歌を歌うのが好きな方はとても多いと思います。
ちゃんとヴォイストレーニングを受けたことがない方は、「え?」と思うかもしれませんが、歌は本来体を使って歌うのです。
もちろん声帯や喉も大切。ここが支障をきたすと声はでません。
でも体の支えがないとしっかりとした声も出ないし、大事な呼吸も使えないのです。
歌の80%は呼吸が大事なと思います。
なので私は、私の生徒さんにもレッスン最初に必ず呼吸法をやらせます。
そしてもちろん体を使って歌うよう指導しています。
その呼吸、ようは横隔膜を広げて深~い呼吸をする(一般的には複式呼吸ともいいますが)には、体の筋肉をやわらかく使うことが必要になります。
それだけでなく、背中や肩、首まわりなどがコチコチに固まっているといい声が出ません。
私もかなり凝り性なので、身を持って経験しています。
昔からダンス(ジャズダンス、クラシックバレエ、モダンダンス、コンテンポラリー)はやってきましたが、今はダンサーではないので、レッスンは維持程度しかやっていません。でもフィットネスクラブでヨガやエクササイズなど体を動かすことはできるだけやることにしています。
体を支える筋力、そして体をやわらかく使うための筋肉がとても必要。
私も調子のいい時はわりとすぐわ~っと声が出ますが、もともと筋肉が硬い硬い体質なので、疲れてきたり時間がなくて体を動かすことができない日が続くと、歌にもてき面にあらわれます。
筋肉が硬いということは声帯の筋肉も硬いので、声が出るまで結構時間がかかったりします。
もちろん歌えないことはないし、ライヴもしょっちゅうあるのでそれなりには歌えますが、本来の私の歌ではないこともあります。
そういうときは自分でも落ち込み、反省することもありますが・・・、人間の体なので長い歌の人生ではいつもいつもベストの状態にはいかないということもわかりました。
そういうときは、そういう状態でもいい歌を歌えるよう別な方法を考えますが。
今年に入って、プライヴェートなことですが、母が入院したり手術したりと心配ごとが多く、病院に通ったりして自分の時間がなかなか取れず、体を動かしに行ったり、レッスンに行く時間がない日々が続きました。
メンタル面ももちろん歌にすごく影響しますが、とにかくその間に体がカチコチになり、歌を長く歌うことがきつくなりました。
若い頃と違って、あっという間に筋肉は衰えます(笑)
あらためて「これはいけない!」と気を入れなおしました。
これからももっといい歌がお届けできるよう、とにかく日々、努力!努力!!
みなさんは今上映中の「レ・ミゼラブル」はもうご覧になりましたか?
私もだいぶ前から「レ・ミゼラブル」は大好きで、NYのブロードウェイにも、もちろん本場ロンドンへも観にいきました。
映画はまだ観ていませんが、ほとんどの曲をくちずさめるくらい、レミゼの歌は大好きです。
「レ・ミゼラブル」の曲で日本ですでに有名なので、スーザン・ボイルが歌った「I dream a dream」(「夢やぶれて」)だと思います。
そしてもうひとつ、昔紅白で島田歌穂さんが歌った「on my own」
これはエポニーヌという貧しい環境で育った娘が、1人の男性を好きになり、かなわぬ想いを歌っている歌です。
それまでは、レミゼのヒロインはファンティーヌとコゼットという感じでしたが、この「on my own」という歌があまりにもインパクト強くて、それにより脇役であったエポニーヌがグイグイと印象強くなってきました。
エポニーヌはマリウスという青年がとても好きだけど、マリウスは偶然知り合ったコゼットに一目ぼれ。
エポニーヌは一方通行の恋に苦しみます。
その後、パリでの内戦が激化して、エポニーヌはマリウスをかばって銃弾に倒れます。
マリウスへの報われない想いを歌った歌が、「on my own」
日本題名で「ひとりぽっち」
私もライヴで歌ったりしますが、ドラマティックで素敵な歌です。
映像は、「レ・ミゼラブル」の周年記念アニバーサリーコンサートのもの。
ロンドンのロイヤルアルバートホールで上演されました。
かなりのベストキャスト。
そしてエポニーヌは、「ミス・サイゴン」でオリジナルキャストのキムを演じた、私が大好きなLea salonga(レア・サロンガ)が演じています。
美しい歌声を是非聴いてください。
遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。
