海だ!
海だ!
海だーーー!!!
子供達に何か新しい体験を、と思い、
今年はテントを買って、
初めてのキャンプへ行ってきました。
行き先は
トスカーナ群島の一つ、ジリオ島。
面積24平方キロメートルの小さな島です。
2年前に、コスタコンコルディアという豪華客船が沈んだ、
そんなことで聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
あまり良い話ではありませんが、
船はまだそこにあり、
嫌でも当時のニュースを思い出して、
子供達に船長の役割や船について
説明することになりました。
これも社会勉強ですね。
私たちは港と反対側、campese (カンペーゼ)のキャンプ場へ行きました。
これから3日間の我が家、
海の真ん前、「ワーーーイ!!!」
子供達は大興奮ですぐに海に入ろう!と。
campeseの街まで行けば、砂浜のビーチがあるのですが、
ここは全部岩場です。
「大丈夫、大丈夫」とひょいひょい歩いて行ったお姉ちゃん、
波打ち際にビッシリと張り付いたフジツボでサックリと切ってしまいました。
来られる方は、足首でしっかりと閉まるサンダルをお勧めします。
しかしそのフジツボを超え海に飛び込むと、、、
ワーーーー、
これは水族館?
いや、元はと言えば
水族館がこれを真似ているだけで
こちらが本物だ!
なんて頭の中がゴチャゴチャになるくらい、
水の透明さに見渡す限りに魚が!ウニが!
それは外とは全く違った世界が広がっていて、
やはり息を吸いにあがるのがもったいないくらいでした。
しかし、岩場からすぐに5m〜10mの深さになる海の世界は、
美し過ぎて、
吸い込まれるような怖い感じもしました。
しかし飽きません。
どれだけ見ても美しいのです。
素晴らしい!!
一泳ぎした後の、地元の白ワインも最高!
ここのキャンプ場、ギターの教室もありました。
ただ、弾くのではなく、
一週間の宿泊でコツコツと、
自分のサイズの自分だけのギターを作る教室です。
campese の街までは歩いて5分〜10分。
砂を見るなりしゃがみ込み、貝を探す二女。
向こう側にビーチが広がります。
こちらは島の中心部、
一番高い位置にあるcastello (カステッロ)。
街の中はこんな細道ばっかり。
中は入り組んで迷子になりそうですが、
小さな街ですから、壁まで行けば
何処からでも、
要塞独特の覗き窓から海が見渡せます。
こうやって、サラセン人、
今のアラブ人から攻められるのを防いだのでしょうね。
朝起きたら子供達がいない、、、
と思ったら、
テントから飛び出して海でおしゃべり。
携帯もコンピューターも消して、
海の外も中も散歩、散歩、散歩。
仲良くなったカモメ。
父ちゃんが作ってくれたクスクスの残りを食べに来ました。
子供達は「つつかれた!つつかれた!」と喜びながら
手であげていました。
二女が見つける貝は本当にきれい。
短い期間でしたが、
初めてのキャンプはとっても自然で、
楽しい楽しい思い出になりました。
そして、
「次はこうしよう、あそこへ行こう」
とまだまだキャンプ話は盛り上がる我が家です。
料理人、カセットコンロ一つでも最高の味。
ああ、楽しかった!
夏休みに入った途端に暑くなりました。
先週までは
「寒いから」と窓を閉めていましたが、
今は「熱風が入るから」と窓を閉めています。
この天気の変わり様、
イタリア人の気質を表しているのでしょうか?
