ちょっと早いけど、、、
と母が娘達の為に出しておいてくれました。
3週間半の一時帰国から戻りました〜。
まだ時差ボケが治らず、
頭がフワフワしているのですが、
朝から山のような洗濯物と戦っております。
あ〜、おかあさんがいるっていいなぁぁぁ、、、
って思った今回の帰国、
3年ぶりに、炊事洗濯、主婦の仕事をほとんどせずに
「子供」に帰れた事が本当に幸せでした。
さて日本。
速いですねーーー。
情報の流れが速すぎます。
これはテレビのない生活の私たちには刺激的すぎました。
そして人の動きも速いんですね。
すっかり田舎人です。
田舎人だけではなく、もう一つ、
私たち、外身は日本人でも、
とくに子供達の中身は外国人なんだと改めて思わされました。
行き先案内など、私や夫は日本語を見るけど、
漢字が読めない娘達は英語版をイタリア人っぽく読んで、
切符を買う機械に興奮して、
改札口に歓喜して、
車内のつり革でぶら下がり遊び、
窓から見えるもの一つ一つ大きな声で教えてくれて、、、
「うどんが食べたい!」
とお店に入ればメニューが読めず意味わからず、
初めて見る割り箸の使い方がわからず、
うどんを音を立てて食べる人にギョッとするも、
自分が吸えるようになったことに満足顔。
慣れないエスカレーターでつまずいて、
トイレの便座が温かいのに驚き、
色んなボタンが何の為なのか、
何処で流せば良いのかわからず、
隣の個室から音楽が流れるのがナンなのか大きな声で聞いて来る。
マスクをしている人の多さに不気味がり、
女の人や女の子の喋り方が赤ちゃんみたいだと言い、
自分と同じくらいの子供が子供だけで歩いている事に感心する。
温泉へ行けば入り方がわからず、
立ったままシャワーをするので大迷惑、
目を離した隙に湯船にタオルをつけ遊び、
泳ぎまくってのぼせて、
暑いからと裸でウロウロ。
バスの降車ボタン、エレベーターのボタン、
押せば光る物に夢中になり、
喫茶店で出されるおしぼりは
珍しいからとポケットにしまい込み、
パンのフカフカさに感激するも物足らず、
鳴門や蒲鉾はプラスチックの飾りだと言い切る。
小学校体験入学するも、
クラスメイトが「よろしくおねがいします」と頭を下げても
ポケットに手を突っ込んだまま返事は上向き。
あげればキリがないくらいなのですが、
一番感じたのは
「いちいちリアクションが大げさ」
でしょうか。。。
そんな彼女達、
日本で一番ハマった事は、
「鉄棒」でした!
イタリアにはないんですよね。
子供にかえったついでに私も、
「こんなこともした、あんなこともした!」
と必死になったため、
今でもまだ身体が痛いです。。。
次回は素敵な出会いについて、
写真盛りだくさんで書きたいと思います。
明けましておめでとうございます。
つたない文章で思った事を書き綴るだけなんですが、
本年もよろしくお願い致します。
今年は午年、
お姉ちゃんはどれくら上達するでしょうか?
ここでは、ポニーから練習します。
ポニー、、、
可愛らしいイメージがありますが、
馬より子供っぽくてやんちゃで意地悪なんですって。
なので、ポニーを乗りこなせるようになったら
馬と自由に過ごせるそうです。
だんだん様になってくるお姉ちゃんを羨ましく眺めるチビちゃん。
来年ははじめられるかな〜?
ところで、ボンコンヴェントのこの冬は
ごらんの通り真っ白な霧に包まれています。
もういい加減に景色を見せてーーーーーーー!!!
と、
叫びかけていたところ、友達から
「いいコース見つけたよ!」と。
少し高度が上がるだけで霧は綺麗に消えてしまいます。
トスカーナに来てから、
はじめは新鮮で綺麗でも、
車に乗っていると、
同じような景色にだんだん飽きて来たりするんですね。
それが歩くと、、、
どんどんと見えてくるのです。
土の色、木の種類、咲く花、大きさ、匂い、、、
丘の形や高さまで話し合って、
上まで登って何処まで見えるかなんて、
これぞトスカーナ大満喫の方法だと思っています。
いいなぁ、こんな家。。。
と漏らす子供達。
自由でいられそうですね。
あと一息の霞が取れません、、、
「取れたらコルシカが見えたよ!」
と興奮して教えてくれる友達。
残念です。
大人が興奮しているので、子供達はグッタリです。
ところが、
丘の上に何かを見つけ、走り出して行きました。
ただの石垣、左下が子供達、
きっと雨水を貯めておくものか何かなんでしょうが、
子供達にとっては、とっておきの基地に違いありません。
青空は気持ちいいーーーー!!!
