷惑がかかります。
そういうことは、できません。
もう泣き寝入りです(飲食業の方ならよく分かりますよね)!
検診の方が見えたら見えたで大変です。
保険証で本人確認
1号カルテを発行する
カルテフォルダと患者番号をひとつ消費する
ユニットを掃除する
トレーとコップを用意する
1号カルテに歯式を記入する
会計作業・領収書発行
こんなにやることがあります。
検診そのものの時間の何倍もかかります。
一人ひとりに対するこの辺のセッティングは、会場検診では存在しないものです。これをやるだけでかなりスタッフの手が取られます。
会場検診の時は職員が最初に準備して最後に清掃・片付けするだけなので受診者数が何人でもセッティングは1回と言えます。
だから効率的に仕事ができるんです。
院に来るということは、セッティングを人毎に繰り返す形になる。
これが大変な無駄なんです。
その後、こちらのかかりつけの患者様になっていただければそれはそれでいいのですが、何と言っても相手は高校生。
そんなにたくさん悪い所もあるわけでもないし、勉学や部活や(人によっては)就労に忙しいので、歯医者は後回し。
というか親の紹介でもない限り確実に中断です。
最初に書いた「歯周疾患検診」「後期高齢者検診」で問題なのは、まれに、当院患者でない新患の方が検診だけ希望して、そのまま終了になってしまうときです。
その徒労感ですら半端ではありません。
作ったカルテフォルダと準備の時間が無駄になる。
だから本当は「当院患者様以外の方は「歯周疾患検診」「後期高齢者検診」はお断り」と言いたいところなのですが、それは言ってはいけないルールになっているので、泣き寝入りです。
おもに準備の問題によって、会場検診にせずに各医院に委託すると予算面や時間面での負担が大きくなると言えます。
当院では、検診の方は5分枠にしています。
それでもまだきつい感じがします。
◆ 時間問題おまけ
ちなみに2歳6ヵ月児の場合、私個人的にですが、向かい合わせ抱っこから膝枕が一番早いです。
歯医者と保護者がひざを突き合わせて座り、保護者が子供を向い合せにだっこします。そのまま子供の頭を後ろに寝かせると、ちょうど歯医者の膝の上に子供の頭が12時の位置で来ます。
これは普通のイスを2つ並べてやるのは簡単ですが、歯科医院のイス(ユニットチェア)でやるのは困難を極めます。
膝折れ型である
回転する
この2つの条件を満たさないと、歯科医院のイスで向かい合わせ抱っこは無理なのですが、そういうと、その条件を満たすのはタカラのラポールくらいしかなくなってしまいます。
歯科医院のイスでは膝折れ&回転できる所がほぼないので難しい。
これも会場検診が絶対的に有利な理由のひとつです。
【今回のまとめ】
100名以下程度の集団では会場検診が圧倒的に有利。
(それ以上になると別)