なんて考えるかあちゃんです。
さて、
長女はさっそく、
お友達家族に誘われ海へ出掛けてしまって、
私とチビちゃん、
海より楽しいことしなくっちゃと張り切り結局、
モンタルチーノのお友達のところへ。
せっかくなので今までに行ったことのないコースのお散歩へ出掛けてきました。
この2人、
お互い難しい性格なのに
なぜか小さいときから馬が合うんですね。
幼稚園が始まったときも、
ギッシリ手を握り合わせ2日間、泣き通した仲なんです。
歩き始めると、
木切れや石、小さな花を集めてまわるところも気が合うようです。
すごーーく時間がかかるんですけどね〜。
となりのぶどう畑を抜けると
白馬が自由に草を食べておられました。
ちょっと歩くだけで、
全く違う景色が広がる感じがします。
大きくてまっすぐな糸杉に出会えたり、
小さな建物跡を発見したり、
と歩き続けると喉がカラカラ。
「ちょっとお水飲ませてもらおう」
と寄ったのが、
Podere Sante Marie ポデーレ サンテ マリエ。
この景色、懐かしい〜。
私たち、ここの30メートルほど高いところに住んでいました。
「普段は見せない面白いものを見せてあげる」
とここのマリーノさん、
地下のワインセラーを掘っているときに
大きな穴があったそうです。
「上と下は手直ししたけど、
横は太古のまんまだよ。
地震やなんかで岩がずれて行って
地下水が流れて道になってたんだよ」
と、全員不思議な興奮でした。
表に出てぶどうの話もいろいろしてくれました。
一般的なぶどうの木の曲げ方があるのですが、
それを少し変えてみた
なんて話で軽く30分。
小さな小さなぶどうがギッシリです。
今年の出来はどうなんでしょうかね。
これだけでワクワクしてきます。
さあ、私たちはまだネコ道を通って戻らないといけません。
ちなみにこちらではネズミ道。
ネズミと言うより、
イノシシのフンがたくさんでイノシシ道でしたが。
これは序の口。
どんどん険しくなって、
はい、
2匹遭遇しました。。。
でもまあ、
こんな景色に出会えるんですよ。
危ないけど達成感でしょうかね。
道々のさくらんぼも食べれたし。
清々しい気持ちで家に帰る途中、
とうちゃんのところへ寄ってヘビ報告。
報告を聞きながらとうちゃんは、
大量のローズマリーとにんにくを
オイルへ香り付け、
Passato di Ceci
passato =漉した ceci=ひよこ豆
を作っていました。
一から丁寧に炊くと豆の味がしっかりと出て美味しいですよ。
前回は、
ヴィンテージ自転車レースのエロイカを書きましたが、
今度は車、
ミッレミリアがやって来ました。
今年の選手のみなさんの昼食は、
隣町へ移動してしまったので、
残念ながら通り過ぎなんですが、
それでも家の下を通るかと思ったら
やっぱり最高に嬉しいのです。
雨が降るなんて言われていましたが、
私が知る限り、ミッレミリアで雨に当たったことはないですね。
暑かったです。
車の中も暑いのでしょうね。
ドア開けっ放しが続々と来たり。
タイムレースとは言え、
一応街中はゆっくりと行くので、
みなさんにハイタッチをする子供達。
かあちゃんは、
足がひかれないかヒヤヒヤなんですけどねぇぇぇ。
そんな言葉は耳に入りません。
春休みがやっと終わったかと思っていても、
もうあと一週間で、
3ヶ月の夏休みに入ります。
エネルギーを蓄えなければいけない時期なのに、
財布を失くして意気消沈していたかあちゃんですが、
お姉ちゃんに救われました。
お姉ちゃんのピアノ教室の発表会がありました。
ピアノの発表会と言えば、
大きな舞台にグランドピアノがデーンとあり、
順番に小さい子から練習した曲を発表して行く。
という感じだと思うのですが、
こちらは舞台形式に仕上げていくので、
喋らされます、歌わされます!
小学低学年グループは、
豚の鼻をつけて3匹の子豚を踊りながら歌い、
高学年グループが伴奏をつける、
から始まって、
高校生グループは本格的なロックバンド、
中学生の女の子達は流行の曲を
シュープリームス風にハモリながら歌ったりと、
バック演奏やバックコーラスを全部順番にこなしていく、
ちょっとしたコンサート?
演劇会ですね。
先生が長女に選んだ歌は
「te voglio bene assaje 」というナポリ民謡。
元々は1839年に、ナポリの眼鏡屋さんが
思いを寄せる女性の為に書いたポエムだそうです。
それを作曲家が、
さびの部分を強調、繰り返しを入れることで大ヒット。
ナポリの代表曲になったそうで。
はい、
バリバリのナポリ弁で、
歌詞を読んでも全然わかりません。
発表会ではなく、演劇会なので、
先生から、
「アモーレの歌なんだから、
もっと身体で感情表現をして!!
