2008.12.31

■日本バスケな大晦日

んちゃ。

崖の上のフィルコでございます。
クリスマスの時期には記事を書かなかったフィルコでございます。
理由は察してください。直接触れないのが大人の優しさですよ。

たまには時節に合わせたネタを書こうとPCと対峙するも、な~んも出てこないままいたずらに時は過ぎ、今日はなんとまあ大晦日です。月日が過ぎるのは早いもの。人生は旅のようなものなどと言いますが、俺は今どの辺にいるんだべ。。。狛江ぐらい?

とまあ年末の忙しい時期に戯言で時間をつぶすのはお互いの不幸というもの。ちゃちゃっといかなきゃね。(先日「イエダニアレルギー」と診断され、掃除せにゃいかんの。中年男の一人暮らしの現実。。)

2008年の締めは、久々のバスケ協会のお話をしましょうかね。大事なとこなのでね。

世間一般には全くニュースにならないので重要性がよくわからないかもしれませんが、2008年は近年まれに見る日本バスケ界の重大な転機となりました。

日本バスケットボール協会の人事刷新

2006年の世界選手権日本開催で13億の赤字を叩き出してからというもの、その処理方法や内部勢力同士の小競り合いで、運営の空転が続いていた日本バスケットボール協会。JOC(日本オリンピック委員会)から「無期限の登録資格停止」という重い制裁措置を食らってしまい、小中学生の大きな大会が開催できなくなったり、いろいろと弊害が起きていました。(困ったのは末端ばっかりなんだよねぇ。。。)

そんな状況がやっと解決されたのがこの9月のこと。現総理大臣の麻生さんを会長として刷新人事がまとまり、JOCの制裁も解除となりました。(まあ。混乱の元凶となった勢力はまだ役員として一部残ってますし、完全な刷新とは私自身は思ってないんですが。)

なんにせよ協会の内部分裂状態はこれで回避され運営上は正常になったわけです。でもそれだけじゃ大きなニュースとはいえません。だって「駄目だったものが正常になった」だけで、別にいい事をしたわけではないですからね。

大きなニュースってのは、新たに専務理事(実質TOP)に就任した木内貴史氏のbjリーグについての発言。

「同じバスケットボール。一般のファンも別々にやっているのは違和感を持っていると思う。連携の方向に気持ちはある」

木内氏は1963年の東京オリンピック時の日本代表選手で、静岡で社長業の傍ら県バスケットボール協会の理事長を務めてきたお人。2005年のbjリーグ独立以来、協会のスタンスは「bj排除」または「無視」だったわけで、これはものすごく大きな転換なわけです。

で、その方針を受けて協会が発足したのがこちら。
 
■「トップリーグのあり方検討委員会」発足
 
最近、この手のネーミングをちょいちょい見ます。分かりやすくていいけど、なんか90年代に流行ったWANDSの長い曲タイトルみたいだ(笑)

ま、それは置いといて、JBLとbjリーグに分裂したトップリーグをどげんかしていこう、という趣旨の委員会が協会主催で発足したのですね。委員長は深津泰彦氏(協会副会長)。JBLトップの伊藤善文氏、bjリーグトップの河内敏光氏が正式に同じテーブルで話し合う場ができたことは、非常に非常に喜ばしい事です。

12月17日にその第一回会合が行われ、ニュースになっていました。概要はこんな感じ。

<bjリーグ河内コミッショナー>

 ・bjリーグは協会傘下の団体になりたい(公認団体になりたい)。
 ・ファンから見て不自然な状況は解決したい。
 ・交流戦やチャンピオンシップなど、できることから始めたい。

<JBL伊藤専務理事>

 ・競技レベルでも待遇面でもトップリーグはJBL
 ・ルールの違いもあり交流戦なども難色

だそうです。JBL側の香ばしいところが強調された感じで書かれていますが、これはさまざまな話し合いの中のごく一部でしょうから、報道を額面通りに受け取るのは危険です。ま、JBL側の訳のわからんこだわりは事実っぽいのでちょっと残念ではありますがね。

なんにせよこれはまだ1回目。両者、今のままではいけないという認識は一致してると思うので、今後の動きに注目しつつ、私たちバスケ馬鹿も声を上げるべきところは声を上げていかなければいけませんね。なんせ「声を上げなかったこと」こそが日本バスケ低迷の一番の元凶ですから。

以前のコラムでも書いたのですが、2005年のbjリーグ独立と発足。2006年の世界選手権後の運営混乱。一部メディアではこれらをして日本バスケ混迷の元凶としてるようですが、それは全くの間違いです。

混迷状態はすでに10年以上前からありましたが、マイナーで内向きな体育界系社会であったがために誰も問題視せず、または問題に思っても声を上げないために表面化しなかっただけ。bj発足や世界選手権開催といった、外向きの積極的な動きが人々の目を集め、地盤沈下している日本バスケの現状が白日の下にさらされて、やっと「どげんかせんといかん」となったわけです。

少ないながらも情報が公開されるようになり、沢山の人々が現状に対してものを言うようになった。ここから改革はすでに始まっていたんですよね。つまりは、リーグ分裂の瞬間、または直前がどん底で、そっからはずっと上向きですバスケ界。そこをちゃんと伝えてほしいです、スポーツ記者の皆さんには。2005年以降のバスケ競技人口、観戦人口、経済効果の増加を見れば一目両全だわさ。エロ色眼鏡でばっか見てんじゃないっつの。

行く年来る年

さて、具体的に前向きな動きが始まった日本バスケ界。来期にはトップリーグだけでなく、正式な3on3方式の公認部門ができるそうです。

いままで、協会をはじめ、オンコートのいわゆる「競技バスケ」からあくまで「遊びレベル」とみなされ、日の目を見なかったストリート界。それでもバスケを愛する馬鹿たちが地道に活動を続けてきた結果、とうとうお上にその存在を認めさせることになりました。もー、ほんとに素晴らしいです。

文化的に相容れない部分もあるので大変だとは思いますが、よき理解者があらわれて、老若男女が気軽にバスケを楽しめる環境作りがすすんでいけばいいなぁ。

北京オリンピックには出れなかった日本バスケ。寂しいことではありましたが、現在の実力、環境からいって覚悟の上でしたから、ことさら驚くことではありません。それよりその後の総括や強化方針が全く示されていないことの方が驚きです。

それより、パラリンピックで躍進した車椅子バスケ日本男女代表ですよ!車椅子をぶつけ合う激しい試合に魅了された人も多かったんではないでしょうか。男子の香西、女子の網本など若いエースが目覚しい活躍をしてくれました。漫画「リアル」の影響もあり、国内での注目度も俄然上昇中。
 
JUNKライターでもあるプロイスバスボーラー安選手の活躍からも目が離せません!(現在チームは首位、個人得点ランク2位!)

協会さん、いい方向に向かっていると思うので、どんどん情報発信をお願いします。登録費だってそういうとこに使うならみんな納得すると思いますよ。

はー、、、、なんか最後結局愚痴が混ざった感じですが、2008年は日本バスケ界にとって一大転機になった年として、後世振り返られる年になったと思います。

2009年。世界金融危機に端を発した不況はますます冷え込むと見通しだそうです。実際に仕事しててもそれを実感する場面が数々あります。被害が大きいのはまさに日本バスケを支えてきた自動車、家電の世界的な大企業陣。企業持ちの実業団チームだけでなく、bjリーグだってスポンサー企業に支えられていますから、厳しい局面に立たされることは間違いありません。

これはもう経済原理の世の中に生きている以上、ある程度しょうがないこと。しかし悲観することもないと思います。

2005年のリーグ分裂以来、両リーグはお互いが競い合って新規ファンの開拓をしてきました。(国内)バスケファンの数は、数年前から相当数増えています。いいときだけでなく、苦しい時に支えるのもファンです。方法については人それぞれ、できることで構わないと思います。みんなで支えて何とか乗り切りたいっすね。

私も何ができるかなぁ。来年はそんなこともこの場で書いたりして、読んでくれた皆さんと意見の交換や共有ができれば嬉しいです。

なんかしんみりしちゃったけど、景気が悪いからってバスケそのものの魅力が落ちるわけでもなし、いや、世の中が閉塞した状態だからこそ、豪快なダンクや息を呑む3Pシュートの美しさが必要なわけで!

変わらず楽しく書いていきますよ~!

今年一年間もご愛読頂きまして誠にありがとうございました!
来年もひとつ、このバスケ馬鹿の戯れ事にお付き合いいただきますよう、よろしくお願いいたします。
 
年末年始はバスケイベントが目白押しです!
みんなでバスケを見に行きしましょ!!

それではよいお年を~。

2008.12.18

■日本バスケとガイジンと部屋とTシャツと綿貫会長 その4

前回記事:■版で押したようなコート
 
 
 
■中村HCは悩んでいる
 
bjリーグの全試合中継(生中継・録画中継)や、選手、監督のインタビューを配信しているリーグ公認サイトがあります。今までも話の節々で出してますが「bjtv」といいます。
 
最近私が楽しみにしているインタビューシリーズがあって、それは「中村語録」
今期からリーグに新加入した浜松・東三河フェニックスの中村和雄ヘッドコーチ(中村HC、愛称カズさん)の試合後コメントのシリーズで、これまで4回放送されています。
 
カズさんは、共同石油(現WJBLのJOMO)の監督時代から、バスケ馬鹿の間では歯に衣着せぬ物言いで有名です。90年代には熱~いNBA解説でもおなじみでしたね。島本和彦さんとのコンビ解説が大好きでした。
 
「中村語録」では、いいのか?ってコチラがハラハラしてしまうほど率直過ぎ発言のオンパレードなんですが、シーズンが中盤に進むにつれてだんだん元気が無くなってきました。理由は、チームを思うように引っ張れてないこと。
 
12月18日現在、フェニックスは8勝10敗で東カンファレンスの4位。最初の1ヶ月を除いて勝率は5割りを切っています。本コラムでも書きましたが、シーズン前の予想ではフェニックスがカンファレンスを引っ張る存在、というのが大方の予想だったので、意外な展開です。
 
巨大戦力でのシーズンスタートでした。
 
世界一背が高いバスケット選手、236cmの孫明明獲得をはじめ、bjリーグのオールスター級選手である、アンディー・エリス、ジョシュ・ペッパーズ、マイケル・ガーデナーを次々と引き抜きに成功。ルーキーでは、オレゴン大(2007年の米NCAAベスト8)の主力、アダム・ザーンと契約。JBLからの転籍で、川村、朝山などの日本代表級選手を逃したものの、大口、岡田、堀田、太田、陳が残留し、さらに韓国KBLで実績のあるキム・チョンユンがトライアウトを経て合流。
 
格上とされるJBLでも準優勝経験があり、前年もベスト4だったフェニックス。さらなる大幅補強で、bj初年でダントツ優勝も夢じゃないと言われていました。
 
しかし、シーズン前半でまさかの失速。
 
最近のインタビューの中でカズさんは苦悩を滲ませます。外国人選手との意思疎通、日本人選手の意識改革、看板選手である孫明明を中心にしたチーム作り。どれも壁にぶち当たっていると。
 
