2015/02/19

このコラムに何度か書かせていただいた、わたしの叔母が、

先日札幌で亡くなりました。

最終的には彼女自ら「自然死」を選び、

最後の1週間ほどは断食・断水状態になり、

ロウソクの灯が消えるように、呼吸が少なくなり、それが止まった。


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彼女はそんな形で私にも見舞う時間を与えてくれ、最後の「ありがとう」を伝えることができたので、

残された者にとっての悲しみは、軽くなったと思います。

私もこんな死に方をしたいなあ・・・

と、死ぬ時まで私のお手本を見せ、影響を与えてくれた女性でした。

 

 

どれだけ私はこの人に導かれたことでしょう。

気づいたらじぶんもアーティストになってたのは、

まちがいなくファッション・デザイナーだった彼女の影響。

 

 

私が20歳くらいの頃、ヨガを始めたのも、

今でもヨガが人生の伴侶であるのも、

彼女のおかげ。

 

 

世間知らずの私に、

女性が男性をもてなす夜の世界を教えてくれたのも、彼女だった。

 

 

私が若い頃、結婚に迷っていた時も、

じぶんは一度も結婚した事がないくせに、

「まきちゃん。結婚と離婚は、何度まで っていう決まりは、ないんだよ」

と、とんでもないアドバイスをくれたおかげで、

結婚もして、子どもも授かった。

 

 

生涯独身として生きた、色女。

当時の女性としては異質な生き方をした彼女は、

姪っ子や甥っ子を実の子のように可愛がってくれた。

 

 

私自身、じぶんはあまり「天然」だとは思ってなかったのですが、

すっごく天然の子から「まきちゃんほど天然ではないから」と言われたりする最近(笑)

だとしたら、たぶん、もうこれは叔母のせいでしょう。

もっというと、そのお母さん、つまり私の祖母が超天然だったので、

ほんとうに血筋としか言いようがない。

 

 

私の中に遺された、目に見えない叔母の財産。

 

わたしもまた、次に渡していこう。

 
 

 

2015/02/19 01:32 | アート=生き方 | No Comments
2015/02/17

きょうはめずらしく、マラソンの話題です(笑)

とはいっても、嗅覚とマラソンは、まったく無関係というわけではないんですよ。

わたしは3年ほど前、喘息を良くするために、ジョギングを始めました。

地元(千葉・幕張)のサークルに参加し、毎週日曜の朝に1時間走ってました。

石垣に移った今でも、週2〜3回、砂浜を2kmほどジョギングしています。

1月末に、石垣島をあげての「石垣島マラソン」が開催されるとのことでしたので、幕張のメンバーに「石垣牛が食べれるよ!」と呼びかけたら、ひとりほんとうにやってきちゃいました! (笑)

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前祝い。ビール1杯で我慢したわたしたちは、エラい!

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わたしはすでにひどい腰痛をかかえてたので、完走は無理だろうなと思ってました。離脱者を拾うレスキューバスに乗ってドナドナ状態で戻ってくるはずでした。

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ところが! 地元幕張から来てくれた友人が伴走してくれたおかげで、か〜な〜り〜ゆるいペースで止まることなく、23km完走できました。3時間弱。

考えてみたら、小学生の頃、マラソン大会で優勝して、学校代表で長距離のレースにも出ていたんでした!(ほんとか?!) そのときにいろいろ練習した記憶をたどり、腰をかばうため、かなりピッチの大きいフォームで。

やはり仲間の力は大きい! 約2000kmの向こうから幕張の仲間も、呑みながら応援しててくれた。(笑)

リタイアしたらどこでも迎えに行くよと待機しててくれた島の仲間にも感謝!でも大人になってから10kmさえ出たことないまま、23km いきなりって無謀だったかな・・・。

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沿道の応援がとにかく楽しい石垣島マラソン。黒糖差し出してくれたオバア。オニギリ差し出してくれたネエネエ。三味線パフォーマンスしてくれたオジイ。太鼓で応戦してくれた子供たち。校庭の散水用のホースで、ランナーにミストをかけてくれた名蔵小のニイニイ!(笑)←これホント気持ちよかった〜、アイディア賞!