鏡の前で練習するように!!!」
と言われ続け、
いくらイタリア人っぽくても、
やっぱり日本人なのかなぁなんて思っていました。
前回は、ドキドキの緊張がこちらまで伝わったお姉ちゃん、
今回は、リハーサルも聞いていないし、
言葉もメロディーも雰囲気作りも難しいこの一曲。
どうなることかと一人で舞い上がって、
私がドキドキでした。
同じクラスのナポリルーツのお友達2人をバック演奏に従え、
いざ歌い始め、、、
9歳の女の子なんですが、
手を上げるでも広げるでもなくダラリと立ち、
独特の低音で難しいナポリ弁を歌いだし、
あるのは顔の表情のみ。
厳かな雰囲気の中さびの部分にやって来たときには、、、
会場後ろから大合唱と大拍手!!
ワーーー、、、すごーい!
と興奮するかあちゃんですが、
実はボンコンヴェント、
オリジナルがナポリの人が多いんですよ。
みなさん、
お姉ちゃんの独自の表現で郷心を掴まれたようです。
は〜、よかったと思ったのですが、
一生懸命作った、
ピンクの着物ドレスは意表をつきすぎたかな?
さあ、来い来い夏休み!!
ゴールデンウィークも終わり、
みなさん、休み疲れは残っていませんか?
こちらも復活祭から連休が重なり、
ちょっとした春休みを楽しんでおりました。
前から長女が楽しみにしていた所、Gli albori.
ここから50キロほど南に下がった小さな村に、
古代の村を再現したところがあります。
まずは大広間で四千年前だとか、八千年前だとかの話。
千年って、とても大きな一括りなのに、
話のスケールが大き過ぎてかあちゃんはついていけません。
が、こちらは小学生から歴史をしっかりと勉強するので
子供達は真剣です。
当時の武器の作り方や火の熾し方、
壁画や陶器、
どれも身近にあるものばかりを使っているのですが、
最初に気がついた人はすごいなぁと感心の連続でした。
指で色粉をとって壁画遊び。
さあ、実際に火を熾してみよう!!
とは言っても、なかなかつきません。。。
「やっとついた!!!!」
と言ってもこれだけ。
さあ、ここから扇いで吹いて、枯れ草を足して、、、
と火を熾していくのですね。
みんな必死です。
こちらは小麦粉作り。
毎日こんな生活だと楽しいねぇ。
六千年前の家の中を訪問したり、
罠の仕掛けを教えてもらったり、
弓を引かせてもらったり。
丸一日遊ばせてもらって大満足でした!
そしてこの連休中、
ボンコンヴェント周辺でもいろいろなイベントがあったのですが、
そのうちの一つがエロイカ (L’eroica)。
キャンティからシエナ、モンタルチーノまでの
舗装されていない田舎道を走る自転車レースなのですが、
自転車も服装も古き良き時代のもの、
ヴィンテージに限るというレースです。
よーく見ないとわかりませんが、
自転車はもちろん、
選手のみなさんの服装も、
現代のピタピタした感じではなくて、
ウールやコットンの編み物なんですよ。
素敵ですね。
誰でも参加出来るんですよ。
「でも自転車がない!」
なんて方も大丈夫です。
ちゃんと売っていますから。
「俺の最初に自転車はこんなだったー」
なんて言いながらメルカート巡りもいいですね。
あーー、
学校がないって、時間に追われることもなく、
楽しいことを好きなだけ楽しめるのが最高。
お陰で我が家のご飯の時間はバラバラだったのですが、
それでいいんだと思っています。
朝だから、時間だからと
「まあこんなもんでしょう、お腹ふくれたし〜、、、」
と食べないで、
毎日2回も3回もある自分のイベントは、
もっと盛り上げて楽しく喜びを持って!!
なんて思うかあちゃんです。
出来立てリコッタのスフォルマートとエビ、
マグロのたたき風カルパッチョ。
どっぷりイタリア料理の中、
フッと香る醤油のソース。
なんだかとっても贅沢な気分です。
太ーいパッパルデッレというパスタ。
シンプルでも、噛みごたえ、食べごたえ、
パスタにトロリと絡んだソース、
しっかりと味わえる一品です。
本当に満足してから
「ごちそうさん」がいいですですね。
Buona pasqua!!