とくに、昨期の総得点でリーグ1位、2位だったアンディとジョシュは、カズさんの方針と全く合わなかったようで、すったもんだの末、11月の末に二人揃って契約解除になりチームを去っています。
 
この「日本バスケとガイジンと~」のシリーズで散々述べているとおり、彼らは「プロ選手」ですから、バスケでキャリアアップをはかり、収入を伸ばし、家族を養わなきゃなりません。そのためには、いい成績を残し、オフシーズンに有利な契約を勝ち取っていく必要があります。舞台は日本だけではなく世界中にあります。
 
そこにきて「ミンミン中心のチームにする」という方針で、プレータイムを抑えられたらたまったもんじゃない。なんせ数字を残せずストレスになりますし、それ以上に、いちバスケ選手として勝てるチャンスをみすみす捨てるような方針に納得がいかないでしょう。
 
とくにジョシュ・ペッパーズは若いうえに頭もよく、セルフィッシュ(自分勝手)なところも無い、近い将来NBAを十分に狙えるような有望選手。カズさんもそれは十分承知していたでしょうから、契約解除は苦渋の決断だったのではないでしょうか。
 
だからと言ってこれはカズさんが責められることでもない。カズさんがやっていることは、指導者(実質GMも兼任)として当然のことです。どういうチームを作るかはチームの自由です。
問われているのは、(言語も含め)個性も主張も強いプロ選手達をいかにまとめ、統率し、マネジメントするか。カズさんだけでなく、チーム全体として国際基準で通用するプロ集団にならきゃいかんという事だと思います。
 
長い間、日本の実業団トップチームとしてやってきたフェニックスが、なんでこんな混乱を招いているのか。
 
それは、bjリーグが「日本にあるプロリーグ」だから。
 
 
■島本師匠曰く「日本のプロリーグにあらず、日本にあるプロリーグ」
 
bjリーグの重要なアドバイザーとして、立ち上げからずっと支えてくれている方がいます。先ほどカズさんのNBA解説のくだりで触れた、島本和彦氏です。日本にNBAを紹介した張本人。メジャーリーグで言うところの故・パンチョ伊東氏に匹敵する神のような存在です。
 
見た目的にもインパクト大。 http://www.hoophysteria.com/info/profile.html
 
島本さんは、月刊誌「月刊バスケットボール」の元編集長にして創刊編集者(現在はフリー)。1975年から現在に至るまで、国内バスケットならびにNBAを主とする海外バスケの魅力を伝え続けています。
 
NBAのテレビ解説者としても有名で「なぜそんなことまで知っている!!?」というような裏話や、選手の細か~い情報を織り交ぜた楽しい解説は誰も真似できない神業。
 
島本さんは、BSやケーブルテレビのbjリーグ中継でも解説をしてくれています。先日行われた中継のなかで、外国籍選手の出場枠規定の話題になったのですが、島本さんはこの件についてこうコメントしていました。

 bjリーグは、「日本のプロリーグ」ではなく「日本にある(国際的な)プロリーグ」
 
つまり島本さんは、bjリーグを「日本を拠点にした国際プロバスケリーグ」と位置づけているわけで、私も全くその通り!とクビがちぎれるほど画面に頷きました。
 
bjリーグは、今期から「同時にコートに出られる外国籍選手は3人まで(アジア系を入れれば4人まで可)」という制限を設けましたが、チームに所属する人数については、いまだ制限はかかっていません。日本人が1人、ないし2人以上常にコート上に出ていれば、あとは全員外国人でもOKということです。誤解を恐れず言うなら、日本人出場枠が確保された国際リーグと言っていいでしょう。地域密着のうえで国際リーグだからまさに「グローカル(グローバル+ローカルの造語)」ってわけです。
 
私達はよく、スポーツ選手や芸術家に対して「世界に通用する~」という修飾子をつけたがります。そして日本バスケは「世界に通用しないからダメだ」と言われます。「世界に通用する」とは一体どういうことなんでしょうか。
 
日本人は「外国人の中で負けずに頑張る日本人の姿」って好きですよね。当JUNKSTAGEにも、いろんな国で頑張る人がたくさん寄稿してます。私も日本人なんで、やっぱ応援したくなります。(がんばれ安選手!!帰ってきたらまた飲もう!!)
 
世界中から選手が集まって切磋琢磨するリーグで、日本人選手が成長し活躍する様子を、日本国内で見られる。これが現在のbjリーグのひとつの大きな特徴です。
 
一方世界では50カ国以上にプロリーグがあって、NBAとユーロリーグを筆頭に、スペイン、ロシア、ギリシャ、イタリア、イスラエル、クウェートなどのリーグでは、トップ選手は億単位の年俸を稼ぎ出します。(この世界金融危機でどうなるかは分かりませんが。)
 
オリンピックで活躍することだけではなく、選手個人や、チーム単位でこれらのリーグに挑戦して成果を得ることだって、バスケットで「世界で通用する」ことになるでしょう。
 
今までだって(今現在も)、世界に挑戦している選手はいます。現栃木ブレックスの田臥選手のNBA挑戦が有名ですが、他にも本当に沢山います。その殆どはスポンサーもなく、精神的にも経済的にもタフな状況をやりくりしながら、今日も挑戦を続けているのです。
 
異文化の中で、己が体一つでプロスポーツ選手として生きるタフさ。JUNKライターであり、イタリアで活躍中のプロイスバス選手、安直樹選手も事あるごとに述べています。「言葉や文化の違い、経済的な苦労など、コート以外での生活の方がよっぽど「忍耐」を要することが多く、大きな負担になる。体のケアも完全に自己責任。精神的にタフにならなければ海外でやっていけない。」
 
bjリーグで戦うために世界中からやってきた選手達は、毎日この逆バージョンをやっているわけです。っつーか、これがワールドスポーツであるバスケットの「標準的なプロ選手の姿」です。(それでも「bjリーグはいいリーグだ」と彼らは言います。)
 
日本に居ながらにして、そのタフな環境でバスケが出来る。日本人選手はもちろんのこと、チームスタッフ、指導者までもが、この日本にある「国際リーグ」で身も心もタフになることを求めらられ、日々成長を続けている。
 
これが島本師匠の言う「日本にあるプロリーグ」bjリーグの今の姿です。
 
中村HCは今まさにこの壁にぶつかってもがいている最中なのであり、「世界で通用する」ようになるためには、このタフな状況を乗り切ることが必要なんだと思います。
 
 
■成長の文化
 
去る12月8日、FIBA(国際バスケット連盟)は、世界クラブ選手権大会の新設を発表しました。
 
第1回の開催は2010年10月。5大陸の王者と米州、欧州の2位+開催国王者。
NBAチームについては、第2回以降の参加を募るとのこと。優勝賞金は100万ドル。
 
今までは、各大陸のクラブ選手権まではあったのですが、いよいよサッカーのトヨタカップと同じような「クラブ世界一決定戦」が現実のものとなりました。
 
「世界に通用するチーム」を、具体的に表現する場が出来ました。
 
bjリーグが協会への登録を認められていない状態では、独立リーグであるbjリーグ王者に代表権はありません。しかし現在、人事刷新を経た日本協会は、統一機構設立の検討委員会を正式に発足させ、新しい日本バスケの形を検討し始めました。bjリーグの河内コミッショナーも、もちろんそのメンバーに入っています。すぐには難しいでしょうが、新しい日本バスケの姿を前向きに話し合える場が出来たことは、大きな一歩です。
 
タフな国際リーグで、有名、無名の日本人選手が育っています。いや、日本人だけじゃありません。外国人選手だって同じように成長しています。言葉や文化の壁を少しずつ克服し「チーム」として戦う心の成長も見てきました。(むしろこれが一番大きい。)
 
その成長はまた、チームを支えるスタッフの成長でもあります。営業的に厳しい中、試行錯誤を繰り返し、様々な国から来た多様な選手達をチームにまとめ、さらにブースターとも一体になってシーズンを戦う。一言で言えば当然のことのように聞こえるかもしれませんが、全くそんなバスケ文化が無いところから始めて、たった4シーズン目で現在のところまで来ているのは、紛れも無くリーグや各チームのスタッフの熱意と成長のなせる業です。
 
 
願わくば、「日本にある国際的リーグ」が獲得しつつある成長の文化を止めない方向で、新しい日本バスケが形作られていくことを祈ります。
 
いや、祈るだけじゃダメだな。行動します。
 
 
今回は話が堅かったですね。次回はシリーズのまとめ、
 
 
■じゃ、どうしろっての?

でお送りします。
 

2008.12.05

■諸刃の城宝(後編)

諸刃の城宝(前編) のつづき~。
 
 

■荒ぶる城宝神

コアな東京アパッチブースターの間で、城宝選手は「城宝神」とか「城宝劇場」と表現される事がしばしばあります。これはある試合がきっかけでした。

昨シーズン1月の終盤。そろそろプレーオフに向けて調子を上げて行かなければいけない時期でしたが、東京のチーム状態はボロボロ。前の週にはライバル新潟アルビレックスBBにアウェイでこっ酷くやられて連敗。#11青木康平が自身のブログで「チームがバラバラになってく感じ。。」と思わず弱音を吐いちゃう程でした。

相手は新加入のライジング福岡。どうしても落とせない試合です。

その日も城宝は持ち前のアグレッシブさで試合をガチャガチャにしてくれていましたが、最終第4Qに大ポカをやらかし、せっかく皆で踏ん張って逆転したところを、残り6秒で再逆転されてしまいました。会場ゴール裏にいた私も流石にキレてしまい、ありとあらゆる罵詈雑言を叩きつけておりました。

しかし彼はここから奇跡を起こします。

残り3秒で値千金の5m長距離フックショットを沈め、オーバータイムに持込むことに成功。

そして延長戦。その5分間は「神」の時間でした。

口元に笑みさえ浮かべながら次々に得点していく城宝を誰も止められません。その姿はまさに「城宝神」。なんだか字面もありがたい。

3P×3本+ファールを誘ってフリースロー2本。計11得点を一人でもぎ取り、試合を決めてしまいました。目の前で見ていて「何か人を超えたもの」感じてゾクっとしました。ほんとに。
 
 
詳細はまたまたコチラでどうぞ。
http://plaza.rakuten.co.jp/apacheboost/diary/200801280000/
 
 
この試合でアパッチブースターは城宝選手が絵に描いたような「諸刃の剣」であることを理解し、この日から、彼の調子によって「良い城宝神」「悪い城宝神」と呼びわけ、その年の豊作を占うようになったとさ(笑)。

今日は良い方か悪い方か。ジョーHCが彼のアグレッシブさを気に入っている以上、アパッチブースターは一蓮托生の覚悟で荒ぶる城宝神に命を預けるしかないのであります。
 
 

■ナチュラル・デンジャラス・ビューティー
 
 

城宝神はイケメン選手として名を馳せています。
国内最大のファッションショー「神戸コレクション」にモデルで出演したりしてます。

bj初年度、大阪エヴェッサのコンセプトは「イケメンチーム」でした。
波多野″J”和也、城宝匡史、中村友也(チョモ:現東京)、マット・ロティック。
ワイルド系、色男系、癒し系、爽やか白人系と、各種イケメンを取り揃えた首脳陣の狙いは大当たり。波多野のCM出演を呼び水に、ご婦人方の多大な支持を集めることに成功しました。チームの強弱が分かる前から人気だったもんね大阪は。

