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2013/11/11

 

DSCF9389(変換後)

 

壊れた橋を、恐る恐る中央を渡る娘達です。

前回のコラムで書かせて頂いた水害から20日経ちました。

街の橋は壊れたまんまですが、

歩行者はなんとか通れるので、

橋の向こう側とこちら側に車を置いておいて歩いて渡っています。

街はすっかり、何もなかったかのように戻っています。

ご心配頂き、ありがとうございました。

ただ、シエナーグロッセート間の電車が一部、

まだ動いていないので、

車がない方はバスをご利用ください。

 

さて、こんな事が途中に挟まったので、

書きそびれていましたが、

新しいワイン作りの時期がやって来ていました。

 

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モンタルチーノに限らずですが、

今年は夏の初めが寒くて雨、雨、、、

遅い夏は猛暑となり、

そしてまた雨。

雨模様の中、一時晴れ上がった日に

一気にブルネッロディモンタルチーノ分を収穫しました。

一気に?

と思われた方がいらっしゃいましたら素晴らしい。

まあ、だいたいは一気に作業をするのですが、

私がお手伝いさせてもらっているワイナリーは、

完全にナチュラルワインのため、

ここで防腐剤や酵母なども入れませんし、

味の調整もしません。

なので一番良い状態のブドウを

「一気に」元気なうちに作業してしまわなくてはいけないのです。

 

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とは言え、一角の畑は前夜に鹿や猪に食べられてこんな状態に。

あと、雨続きだった為、

カビがついていないかを厳重にチェックしながらの収穫作業でした。

 

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てんとう虫が沢山!

虫は、

植物の痛んだところから食べるってご存知ですか?

これは七星てんとうですが、

別のてんとう虫などは、

ブドウの敵のうどんこ病を食べてくれたりします。

なので虫に食べられる間はまだ完全ではありません。

 

 

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こちらのブドウはかなり良いです。

1ヘクタール内でも、斜面によって大きな違いが出ます。

 

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収穫後、すぐに除梗・破砕機にかけていきます。

難しい名前ですが、

字の通り、ブドウの実を外して皮を破くのです。

 

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中を開けるとこんな風に、

最初に梗から外されたブドウの粒が

穴からポロポロと落ちる仕組みになっています。

座ったおじさんの手元の下は、

 

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直接樽へと繋がり、ブドウの粒が落ち、

落ちる衝撃によりジュースが出ます。

 

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「さあ、糖度をはかってみよう!」

大人は真剣ですが、

子供達は何もかもがワクワク感満載。

そして、

 

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一番搾りをゴクリ!

こんどは舌で、どの樽が一番甘いか飲み比べ。

楽しいですよね〜。

楽しんでいるのは私と子供達だけで、

糖度を測っている彼は、

この日から、つい先日まで毎日、

早朝から夜中まで、

リモンタージュとよばれる撹拌作業に追われていました。

自然の恵みと人間の五感との勝負です。

 

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何も添加しなくても、

これだけの色と香りと発酵力!!!

 

そして勝負が終わった今、

 

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皮の役目は終わりです。

ジュースは樽で、ゆっくりと

美味しくなるまで成長してください〜。

 

 

 

2013/11/11 06:21 | emiko | No Comments