先月に引き続き、シャンソン歌手 バルバラの歌です。
「Nantes」 日本語タイトルは「ナントに雨が降る」。
1963年に作られた曲です。
バルバラの父親は1959年に亡くなったそうです。
前回の「ゲッティンゲン」のときも書きましたが、バルバラはユダヤ人で、第2次世界大戦中はユダヤ人迫害を逃れるために、住みかを転々としていました。
とある日、父親は行方をくらましてしまいました。
大人になったバルバラ。
そこへ1通の手紙が届きます。
「あなたのお父さんが危篤です。すぐにグランジュ・オ・ルー通り25番地に来てください。」
長い長い間、会っていない父親。
家族を勝手に捨てて行った父親。
バルバラは迷いながらも、色々な想いを抱えながら、父親のいる病院に向かいます。
一説によると、幼いときに父親から性的暴行を受けたとも言われています。
真っ白い壁、静まり返った病院の廊下。
時はすでに遅く、父親は旅立ってしまいました。
バルバラの父への思いを歌った歌。
「ナントに雨が降る」
https://www.youtube.com/watch?v=lsmZk3-M8Qc
「Nantes」の訳については、こちらのブログを参考に添付させて頂きます。
http://blog.goo.ne.jp/littlebookroom/e/6f9c56064dff50140ddf24be093f30b3
さて、2/12に今年最初のソロライヴがあります。
今回2部では、バルバラの世界として、バルバラの歌を中心に送ります。
よかったら是非、聴きにいらしてください。
・「鈴木希彩アコースティックソロライヴvol.14
~バルバラの世界~
vocal: 鈴木希彩 演奏:深町エリ
2/12(火)1st 19:30~、2st 20:30~
チャージ2500円+別途ドリンク+お通し(500円)
BAR AOYAMA R40にて
(通常40歳以上の会員制のお店ですが、ライヴは大丈夫です)
港区南青山5-9-1 第一タニビル2F
03-3406-0400
東京メトロ 表参道駅 B3出口 徒歩3分
http://www.bar-r40.com/
小さなお店なので予約優先です。
予約先
noa_heart_soul_1song@yahoo.co.jp
ご連絡お待ちしております。
もうあと数日で今年も終わりですね。
今年も駆け抜けてきました。
ソロライヴは、3月、6月、9月の青山アコースティックソロライヴ。
そして11月は1年に1回の2日間ライヴ。
Ⅰ部の1人ミュージカルは、「赤い手袋の奇跡~ギデオンの贈り物~」という1時間10分の大作を演じました。
他に、シャンソニエはレギュラー出演の「ピギャール」や「QUI」のほかに、「シャンパーニュ」にも2回出演。
そして地方へもたくさん行きました。
2月は、なにわシャンソンコンクールにてゲスト歌手で出演。
7月は関西で3日間続けてのステージ。
まずは、高槻のホールで「日仏巴里祭」、そして翌日は画廊飛鳥でソロライヴ、そのまた翌日には飛鳥の岡本寺にてソロライヴ。
8月も画廊飛鳥で、24時間チャリティライヴに出演。
9月は浜松シャンソンコンクールへ特別賞審査員で。
そして今月はまた関西で3日連続本番。
22日は画廊飛鳥でクリスマスライヴ。
Ⅰ部が二胡とシンセサイザーの素晴らしい演奏。
そしてⅡ部は、アコーディオンソロのあと、私の歌のライヴでした。
クリスマスソングや色々な歌をお届けしました。
最後は4人で「silent night」を演奏。
お客様もたくさん来てくださいました。
今年も大好きな飛鳥でたくさん演奏ができて幸せです。
そしてその翌日は、京都の御池で歌いました。
平山みきプロデュース ジングルウィークの中のシャンソンコンサート。
御池の地下街にさまざまなシャンソン歌手の歌声が響きわたりました。
そしてまたその翌日は、和歌山の介護施設でクリスマスライヴ。
おじいちゃま、おばあちゃまが喜んでくれました。
一緒に歌ってくれて、涙を流して「うれしい~」と言ってくれました。
こういう場所へ、また歌いにいきたいです。
歌で心を届け、パワーを届けているつもりが、実は私がお客様からパワーと心をもらっている。
「よかった」、「感動した」という言葉が、自分への励みになっているし、もっといいものを伝え続けようと思う。
来年もまた、魂とheartを届けられるように、1歩ずつがんばります。
今年もありがとうございました!