彼とチョモがチームトライアウトで合格したのは、もしかしたらそういう方針も影響したのかもしれません。定かではありませんが。

東京に移籍後、最初はちょっと所在なさげにしてた感がありました。
なんせ東京はストリート系。ブラザーなヒゲボーズ率が高くピースな愛のヴァイヴスがポジティブです。なもんで、多分話があう選手があまり居なかったのかも知れません。

上の福岡戦の直後、東京はルーキーのトレボーン・ブライアントを福岡に放出し、大阪で戦力外になっていたチョモを獲得したのですが、チョモの初合流試合で、一番嬉しそうだったのが城宝でした。

そんな城宝選手も徐々にチームに溶け込み、今シーズンではすっかりチームの顔です。
つい最近は地上派テレビでの出演もありました。

ズームインサタデー略してズムサタの「イケメンスポーツパラダイス」
「バスケ界のファッションリーダー」と題して紹介された城宝君。
その時の彼のコメントをご堪能下さい。
 
 
31jm_1.gif
「カッコつけたいんで、カッコいい服を着たいっていうのはすごくあります」

31jm_1.gif
「眼は自信あるんで」「眼の中の特に黒目を見て欲しい」
31jm_1.gif
「誰から見ても、やっぱ目立つって言うのは、やっぱあのロングヘアー。いきつけの美容師の人に、人気が定着するまでは、あんまり髪型はコロコロ変えない方がいいというアドバイスを受けて、そっからもうずっと長いままです」

31jm_1.gif 
「一番がいいですね何をするにも」
 
31jm_1.gif
「24時間じゃ短いんですよ、一日が」
 
 
どうですか、この天然イケメンぶり。全く危険極まりない。セクスィー部長もガクブルです。はっきり言って番組のスタンス自体がどうかと思うような内容なんですが、臆せず(むしろ嬉々として)正面からこの出演をやりきった城宝神。

漢であります。
 

 
■スラッシャー・JOE
 
とんでもなく我が強く、体の動きや使い方は無骨で実はあまりキレイではなかったりするのだけど、その強気と強引さになんだか凄くカッコよく見えてしまう。

これはフレディ・マーキュリー以来の快挙かもしれません。

何をしでかすか分からない。この男をこのまま放し飼いに出来るチームは、「自由」を是とする我が東京アパッチぐらいでしょう。

勝負のかかった場面で、チーム全てを背負い全責任を持ってゴールにアタックできる選手はそう多くありません。それが出来る選手を、バスケでは「スラッシャー」とか「クラッチシューター」と呼びます。ジョー・ブライアントHCは、彼のシュートを評して「城宝の3ポイントシュートは(その重要性において)50ポイントの価値がある」と言います。

城宝は、ボールを持ったらはいつ何時でもスラッシャーです。ブースターからクソミソに罵られようが外国人選手に叩き落されようが、果敢に得点を狙っていきます。

事実、無謀とも思えるアタックを成功させて、過去幾度となくチームのピンチを救ってくれました。今期、益々その危険な存在感を増しています。

敵にも味方にも危険極まりない諸刃のスラッシャー・JOEは、
そのへこたれないハートこそがイケメンなのであります。

あきれる程プロ向きな選手だ(笑)

彼に興味を持った方、ぜひ有明コロシアムで実際に応援してみてくださいまし。へたなジェットコースターよりよっぽどスリルが味わえます(笑)

試合の案内等は、コチラから、どぞ~。 http://www.apache5.com/
 

2008.12.05

■諸刃の城宝 (前編)

 
 
危険な男
 
 
という危険極まりない人種がこの世にはいるらしいです。
 
「キレたナイフ」と呼ばれたり、「触るものみな傷つけてきたサ」とか言ったりする人種。
 
モテるらしいです。

小説や漫画や映画の中には、確かにソレらしき人物を確認したことがあります。
 
・実写版 ゴルゴ13の 高倉健
・実写版 ルパン三世の 目黒祐樹
・実写版 北斗の拳の  誰だかわかんないアメリカ人俳優(ユリア役は鷲尾いさ子)
 
これはもーホントにヤバイ。
画面から放たれる得体の知れないプレッシャーに変な汗をかきます。正視すら難しい。腹筋痛い。
 
現実世界にこれほどのヤツがいるのか、いるわけがない。
ホタテマンだって病気には勝てなかった。ホタテマンがダメならもうだめだ。
 
そう思っていました。
 
ところがです。
 
今年の1月ぐらいからでしょうか、どうも我が東京アパッチのコートから禍々しい危険なオーラ感じるようになりました。気のせいかな~と思ってたのですが、10月に入り新シーズンの幕が開くと、昨季の3倍増しぐらいで物凄いオーラが。。
 
発信源が分かりました。
 
こちらお方でした。

31.gif
#31 城宝 匡史(じょうほう まさし)

※ 写真は東京アパッチ公式HPより
 
183cm 76キロ

≪経歴≫

北海道江別市出身 1982年生まれ

野幌中学校  全中 ベスト16
大麻高校    3年連続インターハイ出場
大阪商業大学 インカレ出場 関西リーグ得点王 全国選抜 優勝

2005年  大阪エヴェッサ ドラフト外で入団 プレイオフ優勝。
2006年  大阪エヴェッサ オールスター出場 プレイオフ優勝。シーズン後 東京アパッチに移籍。
2007年  東京アパッチ プレイオフ準優勝
2008年  東京アパッチ スターティングメンバー
 
 
今期、東京アパッチの試合を見る機会がありましたら、この男から目を離してはいけません。

凄い選手だから?

いや、それももちろんあるんですが、そんな普通のモノサシではちょっと足りない。
何度も言いますが、とにかく危険なんです。いろんな意味で。
生半可な気持ちで見ると怪我をする羽目になります。いろんな意味で。
 
 
■ガイダンス オブ JOHO
 

何がそんなに危険なのかを言う前に、ちょっと彼のこれまでについて紹介します。

bjリーグが誕生した年に大学を卒業した城宝くん。初めて開催されたトライアウトを受験し、ドラフトでこそ指名はなかったものの、大阪エヴェッサのチームトライアウトに合格してプロのキャリアをスタートしました。

大阪エヴェッサ時代は、ここ一番と言う時に起用される3Pシューターとして名を馳せていました。一時はスタメンも張ってました。我が東京アパッチとの対戦でも、痛~いタイミングで3Pシュートをズバッと決めてくるし、おまけにイケメン隊長でモテモテときたもんですから、本当にね、もうね、男として、
 
大嫌いでした(^^)
 

ただ、成否に関わらずアグレッシブにシュートを打ってくるプレースタイルには関心はしていました。オールスターでも4連続を含む6本の3Pシュートを沈めてみせるなど、ルックス以上に他の日本人選手とは一線を画す「華」を持った選手だな~と。そしてそこがまたムカつく(笑)

しかし、そんなアグレッシブさが裏目にでたのか、実力・効率重視の大阪天日監督のプランから序々に外れていき、2季目のプレーオフでは殆どプレータイムが無い状態に。

その年のオフに行われたドラフト会議。我が東京アパッチは3Pシューター獲得を目指していました。完全ウェーバー制(※)なので、2季目最下位に沈んだアパッチの指名順はトップ。アパッチの指名は、元日本代表のシューター、JBL松下電器を退団して大阪エヴェッサにアーリーエントリー登録していた仲村直人選手でした。

【(※)完全ウェーバー制: 弱いチームから順にいい選手を指名できるドラフトの方式。戦力の均衡が図れる。】
 

しかし、なんとここで事件(?)が。

どちらが先に仕掛けたのかは公開されてないのですが(条件的に大阪だとは思うのですが)、なんとその会場で即日トレードが成立し、城宝と仲村がチェンジ。城宝は東京アパッチに移籍することになりました。

移籍の話が決まったとき、どちらにしても「安心して打たせられる3Pシューター」が欲しいと考えていたので、私はとても嬉しかったのです。当時はまさかこんなに心臓に悪い思いをすることになるとは、想像もしてませんでした。

当時の無邪気な喜びの様子はワタクシの個人ブログでどうぞ。
http://plaza.rakuten.co.jp/apacheboost/diary/200705220000/

 
■話がちがう!
 

東京アパッチに移籍してきた彼は、最初の頃こそピュアシューターとしての仕事に徹していましたが、エースの#35ジョン”ヘリコプター”ハンフリーが怪我をした中盤あたりからどうも話が違ってきました。

ヘリコと交代で出場→パスをもらう→ボール離さない→ニック・デービスとかがパスよこせ!って言う→ボール離さない→相手の外国人選手にドリブルで果敢にアタック→なんだか強引にゴールにねじ込むorみっともなく潰されてターンノーバー。

これを一試合に20回ぐらい、うまく行かなくても全然へこたれずに繰り返す。基本、空気は読まない。アパッチブースター達はクビをひねりはじめます。

「確かに点は取るんだが、試合を豪快にぶっ壊してるようにも見えるのは気のせい?」
「確か『安定した』3Pシューターとして採ったんだよねぇ。。」
「暴走ヘリコをベンチ下げたと思ったら、もう一人暴走ヘリコがベンチから出てきたねぇ。。」
「でもジョーHCコーチはなんだか喜んでるねぇ。。」

はたと気付いた頃には時既に遅し。そう、城宝は単なるシューターじゃなくて「試合を決める点取り屋」として東京に来たのでした。
 
彼に対するジョーHCの指示はいつもこうです。

「自由ガンガンにいっちゃって!!」

 
そんな感じで、アパッチブースター達は、城宝がボールを持つたびにハラハラしながら声援を送るようになるのですが、決して好意的な声援だけではないのは確かでした。

後編につづく

諸刃の城宝(後編)
 

2008.11.13

■日本バスケとガイジンと部屋とTシャツと綿貫会長 その3

前回記事:■チームは規定ではなく思想で作るべき。ベッキーは割と好き。
 
 
■版で押したようなコート

bjリーグの外国人選手の出場規定についてシリーズでお送りしております。毎度おなじみの「先生、バスケが足りません。」でございます。
足りなくてホント困ってます。

前回は、昨季までの「国籍による出場枠規定なし」でのリーグの様子について例を挙げ、外国人選手の出場については、各チームそれぞれの思想によって独自に決めるべき、という事を述べさせていただきました。

今回は、じゃあ規制されるとどうして嫌なの?ということを書きます。

シリーズの冒頭の方で書きましたが、一番懸念するのは「役割の固定化」です。バスケットのオーソドックスなポジションは5種類あって、それぞれが特徴を生かして試合を作って行くのですが、規制を掛けると、その「特徴」ってところで外国人と日本人の身体的条件が効いて固定化してしまう、という話です。

ポジションについてご存知ない方にも、できる限り理解して頂きたいところなので、それぞれ簡単な説明を書きますね。イメージしやすくするために漫画「スラムダンク」のキャラの名前もお借りします。作者の井上さんすみません、苦情がございましたら~、、、
辻先生まで(笑)
 
 
・ポイントガード(PG):(通称「1番」)