いつか
トスカーナトレッキングツアーを企画してみたいです。
もちろん、歩き疲れたあとには
とうちゃんの最高の料理で締めくくり。。。
なんていかがでしょう??
さあ、
私たち9日から一時帰国をします。
帰国中、コンピューターがないため、
次は2月の頭に帰ってすぐにご報告させて頂きます。
3年ぶりの帰国、
温泉とごはんがやっぱり楽しみ、
でも、時間があれば山歩きもしてみたいなぁ。
無事に長女の歌の発表会が終わりました。
歌う前、
「ねえ、ドキドキしてる?」
と聞くと、必ず
「全然!」
と答える強がりな長女。
だけど、、、
緊張すると、スカートなどを握りしめたり体を揺すったりするんです。
いいね、いいね、いいね!!
この、自分ではどうしようも出来ない感情を味わうって
素晴らしい事じゃないでしょうか?
観ているかあちゃん、
年のせいか、涙腺がゆるくなってしまいました。
ああ、
クリスマスの一大イベントもこれで一通り終わり〜、おつかれさま。
あとは楽しいだけの夕食会へ御呼ばれしてきました。
22日の私の誕生日も一緒に祝ってくれるというので、
持って行ったのは、
ラベルがボロボロになってしまっていますが、
1995年のブルネッロディモンタルチーノ、
生産者、ポッジョアンティーコです。
夫はこのポッジョアンティーコのリストランテで96年から15年間働いたので、
結構思い入れのある一本ですね。
まずは抜栓。
18年前のもの、これもドキドキしちゃいますね。
コルク、オッケー。
ここでホッとします。
だって、このコルクで18年貯めて来た思いが台無しになったりするんですもんね。
香り、、、
みんなでよってたかって、
大丈夫!いける!いける!
わ〜い!さすがはブルネッロ!
18年生きてたね〜。
グラスにほんの少し入れてまわしてみる。
色もいい、
香りも立つ、
で、
わかっていても好奇心で一口飲んでみる。
なんにも味しないんですねーーーー。
外から持って来たばっかりで冷たいし、
少し暖かい所に置いといて、
その間に出してくれたのが、
左側の彼らの作る、
ロッソディモンタルチーノ、
生産者、カーザライア。
フルーティーで華やかで鮮やかで、
完全ビオでも、ここまで作れるんだと思わせる一本です。
そして約1時間後、
やっぱり気になる!
もう一口。。。
おおお、アルコールが感じられる!!
さっきまでは酒と言うより水に近い液体だったのに、
今ではまぎれもなく「酒」の部類です。
さらに30分後、
だんだんワインになってきてます。
そして食事が始まり、おしゃべりが続き、
メイン料理が出る前に、子供のお世話で私はちょっと席を外したのです。
戻ったときにはメイン料理が並び、
テーブル周りが芳醇なサンジョベーゼの香りでフワフワ!!
席につき、グラスを持ち上げると
鼻を近づけなくても色んな香りが次々と、、、
「これがさっきの水みたいだったもの???」
驚きな喜びな感動です。
ブドウを栽培して収穫して、
潰して発酵させて樽で寝かせる。
言ってみれば、たったそれだけの作業なんですが、
何年も経った後にも感動を残せるか残せないか、
この技術は奥が深い。。。
すっかりワインに夢中になった為、
料理の紹介は一切ありませんが、
カエルちゃんの足も、
カボチャの重ね焼きも、
ローストビーフも、
大変美味しゅうございました。
でも、
次は30年ほど寝かせてから開けてみたいと企むかあちゃんです。
私事なのですが、
長女が9歳になりました。
9年9ヶ月前の話になりますが、
イタリアの出産事情を少し。
産婦人科医へ行ってパッパと手続きが進むものかと思っていたら、
田舎街に産婦人科医はいないんですね。
そのとき初めて知りました。
まず自分の担当医のところで申告して、
病院で尿検査、
妊娠陽性検査結果が家に届いたらまた担当医のところへ行って
保健所への申告書を書いてもらう。
保健所へ行き、母子手帳などの手続きをし、
週に一回保健所に往診に来る婦人科医の予約を取ってもらうという流れ。
はい、そこで、、、
担当医、病院、保健所、
どこもかしこもものすごい列に並ばないといけません。
それに、午前中しか開いていないので、
時間が終わればまた明日、、、
なんて事を繰り返していたら、
最初に婦人科の先生に会った時、
私はすでに13週を過ぎていて、
「最初のエコー写真は?
