な〜んて電話が友達からかかってきました。
イチジクはだいたい9月中旬〜後半が旬なのですが、
最初に熟れるのは上の方で、
まだ虫が中に入り込んでいないんですね。
おじいさんのステッキでグイッと枝を下ろす友達、
手を伸ばしてもぎ採る私、
採った物を受け取りかゴに入れる子供達と
連携プレーでかご2杯分は採れました!
はしごや枝切りばさみなんて用意しません。
採れるか採れないかくらいが一番楽しい。
もちろん、採りながらみんな口へ運ぶのですが、
これが甘い!!!!!!!
もうジャムになってるくらい甘いんですよ。
幸せ〜!
「あっちにブドウが出来てるよ!!」
「こっちにも黒いブドウがある!!」
あっちこっちと一杯収穫。
もうボリボリと食べた跡がありますね。。。
イチジクの半分はジャムに、
こうやって荒く切って、
少しの黒砂糖とさっと炊いてレモンを足すだけ。
冬のおかし作りに役に立ちます。
この時期、いろんなところから畑の野菜を頂くのですが、
こんな黒いインゲンや、色んな種類のトマトを山の様に頂いて、
ある物すべてお鍋に入れて、軽く塩をしてオイルを垂らして、
蓋をして蒸すだけでとっても美味しいんです。
「旬」
と書きましたが、
これが、本当の旬、本当の食べ時って、
難しいんですよね。
毎日毎日観察して、
今日こそ!!っと思ったときには
夜中の間に動物に先超されたり。
だけど、動物にも勝ち取って、
本当の旬を頂いたときは、
野菜嫌いはいなくなるんじゃないかと思います。
話はコロッと変わりますが、
夏休みが終わりかけています。
バカンスも終わり、魔の宿題も終わりかけ、
せっかく時間があるからと、
前からやりたかった実験にハマっています。
用意する物は、氷、塩、ジュース。
目の前でシャーベットを作ろう!
氷が250gに対して、ジュースが200mlはちょっと量が多すぎたかもしれません。
が、辛抱強く、
忍耐強く、
メモを取りながら、
グルグル混ぜた方がいいか?
ゆっくりした方がいいか?
扇いでみたらどうか?
なんて言い合いながら15分が過ぎた頃、
「ワーーーーー!!!
下に氷が出来てるよーーーーー!!!」
うっすら塩が付いたスプーンをジュースに入れた瞬間
ピシッと氷の膜を張ったり、
楽しい、楽しい!
30分後には美味しいシャーベットが出来ました。
ドルチェを作り忘れたときには使えますよ。
私は普段からドルチェは用意しないのですが、
たまには楽しくていいです。
あーー、夏休みも今週いっぱいで終わりです。
暗くなるまで駆け回るのも、
山に涼みに行くのも、
また来年だね。
かあちゃんはやっぱり寂しいなぁぁぁ。
日本はお盆ですね。
イタリアでは今日、
8月15日はフェラゴストという祝日です。
農家で働く人や動物達の中休みな意味がこもった祝日ですが、
元々の語源は
古代ローマ帝国の皇帝アウグストからきています。
紀元前18世紀の話です。
考えられないくらい昔な話ですね。
現在のイタリアは?
やはり中休み、バカンスシーズンまっただ中です。
観光業が第一のイタリアですが、
イタリア人がバカンスに行くので、
旅行に来て
「休みだ!!」とならないように
行きたいお店などは事前によーく調べてくださいね。
話は前後しますが、
私と子供達は7月の末にちゃんとバカンスを済ませてきました。
今年もまた、
ラベンダーの町、
陶器の町、
ムスティエーサントーマリー、プロバンスへ。
私たちの旅は、
子供達もそれぞれ自分の荷物をリュックに詰め、
電車の時間を調べ、地図を調べ、乗換駅を調べて時間をかけて行きます。
そもそもは、
うちの小さい四駆の車で、
10時間ほどの運転は一人ではムリと電車で行くことになったのですが、
やってみると、
2日がかりと時間をかけて、
知らない人と一緒に座り、おしゃべりをして、
景色の移り変わりを眺めながら、隣に居る見ず知らずの人と、
トラブルを解決していく、、、
冒険感覚で、色んな国の人に出会えて結構楽しいのです。
さあ、ムスティエに無事到着。
行く先々、一面に紫!!