12/1のJUNK STAGEの6周年記念パーティは楽しく歌わせて頂きました。
これからもJUNK STAGEがもっと飛躍できるよう、私も影ながらがんばりたいと思います。
さて、おなじみのsongsですが、これから数ケ月はシャンソン歌手 Barbabaの特集にしたいと思います。
私も大好きな歌手の1人です。
バルバラは1930年に生まれ、1997年まで生きました。
ほとんど歌い上げることなく語るような歌、そして彼女の作る歌の世界に多くの人が共感・感動し、宣伝をしなくてもチケットが取れなかったといわれています。
今でも多くのシャンソン歌手から愛され、歌い継がれてます。
まずはこの歌、「ゲッティンゲン」
バルバラはフランス人ですが、ユダヤ人とロシア人の両親から生まれました。
幼いときは第2次世界大戦中で、ユダヤ人迫害から逃れるために、転々と引越しをしたそうです。
痛烈な少女時代を送ったのでしょう。
そんな彼女が大人になって、歌手になってからコンサートに招かれたのがドイツのゲッティンゲン大学にある劇場。
そこでの人々の温かさに感動して、この曲を作ったといわれてます。
もちろんここにはセーヌ川もない。
ヴァンセンヌの森もない。
でもとても美しい。ゲッティンゲンは。
ここにはバラの花も咲き、恋の花も咲く。
名物になるようなものはないけど、人々は微笑んでいる。
そして子供たちも微笑んでいる。
パリでもゲッティンゲンでも子供たちは変わらない。
もしまた、戦いの炎が上がったら、私はきっと涙を流すだろう。
ゲッティンゲンのために・・。
かつて敵同士で戦った、フランスとドイツの平和を願った反戦歌です。
ソロライヴは数ヶ月おきにやってはいますが、一年に1回の2日間ライヴは、やはり私にとって一年の集大成ライヴ。
それも去年から1部に作品をやるようになったので、他のライヴとは意気込みが違います。
今回は、前にもご紹介したように「赤い手袋の奇跡~ギデオンの贈り物」という、とても心温まる感動作を1人ミュージカルにしました。
本来登場人物はたくさん出てくるし、160ページの本なのですが、これをかなりキュ~~っとまとめ、1時間5分の作品にしました。
演じるのはもちろん私1人なので、登場人物を3人にしぼり、あとは途中ちょこっと出て歌う教会の歌手だけ。
進行役の牧師さん(本編ではかなり脇役ですが・・)、本来の主人公の男性アール、そして白血病の8歳の少女ギデオン。
この全く違う3人をどう演じわけるか、牧師さんの語りからセリフへの流れ、2人のセリフの掛け合い、とくに男性同士のセリフの場合の区別など、色々頭を悩ませましたが、音楽監督&総合監督の深町エリ先生の大きな協力で、なんとかうまくまとまり、そしてお客様にも「とてもよかった」と涙していただけるいい作品になりました。
こんな素晴らしい原作を上演するのだから、それも1人ミュージカルでやるのだから、「あ~~やめておけばよかったのに~」と言われないように(笑)、とにかくこの3週間必死。
そう、台本の手直しから遅れがあり、この作品は3週間で作りあげました。
もちろん全体的には語りミュージカルであるので、全部覚えるわけではないけど、でも流れや、ところどころのセリフなどはやはり覚えなくてはいけないし、かなり追い込み&集中してつくりました。
あまりに時間がなかったので、心配だったのは役の気持ちがつかめるのかどうか・・。
とくに5年前に家族を事故で失い、生きる希望をなくしてホームレスにまでなってしまったアールの気持ちがなかなかつかめず、自分の中では悶々としてましたが、本番1週間くらい前にようやく何かが降りてきました(笑)
芝居中では役で泣けるシーンがたくさんあり、でも次の場面では違う役になるので、ひきずってはいけない。