それがないと診察にならないよ?」
と、やっとここまで来たのにガッカリな言葉。
エコーの予約は、出産も出来る大きな街の病院でしなければなりません。
家に戻ってコールセンターで予約をお願いすると、
「25週目まで予約が取れません」
なんて言われる。。。
「イタリアで妊娠」八方ふさがりの幕開けだったのです。
なんとも情けないかあちゃんのはじまりですね。
しかしそこでイタリアで行きていく知恵をつけました!
その大きな街の病院で出産したばかりの人に頼んで、
担当した産科の先生から直接予約を入れてもらったのです。
コネ社会のイタリア、
力のある人を見方につけると流れが一気に変わるのです。
そこからは順調に
4回の検診、3回のエコーを経て、
念願の水中出産を果たしました。
は〜、無事妊娠期間終了〜
終了と言うか、ここからがかあちゃん本番ですね。
命をつないでいくと言う事は、
本当に大変だと思います。
いろいろありましたが、
9歳まで元気に育ってくれて、
本当にありがとう。
ですが12月、
彼女は12月産まれ。
12月と言えば学期末とクリスマスと年末。
毎年誕生日会の準備、学校をはじめ、
あちこちで行われるクリスマスイベントの準備に追われる日々。
先月まではこんな綺麗な景色に思わず外へ飛び出し
のんびりと散歩をしていたのに、
今の外はスッポリ霧の中で真っ白。
かあちゃんはあくせくと動き回りです。
ああ、
ちょっと止まって、
この季節にしか味わえない、
暖炉の直火のグリルでも味わおうかな。。。
寒い時は火の前でゴロゴロしたいって、
かあちゃんの本音です。
急に寒くなりました。
寒くなる直前に、
オリーブオイル用のオリーブ刈りが終わった畑から、
オリーブを頂きに行ってきました。
食べるオリーブ用です。
オリーブは上の写真のように、
小さな熊手のようなもので
カリカリカリカリと掻き採っていきます。
これがなかなか地味で楽しい。
20日間、冷水で浸し、灰汁を取ってしまい、
20日後、
濃い塩水とハーブに漬け込んでいく、
たったそれだけなのに、何年も、
渋みが抜けないあまり美味しいものにはなりませんでした。
単純な作業ほど、奥が深いもんなんですね。
今年のお味は、、、
少し味見をしたところ、いい感じ!
嬉しい〜
今年はもう一つ、
オリーヴェ アル フォルノ も作ってみました。
冷蔵庫から出して写真を撮ったのでオイルが固まっていますが、
こちらは、生のオリーブを粗塩で1週間揉んで
水分と灰汁を抜き、
低温のオーブンでじっくりと、
にんにくや唐辛子と一緒に乾かしていきます。
こちらはすぐに食べれます。
生食より栄養価が上がるそうですし、
これも柔らかくてとっても美味しいんですよ。
乾かすという保存方法は今まであまりやった事がなかったのですが、
今年はキノコが豊富だったため、
乾燥キノコにも挑戦!
ポルチーニとフィンフェルリ、
薄く切って、裂いて広げて、
本当は暖炉や薪ストーブの上で乾燥させるのですが、
今年は今まで気温が下がらなかったので、
オーブンに入れてみました。
が、
これが失敗。。。
オーブンではキノコの水分を完全に飛ばすまで時間がかかりすぎました。
なので半乾きのまま冷凍庫へ。
やっぱり、
採れたてのソテーが一番美味しいです!
これを味わうと、
こんな坂を這いつくばって森に入った価値もありますね。
子供達もよく頑張りました!