ラベンダー畑があちこちに本当に感激します。
そして、さすが陶器の町、
街中を散歩すると、
民家の合間に陶器を作る工房を発見。
中を覗かせてもらうと、
薄くてとっても繊細なお皿を作っている最中でした。
隣の部屋では
お兄さんが、これまた繊細なラベンダーの絵付けをされていました。
ラベンダー、
ちょうど近くのヴァレンソールという町でラベンダー祭りがあったのでそちらへも。
ラベンダークッキー、
ラベンダー石けん、
ラベンダー酒、エッセンシャルオイル、ラベンダージュース、
ラベンダーハチミツ、ラベンダークリーム、ラベンダーアイス、、、
ずらっと並んだお店屋さんはすべてラベンダーなお祭り。
すごかったです。
広いヨーロッパから観ると
ほんのちょっと行っただけのトスカーナとプロバンスですが、
私から観ると美味しそうなものが沢山!
地元のマーケットには、
こちらの天然酵母で無漂白小麦のパン屋さんをはじめ、
八百屋さん、山で自分のヤギで作ったチーズ屋さん、
羊のソーセージ、サラミ、地ビール、地ワイン、、、
オーガニックなものがたくさん。
友人の旦那様はバスティドゥという
ホテルレストランのシェフ。
そちらでは
この上なく優雅で
目にも舌にもたまらなく美味しい一時を頂きました。
食べた後は近くの湖で一泳ぎ。
10日間ほど毎日、は〜〜〜、、、、
やっぱりバカンスっていいなぁぁぁ、
かあちゃんも子供達も3ヶ月バカンス中の中休みバカンスでした。
さてと、明日はシエナのパリオです。
世界一美しいと言われるカンポ広場で
馬のレースです。
もしもカンポ広場の中で観戦するチケットを得られましたら、
先にお手洗いをしっかりと済ませることをお勧めします。
レースの終わりは馬次第ですから。。。
涼しい涼しいと書いてきた今年の南トスカーナですが、
先週末から熱風をあびるような暑さが続いています。
ひまわり、トウモロコシは、
毎年植える場所が変わるのですが、
今年のボンコンヴェント周辺は
一面のひまわりで黄色く染まっていてうっとりとします。
が、そろそろ暑さで萎れ始めていますね。
その暑さを利用して、
6月からずーーーっと企画倒れになっていた、
「ソーラーパワーだけで料理をする」の会がやっと実行されました。
こんな風に、ズラズラッと手作りソーラーシステムが、
ひまわりの様に太陽に目一杯顔を向けています。
こちらはコンロ。
段ボールとアルミシートで出来ています。
これはオーブン。
木箱ととアルミシート。
内側に断熱材と耐熱ガラスの蓋がついています。
そしてこれがグリル。
下にパラボラアンテナを、
角度を調節出来る様にぶら下げているだけです。
なんて簡単な仕組みなんでしょうね。
最初は半信半疑だった私なんですが、
野菜のグリル、ソーセージ、レンズ豆のスープ、ラザーニャ、鶏の煮込み、コーヒー、、、
しっかり28人分、
火が入っている物はすべてソーラーパワーで料理されました。
このシステムの制作者の一人、シモーネ君、
初のトライだと自分でケーキの生地を作って入れてみます。
そしてこの笑顔!
目分量で作ってくれたヨーグルトケーキは
とっても美味しかったです。
こちらも木で作ったもの。
後ろについた筒で、
太陽の角度が確認出来る様になっています。
こんな木のおもちゃがありますよね?
子供の間に、一生懸命おもちゃで遊ぶって、
こんな風に役に立つのかもしれませんね。
さて、
こんなに暑いのですが、
この一週間、長女が馬を習いに行きました。
「すぐに乗れると思わないほうがいいよ。最初は馬小屋の掃除だからね。」
とか、
「一週間経ったら嫌いになることもあるよ」
なんて経験者から聞いていたのですが、
5日目、迎えに行くと、
みんなについて一人で乗っていました。
「乗せてもらえたのか!」
と感動、
そして疲れ果てた顔の中に、
キラキラ輝く瞳を観ると、
かあちゃんも大満足です。
涼しい涼しいとは言え、
やっぱり太陽が照りつけると
ウダルような暑さになるのですが、
この暑さが来ると、
このジネストラで田舎の路沿いなどが黄色くなります。
「あ〜〜〜、きれいな色〜」
なんて足を止めて、
眺め回して、匂いを嗅いで、、、
なんて時間が私たち親子にとっては
とっても大切な時間なんです。
が、端から見ると怪しいですね。
さて、田舎道を歩いたのも、
友達がブルネッロ博物館でブルネッロのイベントに出るよ
と言うので観て来ました。
こちら、ブルネッロ博物館は
モンタルチーノの町から3キロほど
サンタンティモ修道院の方角へ行ったところで、
ファットリア バルビを持つコロンビーニ家が10年ほど前に建てた物です。
はい、ファットリア バルビのサラミ類です。
新しいサルメリアのオーナーは、
法律で定められた添加物はすべて最小限に押さえているそうです。
こちら試飲会場。
今回は、なのか、毎回なのかはわかりませんが、
4社のワイナリーとビオのチーズ屋さんも来ていました。
これだけ規模が小さい試飲会なら、
一本一本ゆっくりと味わえるし、
生産者からじっくりと話を聞けますよ。
壁にずらっと並んだブルネッロのボトルの中では
また話が盛り上がります。
歴史的なブルネッロのラベル。
ほとんど変わらないところもあれば、
時代の変化や出来事で、
ラベルのデザインを変える所もあります。
私が写りこんでいてすみません。
初代ブルネッロを支えた生産者達が
この横にずらりと大きなパネルで詳しく説明されています。
私も知りませんでしたが、
ブルネッロはイタリアで最初のDOCGなんですね。
ワインに詳しい方ならすぐにお分かりでしょうが、
そこの、原産地の物だけを使っている保証がありますということです。
こんな古い機械。
瓶詰め機でしょうか、洗浄機でしょうか。
ブルネッロに関する情報をギッシリ詰め込んだ博物館です。
また、
その当時のモンタルチーノの人たちの暮らしや
道具も展示してあり、とても興味深いです。
これ、なんだかわかりますか?