こちらは復活祭の為、10日間の春休み中です。
毎年、このバカンスに合わせて
ブオンコンヴェントではアンティーク市があります。
とは言っても、
アレッツォやミラノのように、
広場にズラズラとお店が並ぶのではなく、
こんな風に、
誰かの引っ越しの作業中のように道ばたへ物が出て来ます。
こちらはアンティーク市に関係なく
いつも野ざらしになっている家の裏の小さな鉄工所。
このニワトリはもう何年も
作りかけのままここにいます。
そんな気が抜けた街をウロウロしていると、
去年も書いた、復活祭のお菓子、
コロンバの型を近所で見つけました。
これはもう作るしかないです!
と言う訳で、
今回は作り方をご紹介してみます。
まずは粉100g、牛乳50ml、麦芽糖をスプーン一杯、
粉550g分の天然酵母を入れ、
パンの容量でよく捏ねて30分ほど寝かす。
次、牛乳80ml、粉100gを足して捏ねて、
また30分ほど寝かす。
3回目、
粉150g、砂糖80g、牛乳50mlを足して15分捏ねる。
この時、生地が硬いので、
力強いお姉ちゃんがたよりになります。
そして80gのバターをゆっくり混ぜていき、
2時間くらい発酵させる。
4回目、
粉200g、卵黄6個、ハチミツ50g、砂糖100g、
塩5g、オレンジとレモンの皮のすり下ろしを足して捏ね、
170gのバターを混ぜ込んで行く。
結構ベタベタの生地なので、
ヘラなどを使って捏ねるといいです。
最後にオレンジピールやきざんだチョコレートなどを入れ、
12時間ゆっくりと発酵させます。
こんなに重い生地でも膨らむもんなんです。
一旦潰して型に入れ、
さらに3時間発酵させる。
その間に、上にかけるアーモンドのグラッサを作ります。
卵白2個をフォークで叩き、
粉砂糖80g、アーモンドプードル80gを入れ混ぜる。
発酵した生地にグラッサをかけ、
アーモンドや砂糖のグラネッロを乗せて、
200度で10分、180度で20分〜40分。
オーブンにより変わるのでよく見てください。
はい、出来上がり。
お菓子なんですが、製法はパンです。
私は牛乳の所は豆乳で、
卵黄6個の所は、
アヒルのでっかい卵黄を2個と鴨の小さい卵黄を2個、
と、適当にやってるのですが、
だいたい家庭にあるような材料で書いてみました。
時間はかかりますが、
思ったほど面倒ではないですよ。
試してみてくださいね。
こちらはとうちゃんが作った、
スキャッチャータディパスクゥア。
トスカーナの復活祭のお菓子で、アニスが入っています。
色艶が綺麗です。
そして、
久しぶりにとうちゃんのパスタと
パンナコッタ、アズキのソース。
この時、偶然大阪からのお客様が!
久しぶりの大阪弁トークは
キュンと心をふるさとに返され、楽しかった〜。
少し前、お昼ご飯と交換に友達が持って来てくれた
insalata di campo、野生のサラダ。
バイオレットとプリムラの香りが一面に広がり、
一つ一つの葉っぱには、
しっかりと味がある。
お昼ご飯には20分ほど遅刻で来た彼女、
ギリギリまで時間を忘れ、これを摘んでいたそうで。。。
横にあるのが野生のニンニク。
市販の玉葱と大きさを比べてみました。
(ニンニクにすればよかったですねぇ)
野生の物は小さいのですが、
入っているエネルギーが半端ないです。
この小さな一粒をさらに一かじりするだけで、
とたんにお腹の底からカーーッと熱くなるほど。
香りは強いですが、味は生でも食べられます。
春ですね。
先週の金曜日には
一斉にツバメが帰って来ました。
ちょうど学校で四季や一年、週などを勉強しているチビちゃん、
宿題をやってもなかなかスムーズには答えられないでいたのですが、
鳴り響くスズメの声に
「アフリカから帰って来たってことは、
ボンコンヴェントにも春が来たんだね」
と。
家の中で勉強しても、
何にもならないんだなぁと感心したかあちゃんでした。
そこで、やっぱり外に出よう!と、
週末はピクニックへ。
この道知ってるとグングン先を進む子供達、
途中、森を抜けるのですが、
水が流れているところもあり、
その辺の木を渡して丸太渡り、
アスパラガスを採りながら崖を登り詰めると
一面に、何もない景色!