昨日は夫と二人でサンクィリコドルチャという
近くの小さな街を散歩してきました。
教会は古いロマネスク様式、
街にはいくつも小さな塔があり、
それが今では可愛らしい住居になっていたり、
ものが溢れかえる金物屋さんがあったり。
来週末はこの街でオリーブ祭りがあります。
そのまま車で向かうのもいいですが、
朝9時、シエナから蒸気機関車に乗ってオルチャ渓谷を眺め、
お昼はサンクゥイリコにて、
絞り立てのオリーブオイルでランチ、
そしてまたのんびりシュッシュッポッポとシエナまでのコースがあります。
1日遠足、楽しいですよ。
http://trenonatura.terresiena.it
壊れた橋を、恐る恐る中央を渡る娘達です。
前回のコラムで書かせて頂いた水害から20日経ちました。
街の橋は壊れたまんまですが、
歩行者はなんとか通れるので、
橋の向こう側とこちら側に車を置いておいて歩いて渡っています。
街はすっかり、何もなかったかのように戻っています。
ご心配頂き、ありがとうございました。
ただ、シエナーグロッセート間の電車が一部、
まだ動いていないので、
車がない方はバスをご利用ください。
さて、こんな事が途中に挟まったので、
書きそびれていましたが、
新しいワイン作りの時期がやって来ていました。
モンタルチーノに限らずですが、
今年は夏の初めが寒くて雨、雨、、、
遅い夏は猛暑となり、
そしてまた雨。
雨模様の中、一時晴れ上がった日に
一気にブルネッロディモンタルチーノ分を収穫しました。
一気に?
と思われた方がいらっしゃいましたら素晴らしい。
まあ、だいたいは一気に作業をするのですが、
私がお手伝いさせてもらっているワイナリーは、
完全にナチュラルワインのため、
ここで防腐剤や酵母なども入れませんし、
味の調整もしません。
なので一番良い状態のブドウを
「一気に」元気なうちに作業してしまわなくてはいけないのです。
とは言え、一角の畑は前夜に鹿や猪に食べられてこんな状態に。
あと、雨続きだった為、
カビがついていないかを厳重にチェックしながらの収穫作業でした。
てんとう虫が沢山!
虫は、
植物の痛んだところから食べるってご存知ですか?
これは七星てんとうですが、
別のてんとう虫などは、
ブドウの敵のうどんこ病を食べてくれたりします。
なので虫に食べられる間はまだ完全ではありません。
こちらのブドウはかなり良いです。
1ヘクタール内でも、斜面によって大きな違いが出ます。
収穫後、すぐに除梗・破砕機にかけていきます。
難しい名前ですが、
字の通り、ブドウの実を外して皮を破くのです。
中を開けるとこんな風に、
最初に梗から外されたブドウの粒が
穴からポロポロと落ちる仕組みになっています。
座ったおじさんの手元の下は、
直接樽へと繋がり、ブドウの粒が落ち、
落ちる衝撃によりジュースが出ます。
「さあ、糖度をはかってみよう!」
大人は真剣ですが、
子供達は何もかもがワクワク感満載。
そして、
一番搾りをゴクリ!
こんどは舌で、どの樽が一番甘いか飲み比べ。
楽しいですよね〜。
楽しんでいるのは私と子供達だけで、
糖度を測っている彼は、
この日から、つい先日まで毎日、
早朝から夜中まで、
リモンタージュとよばれる撹拌作業に追われていました。
自然の恵みと人間の五感との勝負です。
何も添加しなくても、
これだけの色と香りと発酵力!!!
そして勝負が終わった今、
皮の役目は終わりです。
ジュースは樽で、ゆっくりと
美味しくなるまで成長してください〜。
ここボンコンヴェントの話です。
先週の月曜日、
土曜日に行って来たキノコ狩りのコラムを書いていました。
ところが、
あまりの雷と雨で電源を落としたまんま。
なんせ最近の雷はひどいのです。
子供達を昼食後、また学校へ送る時は
ヒョウが叩き付け、
足下が濡れたまま、また授業を受けるのか、、、
と、なんだかずっと気になっていました。
15時過ぎ、
昼休憩で帰って来た夫の電話がなり、
一緒に働くアンジェロ君から
「ちょっとすごい水!水!見に来てよ!」
と呼び出され出てみると、
メインストリートの裏手にある彼の家の前はこんな状態に!!
「何?下水?川??」
何もわからないまま川が見える街の端へ行ってみると、
あああ〜、溢れてる〜!!!
(大きな3本の木の向こう側が川。
普段は水が見える事がないくらい低い)
「1966年にもこんな事があった」
と、地元の人たちの話を聞いて、
普通じゃないなと慌てて16時前に学校へ子供達を迎えに。
もう半分以上の子供達が帰っていました。
イタリア、こうゆうときの連絡がないので全く困る!