主に司令塔として全体をコントロールすることが多い。相手の弱点を冷静に判断して、効果的な攻撃に繋がるようボールを供給する。ボールキープ力、広い視野、バスケットそのものへの理解度が高い選手が活躍するポジション。スラダンで言うと宮城。

・シューティングガード(SG):(通称「2番」)

PGを補佐しつつ、インサイドに切れ込んだり、長~中距離からのシュートを打って攻撃したりすることが多い。俗に言う「シューター」はSGであることが多い。シュート力を含む攻撃力が高く、スピードを持った選手が活躍するポジション。スラダンで言うと三井。

・スモールフォワード(SF):(通称「3番」)

単にフォワード(F)とも。主に得点を求められ攻撃の中心になることが多い。長~中距離域からゴール下までオールラウンドに動くので、運動能力、攻撃力など、最も総合的に高い能力を持った選手が活躍するポジション。スラダンで言うと流川。

・パワーフォワード(PF):(通称「4番」)

主に台形やフリースローライン周辺の中距離エリアで、スクリーンプレーの壁役、リバウンドやブロックアウト(相手を体で止める)など、接触が激しいプレーを担当することが多い。体幹が強く、激しいぶつかり合いをしながらも、裏方的な役割をこなし続けるメンタルの強い選手が活躍するポジション。スラダンで言えば桜木。

・センター(C):(通称「5番」)

センターフォワード(CF)とも。主にゴール付近で攻撃・守備の最終砦となる。攻撃では中継点からフィニッシャー(シュートを決める人)まで幅広いプレーを求められる。守備では自陣の最終砦としてシュートブロックやリバウンドを担当することが多い。身長が高く、バスケ理解度の高い選手が活躍するポジション。PGとCの「センターライン」のバスケ理解度が、チームの強さを決めるとも言われる。スラダンで言えば赤木。

ま、こんな感じです。
(漫画スラムダンクのおかげで、バスケのポジション説明が楽になりましたよね~。)

実際は、この5種類ぐらいに大まかに分類されるってだけで、チームや選手の特徴によって役割分担は様々なのですが、日本人の場合はやっぱり真面目ですから、上の「典型的な役割」をキッチリ守ろうとする傾向が強いですね。
 
 我々日本人は、外国人に比べ体が小さく、身体能力が低い傾向にあります。これはもう仕方ないことです。だってそう出来てるんだから。(将来は分かりませんが。)

3番・4番・5番といった「運動能力」や「対幹の強さ」「背の高さ」を求められるポジションでは、我が民族はお世辞にも有利とは言えないです。その代わり、努力次第でなんとかなる1番・2番は外国人との条件差が少なく思えます。実際にbjリーグで試合を見ている方も実感するところだと思いますし、日本人唯一のNBA経験者である田臥選手も1番の選手ですね。

 
■想定してみようのコーナー

さて、ココまで読んで頂いた方に、自チームの戦力編成係をやってもらいます。「外国人は3人まで」「選手報酬の合計に上限あり(サラリーキャップ)」という条件をつけます。ライバルチームも同じ条件です。勝てる編成にしなくては、来期どころか今期途中でもあなたはクビです。

外国人選手については、元NBAキャリアの選手でも1000~15000万程度。無名でもNBAの育成リーグで活躍するような外国人選手と500~800万ぐらいで契約出来ます。(普通、彼らの給料は更に安く抑えられているそうです。)

どうです?
 
日本人でいけるところは日本人で、外国人が有利なところは外国人にしたくなりませんか?「どういうチームにしたいか」より「安く最低限戦える戦力の確保」をしたくなりませんか?私はなります。外国人が3人までという条件なら、やはり3番・4番・5番の選手で外国人の「安くて働く選手」をそろえたくなります。
 

んー。勝手に決めすぎですかね~。
このへんは人によりけりなのかもしれません。

でも私はやはり大方は同じになると思います。遊びじゃないんです。
経費は抑えつつも絶対に勝たなければならないんです。限られた条件のなかで、リスクを抑えつつ高い効果を得なければ、ファンやスポンサーにそっぽを向かれ、チームの経営は傾き、家族を路頭に迷わせてしまうんです。

条件や規定があるなら、その条件の中でのハイリターンを得ようとするのは当然のこと。本気度が高ければなおさらでしょう。結果どうなるかといいますと。言うまでも無く、1,2番は日本人。3,4,5番は外国人。というパターンで固定化してしまいます。

去年までだってそうじゃないかって?

もちろんそういうチームもありますし、各チーム多少の差はあれ3,4,5番は外国人主体なことに違いはありません。ただ明確にパターンを固定しているチームは仙台と新潟ぐらいで、それぞれのチームの考え方に沿って、試行錯誤をしながら各ポジションに外国人選手、日本人選手を入れ替え差し替えしています。(初年度は仙台にも現アイシンの日本人SF大西選手がいたし、新潟にはアントニ・ワイチという素晴らしい外国人SGがいた。)
 
 
■「起用パターンの固定」=「人種ごとの役割の固定」が起きるとどうなるのか

これは私の考えです。私はあくまで素人であり、実際の現場で働いている方、真剣に研究されている方をくさす目的で書くのでは無い、という事をまずご理解頂きたくお願いします。

役割の固定化が生む弊害は以下の通りと考えます。
 
1)日本人は日本人、外国人は外国人とマッチアップするケースがどうしても増えるので、日本人選手の身体的な負担が楽になり、海外の当たりの激しいバスケに対する強化にならない。

2)外国人選手は、出場枠が決まっているのでムリをする必要がなくなる。他の選手とのプレータイムを争う必要もなく、相当モチベーションの高い選手でない限り、求められる仕事をこなすだけになる。

3)セオリー重視、完成度重視になると「やることをやっていればOK」となり、選手、フロント、運営まで試行錯誤が頭打ちになって止まる。聞き分けの良い選手とばかり過ごすので、スタッフ、指導者のコミュニケーション能力が育たない。

4)日本人選手については、ミスの少ない平均点の高い「無難な」選手が重宝され、何をするか分からない一発芸型のビックリプレーヤーの居場所がなくなる。(一発芸こそ「魅せる」プロに必要な資質。)

5)似たタイプの選手、似たタイプのチームとばかり対戦することになり、精度は向上するが想定外の事に対して非常にもろくなる。チームごとの個性の差も小さくなる。

6)有能な外国人選手を「帰化」させる事に成功したチームが強くなる。そのため日本のリーグで長くプレーをしようとする場合「帰化」問題を意識されられるので、日本でプレーする場合の気持ちの上でのハードルが高くなってしまう。
 
 
と、こんなとろこです。
もう一つ大事なことがあるのですが、それはこれからお話します。

よく言われるのは、1)の「日本人選手が外国人とのマッチアップの機会が減るので強化にならん」という事ですが、それはやはりその通りなのですが、もっと重要なことがあるように思います。
 
それは2)および3)によってもたらされます。

bjリーグ誕生以来3シーズン。有名無名を問わずbjの日本人選手達が成長する過程を見て来ました。もちろん私は外側の人間であるのですが、なんせbjリーグは選手と距離が信じられないほど近く、普段の試合やらイベントやらで普通に話す機会があるし、なによりずっと彼らのパフォーマンス、顔つき、体つきを見てきましたからね。

毎日タフな外国人選手とやり合わなければいけないので、初年度とは比べものにならないほどみんな体が大きくなりました。相手が何人(なにじん)だろうが臆せず勝負を挑む度胸も付きました。(オン・コート3名の効果も少なからずあるのかもしれませんが)今期にいたっては、各チームの日本人選手が20点以上取って、チームのリードスコアラーになる試合も珍しくありません。

しかし私は、それらの物理的な事以上に、彼らの「意識」の成長こそがもっとも大きい成果と思っています。

bjリーグでは、人数制限が無いがためにチーム内で外国人選手同士の競争があります。プレータイムを得るために、少しでもいい評価を得てキャリアアップを図るために、そして何よりファン、ブースター、チームの勝利のために、異国のなれない環境で懸命に毎日を送っています。

バックボーンも様々です。

元大阪のマット・ロティックや、琉球のジェフ・ニュートン、浜松・東三河のジョシュ・ペッパーズのように、アメリカ大学バスケのスター選手であり、NBAキャンプにも召集されていながら、プロキャリアのスタートとしてbjリーグを選んだという選手もいます。

シーズンオフには、ストリートバスケ最高峰のAND1mixTapeツアーの一員として世界中を回っているジョン”ヘリコプター”ハンフリーのような選手もいます。

南米の小国ガイアナ出身で、各国のマイナーリーグを経て来日、200cmに満たない身長ながら2期連続のリバウンド王に輝いたゴードン・ジェームスのような選手もいます。

浜松大に留学生として来日し同大バスケ部で活躍、そのまま日本のクラブチームでプレーを続け、一般トライアウトを経てドラフトでbjチームに入団。今ではベテラン外国人選手として欠かせない地位を築いたアイザック・ソジャナーのような選手もいます。(彼は自分の基金を設立して地域の子供達対象にキャンプを主催し、バスケを通じた人間教育、コミュニケーション教育を行っています。)

日系アメリカ人として生まれ、アメリカ社会の中で育ち、自分のルーツである日本でのプレーを夢見て来日し、日本国籍まで取得した牧ダレン聡のような選手もいます。

彼らは、様々な国の様々なカテゴリーのバスケットボールを体に刻み込んで日本に来ています。プロといえばNBAやユーロリーグのような世界を思い浮かべますが、それらごく一部のトップ中のトップの1枚下にも、50ヶ国以上に何百とプロリーグが存在し、その中で立派にバスケで飯を食っている選手たちが、毎日生き残りを掛けて凌ぎを削っているのです。そんな中からやってきた彼らは、いわばリアルな「世界のバスケ」の体現者達なのです。
 
3連覇を果たした大阪エヴェッサで、誰よりも早く練習場に現れ、誰よりも遅くまで練習をしていたのは、上述のマット・ロティックだそうです。(天日監督のインタビューより)

「プロとはなんぞや?」を知らないままbjリーグに入ってきた若い日本人選手たちは、毎日彼らタフな外国人選手達と切磋琢磨し、コート上の闘志、リーダーシップ、チームワークなどのバスケに対する考え方だけでなく、ファンとの接し方、プロ選手の生活について、「反面教師」も含めて有形無形に叩き込まれ、刷り込まれます。選手だけでなくスタッフも同じです。

メディア露出は無いに等しく集客も苦労します。練習場を確保するのも大変です。なんとか改善してあげたいのですが、これが今の日本のバスケの現状です。しかしどんな環境にあっても「バスケのプレーを見てもらって、会場で楽しんでもらって、お客さんに対価をもらって生きる」これがプロです。いい環境でいい給料をもらうからプロなのではないのです。その意識が出来たこと、それが一番大きな「外国人選手の出場枠規定なし」の成果ではないかと思います。

それもこれも、外国人選手同士でも、いや出身国は関係なく常に競争があり厳しい毎日があるからこそ発揮される成果であって、「与えられた役目をクリアしていればOK」というような悠々自適な意識でいられたら、日本人選手の意識までが萎えてしまうでしょう。

そんなのは迷惑千万なのであります。

だからして私は、役割が固定化したコート「版で押したようなコート」に危惧を覚えるのです。
 
 
次回、

■島本師匠 曰く「日本人のプロリーグにあらず、日本にあるプロリーグ」

でお送りしますにゃりん。
 

2008.11.10

■bjリーグ08-09序盤の状況と、孫明明

 
 
ブッ

 
 
・・・・あ、失礼(#^-^#)
 
 
本コラムももう1年半書かせて頂いておりますが、屁始まりは初の試み。
 
 
新しいことにチャレンジ!!