その切り替えも結構たいへん。
顔には涙が残ってるけど、でも平然としゃべっている・・・みたいな。
そして泣きが入って歌うのも喉がやられやすいので、それも多少気にしつつ稽古などもしてました。
色々自分自身でも発見がいっぱい。
ひと作品おえて、少し成長したかな・・。
でも久しぶりにドップリと芝居と向き合った3週間。
やっぱり根本は役者なんだな~と感じてしまった。
私の歌も、もともとの役者でつちかってきた、想いを伝えるということを大事にしているから、きっと聴いて下さる方が何かを感じてくれるのではないかと思います。
これからももちろん歌手としての活動も広げていきますが、一人ミュージカルも続けたいし、役者であるという意識もずっと持っていたいなと思いました。
しかしながら今回のこの作品。
売り公演にしたいなあ~~。
ピアノがあれば、2人でできるものなので。
どなたかその方法知ってたら、是非教えてください。
Songs 5回目はダリダの歌ったシャンソンです。
1975年 作詞 ミケーレ、 作曲 ラナ&ポール・セバスチャン
原題 「MEIN LIEBER HERR」 (私の好い人)
ドイツ語の題名がついてます。
時は第2次世界大戦中、ナチス占領下のパリ。
たぶんたった一人になってしまったであろう少女がドイツ兵に助けられ、二人は恋に落ちます。
屋根裏部屋でこっそり逢い、夢を語りあう日々。
彼女は彼の瞳の中に、戦前の幸せな頃の、父の微笑みや母の歌を見出します。
そんな彼女に彼は、
「戦争は終わる。きっと堂々と二人で街を歩ける日がくる。
普通の恋人同士のように、腕を組んで歩いたり、カフェでお茶を飲もう」といいます。
そんな中、連合軍が勢いを増し、彼は戦地に向かいます。
彼の言葉「アウフ・ヴィーダ・ゼーエン・リーベ 」
さよなら愛しい人。きっと戻ってくるよ、と想いを残して旅立ちます。
けれど、彼は戻ってきませんでした。
何年も何年も、彼女は彼を待ち続けました。
彼の言葉を信じて・・・。
少女のまま老婆になった彼女は、昔の記憶はほとんど忘れてしまったけど、
時折、ふと思い出したように昔話をします・・・。
「アウフ・ヴィーダ・ゼーエン・リーベ」とつぶやきながら・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=2miTAuon6qk
私もとても好きな歌です。
今年はよく歌ってます。
今週のソロライヴでも歌います。
お時間あったら是非いらしてください。
「鈴木希彩 ソロライヴ ’6」
vocal 鈴木希彩 piano 深町エリ
Ⅰ部 1人ミュージカル
「赤い手袋の奇跡~ギデオンの贈り物~」
脚色 人見はる菜
Ⅱ部 Songs
11/9(金) ミノトール2 (新宿三丁目) 開演 19:30 (開場 18:50)
http://www.mino-2.com/hp/index.htm
11/10(土) えとわ~る (曙橋 or 牛込柳町) 開演 19:00 (開場 18:30)
http://salon-de-euro.com/etoile/index.html
チャージ 3000円(中高生 1500円)+ 別途ドリンク
ご予約は私までお願いします。
tel 090-4957-0423
fax 03-5901-9066
mail noa_heart_soul_1song@yahoo.co.jp
ちなみに9日は残席わずかです。
10日はまだ大丈夫です。
ご予約、お待ちしています。
いつも3ケ月おきくらいにソロライヴはやっていますが、1年に1度は2日間ライヴをやります。
いつもの小さなお店のソロライヴより、ちょっとスケールを大きめに、そして聴かせるだけでなく、「見せる」も意識して。