と半怒りのまま家があるメインストリートに戻ると、
あらま、すでにここまで。
だけどこの時点では、誰もが
「そのうち引くだろう」ぐらいの考えでした。
しかし、その10分後には、
水の速さに言葉がありません。
ローマへ続く、カッシア街道も封鎖。
街が水に沈んでしまいました。
4階の家の中にいると、なんとも不気味な静けさが。
そしてその2時間後、
完全に水は引き、朝には70キロ離れたグロセットまで流れていきました。
迫り来る水の恐怖、
いつまで続くのかわからない不安、
引き水の力の恐ろしさ、
残った泥の掃き出し作業、
乾いた後の砂煙の匂い、、、
東北大震災などの、映像を通してもかなりのショックを受けていましたが、
規模は小さくとも、
実際に体験すると、
どれほど大変だったのかと改めて感じました。
次の日、
一階のドアを開け、一面に広がる泥に愕然としている私。
さすがはイタリア人、
笑って!笑って!と口角を持ち上げられました。
そして、
惨事の話より、
「力を合わせて作業するっていいね〜♪」
と、口々に。
普段からそうあって欲しいと心で願う私でしたが、
とりあえず、みんな前向きでよかった。
庭になってたからと、
友達が大きなかごからザザザッ
「これでこの冬風邪ひかないよ」と置いていってくれました。
赤いフルーツはザクロ。
中を開けると宝石のような粒が沢山!
酸っぱいイメージがあるのですが、
木でしっかり熟したものは、
全然酸っぱくないんです。
子供達は一粒一粒取り出して、
時間をかけて楽しんでいます。
この、
時間をかけるって事がいいんですね〜。
粒を取り出してもらったものを、
サラダに混ぜたり、ヨーグルトに混ぜたり、
この時期にだけ味わえる美しい彩りにうっとりです。
美しいだけではなく、
古くから薬用としても使われて来たように、
抗酸化作用が強く、美容にも、女性ホルモンにも。
寒い冬を乗り切る前には是非とも食べておきたいフルーツです。
黄色いフルーツはマルメロ。
堅いです。
そのままでは食べれません。
たわしで洗って、周りの細かい毛をとって、
皮ごと小さく切っていくのですが、
種の周りが堅くて堅くて、、、
かなりの力仕事です。
小さく切ったら、
私はショウガとレモンと砂糖で炊いてジャムにしました。
これもノドに良いそうです。
ファーロの小麦で作ったパンと一緒に、
いい香り〜
小麦と言えば、先日夫はレストランで
モノコッコという小麦の粉でパンを作っていました。
モノコッコ = ヒトツブコムギ
最も原始的な小麦の一つで、
栽培は約1万5000年前からと文献が残っているそうです。
小麦食のヨーロッパでは、
セリアック病と呼ばれる、
小麦などのグルテンのアレルギーの人が時々います。
アレルギーの原因はなんでしょう?
モノコッコは、
セリアック病の人でも食べる事が出来たと報告があるのはなぜでしょう?
名前からもわかるように、
昔々の小麦は、一つの穂に一粒二粒が当たり前のところ、
収穫率を上げる為、粒の数が増えるように、
また、トラクターで刈り取り作業がし易いようにと
品種改良が繰り返され、現在のたわわになる小麦に至ります。
白くて柔らかくて沢山食べられるものを求めた結果、
全く食べれなくなってしまうなんて悲しすぎます。
我が家の二女はまだ一年生。
学校へファーロのパンなどを持って行くと
「お前のパンは黒いーー!ベーーー」
なんて言う子供がいるそうで、
結構めげていますが、
すかさず長女が、
「その子は自分が何を食べてるかわかってるの??
何から出来てるかわからないなんて、
そっちのほうがベーーーーーーだよ!!」と。
ヨ!長女よ!すばらしい!!!
かあちゃんは嬉しいよ!
さて、今日もまたお裾分け。
「プッポレいっぱい採れたからとりにおいでー」
と友達から。
週末、森で採れたカラカサタケです。
うふふ〜、
今日もシンプルに、美味しい晩ご飯が頂けそうです。
これ、
何だかわかりますか?
こちらは9月9日から新学期が始まっています。
うちのチビちゃんも、
ピカピカの一年生になりました。
イタリアには入学式なんてないので、
なんだか寂しいのですが、
毎朝、お姉ちゃんと一緒に
とても嬉しそうに通っていて、
「今日も宿題に忙しかったわーー」
と帰って来るのですが、、、
ん?