みんなそれぞれ自然からエネルギー充電です。
持って行ったパンやチーズで軽くピクニック。
ついでに採ったアスパラガスも生でガジガジ噛りつき。
広い広いところで食べるって気持ちいいね〜
そしてまた歩き出す。
何処まで?
「あっちの家まで!」
見えないけど。。。
はい、草を見ながら置いてきぼりを食らってしまった私が
やっと追いつくと、
あっちの家には馬がいました。
お姉ちゃん、感動!
ひろーーい敷地を、
馬が駆け回り、飛び跳ねて、
生き生きしていました。
この家にはいろんな花が沢山あって、
亀がいて、
ニワトリがいて、
裏には羊が沢山いて。。。
すべて自家用でした。
次は丘の上の教会まで!
ズンズン歩くのですが、下を見ると
芥子菜、
ビエトラ(フダンソウ)、
フェンネル、、、
歩くだけで持ちきれないくらいの晩ご飯が採れました。
この辺もまた、古代ローマ時代に栄えた一角で、
掘ればその時代のコインや土器や色んなものが出て来ます。
その時代もそうだったのかはわかりませんが、
今も水路として面影が残ります。
ここまでですでに7〜8kmほど歩いたでしょうか。
それでも子供達の目はキラキラしていました。
「学校で座ってるより、こっちの方がいいね」
と、
不良かあちゃん仲間と笑いながら、
夏時間に変わっていることも忘れ遊び続け、、、
今週は、起きるのが辛い我が家です。
昨晩の満月を、
長女とボーーーーーーッと眺めていると、
「今日の月はピンクとオレンジだね」
「よーーくよーーーーく見てごらん?
見えるよ!
例えば、空の一枚後ろにはアクアマリーンがあるってわかる?」
決して頭がどうかなった訳ではありませんが、
長女にはそう「見える」そうです。
「空の一枚向こう側」を
今まで見ようと思ったことがなかった私は新しい感覚でした。
「今日のマンマは深いブルーだね」
なんて言われると、
「それはどうゆう意味?!?!?どうゆう状態???」
って謎を解こうとしてしまうのですが、
彼女には関係ないようです。
ただ、人を人と見る、
物を物と見るだけではなく、
周りの色を合わせると、
同じ物が二つとナイって素敵な世界じゃないですか?
一時のことなのかも知れないし、
長女の勘違いかも知れないけれど、
とっても羨ましいかあちゃんです。
不思議な話になりましたが、
去る3月8日は国際女性デーでしたね。
イタリアではfesta della donna (フェスタ デッラ ドンナ)といい、
女性にミモザを送る日です。
前にも書きましたが、
とうちゃんは毎年、
Torta di mimosa、ミモザのケーキを作ります。
散歩の帰りに、わざとレストランへ立ち寄り
私たちも頂きました!
今年のはパイナップルに加え、イチゴも入った二重の美味しさ。
一番上は、
スポンジケーキを細かく切っていて、
ミモザの花に見立てています。
そして明後日はサンジュゼッペの日。
マリア様の旦那様、イエスキリストの養父ですね。
なので父の日です。
サンジュゼッペは貧しい人たちの守護神と、
自身が大工であったため、
大工さんの守護神でもあります。
トスカーナではこの日に
フリッテッレ ディ リゾと言う、
お米の揚げ菓子を食べます。
お米を甘い牛乳で炊き、
卵とおろしたレモンの皮と合わせ、
丸めて揚げる。
う〜ん。。。
先日たこ焼きを作りながら思ったのですが、
この丸い形だからこそ出来る、
外がカリッ、中がフワットロッ。
途中でいじりすぎたりすると堅くなってしまうんですね。
そしてこのお菓子、
好みもありますが、米の感じが残る方が美味しい気がします。
まだサンジュゼッペの日じゃないですが、
とうちゃんから予期しなかったお土産に嬉しい!