まさに、島を上げたお祭り。普段何気無く車で走ってる道ですが、いろんな発見とともに、景色を堪能しました。

この日はマラソンだけでなく、隣りの体育館広場では、石垣牛祭りも開催されていたのです。参加賞としてついてきたチケットで石垣牛のセルフBBQが楽しめるようにできてます。

体育館では伝統芸能などのパフォーマンスも。島外から来られる方には、ほんとに盛りだくさんな祭りです。

セルフBBQのコーナーも、とても立派。煙を出さずにホッコリと肉を焼いてくれる炭も、島で林業をやってる仲間が間伐材で焼いたもの。思わず周りのひとたちに自慢してしまいました(笑)。よく見ると、BBQコンロもドラム缶を二つに割って手づくりしたもの。すべてメイド・イン・石垣の、手作りなところに、密かに感動。

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こんなに美味しい焼き肉って、いまだかつてあったでしょうか。。。体が極度に欲していたのもあり、炭火の前でがっつきました。

芝生で、友達の友達なんかと日焼けしながらストレッチしながらビールでゴロゴロ… 気温23度。とにかく天気に恵まれました。

4000円の参加費で、こんなに楽しめるなんて、コスパ良すぎな気もします(笑)しかも速乾Tシャツつき! 石垣島、もっともっと好きになりました。ありがとう♡

そして夜は行きつけの島唄の居酒屋さん、「唄舞〜れ」で歌って踊って…ランナーズ・ハイなランナーばっかりで、見たことのない盛り上がり方。常連の私の踊る場所がないほど! わたし、ステージでバックダンサーやったことあるんよ! 踊らせてよ! って感じでした。。。

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・・・、あ、それで肝心の、マラソンと嗅覚がどういう関係なのかといいますとね、
・・・
・・・
走ったあとは爽やかに息が吸えるんです!
それだけかい! って?
すみません。。。笑
 来年はやっぱり、フル参加かな??! ?! ?! ←調子のりすぎ
2015/01/27

じぶんのアトリエを持つ夢が叶ってひとり祝杯をあげたその頃、

その夢をかいまみせてくれたひとは、くも膜下出血でひとり部屋に倒れていた・・・

そんな、ストーリーを以前、書きました。
(こちらの記事です)

札幌でオートクチュールのアトリエを構え、

ステージ衣裳やホステスさんの衣裳を40年以上に渡って作り続けて来た叔母。

70歳になったいまも、現役としてずっと服を作り続けていましたが、

ある日突然倒れたのでした。

 

その後の叔母は、手術を重ね、生死の境を彷徨ったりもしましたが、

無事に意識をあるていど取り戻し、

正月に見舞いに行ったときには、私の顔を見るなりニッコリしてくれました。

 

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「わたしね、石垣島に香りのアトリエを持ったんだよ。

名前、PEPEにしようかとおもって。」

そういうと、しわくちゃな顔で喜んでくれました。

 

 

その後、叔母は甲状腺癌も患っていることが発覚。

そのせいで、喉に食べ物が通らないとのこと。

彼女の意思もあり、自宅に戻り、自然に往く選択肢を家族で選びました。

あと1ヶ月ほどの命です。

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彼女の貴重な財産である、高価な布たち。

私も部分的に受け継ぎます。

香りと服飾はまったく別の領域ですが、

叔母直伝の洋裁は、ずっと続けている趣味。

ちょうど生地もステージ用のものが多いので、

ぜひ仲間たちのステージ衣裳作りで

生かしていきたいですね。

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2015/01/24

こんにちは!

前回の記事で、取材を受けたという話を書きましたが、今回はその後の展開についてです。

マガジンハウス系のwebマガジン、コロカルさんが、こんな素敵な写真入りの記事にまとめてくださいました!
http://colocal.jp/topics/think-japan/local-action/20150114_41355.html

