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2013/11/14
先日、入団した歌劇団でのお披露目コンサートも終演しまして、大学時代からの友人とメールのやり取り中にたずねられました。
「100点満点だと何点?」
この質問を、例えば、フィギュアスケートや球技といった競技選手にむける場面をテレビで見受けられます。
質問者のほうに逆質問したいです。
何点だ!と答えたらいいのでしょう…。
私はこの質問をされたのが初めてではなかったのですが、とても困惑しました。
「本番がすべての世界だから
どんな言い訳をしても、あれが今の私の実力なんだと思う」
とっさにそう返信をしました。
当日、喉に違和感を感じアクート(高音部)がうまくいくのかどうか不安を抱えて、本番に臨みはしました。
大きな失敗もありませんでした。
しかし、客席にはどうでもいいことです。
ロビーで私をよく知るベテランの方には
「普段レッスンで歌うあんたはあんなもんやない。殻がどうして破れんかな…!
ほんまに心配そうに歌ってたな。
こっちまで歌が伝わってこなかった…」と講評を残されました。
テクニックや表現力ではなく、自分自身の精神力について指摘されたのです。
本番で出したものがやはり今の実力であって、それが自分の中で点数をつけることはできない気がするのです。
今の自分で満点がどういう状態かが定まらないのが芸の世界であるから。
適当に芸を披露する者はほとんどいない、例え失敗があったとしても、それは演者の精神力の問題であることがほとんど。
「自分の中ではどうだった?」
と質問してくださると、話やすいかもしれません。
質問する前に感想や講評をいただけるとさらに嬉しいです。
2013/11/14 08:02 | uika | No Comments