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2013/12/10

実のところ
先週の歌劇稽古あけに主催側から私たち全員へ
稽古が凄まじい状況だそうですね?というような喚起するメールがきていました。

恥ずかしいことだな…と。

確かに稽古日数はものすごく…ものすごく…少ないですが…
だからこそ土台となる暗譜やテキスト譜読みという下準備作業を…と。

そして、プッチーニのこの歌劇は親族が一丸となっていなければならないし、
かといって一人が出落ちしてしまうと全体的にボロボロになってしまうのをどうにか被害最小限に!
立て直すには、各々が音楽的に自立していなければ!と
ようするに、前の人の台詞があってそこから何拍後とか相手をアテにするから立て直すのに時間がかかるわけです。
もちろん、相手の言葉をきいて受け取るというアクションが必要不可欠ですが、音楽という決められた枠を守るためには…こういった役者的には気持ちが悪い状況になるのです。
いや、逆算アクションではなく、次がわかってたやろー!とツッコまれそうな、相手を無視したアクションはどんなアクシデントがあっても避けたいですが。

10:20 | uika | 音楽的枠 はコメントを受け付けていません
2013/12/02

「デビューコンサート」だがあえて「選手権」と自覚しておこう、と思う。
パンフレットに挟まれた、投票を促すプリントに「選手権」という文字がやはり印刷されていたからだ。

先日にホール入りさせてもらい、1人ずつ時間をたくさん頂き、直前にも思う存分歌わせていただいたにも関わらず
これほどまでにない緊張が身体を襲った。

それほど馴染みのない土地の、自分の身の丈に合わないのではないかと思うコンサートホールで歌うこと。
そして、ただ歌うではなく今年度所属したばかりの「新人」…自分の所属させていただいた団体の名前を背負って舞台に立つこと。

観客は審査員と同じような視線。
「一番応援したくなった歌手」に一票を投じるという、技術の点数でもなく、一番心に届いた歌い手に投じるシステム。
下手袖から出た瞬間に、客席の真剣な空気で、歌う前からいつもよりたくさん脇汗をかいた。

出だしの一声が震えたものの、ホールが私を助けてくれた感覚があり、自分の身体をこんなにも大きいホールに預けてしまおう…と咄嗟に思ったのだった。

前日に、ずっとお世話になっているベテラン歌手の方が心配してメールを下さったのだが、
「今回はあまり丁寧に歌おうとしない方がいい
まだ技術がないので、少々失敗してもいいから思いきり歌わなきゃ、あなたのいいとこ何も出ないよ
若さと持ち声(可能性)だけみんなに見せつけておやりなさい
レッスンは修練、本番は勇気だよ」

これは先日の団体のお披露目コンサートの反省点もある。
「技術に慎重になりすぎ怖がるといいところも見せることはできない、練習した部分は身体がきっと覚えているのであとは舞台上で殻を破ってしまう」
ということ。

自分の中で、我を忘れて歌うことは今までなかったのだが、こんなに頭が真っ白になりかけながら歌ったのは久しぶりだった。

この企画を考案された方と個人的にお話できた
「オペラ制作にはかなりの予算がいる。
新人や若手は舞台に立つ機会をもつのはなかなか簡単ではないし、東京でお披露目コンサートを行っているのは知っていたけど、
地方で二団体合同で聴ける機会もないし、歌う機会もないでしょう?」とおっしゃった。

一つの舞台、ステージでお客様の心に残らなければ「また聴きたい」次のステップにも繋がらない。
今回の企画は投票の一番多いものから上位数名がまた来年歌わせていただけるというもの。
まさに、これからどんな団体でもぶち当たる壁であるな…と思った。

小さく無難にまとめたありきたりな演奏より、技術が未熟なら未熟で自分の出来る限りの力で心に残る「いい歌」を届ける演奏を…と舞台に立った本番だった。

04:14 | uika | 選手権本番 はコメントを受け付けていません
2013/11/27

いよいよ今週末なわけで…
新潟県で行われる
日本新人オペラ歌手デビューコンサート

お話をいただいたときはたしか
『オペラ歌手選手権』というゴツイタイトルマッチ的な匂いがしたので、素人ぽさ満載な私は浮くに違いないと震え上がりながらも、でも新潟で歌わせていただく機会はないしチャンスを与えてくださることだけに感謝して今の私でのびのび歌わせていただこうと考えました。

タイトルが柔らかくなったものの、事務局側が広告も兼ねて掲載された地方新聞記事には「新人歌手を聴き比べ」「最も良かった歌手一人を投票」とあり、やはり「品評会」にはなるのだろうと覚悟をきめました。