石垣島での最近について。

春にいくつかヨーロッパでの展示が予定されており、その準備をしています。

当面は、世界の嗅覚アーティストが一堂に呼ばれるヨーロッパの展覧会が目白押しなので、

その大舞台において、いい新作を展示することが現在の最優先事項。

嗅覚アート界で活躍するのは私以外ほぼ全員西洋人だし、

私も今となっては日本(しかも辺境)に住んでしまっているので、圧倒的に不利なのですが、

それでも地球の裏側まで呼んでくださるのはほんとうに幸せなことで、

その期待におもいっきり応えたいと思ってます。

石垣島でももっとやりたいことはいっぱいあるんですけどね〜

石垣島にみなさんが来島したときに、楽しめるパッケージや、

リトリートツアーなどを用意しておきたいのですが・・・

体はひとつ。

石垣島はなんといっても、私にとっては薬のようなもの。

寒いところに行くとすぐに呼吸器官系を患ってしまうのですが、

戻って来ると、すぐに治ります。

「嗅覚リトリート・アイランド石垣島」、その一番目のお客さんは

他ならぬ私なのであります・・・

2014/12/24

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先日、東京より私のアトリエにたくさんの取材陣がいらっしゃいました。

メディアは、R25コロカル離島経済新聞Ritokei、など。

石垣島の片田舎にあるわたしのアトリエに、
これほどの取材陣が寄ってくださることになるとは!
しかもアトリエを構えて、まだ3ヶ月なのに。

もともとメディア運の強い私ですが(笑)、
なんで?なんで?と探ってみると、
こんな流れが背景にあったようです。

日本には400以上の離島があり、
それぞれに育まれてきた文化風土があるにもかかわらず、
中央集権の進むばかりの昨今、
この状態は危機的ともいえます。

そんな中、
離島の経済から日本の未来を真剣に考える、
「離島経済新聞 ritokei」というフリーペーパーがあります。
けっこうお洒落な新聞です。

彼らが注目したのは、クリエイティブ・パワー。
つまり危機的な離島経済に、
クリエイターやアーティスト達が積極的に関わる事が、
島の活性化につながるのではないかといった視点。

その事例として石垣島が挙げられたんです。
400以上の離島から選ばれた石垣島。

ではなぜ石垣島?という点なんですが、
やはり東京・大阪からのアクセスが抜群に良いという理由があげられるそうです。

事実、良いですね。
東京との往復は、さすがに安くはないですけど・・・(涙)。

そして、シマンチュ(島人)、ナイチャー(移住者)問わず、
クリエイターは多い島です。

さて、クリエイターといったときに、具体的にどんな仕事をさすのかというと、
伝統を守る目的の焼き物や織物などの伝統工芸よりはむしろ、
それをベースとした新しい表現やプロダクトの方をさします。

昨年、石垣市の率先で、
「クリエイティブ・フラッグ」
http://creativeflag.com/category/creater
というプロジェクトが作られました。

石垣島一押しのクリエイターがここにデータベース化され、
彼らの石垣発の作品が、代官山の「石垣ショップ」に並んだりと、
石垣の経済に還元されるという仕組みです。
私も11月から参加しています。

クリエイティブ・フラッグと離島経済新聞社の取材ツアーは、
夜は勉強会に懇親会。
昼はアトリエツアー&取材といった、
中身の濃い交流会となりました。

このアトリエツアーに、私のアトリエを組み込んでいただきました。

沖縄らしい昔ながらの瓦屋根の家と納屋。
そこで何ができるか夢見る(いや、妄想する)日々を、
取材陣のみなさまと共有しました。

日常が日常になると、
視点がローカルに落ちまくってしまいます。
引きこもって制作できる良い環境ではあるのですが・・・

離島経済から日本の未来を真剣に考えてらっしゃる今回のみなさんと、
ところ離れていても、
視点は常に同じラインに立っていたいなあと
あらためて思いました。

石垣島でのクリエイティブな活動をもっと盛んにして、
ネットワークを作ることで、
「クリエイティブ・ツーリズム」といった
ただの観光資源ではない、
未来にも受け継がれるべき「文化」ともなるようなもの。
そんなものを築いていこうという動きです。

そこに自分ももっと、自主的に関わっていきたいな〜と、改めて思いました。
じぶんのできる範疇で、ひとつひとつ始めたいですね。

2014/12/24 10:55 | 未分類 | No Comments
2014/11/17

雨の降り始めの匂いってありますよね。

ふわっと香り立つ、土の香り。

先日ワークショップで石垣島の土の香りを蒸留しました。ロッテルダム市アートセンターからコミッションを受けていた、ここ1年がかりの「土の香りプロジェクト」の集大成でした。