CHANGE!! Yes! We Can!!
 
 
ほら、ここんとこ堅い話が続いたからね、リラックスリラックス。

・・・・あいすみません。。。
 

え~。シリーズ「日本バスケとガイジンと~」はひと休みして。
bjリーグ2008-2009の序盤のお話などを(^0^)/
  
開幕で一月弱になるbjリーグ2008-2009シーズンですが、4節8試合(東京・富山は6試合)を終えて、各チームの様子が見えてきました。
 
■東地区は、随分と混沌としたスタートになっておりますの話
 
開幕前は、新規参入(JBLからの転籍)ながら巨大戦力のH2M(浜松・東三河ね。)フェニックスがブッチギリで独走するのでは?と言われていましたが、蓋を開けてみたら、確かに強いのですが勝敗結果で言えば「独走」とまでは行っていないようです。

カオス状態の開幕を迎えた東地区をH2Mフェニックスを軸に書いてみますよ。
 
 
仙台89ERS:
 H2Mに五分、富山にも五分。H2Mにボコられた東京には連敗。しかしH2Mに五分の埼玉には連勝。

新潟アルビレックスBB: 
 東京には五分も埼玉にはボコられ、富山には辛勝も、H2Mには五分。

富山グラウジーズ:
 H2Mに五分の埼玉に惜敗も、仙台に五分。しかし新潟に惜敗。全部接戦。

埼玉ブロンコス:
 
富山に辛勝した後、新潟をボコってH2Mに五分。しかし仙台には連敗。
 
東京アパッチ:
 
新潟に5分、H2Mにはボコられるも仙台には連勝。
 
浜松・東三河フェニックス:
 
仙台に五分、東京をボコるも、埼玉、新潟に五分
 
 
11月10日現在の順位:

1位:H2M 5勝3敗
2位:埼玉  5勝3敗
3位:仙台  4勝4敗
4位:東京  3勝3敗
5位:新潟  4勝4敗
6位:富山  1勝5敗

ま~、今の時期の順位なんて当てになりませんけどね。
 
 
富山がなかなか勝ちを拾えず5敗している他は、六分の星が2チームに、五分の星が3チーム。しかしその富山も10点差以上で負けた試合は1試合のみで、あとは全て接戦です。

独走を期待されたH2Mは、東京をボコった他は勝ったり負けたり。

各チーム「236cmのミンミンがコートにいる間はトランジションゲーム(攻守切替を早くする)をすれば良い。」という、開幕2戦目仙台のファイアーHCの作戦を踏襲して、苦しみながらも五分に持込んでいますね。中村カズHCもいきなり対策されてしまって思うようにミンミンを出せないので、なんだか歯がゆそうです。

オリジナリティ命の我がアパッチは、フェニックス戦に独自の長距離砲特化型チームで挑み、見事に火ダルマになりましたが(^^;

好調なのは埼玉。もともとバランスのいいチームでしたが、今期はいよいよいい感じです。#1タイシローの成長、ルーキー北向の好調、守備・攻撃力とも高いレジー、プロキシーの獲得でベンちゃんの理想とするバスケにかなり近づき結果もついてきてますね。お客さんの入りも好調です。
 
 
さて今期、東地区の中心的存在である新加入のH2M(浜松・東三河)ですが、メンバーはやっぱマジでヤバイです。いやむしろパネェです。

っつーか、パネェ!

OSGフェニックス(JBL1)→浜松・東三河フェニックス(bj)のチーム転籍の過程で、確かに日本代表級の川村、朝山、北郷(引退)など、主力選手を放出せざるを得なかったのですが、では彼らが現主力のガーデナー、ジョシュ、エリス、ザーンに匹敵するかというと、それは流石に現主力に軍配が上がるわけで。去年のホーキンス、エスティルのケンタッキー大コンビも凄かったですけどね(^^;

チームに残った太田、大口は存在感十分ですし、ハイモっち、ホッティーも長いシーズンの中で必ずフィットしてくることでしょう。
 
一番厄介な存在は、中村和雄HCです。はい。

共同石油(現JOMO)の女子部監督として黄金時代を築き(bjtvでもおなじみの原田裕花さんのお師匠)、日本代表監督を経てOSGフェニックス監督に就任。地域リーグから数年で旧JBLスーパーリーグ準優勝にまで導いた伝説の監督。

我が東京アパッチも、先だってのアウェイ戦ではだいぶやられたみたいです。

私は直接見れていないので詳細は分かりませんが、現地に行った方の話を聞く限りでは、選手交代・タイムアウト・指示内容、どれも的確で合理的かつ「ビシッ」と空気を締める、いわゆる名監督のソレだったみたいですね。

bjtvで見てもジョーHCの思いつき大作戦(失礼?)はビシビシ手を打たれてるように見えました(^^;

■みんなで育てるみんなのミンミン

 
今期のbjリーグを象徴する選手は、間違いなくフェニックスのスン・ミンミン(孫明明)でしょう。

play79.jpg
手前の黄色ヘアバンドは我らがニック・デービス205cm

身長236Cm、世界で3番目に背の高い人間にして、世界最大のアスリート。注目度は抜群で、テレビにもガシガシ出まくってますね!
そのたびに新幹線で上京じゃ窮屈でしょうに。お疲れ様です。

動きが遅いのはしょうが無いとしても、やはり236cmってのは脅威です。
高さも確かに凄いのですが、幅と重さで物理的にスペースを占有しまうのが一番の強みですね。まさに壁です。単純な高さだけならアパッチのヘリコ(ジョン・ハンフリー188cm)が跳んだ方がはるかに高いでしょう。

bjリーグにも7フッター(213センチ以上の大型選手)が結構いますが、彼らは普段自分よりあんなにデカイ選手とやることはないので、いい練習になっているんではないでしょうか?(^^)彼らにとってもいい経験です。
映画「ラッシュアワー3」に出演するなどアメリカでも有名人でしたしね。

さて、カズHCは「フェニックスはミンミンのチーム」と言って、ミンミンを中心に攻めるチームを作っています。しかし、実際に試合を見た方は分かると思いますが、お世辞にも中心になるレベルの選手ではないのは明らかです。

実質はマイケル・ガーデーナー&ジョシュ・ペッパーズの元ライジング福岡コンビのチームです。
しかしなぜカズさんは「ミンミンのチーム」と言い張るのか。

私はこんな感じだろうと推測しています。

1.ミンミンを自分の手で、「日本バスケ」の手で育ててNBAに送り込みたい。
2.プロバスケットを多くの人に見てもらうために、注目の的になる選手を中心にしたい。

って、どっかのインタビューで言っていることそのままなんですけどね!
まあ、ホントにそうなんだと思います。

実はカズさん、国際派指導者としても知られていて、高松の初年度にドラフトピックされたヌロ君など、セネガル人留学生が日本でプレーするための道を作ったのは、他でもないカズさんと言われています。

セネガルはアフリカ各国のなかでも特に日本とつながりの深い国で、多くのセネガル人が日本で生活しています。大学時代のチームによく留学生が遊びに来てくれたのですが、身体能力の高さ(というか多彩さ)には呆れる他ないですね。シェイク元気か~?

アンゴラに次ぐアフリカ地区の万年2位ではあるのですが、日本よりははるかに強く、また西アフリカ特有の陽気な国民性がバスケにも生きていて、2006年の世界選手権では予選敗退ながら大変な人気を得ていました。(昨季まで仙台や埼玉でプレーしたママドゥが入ってましたね。)

さてここからは100%推測の話ですよ。

もし私がカズさんだったらこう思うかもしれない。
日本人をNBAに送り出すのは、出来なくはないがとても時間がかかるし、何しろしがらみが邪魔だ。純粋に指導者としてNBA選手を育てるとすれば、素質ある外国人を自分の手で指導して送り込むならば現実的に実行可能なのではないか、と。セネガル人の若い選手を連れてきたのは、もしかしたらそんな思いがあったんでは無かろうかと。

まあ、そうこうしてるうちにbj転籍になり、後のアメリカトライアウトでミンミンと出会ったわけです。
 
言い方は悪いのですが、ミンミンはおそらく中国に半ば捨てられた選手だと思われます。
 
現在中国はバスケットボールを「最も重要な国策スポーツ」として位置づけていて、もう15年以上国を挙げて強化しています。北京オリンピックでは、男子バスケの決勝が大会を通じての大トリ(紅白歌合戦における小林幸子VS美川憲一の位置)になっていた事はご存知でしょうか?

その結果アジアではもう敵なし。すでに3人のNBA選手を輩出しています。国内リーグは大ブームを巻き起こし、ヨーロッパや各国のリーグに派遣されて活躍する選手も数知れずです。

ではミンミンは?といえば2004年を最後に大慶市のCBAチームを出て渡米、NBAのキャンプ、ワークアウトに参加しましたが、健康面の不安もあって良い結果は得られず、2005年以降USBL,ABA,IBLなどの米国内マイナーリーグやメキシコリーグのチームを転々としています。中国代表などナショナルチームでの活動をしてる様子はありません。

バスケを国策として定めている中国が、世界最高身長のバスケ選手(現存の人類でも3番目)であるミンミンを国内に呼び戻すこともせず、流れるままにしているのは、中国の体育局がミンミンを見限ったと考えられるんじゃないでしょうかね。確かなところは分かりませんが。

そんなわけで、川に洗濯に行ったカズ爺さんは、どんぶらこと流されてきた大きな孫(スン)を拾って帰ってきたわけです(笑)。割ったらやっぱり何かでてくるのかな。

動きは遅いものの、アシストパスなども出せるし、戦術理解度やバスケIQは低くないと思います。カズさんは自分の培ってきたノウハウで彼を鍛えなおして「日本発」のNBA選手を作りだそうとしているのかもしれません。

「日本発」のNBA選手輩出となれば、話は浜松・東三河地区におさまりません。日本バスケ界の問題です。いわばミンミンは我々みんなの宝です。
大事に育てて、ぜひ夢のコートに立ってもらいたいですね。

だからカズさん、もっとジョシュやアンディーの出場時間を減らして、
ミンミンの出場時間を増やして下さいね。アンディーなんか生かさず殺さずでストレスを溜めさせるのが一番いいですよ!ガーデナーもボール持ちすぎで疲れるから休ませなきゃ。

さー、各チーム速攻の練習しをしとこうか!

カズさん、ミンミンは皆で育てるけど、試合は簡単に勝てると思っちゃいけませんぜ。この前のプレーオフで、東京のディフェンス重視作戦をこき下ろしてくれた事は忘れてないぞー!!(根に持っている(笑))

新参者に舐められちゃプロじゃやってけないのれす!
 