そして今年もやります、2日間ライヴ。
去年からその2日間ライヴの1部の方は、1人ミュージカルをやっています。
オリジナルの1人ミュージカル。
去年は一応コメディをやりました。
1人でどう展開していけるのか、最初は不安だったけど、一緒にやっているピアノの深町エリ先生の力を借りて、なんとか上演することができました。
そして今年は第2弾。
今年はどうしても心温まる作品をやりたかった。
去年の震災のこともあり、そして今年は中国や韓国とも微妙な関係になってきて、一時はほんとうに戦争に発展していっちゃうかも・・という不安もありました。そんな中で、命の尊さや生きる希望をテーマにしたものをどうしてもやりたいと思いました。
そこで出会ったのが、カレン・キングズベリー作の「赤い手袋の奇跡~ギデオンの贈りもの」。
最愛の妻と娘を事故で亡くし、人生のどん底に落ちてホームレス生活を送るアール。
生きる希望も信じる気持ちも何もなくなってしまった彼は、8歳の少女ギデオンと出会う。
ギデオンは白血病だった。
天使のような心を持ったギデオンと、人間らしい心をなくしてしまったアール。
そんな二人の間に、奇跡が起きる・・・。
とても素敵なお話です。
去年の1人ミュージカルよりはるかに大変ですが、この素晴らしい物語をなんとか伝えられるよう精一杯がんばりたいと思います。
2部は、色々な歌をお届けします。
ミュージカル、シャンソン、クラシック、日本の歌・・・など。
お時間のある方、是非観にいらしてくださいね。
「鈴木希彩 ソロライヴ ’6」
vocal 鈴木希彩 piano 深町エリ
脚色(Ⅰ部) 人見はる菜
11/9(金) ミノトール2 (新宿三丁目) 開演 19:30 (開場 19:00)
http://www.mino-2.com/hp/index.htm
11/10(土) えとわ~る (曙橋 or 牛込柳町) 開演 19:00 (開場 18:30)
http://salon-de-euro.com/etoile/index.html
チャージ 3000円(中高生 1500円)+ 別途ドリンク
ご予約は私までお願いします。
tel 090-4957-0423
fax 03-5901-9066
mail noa_heart_soul_1song@yahoo.co.jp
songs 4回目はかの有名な「smile」。
チャールズ・チャップリンが映画「モダンタイムス」のテーマ曲として作曲した曲ですが、その後ジョン・ターナとジェフリー・パーソンズが作詞して、ナット・キング・コールが歌いました。
ほかにも色々なアーティストがカバーしてます。
マイケル・ジャクソン、エルヴィス・コステロ、ダイアナ・ロス ・・・etc
この歌詞がほんとうに素晴らしくて・・・
チャップリンが作詞したわけではないけど、でもきっとこう作ってほしかったのではないかと想いを反映させたように、曲と詞が合っている歌だと思います。
あのマイケル・ジャクソンも自分の歌よりも、実は一番好きな歌は「smile」だそうで・・。
それもよくわかる。
私もとても好きな歌ですが、去年の震災以降、とくにこの歌を歌うようになりました。
元気をなくした東京にふたたび元気を取り戻して被災地への復興の要となってほしい。
関西へ歌いに行ったときも復興への気持ちをもっともっと持ち続けてほしい。
そして被災地の方へは、直接「smile」をまだ歌えないですが、遠くから、一日でも早く笑顔が多くなるような日常が戻ることを願って、この歌を歌っていました。
もうひとつ、同じような想いで歌っている歌に「ケ・サラ」があります。