雨の匂いは、専門用語で「ペトリコール Petrichor」というそうです。雨が降らない日照りの間に、植物が土中に放出する油分が、雨により蒸発して匂いを発するのだとか。「石の匂い」を意味し、オーストラリア連邦科学産業研究機構の鉱物学者Isabel Joy BearとR. G. Thomasが1964年にネイチャーに発表した、論文の中で作られた造語です。

また、雨上がりの匂いは「ゲオスミン geosmin」がその原因とか。土のツーンとした香りです。「大地の臭い」を意味し、下水道から発生するカビ臭の原因物質です。
藍藻や放線菌、特にストレプトマイセス属などの微生物によって産生され、それらが死んだときに放出されます。コイやナマズなど水底に住む淡水魚が持つ泥臭いにおいのもとでもあります。

みなさんはどちらの香りが好きですか?

2014/11/17 01:44 | 未分類 | No Comments
2014/10/29

人の匂いって不思議なものです。同じ匂いであったとしても、その人への心象から、「いい匂い」「嫌な匂い」ときれいに判断が分かれてしまうのですから・・・。

たとえば私にとって最上の癒しの匂いは、息子の頭皮の匂い(笑)2〜3日シャンプーしてないくらいの、ちょっと臭くなってきた頃が最高!(笑)

でも、他の人がそれを嗅いだら、「そろそろシャンプーしたら?」となるでしょう・・・。当たり前ですが・・・。

息子も、私の服の匂いを嗅ぐと癒されるようです。思春期さしかかりの男の子なので、超機嫌の良いときに限ります・・・。

私って変態ですかね?(笑) でも、母と子の間には、こういう関係がありえるということは、多くのお母さんに納得していただけるのではないでしょうか。

最近わたしは、道歩くときにふと匂う体臭から、その「型」みたいなものがわかるようになってきました。いわば「臭型」。

・タバコを吸う人には、ある共通の匂いの「型」が見られます。
・肥満気味の方にも、共通の匂いの「型」があります。
・薬を服用中の方にも、「型」があります。
・西洋人一般的に共通する独特の「型」があります。(日本人に関しては、わかりません・・・。じぶんも日本人なので)

彼氏・彼女、あるいは奥さん・旦那さんの匂いが好きというなら、とても良い事です。それだけで仕合わせなことです。とことん味わってください。

私が周りからいろいろ聞き回ったり、じぶんを観察した経験から言えば、最初のラブラブな状態の時は、別に匂いなんて関係なく一緒にいられます。あまり気にも留めません。

ところが一旦ラブラブ状態から抜けたり、出産して関係性が変わったりしたとき、そしてお互いが中年にさしかかった頃に、相手の匂いが気になり始めることがある。それが負のスパイラルに入り込めば、一緒にいられなくなる危険性もあります。たとえばちょっとした洗濯物の匂いにイラっとしたのがきっかけで、次々と「悪臭」のモトをわざわざ発見してイライラするようになります。

相手への思いや関係性が変わっても、「この人の匂い好き」という匂いの型はあると思います。きっと。私はまだそれを確信するまでの経験をしたことがありませんが、きっとあるのではないかと思っています。

ラブラブ状態の時から冷静に、人を匂いで選ぶのが正しいのでしょうね。でも人間そうはいかない。感情とか心というものがありますから。それが悲劇の始まり。後から対処する方法があればいいのですが・・・。

ひとつは香水などでマスキングする方法が考えられますが、禅の瞑想のように「刺激に過剰反応しないような思考回路を作る」方法もあります。こちらは高度。わたしも実践・実験中。

蒸し暑い日本では、自分の体臭は最低限のことをしてメンテナンスしましょう。周囲へのエチケットです。以下の習慣がオススメです。とくに30代以降の方。

*肉食やこってりした油ものは避ける
*ネギ、ニンニク類は控えめに
*腹7分目をこころがけ、腸の調子を保つ
*水をたくさん飲む
*運動して新陳代謝を良くする
*シャワーではなく、お風呂に入る
*肥満気味にならないように注意する(体表面の油脂分が酸化しやすい)
*薬をなるべく飲まないようにする

2014/10/29 07:39 | 体臭, 匂い・嗅覚 | No Comments
2014/10/10

呑みの席では、私がいるとよく「匂いカミングアウト」をしてくる方がいらっしゃいます。きっとみなさん、匂いや嗅覚体験について、お話ししたくてしょうがないのでしょうね! 現代社会のマナーでは、そういう話題はいちおうタブーですしね・・・。

私自身にされる質問も、ある一定の型があるのに気づきました。やはり個人的な嗅覚体験をみなさん聞きたがっているようです。よくされる質問をいくつかご紹介します。

■小さい頃から匂いに敏感なんですか?

