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ソロライヴは数ヶ月おきにやってはいますが、一年に1回の2日間ライヴは、やはり私にとって一年の集大成ライヴ。
それも去年から1部に作品をやるようになったので、他のライヴとは意気込みが違います。
今回は、前にもご紹介したように「赤い手袋の奇跡~ギデオンの贈り物」という、とても心温まる感動作を1人ミュージカルにしました。
本来登場人物はたくさん出てくるし、160ページの本なのですが、これをかなりキュ~~っとまとめ、1時間5分の作品にしました。
演じるのはもちろん私1人なので、登場人物を3人にしぼり、あとは途中ちょこっと出て歌う教会の歌手だけ。
進行役の牧師さん(本編ではかなり脇役ですが・・)、本来の主人公の男性アール、そして白血病の8歳の少女ギデオン。
この全く違う3人をどう演じわけるか、牧師さんの語りからセリフへの流れ、2人のセリフの掛け合い、とくに男性同士のセリフの場合の区別など、色々頭を悩ませましたが、音楽監督&総合監督の深町エリ先生の大きな協力で、なんとかうまくまとまり、そしてお客様にも「とてもよかった」と涙していただけるいい作品になりました。
こんな素晴らしい原作を上演するのだから、それも1人ミュージカルでやるのだから、「あ~~やめておけばよかったのに~」と言われないように(笑)、とにかくこの3週間必死。
そう、台本の手直しから遅れがあり、この作品は3週間で作りあげました。
もちろん全体的には語りミュージカルであるので、全部覚えるわけではないけど、でも流れや、ところどころのセリフなどはやはり覚えなくてはいけないし、かなり追い込み&集中してつくりました。
あまりに時間がなかったので、心配だったのは役の気持ちがつかめるのかどうか・・。
とくに5年前に家族を事故で失い、生きる希望をなくしてホームレスにまでなってしまったアールの気持ちがなかなかつかめず、自分の中では悶々としてましたが、本番1週間くらい前にようやく何かが降りてきました(笑)
芝居中では役で泣けるシーンがたくさんあり、でも次の場面では違う役になるので、ひきずってはいけない。
その切り替えも結構たいへん。
顔には涙が残ってるけど、でも平然としゃべっている・・・みたいな。
そして泣きが入って歌うのも喉がやられやすいので、それも多少気にしつつ稽古などもしてました。
色々自分自身でも発見がいっぱい。
ひと作品おえて、少し成長したかな・・。
でも久しぶりにドップリと芝居と向き合った3週間。
やっぱり根本は役者なんだな~と感じてしまった。
私の歌も、もともとの役者でつちかってきた、想いを伝えるということを大事にしているから、きっと聴いて下さる方が何かを感じてくれるのではないかと思います。
これからももちろん歌手としての活動も広げていきますが、一人ミュージカルも続けたいし、役者であるという意識もずっと持っていたいなと思いました。
しかしながら今回のこの作品。
売り公演にしたいなあ~~。
ピアノがあれば、2人でできるものなので。
どなたかその方法知ってたら、是非教えてください。