元々「コンサート」にあまり出演しない私はアリアレパートリーが少なく、提出した中でもさらに歌い慣れていないアリアを歌うことが決まり、この1ヶ月弱アクート(高音)カデンツァ(自由にヒラヒラつける)練習(をしすぎて故障)しました。
バレリーナが二回転ピルエットを本番で成功させるには、練習で倍の四回転回らなくては!…というバレエ団の師匠の教えもあり
歌も根の部分は同じと考えているので、急激に筋肉に負担をかけてしまったのでしょう。
芸は時間をかけてかけて丁寧に積み重ねていくもので、急激に乱暴に積んでめ痛めつけて、崩れてしまうのを分かってはいるはずなのに焦ってしまったのでした。

昨日はイタリア語にレッスンにてイタリア語ディクションを見ていただきました。
「正しいイタリア語の発言発音ができればお腹はツカエマス!」という先生のいつものお言葉。
顎から頭部てっぺんにかけて風呂敷で固定し下顎を動かさず上顎だけを使い発語するという練習を経てから
レチタティーヴォ(芝居の台詞に近い部分)でなぜこの台詞部分が突然ゆっくりになるかなど、音楽記号の意図が読み取れない部分も最近まであり、ゆっくり聞いていただいているうちに…自分の中であーなるほどとしっくりきたのでした。
イタリアものはイタリア人に感覚を近づけなければならない、ということはイタリア人と交流がなければ予想でしかないのです。
イタリア人の先生からたくさんヒントをいただき…もう直前ですが少しだけ不安が軽減されました。

01:55 | uika | イタリア語レッスンで はコメントを受け付けていません
2013/11/26

今月頭からずっと患っている咳こみ…
よくなっているとはいえ本番に備え、耳鼻科にいきました。
炎症からの咳だそうです。

しかし長引く炎症だこと。
ピアノ合わせや稽古でまたよくなりかけたものもまた悪くなるという負のスパイラルだったのです。

夜はジャンニスキッキ、立ち稽古二回目でした。初回立ち稽古から肉付きができたかどうか。

遺産相続を巡り一族騒然。
大げんかしたり一喜一憂するコメディですが、
私はいまいち、金持ち一族の前に夫婦らしさというか旦那との繋がりにまだしっくりきてないところと
嫁ネッラのを理解していないのか、貴族の34歳の子持ち母にはまだ到底見えないんだろうとか課題が歌唱以前に見えます。
人というのは若いときもおばさんになろうとも中身や性格が激変することはないので年齢はともかく、妻の前に母であることが出てこなけれればネッラを登場させている意味はないのです。
一族の嫁役は他にチェスカがいるのですから。チェスカと違うのはネッラは子持ちという部分で、遺産相続を嫁同士が争うにしても二人が二人、同じようには騒いでいかないような気もするのです。
子どもがそばにいて、偽装する姿を匂わせるか…?
大騒動中、子どもは外においやってはいるが外に出す動機など…深い演技ができるのでは?
なぜ、そこまでして遺産がほしいのか、もっと読み込む必要がありそうです。

立ち稽古はあと3回…?貴重な時間です。
今回の現場は稽古日数が少ないのです。

09:47 | uika | 一族の嫁 はコメントを受け付けていません
2013/11/17

とうとう
府中の本番の日を迎えてしまいました

先週の本番が終わり
謎の気管支炎のようなものになったり
先生、関係者の方々からコンサートの講評をきくに私は想像したものよりも力が発揮できていなかったなどの言葉をきいたり

自分の現状と真っ正面から向き合う週間になりました

今日はクラシックではなくミュージカルステージ出演なのですが
「声楽家は歌うだけでパフォーマーなんで余計な動きはいらん」
という言葉を覆したく舞台人として全うしたかったのです

が、趣旨を考え直すと
コンサート…なわけで
群の私1人の技量でどうにかという問題のステージではないのです

昨年のミュージカルステージと違う部分は全体のバランスであり

音楽監督がいう「全体でみて商品にならないなら舞台に立つな、歌える奴だけ歌え」
という言葉が響きました

先日SNSに
「思い通りにできないとか、出来ないことに突き当たると、最近は吐き気を感じる。

舞台上で「できない」ことは少ないにこしたことはない。
歌えない奴は歌おうとしてないんだし、踊れない奴は踊ろうとしてない。手持ち無沙汰になる奴は演じようとさえしてない。
人のことをとやかくはいえるけど、自分はどうかというと護りに入って殻も破れず、芸も中途半端で自分で気持ち悪くて仕方ない。
そして咳込みは続く。気管支炎?何の病気?」