思えば小学生の頃から、ポプリの調合を趣味としていました。それをずっと続けていたわけではないのですが、こういう仕事をするようになってから原宿の「生活の木」に通うようになり、思い出したのです。そういえば小学生のころも、通っていたなあ、と。

なので、ずっと匂いには敏感だったんでしょうね。きっと、生活のあらゆることを嗅覚で決めていたところがあるのではないでしょうか。大学生のころはとにかく旅好きで、バックパックひとつでアジアのいろんなところを回りましたが、泊まる部屋も決して予約せず、必ず見てから決めるようにしていました。

嗅覚がじぶんの生活をここまで決定づけているとは、最近まであまり意識していませんでした。きっと彼氏選びなどでも、嗅覚が大きな決定要因だったのではないかな(笑)。

特に人間関係において、なんとなく好きとか嫌いとか、そういう言葉で説明できない部分って、嗅覚が関係していると思うんです。それを「この人は将来性があるから」「優しい人だから」みたいに、後づけで納得させている、みたいな。

私の人間関係や、生活の細部まで、じつは行動を決定する要因は、嗅覚である— 最近はそう確信するようになりました。

多くの人にもそんな心当たりがあるのではないかと思います。実際、「鼻持ちならない」とか、「胡散臭い」「きな臭い」という言葉からうかがえるように、第六感的に何かを判断するときに、嗅覚が働いているような気がするのです。

■鼻が効き過ぎて、大変ではないですか?

それはありますね(笑)上記のように、じぶんがじぶんの嗅覚に振り回されている部分はあります。嗅覚に正直に行動すると、論理的に説明できないことが多い。だから自分でも「なんで?」って思うようなことをしてしまう。自分という人間がわからなくなってくる。

いまはただ、仏教の修行のように、それを静かに観察して、じぶんの今後の仕事に役立てたいと思っています。

そして、同じように嗅覚に振り回されてどうしょうもなく困っている人の助けになれればいいなと思います。たとえば家族の加齢臭に困っているとか。職場の異臭に困っているとか。挙げれば切りがないでしょう。わたし自身は嗅覚のアーティストですが、コンサルティング的なノウハウを持っていないわけではありません。簡単な方法で解決することも、じつは多いはず。

なので、いまはとにかく自分を観察してデータを蓄積しようと心に決め、日々24時間を過ごしています。

2014/09/30


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アトリエが始動して2週間ほど経った頃。ちょうど、「ロッテルダムの土の香水作り」という、ロッテルダム市から依頼を受けている作品制作に取り組んでいました。

その練習台として、石垣島の赤土を素材にして、蒸留していました。私のアトリエには、大家さんの孫2人が常に出入りしています ^^。ひとりは中学生、ひとりは小5。

中学生の方がオタフク風邪で学校を休んでいて、元気だけど暇だということなので、

「じゃあ、今日の蒸留はガスコンロではなく、薪でやってみようか!」

ということになりました。

石垣島の男の子達は、みんな焚き火が上手なのです。小学生でも普通にその辺の葉っぱやら薪やらを集めて来て、ライター1個で焚き火ができる。この子達を使わない手はない(笑)

じつは、火元がガスか薪かで、採れる香りが違うのです。インドでは今でも頑なに、牛の糞から作った燃料で蒸留している蒸留所が多い。オーナーは言っていました。「やはりガスとは違うよ」ほんとかどうか、比較は容易ではありません。しかし、料理の経験からいって、薪で焚いたご飯と電気ジャーで焚いたご飯に差があることは、誰もが舌で知っています。