東地区はフェニックス包囲網で行きますので宜しく。(勝手に。)
 

ちなみに、

   
我らが東京アパッチは先週末の試合がオヤスミで、選手達は座間の米軍でミニキャンプを張りました!

なんだかんだ英語率の高いアパッチなので(チーム公用語は英語ね)、米軍でのキャンプは、日本人選手にとっては追い込める環境だし、アメリカ人選手やアメリカ生活が長いアシュビー(トリニダード・トバコ出身)にとっては、リラックスして練習できる環境なんでしょうね~!

#11青木康平も「日本食が恋しい。」とのコメント。

まだ2日目でしたが(笑)!!

2008.11.07

■日本バスケとガイジンと部屋とTシャツと綿貫会長 その2

<前回記事内容に関するお詫び>

前回のエントリーで、埼玉ブロンコスのデビット・ベンワーHCの現役引退に際し、
チーム、リーグからセレモニー等で敬意を表したのかYO!!と強く疑問を投げかけたのですが、心ある方から情報を頂きまして「bjリーグ及び埼玉ブロンコスは引退セレニーを企画したが、ベンワーHCご本人が固辞した。」のが真相だそうです。

誤った認識で批判的な記事を書き、bjリーグ、埼玉ブロンコス殿ならびに関係者の皆様・埼玉ブースターの心象を害しましたことを、深くお詫び致します。

また、記事内容に付きましては、本謝罪文を掲示することで謝意を表することとし、内容の修正は致しません。(己のアホさ加減を晒すの意です。)

そして、改めてベンワーHCの人柄に敬意を表すものであります。
カッコいいぜベンちゃん。。

<本編>

■チームは規定ではなく思想で作るべき。ベッキーは割と好き。

試合中にコートの上に立てる外国籍選手の人数が固定される「オンザ・コート・~人」ルールが定められることで、一番私が危惧するのは、外国人選手・日本人選手の役割が固定されてしまうことです。

ここでもう一度08-09シーズンの外国人規定を見直すちゃん。
 
1.アジア地域を除く外国籍選手は、コート上に3人まで同時にプレーできることとする。
2.アジア地域を含めた外国籍選手は、コート上に4人まで同時にプレーできることとする。

 → 日本国籍選手が必ず1名はコート上にいることとする。
 
 

今までだって、一部のチームを除いて大体は2~3人だったんだから、別に変わんないんじゃん?という話もあるのですが、私はそう簡単な話ではないと考えています。

バスケにおける外国人選手といえば、センター(C)や、パワーフォワード(PF)といった、インサイドの2M以上のデカイ選手で、日本人選手では人種的にどうしてもサイズで劣る部分を補う役割、いわゆる「助っ人外人」というイメージが強いかと思います。

しかしbjリーグにおいては、どのポジションに何人(なにじん)を置くかは、それぞれのHCの考え方やチーム事情により様々で、非常に個性豊かな状況になっています。

昨シーズンの例として、下の5チームについて、方針と選手構成の概略を紹介します。
 
例1:新潟アルビレックスBB  廣瀬HCの場合

方針:国籍重視。日本バスケが培ってきた、ディフェンシブかつ運動量の多い平面バスケで勝つ事を信念とし、その実現を目指す。

日本人選手に具体的な目標を定め、結果を強く求める。外国人選手はチーム方針を理解するアンセルフィッシュな性格を重視し、主にインサイドで補完的な役割を求める。助っ人的な面が一番強いチーム。平面バスケを実現するためリーグいちハードな練習をするので、外国人も何よりその練習についてくるタフさ、真面目さが求められる。

基本スタイル:日本人選手3名、外国人選手2名。
         (最大でも3人を超えたことはない。)
 
例2:東京アパッチ ジョー・ブライアントHCの場合
 
 
方針:育成重視。エンターテイメント性の高い攻撃的なバスケを標榜しつつ、個性的な日本人選手を育成する。

国籍意識は弱く基本は「今いい選手を使う」だが、起用については育成を目ざして極力日本人選手を投入する。長く試行錯誤があったが、ジョン・ハンフリー(SG/SF)、ニック・デービス(C)を柱にして、青木康平(G)をはじめとする「一芸に秀でた日本人選手」を組み合わせ多様なユニットを作り、局面ごとに使い分ける方法を確立した。国籍とポジションは固定されない傾向。また外国人選手も育成対象になり、育っている。

基本スタイル:日本人2名、外国人3名。
         (2シーズン目に外国人4名にしたら弱くなった不思議なチーム。)
 
例3:大阪エヴェッサ 天日HCの場合

方針:実力重視。国籍不問。勝つための選手構成をし、チーム全体としての結果を重視する。

国籍意識は最も低い。過去3シーズンはリン・ワシントンの強力なリーダーシップの下、PG/SGのマット・ロティックなどレベルの高い外国人選手中心の構成で3連覇を成し遂げた。選手起用は実力主義。日本人選手の育成はチーム内のポジション争いによる競争原理による。日本人選手のプレータイムは限定的になりがちだが、競争を勝ち抜いている選手はかなりの実力を身につけている。

基本スタイル:日本人1名、外国人4名。
        (左は昨シーズンまでのこと。スタート時は日本人2名で、6thマンとして強力な外国人選手が入って4名になるパターンが多かった。)
 

例5:高松ファイブ・アローズ 青木HC(丸山総監督)の場合

基本方針:バランス重視。セールスポイントである破壊的な攻撃力を実現する一方で、日本人スター選手の育成も目指す。

国籍意識は中程度(?)、PG/SGのラシード・スパークスを核に、インサイドでは平均能力の高い外国人を多用。自由度の高いSG/SF陣に日本人選手を多用する。起用法の区別により、バランスをとりつつ高い攻撃力を維持している。菊池、岡田、竹田といった、全国的には無名だった選手が、責任ある立場を与えられて著しく成長している。インサイドの日本人選手は伸び悩む傾向。

基本スタイル:日本人2名、外国人3名。
         (局面によって4名もある。)
 
例5:ライジング福岡 ジョン・ニューマンHCの場合

方針:戦術重視。特徴的なオールコート・プレス・ディフェンスからの素早い攻撃展開を実現するために、最適な選手を起用する。

国籍意識は低い。運動量が求められるスタイルのため総力戦になることが多く、戦術遂行に適した選手を国籍に関係なく投入する。戦術にフィットするか、理解できるか、結果が出せるかを重視するので、元NBA選手であろうが、人気者の日本人選手であろうが、ダメならカットされる代謝が激しいチーム。ある意味一番プロっぽい方針。「育成」というよりは「選抜」によるチーム力UPを図る。昨季のプレーオフでコート上が5人とも外国人選手にして物議を醸し出した。

基本スタイル:日本人2名、外国人3名 
         (ただし、かなり流動的。)
 
 
私の考えるところでは、外国人選手の起用については上のように、国籍重視、育成重視、実力重視、バランス重視、戦術重視の5つぐらいに別れていたのかな、と思います。
細かく分析すれば、10チームは全て違う方針で外国人選手を起用していることになるでしょう。

簡単に言うと起用方針は「どんなチームにしたいか」で決まり、その「思想」そのものが地域のブースターやスポンサーの評価さらされ、チーム経営・運営に大きな影響を及ぼすわけです。

その切磋琢磨の結果、地域性をふんだんに取り入れるチーム運営法が育ち、真に個性豊かな地域密着チームになっていくのだと考えます。「外国人が多いから」「地域出身者がいないから」地域密着運営ではない、という人がたまにいますが、それは全くの勘違いです。

 ※「地域密着運営」については、別の機会にまた詳しくお話しまする。
 
 
見る側にとっては「自分が共感する」チームを選ぶことが出来るので、その分チームに深い思い入れや愛着を持つことが出来るのです。

ちなみに私の場合、東京アパッチの、いわゆる日本バスケでは絶対に良しとされない「個を重視したバスケ」と、システムではなく国籍を超えた感性とハートで連携取る方針に惚れておりまして、、女だったらダメ男に惚れて散々貢いでしまうタイプなのだろうと思われます。

プロバスケは「興行」です。
あらゆる娯楽やショービジネスと張り合っていくことなしに、市場を開拓し、発展して行くことはできません。

そのためには多様なチーム作りによって明確な個性を打ち出し、既存のバスケファンだけでなく、むしろ今までバスケを知らなかった人にアピールして、それぞれに感情移入できるチームを選んでもらうことが必要です。

bjリーグを一つのお店にたとえれば、似たり寄ったりの商品が並んでいるより、バラエティに富んだラインナップの中から自分好みのものを選んでもらう方が、お客様に喜んでもらえるのは明らかなわけですな。

買い物をするにしても、決まった規格によって作られた無難な既成品より、作った人の個性がふんだんに表現された「一点もの」の方が楽しいでしょ?

ということで、それぞれの個性を決めるのは規定ではなく、

それぞれのチーム思想であるべき。
 

そして俺はベッキーが好き。

それが言いたかった。
 
 
次回は、外国人出場人数が規制されたらどうなるのか?

■版で押したようなコート

 をお送りします。

ベッキー殿。アパッチシートで待ってます。

カンニング竹山先生、もしくはセイン・カミュ先生。
法に触れない範囲で、拉致的な感じで宜しくお願い致します。

お父さんは怖いので連れて来なくていいです。

 

2008.10.22

■日本バスケとガイジンと部屋とTシャツと綿貫会長 その1

男には、書かねばならぬことがある。
今日はとてもとても難しい問題に取り組みたいと思います。
 
 
それでは、吟じます。
 
 
 ニュースでbjリーグの特集を見たらしい同僚の女の子から~~~

 別に親しくないけど知り合いでバスケ馬鹿は俺しかいないので連れて行けと言われ~~

 会場で選手やらルールやら一生懸命解説してるのにガン無視されて~~

 イケメン選手にキャ-キャー言っているのでそんなもんかと思っていたら
 帰りの電車で「将来子供にはバスケさせたいな~」とか俺に言ってきたとき~~~
 
 
 なんだか今晩いけそうな気がするぅ~~~~~

 アルと思います (-△-)
 
 
 
 
・・・・えー、、本題です。
 
bjリーグは今期開幕の直前に大きなルール改正を行いました。

「選手の国籍に一切の制限なし」というルールが大きな特徴であったこのリーグですが、開幕の一週間前に下記が発表されました。
 
 
□公式戦ルール変更のお知らせ

 bjリーグでは、2008-2009シーズン 公式戦の開幕にあたり、ルールの変更を行いまし たのでお知らせします。 2008-2009シーズンのルール変更に関しましては、ロンドンオ リンピックを見据えたFIBA(国際バスケットボール連盟)のルール変更をいち早く取り 入れており、また、bjリーグ宣言でもうたっている外国籍選手に関する考え方におい て、現状のレギュラーシーズンでの 選手起用状況を踏まえ、今シーズンより外国籍選 手のコート上のプレイに関し制限を設けます。

 1.アジア地域を除く、外国籍選手はコート上で同時に3人までプレイできることとする
 2.アジア地域を含めた外国籍選手は、コート上で同時に4人までプレイできることとする
  →日本国籍選手が必ず1名はコート上にいることとする

 
 