もともとはカンツオーネですが、今回の震災が起こったあとに、私が作詞をして、歌ってます。
オリジナル詞で、ネットでは書けませんが、多くの方に元気になってほしいと願いをこめて作りました。
これからも聴いて下さる方の心をふっと包みこめるよう、これらの歌を歌っていきたいと思います。
これはナット・キング・コールの「smile」
http://www.youtube.com/watch?v=V3Sk1ybG_-M
たとえ心が痛んでいるときでも
胸が張り裂けそうなときでも
微笑んでいれば
空に雲が立ち込めていても
きっと乗り越えていける
恐れと悲しみがいっぱいでも
きっと明日はやってくる
人生、いいこともあるじゃないかって
きっと思えるときがくる
だから、微笑んでいて
自分主催でソロライヴなどをやる場合と違って、シャンソニエやJAZZクラブなど、専門に歌手やピアニストが出演しているお店。
老舗もたくさんあります。とくに東京は。
でも長く続いた老舗が閉めてしまうことも多くなってます。
不況のもちろんそう。
私がおととしまで出演してた銀座のシャンソニエも、その前にショーで出演してたお店も不況のあおりを受けてお店を閉めてしまいました。
もうひとつは歌をじっくり聴きながらお酒を楽しむ、そういう方たちがだいぶ少なくなってきています。
昔は会社の上司に誘われたら、ちょっといやでも一緒に行き、若い社員も夜の銀座で遊ぶなどを教えてもらってお酒の呑み方も教えてもらうなどあったと思いますが、最近の若い人は平気で断わり、自分の好きに時間を使う人が増えているそうです。
居酒屋お酒じゃなく、大人のお酒の呑み方を教えてもらうのも大事なことだと思いますが・・・。
お店に歌を聴きにくる方もやはり年齢層が高め。
なかなか若い人にそのよさを伝えるのも無理かもしれないし、また余裕もないのかもしれません。
お店もバブルの頃はたくさんのお客様がついていたから、いつも賑わっていたけれど、今はお客様も減り、歌手がお客様を呼ばなければいけない時代です。
なかなか毎回それも大変。
みんな苦労してます。
逆に聴きたい人よりも歌いたい人が多い。
お店にはもちろんちゃんと歌をやってきたプロも出てますが、ちょっと歌える素人の人もたまに出演してます。
素人の方でも上手な方もいるので、まあまあ歌えるならいいけど、「え~~!?」っていう人も出演したりしてます。
なぜかというと、そういうたまにしか出ない素人さんの方がお客さんを呼ぶから。
またそういう人はお金持ちも多いし、人脈もある人も多い。
お店に限らず、ステージなどにも出演する人もいますが、知り合いに声かけて呼び、もしくは自分でお金を出して呼び、それが何回も続くと本人もセミプロのようなつもりになってしまう・・。
お店側もお客様がたくさんくれば潤うので、また出演させてしまう。
でも歌を純粋に聴きにきたお客様にとっては、「なんでこんなヘタな歌手が出てるのか・・。」ともう来てくれなくなってしまう。
それはシャンソンだけでなく、jazzの世界もあるみたいです。
素人を出しているお店もあれば、絶対出さないお店もあります。それはさまざま。
でも決して安くないお金を払って、がっかりさせてしまうなんてそれでいいのかなと思う。
シャンソンを知らない人がヘタな人の歌を聴いて、「これがシャンソン?つまらない」といってシャンソンていうのはこんなものかと思われたら、それはそれで悪循環。
シャンソンってもっともっと奥が深くて、心に響く歌がたくさんあるのに!!
真面目にやってきてるプロの歌手やピアニストの方も疑問に思っていると思うし、私もまだまだだけど、歌に対しては真摯に向き合っているつもりなので、この世界、何か間違っている・・・と思う今日このごろです。