とつぶやいたのですが
自分だけがあーやりたいこーやりたいと膨らんで苛立つのも
自分が畑違いの曲に向かうことの違和感が最終稽古に煮詰まってしまったみたいです

元を正せば「コンサート」
音楽をまずしっかりとみせよう、そう思います

09:09 | uika | 府中本番前に はコメントを受け付けていません
2013/11/14

先日、入団した歌劇団でのお披露目コンサートも終演しまして、大学時代からの友人とメールのやり取り中にたずねられました。

「100点満点だと何点?」

この質問を、例えば、フィギュアスケートや球技といった競技選手にむける場面をテレビで見受けられます。

質問者のほうに逆質問したいです。
何点だ!と答えたらいいのでしょう…。

私はこの質問をされたのが初めてではなかったのですが、とても困惑しました。

「本番がすべての世界だから
どんな言い訳をしても、あれが今の私の実力なんだと思う」
とっさにそう返信をしました。

当日、喉に違和感を感じアクート(高音部)がうまくいくのかどうか不安を抱えて、本番に臨みはしました。
大きな失敗もありませんでした。

しかし、客席にはどうでもいいことです。

ロビーで私をよく知るベテランの方には
「普段レッスンで歌うあんたはあんなもんやない。殻がどうして破れんかな…!
ほんまに心配そうに歌ってたな。
こっちまで歌が伝わってこなかった…」と講評を残されました。
テクニックや表現力ではなく、自分自身の精神力について指摘されたのです。

本番で出したものがやはり今の実力であって、それが自分の中で点数をつけることはできない気がするのです。
今の自分で満点がどういう状態かが定まらないのが芸の世界であるから。
適当に芸を披露する者はほとんどいない、例え失敗があったとしても、それは演者の精神力の問題であることがほとんど。

「自分の中ではどうだった?」

と質問してくださると、話やすいかもしれません。
質問する前に感想や講評をいただけるとさらに嬉しいです。

08:02 | uika | 何点 はコメントを受け付けていません
2013/10/31

江東区のとある小学校の140周年記念コンサートに呼んでいただき、
同窓会会長の方が大学同門で40期以上も先輩にあたるそうで、縁あっての出演となりました。
教育学部出身の私は、教育機関や子どもたちの前で歌を発信することが目標でもあったので、本当に嬉しい機会。

大大大大先輩が創立した合唱団の方に混ざり、数曲の合唱曲(ハイドンや、復興ソングの花は咲く、アベマリアなど様々な言語)を演奏する途中で、
ソプラノ独唱で、私が大好きな作曲家の歌曲、木下牧子さんの「おんがく」を歌わせていただきました。
そのとき、なぜこの曲にしたのかという経緯
私が中学生のころに合唱部に入部し、その方が作曲した作品に出会い、歌を極めるきっかけになったことから、
歌詞の内容の、かみさまだったら音楽がみえるのかしら?耳を塞いで眺めて、目をつぶって香りをかいでみたい…
というように
私は音楽が好きで歌手になったんだけど、本当に大嫌いになるときもある。
だけども、ふと目をつぶって感じているとやはり離れられない。
これから、子どもたちもたくさんの大好きなものに出会うし、それが上手くいかないこともあるし、大嫌いになるかもしれない。
そんなときは、足を止めて目をつぶって、また大好きな気持ちを思い出してみてね。

と伝えたのです。

私なんかの若い歌手の歌が届かなくても、メッセージ性でも届いたらな…と願って語らせていただいたのですが

終演後、校長先生から
「子供達の教育に役立つ内容で今後の教育に活かして行きたい」
というお言葉を団体にいただいたそうで、私の発信したものも含まれていたら嬉しいな…と思いました。

大先輩方と歌わせていただくことも貴重な経験でした。
このことも、機会がありましたら書きたいと思います。

11:17 | uika | 小学校訪問 はコメントを受け付けていません
2013/10/29

実は「アンサンブル」という言葉の認識違いで、少し問題がありました。

アンサンブルというのは、1人ではなく複数で同時に合わせるということだけど
音楽の世界でいうと、合奏、重奏。
歌だと、合唱、重唱。
オペラだと「coro」コーラル、コロと表記されるし、ストレートプレイやミュージカルだとエキストラ的な「人々」ということも多いです。

前回は1つの曲を2人でアンサンブル演奏で出演させていただいた団体からまた今回もオファーをいただきました。
「もし都合が良ければコンサートにアンサンブルで参加していただけないでしょうか?」

これを読んだ瞬間、前回同様、あるカテゴリーの枠内でアンサンブルユニットとして出演するのだろう…と思い、「主にどんな曲目になりますか?」と尋ねました。
先方はまだ決定段ではないにしろ、
同じ演出の方で、大まかに教えてくださったので、大体の流れは決まっているのだな、と解したので承諾しました。

そこから長い時間、連絡がなく、もうすぐ本番まで1ヶ月経ってしまうな…と思い
もし、まだ曲目で悩んでいらっしゃるのかな?とアンサンブル組はこの曲を所望しますと提案したところ