はい。

俗に言う「オン・ザ・コート~(人)」という外国人選手の出場枠ルールですが、これはもう何十年も前から常にスポーツ界で議論されているネバーエンディング議題ですね。

この問題について、bjリーグでは「競争激化による日本人選手の育成」「高レベルでエンターテイメント性の高い試合の実現」「国際的に開かれたリーグ」を標榜し、「制限なし」という明快な姿勢を打ち出しておったのですが、4シーズン目を数えた今期、満を持して(?)変更に漕ぎ出したワケです。
 
出場枠についていろいろと問題視する声が多いのは確か。
私が目にしたところだとこんな感じです。

「外国人ばかりのチームでは共感できず、地域密着運営にならない。」

「日本のリーグなのに活躍するのは出稼ぎ外人だけ。日本人の活躍が見たい。」

「外国人ばかりだとチームワークがなく、一見派手だがバスケのレベルは低い。」

「日本人選手(特に長身選手)が出場できないので、育成にならない。」

確かに3連覇を成し遂げた大阪エヴェッサは、試合時間の多くが外国人選手4人体制でしたし、昨季のプレーオフでは、ライジング福岡がコート上の5人を全員外国人選手にしたこともなどあり、内外から危惧の声が少なからず起きていました。

またリーグの経営戦略としてアジア圏への進出を推進しているので、やはりより共感を得やすいアジア系選手に多くのチャンスを与えたい、という思惑もあるようです。

以上のような疑問や要望に応える形で今回の変更になったとワタクシはこのプリンのようなつるつる脳みそで推測します。
 
でね、ワタクシとしてプリン脳で思うに、
 
 
制限をかける前にもっとやることがあったんでないの?
と。
 
 
その辺についての私なりの考えを、通常の記事も挟みつつ。
何度かにわけてじっくりと。書こうかなと。

それでは、吟じます。
 
 
「ガイジン」選手に観客が共感できないのは、チーム・リーグ・メディアの怠慢。
  
常々疑問に思っていることがあります。

なんで私達は、外国人選手を「ガイジン」でひとくくりにしてしまうんでしょ。それぞれ違う人格で名前もあって、それぞれの夢や目標、事情や思想を抱え、バスケ選手としての人生を全うすべく、日本で暮らしながらプレーをしているのです。言葉や文化的な背景の違いはあるにせよ、バスケをやる・見る上では、それこそ「人それぞれ」で、これには日本人もアジア人も外国人もへったくれも無いわけですよ。
 
色々異論はあると思いますが、これは「見る側が成熟していない」のが主な原因なんだろ~な~、と私は思うんです。でもこれは今はしょうがないんですよ。なんせ、そういう文化がなかったんだから。

プロ野球もJリーグでも、外国人選手はあくまで「助っ人」で、誤解を恐れずに言うなら、便利に使い分けるオプションパーツのような扱いです。もちろんプロ選手である以上、当たり前っちゃぁ当たり前なのですが、なんていうか「気持ちの繋がり」的なものはどうしても薄いですよね。

しかしながら、例外も多くいるのも確か。

私が思う浮かぶところでは、野球ならバース、クロマティ、ブライアント、ローズ、ペタジーニ、ラミレス、バレンタイン。サッカーならジーコ、リティ、ラモス、アマラオ、ドゥンガ、ブッフバルト、ベンゲル、オシムなどなど、人によってはもっと沢山出るでしょ?

格闘技の世界はもっと成功してます。故アンディ・フグなどは日本人以上に武道人としての共感を得てましたよね。

彼らのように、日本を愛しファンのために尽力してくれた選手や監督として、親しみと尊敬をもって語られる外国人も沢山いるわけです。これはもちろん本人の努力によるところが大きいと思いますが、チームやメディアが積極的にその功績や人となりを伝えた事による成果、という面は無視できないと思います。
動機はともかく、伝える努力なくして彼らがこれほど私達の心に残ることはなかったでしょう。
 
 
翻って、bjリーグにおける外国人選手のばやい~。
 
これまで3シーズン、東京アパッチをはじめbjでプレーや指導をする外国人選手たちを見てきました。中にはホントにナメてて「腰掛け程度に考えてんなコイツ」という選手もいないではありませんでしたが、そんなのは極々少数。言葉が通じなくても雰囲気で分かるし、結局はチームになじめず、実力を出せないまま日本を去ることになるケースが多かったように思います。

多くの選手達は、プロ選手としての生活、つとめをとても大事にしていますし、ブースター(ファン)や地域の人々との良好な関係を築こうと、日本人選手以上に積極的にファンサービスやコミュニケーションに努めてくれます。それは、bjリーグの試合会場やイベント会場、クリニックや地域訪問などの活動で外国人選手達と実際に触れ合えば、たとえ言葉が通じなくても態度や表情ではっきりと伝わってきます。

一度でもそういう触れ合いを経験した人は、外国人選手を「腰掛けの助っ人ガイジン」とは感じられなくなります。ちなみにガッツリ実体験です。
ね、ディーン大好きのOOさん!

彼らは「プロフェッショナル」として大事な事を日本人選手に教えてくれます。多くの若い日本人選手は「体育・教練」としてのバスケ環境で育っています。「プレーを見てもらうことで対価をもらって生きる」という事が、最初はよく理解できていなかったように思います。私自身もそうでしたし。そういう選手達の意識を変えたのも多くは外国人選手たちでした。

たとえば大阪のリン・ワシントンCAP、滋賀のマット・ギャリソン、東京のニック・デービスなどはチームの精神的支柱と言われ、チームの中心として公私にわたってチームをリードし、出身国籍を問わず選手達に慕われる存在です。
 
また、野心ある若い外国人選手たちは、プロとしての将来を掛けていろいろな選択肢からbjリーグを選んで来日しています。少しでも良い成績で注目を集め、(他国のリーグも含め)良い条件でキャリア・アップを図ろうと毎日必死です。
実際、大卒で大阪エヴェッサ入団。3年間プレーし、コートリーダーとしての頭角を現したマット・ロティックは、非常にいい条件でドイツの名門チームに迎えられました。
これはbjリーグや日本バスケ界の国際的評価をぐーーっと高める慶事なのですが、その話は別の章で。

若い日本人選手達は、たとえ出場機会は少なくても、彼らのような熱い外国人選手と共に研鑽を重ねるなかで、大きく意識を変えて信頼関係を築き、結果、心技体とも段違いに成長しています。国籍無制限制での大きな成果は、そういうメンタル面だと思うのですが、その辺もまた別の章で。

問題なのは、そういう実情や、一選手としての外国人選手のことを何も伝えようとしないチーム、リーグ、メディアの姿勢です。
 
マーケティングの世界でも「顧客の親近感=情報発信量」といえば、もう飽きが来るほど言われていることなのに、自チームのHPでさえ彼らの声を満足に伝えているところは殆どありません。機会損失も甚だしい。金額にしてナンボ損してるんでしょ。

勝ち馬にしか乗れない多くの(へぼ)スポーツメディアは、まあ、しょうがないとしても、当のチームやリーグが外国人選手の人となりについて、なぜもっと情報発信しないのか、まったく疑問です。エージェントとの契約に何か制限でも付いてるのでしょうか。これでは宝の持ち腐れが一周回って倍率ドン!さらに倍!

まさか今の状況で「bjリーグは成功した」とでも考えてるんじゃなかろうなぁ。。

日本人スターを育てたい思惑はあるでしょうが、それならそれで、外国人選手にあえてその日本人選手について語らせるとか、いろいろ手法はあるでしょうがホントにもーーーー!!(海外から評価される事に弱い僕達の特性ね。)

広報担当者やその管理者は、JAPAN TIMESの日本バスケ大好き記者、ED ODEVEN氏のツメの垢をせんじて1リットル以上飲め!!
 
いや、もう面倒くさいからツメになれ!!

 
 
「よりよいスポーツ文化の醸成」っぽい事をリーグも、チームも謳っています。
100年ちょっと前にアメリカで生まれ、瞬く間に世界中に広がり今では4億5千万人がプレーしているこのバスケットボールというスポーツ。その世界性を体言している選手達を全く軽視したプロモーションをしといて何が「グローカル」かと、スポーツ文化かと、もうアホかと。
 
 
あ、なんか腹立ってきた。

やだ!!もう言っちゃう!!言っちゃうよ~~!!!
 
 
 
なかでも酷いと思うのは、埼玉ブロンコスのデビット・ベンワーHCの扱いです。

ベンワーHCは、現在日本バスケ界で活動するバスケ関係者の中で、ダントツというべき輝かしい経歴を持つ、素晴らしいバスケットマンです。

1991-1996 NBA ユタ・ジャズのスタメンSFとして活躍
1997-1998 NBA ニュージャージー・ネッツ,オーランド・マジック
1998-1999 イスラエル マッカビ・テルアビブ(ユーロリーグの超強豪)
2000-2001 NBA ユタ・ジャズ
2002-2003 CBA(中国) 上海シャークスで優勝(現NBAのヤオ・ミンと一緒)
2003-2004 JBL 日立サン・ロッカーズ

2005-2007 BJ 埼玉ブロンコス
2007-現在 BJ 埼玉ブロンコスHC

1991-1996のNBAといえば、マイケル・ジョーダンの全盛期にあたり、超人的なガード選手が勢ぞろいだった時代。そんな激戦区のSFとして6シーズンに渡りスタメンを張り続け、その全シーズンでプレーオフに出場、1992年には地区優勝を果たしています。
(2000年にジャズに復帰した年も地区優勝をしていますが、そのときはスタメンではありませんでした。)

私はその頃LAレイカーズ大好きっ子ちゃん。シカゴ・ブルズがあまり好きではなく、どちらかと言えばプレーの参考になるユタ・ジャズ寄り(キャップもTシャツも持ってた)だったので、いつもジョーダンとマッチアップするベンちゃんを応援してました。けっこう互角にやってたと思います。

当時のチームメイト、ジョン=ストックトンカール・マローンは、共にバスケ殿堂に名を連ねている伝説的な名選手。少し前のNBAファンにとっては、神の位置にいる選手です。1992年のバルセロナ五輪で初代ドリームチームのメンバーでしたから、バスケファンならずとも名前を聞いたことがあるという方は多いと思います。

その後ユーロリーグの超強豪、マッカビ・テルアビブや、中国の上海シャークスでチームを優勝に導き、1年間のNBA復帰後、JBLの日立入団で初来日。

翌シーズンより、新たに誕生したbjリーグの埼玉ブロンコスに選手として入団して初期のブロンコスを牽引、アキレス腱を断裂し一時は選手生命が危ぶまれたが、AC兼任として見事に選手復帰。2006-2007シーズンを最後に現役を引退。

2007-2008シーズンより同埼玉ブロンコスのHCに就任。シーズン後半にユタ・ジャズの戦術をベースにしたベンワースタイルが確立すると、東地区の台風の目として次々と上位陣を撃破。結果として我が東京アパッチのシーズン2位上昇の援護射撃になったこともあって、本当にありがとうベンちゃん。

まあ凄い経歴です。匹敵するのはウチのジョーHCぐらいです。
時代がちょっと上ですがね。

しかし私はベンワーHCの経歴が凄いから素晴らしい、と言っているのではありません。彼が凄いのは、これだけの経歴を持ちながら「日本に(埼玉に、もしくは所沢に)バスケ文化を定着させる」という使命感を持って自ら率先して活動しているところです。