宿題途中の一休憩にはもってこいですね。
さあ、算数もがんばってね。
やっと終わったカーニバル。
散らばったコリアンドリ(紙吹雪)を掃除するのに
丸二日かかったかあちゃんです。
今年のボンコンヴェントは、
海の街、フォッローニカから来た、この汽車と、
40名ほどのバトゥカーダのチームが
街を練り歩き盛り上げてくれました。
まあ、毎年同じように、
地面からコリアンドリをかき集め、
誰彼なしに思いっきり投げて騒いで、
パネッラと呼ばれる揚げパンをかじり、
またかき集めて投げる、、、、、、、
暗くなるまで延々、、、、、、
楽しいんですね、これだけで。
さて、そんな騒ぎの中、夫が、
「八百屋に寄ったらもう出てたよー」
と、
こちら。
アグレッティ(agretti)です。
日本のおかひじきにとてもよく似ていますが、
地中海地方特有の植物だそうです。
塩生植物で、海辺などの塩気の多い土地に育ちます。
なので海辺ならもうちょっと長い間食べられるのかも知れませんが、
ここは海から70キロ離れているので、
「もうすぐ春かな??」
って思うこの時期にしか出回らないのです。
というのも、新芽の部分しか食べられないのですね。
食べ方は、
まず根元の赤い堅い部分を丁寧に取り、
泥を洗って、
ニンニク、オリーブオイルで炒める、
すごく簡単!
結構水分が多いので、
ササッと炒める人もいれば、
カリカリまで炒める人もいるし、
茹でる人もいるし、
生で食べる人もいます。
野菜自体に塩分があるので、
レモンとフレッシュなオリーブオイル
ペペロンチーノまたは胡椒をかけて出来上がり。
鉄分、カルシウムも含み、食物繊維も豊富で利尿作用もある。
冬の間に溜め込んだ身体の中をきれいに洗ってくれる食べ物ですね。
塩分を含んでいるだけあって、
ミネラル分がとっても多く、
その中でもナトリウムがダントツで、
中世の時代には、
大きくなったこの植物を燃やし、
残った灰は、今で言う重曹の役割をしたそうです。
役に立つ植物はたくさんあるものですね。
アグレッティと一緒にもう一つ持って帰って来てくれたのは、
とうちゃん作、
りんごのケーキにカルバドスソース。
甘い物はあまり頂かない私ですが、
このカルバドスソースに感動!
ちょうど良い甘さでとってもクリーミィ、
ほんのり香るカルバドス、、、
温かくてもヒヤヒヤに冷やしてもどっちでも美味しい!!
ケーキはあっという間になくなったけど、
最後にちょこっとだけ余ったこのソース、
次の日、冷蔵庫から出して来て
子供達とパンで綺麗に始末させて頂きました!
ああ満足。
こちらへ戻ってから、
雨続きのトスカーナ。
何故か土曜日の朝だけ晴れ間を見せてくれるので
長女は夭々と馬へと通います。
あまりの天気のよさに、
長女を送った後、私も少しだけ散歩。
野生の芥子菜を見つけて摘んで、気分上昇!
家に着く前に寄ったマーケットで、
芥子菜と同種のチーマディラーパを買って一緒にパスタでお昼ごはん。
日本にいる間、
普段食べない魚を食べ過ぎたのか、
みんな青野菜や生野菜をたっぷり欲しがります。
なのでパスタより野菜の方が多い感じですね。
ほんのりピリッと、ふんわり苦みもあり、
野性味たっぷりな青菜のお味で美味しいんですよ。
さて、
週半ばに「具合が悪そう」と学校から電話があり
家に帰って来た二女ですが、
家に帰るとそんなに具合も悪そうじゃない、、、
かといって、やる気もなさそう、、、
もしかして、、、
「外こんなに綺麗だよーー。散歩に行こうよ!」
と誘うと、そう乗り気でもなかったのに、
しばらく歩くとずっとスキップ。
1ヶ月のバカンス後、
ちょっとした五月病だったのかもしれませんね。
まだ直っていない、もう一つの橋まで見に行って。
これが直れば友達のところへもすぐに行けるのにね〜。
「日本やったらすぐ直せそうやのに!!」
っとチビちゃん。
その通り、
ここはイタリアなんですよぉぉぉ。
今週に入ってまた雨の予報が。
「降る前にちょっと行かない??」
と子供達と学校帰りに
坂道をどんどん走る走る!