それは授業中の勉強の事ですよ。
今はひたすら「A」「E」を書いているそうです。
そんなチビちゃん、
学校が始まって以来毎日、
宝物のように持って帰って来てくれるのが最初の写真。
堅い殻から出て来るのは
ピノーリ = 松の実
子供達が通う学校の校庭には、
大きな大きな松の木が沢山あるのですが、
その木から落ちるマツボックリ、
日本で見かけるものよりは大分大きくて、
中に松の実が入っています。
それを大切に持って帰っては、
食後に
「ピノーリガチガチしてくるね」
と、
彼女の作業場、
暖炉の前で、石で割ってくれるのです。
中には乾ききってカラカラのものもあるのですが、
2週間経った今では、
「振って音がするのと、ちょっと黒いスジが入ったのがちょうどいい」
と、すっかりピノーリ採り名人になりつつあります。
そして、
毎日一粒、二粒ずつ食べている私たちも、
これは大きい、これは甘い、これは油分が多い、など、
味に敏感になるんですね〜。
面白い。
ついでにこちらはアーモンド。
先日ピクニックに行ったときに
友達が持って来てくれたのですが、
ここでも子供達はすぐさま適当な石を探して来て
「ガチガチ」と割ってくれました。
楽しいんでしょうね。
さて、父ちゃんのお店にはポルチーニ茸が入り始めました!
こちら、ポルチーニ茸とリコッタチーズのスフォルマート。
滑らかで、フワフワで、香りが良くて、美味しい〜〜〜。
こちらはポルチーニ茸とイカのストゥリーゴリという生パスタ。
熱々をガツガツ食べたいのに、
ソースがしっかり絡まったストゥリーゴリがツルツル滑って、
思わず「スプーン下さい!」と言いたくなりました。
ふとキッチンを覗くと、
父ちゃんは鹿肉のブラサートを仕込んでいました。
ハーブ、スパイス、香味野菜に
ここから赤ワインをヒタヒタまで入れつけ込み、
ゆっくりゆっくりと煮ていくのです。
あ〜、出来上がりが楽しみです。
秋晴れの今日、
子供達はお昼までで帰って来ました。
そしてやっぱり、
「はい、どうぞ!」
シエナの大聖堂です。
イタリアの中でも、
最も美しいゴシック様式のファザードといわれています。
(一番美しいかどうかは本人次第だと思いますが、、、)
長い間、修復作業が行われ、
今年の春から、
Porta del cielo
「天への扉」が開かれました。
大聖堂の上へ上がれる事は、今までに一切なかったのですが、
今回一般にも、大聖堂の上部から
一望出来る様になりました。
というのも、
この大聖堂、
床一面に、56枚の大理石の、
壁画ならぬ、床画がパネル状に描かれているのです。
こちらも長い修復期間を終えて、
夏の終わりの2ヶ月間だけ公開されます。
床画には、
キリスト誕生前からの歴史や巫女などが描かれていて、
色んな所に文字が隠されています。
それがラテン語とも少し違い、
暗号のような略語の巫女達の予言だったり、
全く以て神秘です。
柱も外壁も、黒と白の大理石の縞になっていて、
これがシエナのシンボルカラーです。
どこをどう見ても装飾で埋め尽くされていて
言葉になりません。
床画のパネルの合間にも、
こんな模様で埋め尽くされて、
このモチーフが一つ一つ違うのです。
こちらはクーポラ。
先の先まで、装飾のない所はありません。
薄暗い堂内から小さな扉を抜けると、
今度は圧倒される天井画!
そして壁画!
ピッコロミーニ図書館です。
シエナ出身のピウス三世ローマ教皇が、
叔父である、同じくシエナ出身のピウス二世ローマ教皇の生涯を、
ピントゥリッキオに描かせたフレスコ画で埋め尽くされています。
巨大です。
図書館、、、であるので、
フレスコ画の下にはずらっと、
ピウス二世教皇のコレクションが並んでいます。
この写真から、大きさが感じ取れますか?
この本一冊一冊にも!
本の隅っこを、
ド、ド、ドアップにして撮ったものです。
筆先や顔の表情まで本当に細かいです。
これだけで、当時の教会の権力が伺えますね。
は〜、、、っとため息が出ます。
観る所が多すぎて、
とても一回では見きれないくらいですが、
一度は観る価値があると思います。
今年の公開は10月27日まで、
porta del cieloは要予約。
大聖堂ほかは予約なしでも入れますが、
電話で予約をすると、
列に並ばずに入れます。
http://www.operaduomo.siena.it/eng/index.htm