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自分主催でソロライヴなどをやる場合と違って、シャンソニエやJAZZクラブなど、専門に歌手やピアニストが出演しているお店。
老舗もたくさんあります。とくに東京は。
でも長く続いた老舗が閉めてしまうことも多くなってます。
不況のもちろんそう。
私がおととしまで出演してた銀座のシャンソニエも、その前にショーで出演してたお店も不況のあおりを受けてお店を閉めてしまいました。
もうひとつは歌をじっくり聴きながらお酒を楽しむ、そういう方たちがだいぶ少なくなってきています。
昔は会社の上司に誘われたら、ちょっといやでも一緒に行き、若い社員も夜の銀座で遊ぶなどを教えてもらってお酒の呑み方も教えてもらうなどあったと思いますが、最近の若い人は平気で断わり、自分の好きに時間を使う人が増えているそうです。
居酒屋お酒じゃなく、大人のお酒の呑み方を教えてもらうのも大事なことだと思いますが・・・。
お店に歌を聴きにくる方もやはり年齢層が高め。
なかなか若い人にそのよさを伝えるのも無理かもしれないし、また余裕もないのかもしれません。
お店もバブルの頃はたくさんのお客様がついていたから、いつも賑わっていたけれど、今はお客様も減り、歌手がお客様を呼ばなければいけない時代です。
なかなか毎回それも大変。
みんな苦労してます。
逆に聴きたい人よりも歌いたい人が多い。
お店にはもちろんちゃんと歌をやってきたプロも出てますが、ちょっと歌える素人の人もたまに出演してます。
素人の方でも上手な方もいるので、まあまあ歌えるならいいけど、「え~~!?」っていう人も出演したりしてます。
なぜかというと、そういうたまにしか出ない素人さんの方がお客さんを呼ぶから。
またそういう人はお金持ちも多いし、人脈もある人も多い。
お店に限らず、ステージなどにも出演する人もいますが、知り合いに声かけて呼び、もしくは自分でお金を出して呼び、それが何回も続くと本人もセミプロのようなつもりになってしまう・・。
お店側もお客様がたくさんくれば潤うので、また出演させてしまう。
でも歌を純粋に聴きにきたお客様にとっては、「なんでこんなヘタな歌手が出てるのか・・。」ともう来てくれなくなってしまう。
それはシャンソンだけでなく、jazzの世界もあるみたいです。
素人を出しているお店もあれば、絶対出さないお店もあります。それはさまざま。
でも決して安くないお金を払って、がっかりさせてしまうなんてそれでいいのかなと思う。
シャンソンを知らない人がヘタな人の歌を聴いて、「これがシャンソン?つまらない」といってシャンソンていうのはこんなものかと思われたら、それはそれで悪循環。
シャンソンってもっともっと奥が深くて、心に響く歌がたくさんあるのに!!
真面目にやってきてるプロの歌手やピアニストの方も疑問に思っていると思うし、私もまだまだだけど、歌に対しては真摯に向き合っているつもりなので、この世界、何か間違っている・・・と思う今日このごろです。