2005年、シーズン開始まもなくアキレス腱を断裂し、ベンワーはそのシーズンの活動を断念せざるを得なくなりました。しかしチームは彼を解雇せず、また彼も即日手術を強行して、なんと次の試合からベンチに座っていたのです。

外国人選手の場合、大きな怪我をしたときは母国に帰ってゆっくり治療するのが普通なんですが、彼は帰りませんでした。ホームもアウェイもずっと帯同してベンチに座り、自分の怪我で窮状に立たされたチームを鼓舞し続けました。

そしてなんと、彼はそのシーズンオフも殆ど母国に帰らず日本に留まったのです!
小さな地域イベントにも(松葉杖で!)顔を出してチームやリーグの周知活動に尽力していました。地元の人々と交流を続け(いつだか日記見たら畑仕事手伝ってたな~)、地元でクリニックを開催したり。バスケ人として、世話になったチームや地域に貢献する姿に感動しました。

今オフも、6月末~7月頭のラスベガストライアウトで選手のスカウティングを終えるとすぐに来日。7月に長野で行われたbj主催のバスケットボールキャンプでHCを勤め、地元の小学生からプロ選手までの指導に当たっていました。
 
こんな素晴らしい人なのです。ベンワーHCという人は。
 
有明や他のバスケイベントでもしょっちゅう見かけます。(でかいし、いつも特徴あるアフリカ風のジャケット?を着ているので目立つ。)声をかけると気さくに応えてくれます。

他にも、滋賀のピアスHCはアメリカ人ながら日本バスケのために長く尽力してくれている方ですし、日本代表歴も長い元アイシン・シーホースの帰化選手マッカーサー・エリックや、ワイス団も日本のバスケに多大な恩恵を与えてくれました。

しかし、ベンワーHCのように、NBAで栄華を極めた選手がここまでチームや日本のバスケ、この国そのものを愛し、力を尽くしてくれているなんて、考えられますか?

埼玉の人はベンワーHCを「ベンちゃん」と呼びます。ブロンコスに入団して最初の試合、選手紹介のときに、球団代表を通して、自分から「ベンちゃん」と気軽に呼んでほしい。と観客に言ったそうです。

こんな凄い経歴を持ち、人格的にも貢献度的にもこれ以上ないほど素晴らしい選手が、2007年に埼玉で選手生活を終え、埼玉で指導者になりました。

それについて、ブロンコスならびにbjリーグは、何かしらのアナウンスをしたのでしょうか。ささやかでもいいからセレモニーの一つもやったのでしょうか。ブースター個人個人だけではなく、リーグとして感謝の言葉を伝えたのでしょうか。

日本人選手の扱いが低い?ガイジンにばかり高い給料を払っている?

私の心情から暴言させてもらえば、バスケット選手として、一人の人間として、最大の尊敬に値する選手を正当に評価ができないような、貧相な文化しか持たないリーグやファンが、日本人選手に対して、いったいどれだけ正当な評価を与えられられるというのでしょうか。

まずはそういった文化を身につけ、フェアな目で選手全体を見ることができて、初めて日本人だ外国人だという区別の話が始まると思うんです。

実際に会場で選手達と触れ合う機会が多い積極的なブースターの間では、そういうフェアな文化が生まれつつありました。日本人だろうが外国人だろうが、地元人だろうが県外人だろうが、自分の愛する地域やチームのために、目標を一つにして一緒に闘い、一緒に楽しい時間を共有する仲間である、という認識が生まれつつあったのです。

まだその観点が「ごく一部に芽生えた」という段階で制限に踏み切ったというのは、非常に残念で勿体無いことです。っていうかリーグの目指す方向について自ら進路を崩したようなもんでしょう。

これは「極論」ですが、この段階で制限を加えたってことは、外国人選手を一般選手ではなく「外様の助っ人」、日本人選手を「保護対象」として正式に規定した、ということをブースターや世間に宣言したに等しく、チームごと(地域ごと)の思想による多様なチーム作りを否定し、今後はリーグ主導の画一的な体制を押し付ける、と受取ることもできます。

もちろんそこまでの事を言うつもりは無いんでしょうけど、もしそうだとしたら、ベンちゃんや、ウチのジョーHCや新潟の廣瀬HCが、リーグの理念に沿って、それぞれに苦心して、「日本人選手を育成しつつ魅せて勝つ」という新しい「プロ」の日本のバスケを作りつつあるのに、、、それを当のリーグが否定したというわけですよ。
 
 
「バスケ選手」ではなく「日本人選手」としか共感できないバスケファンが集まる会場って、、、。

河内さんホントにそんなリーグの姿を望んでるんですか?
 
「ファンを育てる」って、自分で言ってませんでしたか?

それとも、しょせん我々には無理って思ったんですか?

 
 
次回は、

■チームは規定ではなく思想で作るべき。ベッキーは割と好き。
 
でお送りしまっ酢。
 
<追記:上記の記事内容に関するお詫び 08年11月8日>

本エントリーで、埼玉ブロンコスのデビット・ベンワーHCの現役引退に際し、
チーム、リーグからセレモニー等で敬意を表したのかYO!!と強く疑問を投げかけたのですが、心ある方から情報を頂きまして「bjリーグ及び埼玉ブロンコスは引退セレニーを企画したが、ベンワーHCご本人が固辞した。」のが真相だそうです。

誤った認識で批判的な記事を書き、bjリーグ、埼玉ブロンコス殿ならびに関係者の皆様・埼玉ブースターの心象を害しましたことを、深くお詫び致します。

また、記事内容に付きましては、本謝罪文を掲示することで謝意を表することとし、内容の修正は致しません。(己のアホさ加減を晒すの意です。)

そして、改めてベンワーHCの人柄に敬意を表すものであります。
カッコいいぜベンちゃん。。
 

2008.10.20

■出陣

bike_0.jpg

その日の朝は、どうしても早く起きちゃうの。

カーテンをそっと開けて、まだ薄暗い窓の外を見ると、
東のほうから澄んだオレンジ色に変わっていく空。きれい。

お隣の屋根に飛んできたスズメさんに、「おはよう」の挨拶をして、いつもは大慌て浴びるシャワーを、今日はゆっくり楽しむ。いつものお風呂なのに、なんだかとっても贅沢な気持ち。へんなの(笑

大好きなレーズンパンを軽ーく焼いて、お気に入りの銘柄のドリップコーヒーを入れる。お部屋にいい香りが広がって、余計におなかがへっちゃう。

鼻歌を歌いながらうっとり香りを楽しんでいたら、なんだかすごく時間が経っちゃって(笑、気づいたらいつもの時間になってた。。てへへ。

結局慌てて朝ごはんをかき込んで、バタバタと支度をして玄関で靴を選ぶ。
今日は大切な日用の靴。

靴の紐を結んで、一呼吸ついて、忘れ物が無いか確認。
よし、大丈夫。

扉をを開け、朝の空気をいっぱいに吸い込んで、一言。
 
 
「者どもぉおお!!!出陣じゃぁあああああ!!」
  
  
というわけで、いよいよ我らが東京アパッチが開幕戦を迎えましたぁ!!!
今期は宿命のライバル、新潟アルビレックスBBとの2連戦からスタート!!

そう、JUNKの大人気コラム「FROM新潟」の後援会員さんが愛してやまない新潟アルビといきなりの対決でございます!!

新潟ブースターは超熱いので有名。リーグ創設以来、実は東京アパッチは一度も新潟でのアウェイ戦に勝ったことがありません。いや~、大変ですぜこりゃ。

 
んで、結果:
 
□第1戦 10月17日(金) 19:00~ at 新潟東総合
 
 新潟アルビレックスBB 71 VS 93 東京アパッチ

□第2戦 10月18日(土) 19:00~ at 新潟東総合

 新潟アルビレックスBB 79  VS 77 東京アパッチ

 
 
いやいやいやいやいやいやいや。もー、熱かった!!

◎開幕第1戦は、我らが東京アパッチが頂きました!!!

祝!!開幕勝利!!&新潟アウェイ初勝利~!!!

試合は出だしから点の取り合い。ペースを東京に引き寄せたのは、広島が生んだイケメンフォワード#12仲摩純平。今期キャプテンに就任した仲摩が攻撃に守備にチームを引っ張り前半で最大28点差をつけるスタートダッシュ!!
もはやリーグを代表する選手#11青木康平のシュートも冴えわたり、チームTOP19点の荒稼ぎ!
新戦力#4アシュビー、#28ティッゾがインサイドを支配し、終わってみれば21点差の快勝ぉ!!

は~、、、き、気持ちエエ~~~~~~~!!!!

昨季から大きなメンバーチェンジがない東京。選手同士がお互いどう動きたいか分かっているので、コンビネーションが明らかに向上しとります。

決められたシステムを多用しない、選手のフィーリング重視のスタイルなので、チーム創設から「個人技”だけ”のチーム」といわれ「そうじゃない。信頼とケミストリーのチームだ!」と訴え続け早や4シーズン目。昨季の後半にやっと見えてきた選手同士(日本人、外国人関係なく)の信頼関係が、更に強固になっていた事が感じられて何より嬉しい!!

手前味噌だけど、こういうチームが存在感を発揮できるという事が、この国のバスケ文化にとって、まったく素晴らしい事ですよ。うんうん。

一方、今期大きく陣容が変わった新潟は、ルーキーガードの竹野の固さがなかなかとれず、本来のペースで試合ができなかったようでした。また新たに獲得した216cmセンター、カルムの選手登録が間に合わず、飛車角落ちでの開幕となりましたね。

試合後の挨拶、意気消沈したチームを整列させた廣瀬HCが、観客に「(必ず建て直すことができるので)信じてください!」と訴えていたのが印象的でした。
 
私も全くその通りと思っていました。飛車角落ちの状態で、しかも新潟最大の武器である、粘り強いディフェンスが、開幕の緊張から機能していませんでしたから、このままで終わるわけがないと感じていました。

まさか次の日にほぼ100%まで修正してくるとまでは、思ってませんでしたが(^^;
 
 
◎第2戦は、新潟の気合勝ち、東京の油断負け、でした。はい。

1Qから、新潟の気持ちを前面に押し出した激しいディフェンスが光っていました。とくに新キャプテン#9小菅(新婚)と、前日、東京の仲摩やヘリ子に押さえ込まれた#3ブレットの気合が凄まじかった!!

出だしこそ均衡したゲームでしたが、激しいディフェンスに東京は思うようにパスを回せず気持ちよく攻撃できない。均衡しながらもペースは徐々に新潟に。2Qに入ると、東京のミスが目立ちはじめて、ターンノーバー(へましてボールを取られること)から新潟、小菅(新婚)、池田、ブラッドの3Pがザクザク決まり一気に18点差まで突き放された。

3Qに入り、今度は東京が修正。前日はおとなしくしてた我らが大エース、ヘリ子ことジョン・ハンフリーにボールを集め反撃。前線から激しくディフェンスでプレッシャーをかけ、一気に流れを取り戻した。(昨季まではこういうこと