「提案ありがとう!
今回三人にはソロの方のフォロー的なアンサンブルでお願いしたいです。」

…ソロ…?ソリストか。
アンサンブルてのはバックコーラス的なアンサンブルであったか…と気づきました。

私たちは承諾した手前、受けた仕事はどんなものであれ全うしようと降板という気持ちは更々なかったですが…
落胆の気持ちも大きかったのは事実です。

オファーが早かった分、企画を早々と発表できたのではないか?
楽譜を早々発送できたのでは?
フライヤーは立派なものが早く出来上がっているのに、宣伝しようにも何をやる、と添えられず…
とやはり腑に落ちないことがありました。

しっかりと企画をされたものを提示してきたもののみを見極めなければならない、
もしくははっきりしていないものに、すぐ返事をしないなど…。

いつもお世話になっている、一緒に舞台づくりをしてきた方々が関わる団体のため前回通りだろうとたかをくくった私もいけませんでした。

初回の稽古がありましたが、話は思わぬ展開になりました。
また次に載せたいと思います。

01:06 | uika | アンサンブル はコメントを受け付けていません
2013/10/09

劇団、全日制の後輩に進路相談をもちかけられ
そんな甘くないので話を具体的に聞いてあげる前に
「無理だねぇ」と即答してしまったのだが

特にお前じゃ無理、
とかそういう真向否定の意味でなく
漠然とした考えだけでプロダクション部門に所属したい、とか考えてるなら無理という話だったのだけど

なぜ、数ある内部進路先、外部の数あるプロダクションからここを選んだか、というのは必ずあるはずで
自分をプレゼンする、売り込むというより説得する、何かプラスになるかを理解してもらうことだと思うのです。

私はここで活躍したい、ってのは具体的にどういう形で活躍したいのか
と、いうかあなたは何が売りなの?と厳しいことも言ったんだけども
事務所には事務所なりの特色やほしい人材像というものがあり、それに自分は適しているか、受け身ではその事務所じゃなくてもいいんでないか?

聞けば聞いたで、いろんな考えが浮かんでいるそうだったので、査定までできる限り様々な技術も然り、セルフプレゼンを頑張ってほしいな…と思いました。

ただ、養成所のクラスを受講しまくればいいってものじゃないことは分かってくれれば…。
レッスンは積み重ねで、受けていることが重要ではなく、確実に技術として身につけることが重要だから。
あと、舞台人として、企画力と発信力があるかないかは大きな差だと私は思います。

と、いっても自分自身、他人に何かを助言したりできるほどのものがないのに偉そうなことを言ってる自分の姿を
あとから思い出して、なんだか元気なくなっちゃいました。
劇団歴も相当長いし、若いなりの経験はしててもやっぱり自分自身の軸がブレブレなのに、サークルの後輩指導とは次元が違うので…

さて、自分の先のことを考えましょう。

05:32 | uika | 後輩へ はコメントを受け付けていません
2013/10/05

ワーグナー作曲歌劇の演奏会形式オペラを聴きに。
オペラを演奏会形式で聴く楽しみ方ってまだわからず
ただ、純粋にオーケストラを聴くようにオペラも素直に聴けばいいんでしょうね

少人数編成オーケストラ、そしてキャストの皆さんも素晴らしく動きなし、字幕なしのコンサートでしたが、退屈しませんでした。

先日、とある歌劇を見に行き、
「歌や音楽は特に気にならないけど、中途半端な演技にガッカリしそちらのほうが気になり、
歌劇で披露する意味が客席に伝わらないくらいなら、最初からコンサート形式で演奏して音楽だけ聴かせたほうがナンボかクオリティが高いのではないか?
演技をしていることで音楽の質までよくないように聴こえてしまうこともある」と思うことがあったばかりだったのだが

本当にテキストから読み込める歌い手というのは、ただの立ちんぼの演奏でも、何か訴えるものがあり、なぜか背景が見えてくるものなのだなと感激してしまいました。

私自身は、コンサートというものがあまり好きではなく…役、キャラクターを演じてナンボだという役者魂が強いからなのかもしれません。
しかし、立ち姿だけで背景が見えてくるような歌を歌う技量というものは、余程の訓練、内からくる演技力なのだと痛感いたしました。

帰りに入ったお店にて、隣に居合わせた年配の方に声をかけられたのですが
「先ほど、オペラ観劇なさってました?いや、雰囲気が音楽家のようでして」と言われ、音楽家に見られた私!と喜んでいました。
そうしたら、お連れ様が出演者の身内の方で、お話をワイワイさせていただきとても素敵な時間を過ごさせていただきました。

10:15 | uika | コンサート形式 はコメントを受け付けていません

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