そして、
登り詰めた先には
いきなりパッと広がるこんな景色に、
いつも「ワーーー!!!」っと
お腹の底から開く感じ。
足下を見ればまだ小さなフェンネルが。
一つ刈り取ればもう
スーーーーッと鼻に抜けるさわやかな香り〜。
家に帰ってセロリを刻み、
フェンネルも一緒にきざんで、少しのニンニクと炒め、
出来立ての塩麹と醤油麹と、
お好きな方と各自で混ぜて
ごはんにのせて出来上がり。
「え?これだけ??」
って思われますか?
これが最高に美味しいんです。
もうミモザも満開に近く、
前を通るだけでいい香り。
今年の冬は暖かいんですね。
さて、明日からはモンタルチーノにて
ベンヴェヌートブルネッロが始まります。
2009年のブルネッロ、2012年のロッソディモンタルチーノ、
そして2008年のリゼルヴァも出る、
初試飲発表会です。
私も何処かで顔を出して、
2009年の出来を味わってきたいと思います。
ブルネッロ協会のサイトから
ベンヴェヌートブルネッロのプログラム
http://www.consorziobrunellodimontalcino.it/index.php?p=54&lg=it
大阪で一緒に遊んでいた友達が、
和歌山県の熊野へ移住しているのを
Facebookを通じて知っていました。
友達の載せる写真がとっても綺麗なので、
是非とも行ってみたいと家族旅行を計画。
空よりレールなとうちゃんの希望でくろしおに乗り込みます。
家族全員、この清掃員の方に感動しました。
イタリアにはないですね〜。
しかも、一人一人におじぎをする姿勢に
子供達も大感動!
それに対して、挨拶もなしに降りて行く乗客に憤慨していました。
電車から眺める海の景色は最高!
現地について、私たちがお世話になったのは山修山学林というところ。
着いてすぐに、、、
珍しい日本酒の数々で大歓迎を受け、
毎晩大幸せなかあちゃんでした。
翌日、子供達は友達の計らいで
現地の小学校へ体験入学をさせて頂きました。
例のポケットに手を突っ込んで挨拶をしたところです。
リコーダーがなかなか得意だった長女ですが、
シャイで少々子供っぽくみえたクラスメイトが
息の合った二重奏を聞かせてくれて驚きでした。
こちらは二女の入ったクラス。
先生が本を読んでくれています。
やさしい先生でよかったねー。
初めて見る運動場は羨ましくってたまらなかったそうです。
子供達が学校へ行っている間に私たちは山の温泉へ。
あああああああ、最高〜!!!!!
お昼はとうちゃんが、
タコと裏に生えてたユズでパスタを作ってくれました。
ポカポカ陽気が気持ちいい。
自生するのはユズだけではなく、
ふきのとうなんかも採り放題状態でした。
翌朝、
ねぼすけな私たちはたたき起こされました。
前夜、長女がマグロが食べたいと行った一言で
那智勝浦まで車でマグロを買いに連れて行ってくれたのです。
ちょうどマグロ祭りもやっていて、
無料でマグロ汁を配っていました!
ついでにマグロバーガーも買って
ホカホカ最高に美味しい朝ご飯!
そこら辺に魚が干してある!!
初めて見る光景に私も思わずパチリ。
戻ってとうちゃんは、
地元の鹿肉が用意されていたので
ワインにつけ込み、ミンチにして、
持って行ったハーブやオリーブオイルを使って
鹿肉ミートソースの仕込み中。
その間私たちは
歩いてすぐの、苔の聖地へ。
途中から靴も脱いで、裸足でホワホワ感を体験。
ギッシリ敷き詰められた苔はまるで新緑のカーペット。
森の中の不思議な一面でした。
おいしいものに満腹満足、
山学林では毎日、毎晩、
深い深い話が続き、
本当に不思議な出会いと体験で、
みんなが心から満たされ溢れる思いでした。
ずっと行動を共にしていたロホレガロのライブを最後に観て、
さようなら和歌山。
実家へ戻ると子供達は、
やっぱり鉄棒!
ははは、二人とも必死。
日本はとっても楽しかったね。