私のところにはちょうど、プレゼントでもらった、空き缶で作られた手頃なストーブがありました。おそらくメイド・イン・インディアのフェアトレード商品。

中学生の彼は、目つきもカンもよく、あるていどの理科も理解できるので、蒸留の仕組みを説明しました。すると火加減の塩梅はてきとうにやってくれる。

「あ、火が弱い。じゃあ、太めの薪を入れましょうか。」
「うん、お願いね。」

そんな具合に、中1の彼と、1日中デートです!!!(笑) わたしの仕事って、シアワセそのものだなあ・・・。

小5の方はおっとりしていて、ただ可愛らしく、
「ねえねえ、ニオイのする花持って来たよ」
と、いろいろその辺から摘んできてくれました。
「わあ、これいい香りだね。明日、これで香水みたいなものを作ってみようか」
「うん!!!」
そし翌日は目を輝かせながら、
「こんにちはー!」
と急いで学校から帰って来ました。
可愛い。

わたしって男好きだなあ(笑)あ、いや、「男の子」か。

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2014/09/09

自分のアトリエを持つ夢が、ようやく叶いました。
でもそうしたら、その夢を持たせてくれた人が、病に倒れました。

今日は、そんなお話です。

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いろいろ紆余曲折がありつつも、借りることになりました。
以前ご紹介した、瓦屋根のアトリエです。
http://www.junkstage.com/maki/?p=831

荷物置き場も兼ねて、「とりあえず」の作業場所として、お借りしました。

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トイレがないのが難点で、隣りの友人宅のトイレをお借りしています。

でも実は、なかなか気にいっており、シアワセにお仕事しています。

今日は、宮古島のシンガー・ソングライター、下地勇さんの音を聞きながら。

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ちょうど1週間前から入居し、
じぶんでコツコツと清掃して、荷物を自宅から運んで・・・。
電動ドライバー片手に作業してたら、大家さんが
「あんた女なのにそんなことするなんて。せつないなあ。」
と手伝ってくれたりしました。
私、べつに、そういう作業も好きでやってるんですけどね・・・
だから男にモテないのか〜(笑)

先週の金曜日午後。2014年9月5日。

準備ができたので、あるクライアントからの依頼で作る香水のための下作業を始めました。
アトリエの始動です。
ひと作業終えてから、夕方にひとりで乾杯。

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おもえば、じぶんのアトリエを持つ事は、ずっとずっと夢でした。
これまで持ったことがなかったので。
多くの方は驚かれます(笑)
いままで「その時」がくるのをじっと待っていました。

2年前にもこんな記事を書いていたことを発見(笑)

http://www.junkstage.com/maki/?p=317
夢 〜匂いと嗅覚の学校〜

最近の記事:
http://www.junkstage.com/maki/?p=777
「香りのアトリエ構想」

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幼い頃は、札幌の叔母が持っていたオートクチュール・アトリエ「PEPE & 洋子」に遊びに行くのが楽しみで仕方なかった。
そこは、布の香りと、シャネルの香りに満ちていました。
ほんもののビロードや、シルクシフォンなどの高級布を、リカちゃん人形に巻いて遊んだり・・・。
わざわざシャネルの石鹸で手を洗うために、何回もトイレに行ったりして・・・。
その手触りと香りは、幼少の記憶、いわばわたしの原風景です。
「自分のルーツ」という記事を以前こちらにも書きました。
http://www.junkstage.com/maki/?p=61

このイメージがじぶんの中にあったからこそ、
「自分もアトリエを持ちたい」と思えたのだろうと思います。
叔母のことを思い出しながら、感謝しながら、
ビール片手にひとりで静かに、「40歳にしてようやくか」と祝いました。

 

その時間帯にちょうど彼女は、
くも膜下出血でひとり倒れていたそうです。

 

夜に発見され、4時間半に及ぶ手術の後、現在は集中治療室で昏睡状態だそうです。
70歳の彼女は、いまでも現役でクライアントの服を作っていました。
すすきのの歓楽街の女性たちが主なクライアントでしたので、
今ではその方達の引退もすすみ、
彼女もマイペースにオーダーをとりつつ、
洋裁教室を開いて、洋裁を教えていました。

彼女がふたたびアトリエに復帰できることを祈っています。
でも後遺症が残る可能性もある。

自分のアトリエを持つ夢が、ようやく叶いました。
そうしたら、彼女が倒れた。
何か意味があるのでしょうか・・・。

私は、彼女に感謝しつつ、
彼女の分もじぶんの仕事に励もうと思います。

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2014.09.09. オモト山の麓のアトリエにて

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