救急車です。
日本では見かけませんが、
このアイロンは、
おばあちゃんと暮らす家庭なら今でも薪ストーブの上にあったりします。
本当の手作り品は、
何年経っても暖かみのある素敵なものです。
他にも当時の
鍛冶屋、靴屋、大工、壷屋、羊毛、、、
など各ブースにいろいろな道具が展示、説明されています。
モンタルチーノに行かれる際は足を伸ばしてみるのも楽しいですよ。
ブルネッロ博物館でブルネッロのイベントはあと、
7月20日、8月24日、9月7日とあります。
イタリア語のみですが、
ブルネッロ博物館のサイトです。
http://www.museobrunello.it
今年のトスカーナは本当に雨が多いです。
昼間はカッと太陽を照りつけてくれるのですが、
それでも例年、この時期に雨は一切降らないはずが、
こんな空がどこへ行っても広がります。
猛暑のことを考えると、
とても過ごしやすいので
私たちにとっては有り難いのですが、
何となく寂しい気もします。
が、
センチメンタルな気分に浸っている場合ではありません。
子供達は夏休みに入っています。
イタリアの夏休みは3ヶ月と、とっっっても長いです。
3週間経ちましたが、
かあちゃんはもうグッタリです。。。
このエネルギーを発散するには、
食べ物の収穫が一番!なんて考えてる私、
ブラックベリーの収穫に行ってきました。
この辺では、
刈っても刈っても刺を延ばす厄介な植物ですが、
こちらは珍しく栽培品種で、
時期も1、2ヶ月早く大粒です。
朝ご飯代わりに食べながらの収穫は本当に楽しい。
どのフルーツでも野菜でも、
一番美味しい瞬間が必ずあって、
それに当たったら、、、
病み付きです。
ふと周りを見渡すと、
オリーブにも花。
tiglio、英語ではティリアの花。
ボンコンヴェントは町の周辺をこの木で囲まれているので、
今の時期は町中に、
家の中までこの甘い香りが充満して幸せ一杯です。
この花や葉っぱはお茶にもなり、
リラックス効果があるとこちらではよく売っています。
よい季節ですね。
さて、
遊びに頭を捻る私ですが、
とうちゃんは仕事、仕事です。
久々に
アンティパストの盛り合わせ。
やっぱり美味しいファーロとタコのサラダ、
夏野菜のフリット、
ズッキーニとリコッタチーズのスフォルマート。
私たちの好物を少しずつのせてくれました。
やっぱりここにも、
フィンフェルリのリゾット。
シンプルが故にクリーミィで良い香り。
くれぐれも、今はキノコの季節ではありません。
が、
おかしな天候の恵みです。
新鮮なものが入るときだけのメニュー、
黒鯛の蒸しグリル。
ここにもフィンフェルリがタップリ!!
一緒に頂いたのは若めの
ロッソディモンタルチーノとロッソディモンテプルチャーノ。
どちらの生産者もオーガニックで丁寧な作りです。
メリンゲのケーキ、ベリーソース、
香ばしくローストしたアーモンドと
カリカリの食感のカラメルの冷たいドルチェ。
心もお腹も満たされました。
こうやって書いている今も
バラバラと雨が降りだしました。
本当なら、灼熱の太陽を浴びた後、
暗くなってから野外オペラなんかもあちこちあって素敵なんですが、
今年はどうなるんでしょうね。。。
一時の春が訪れたものの、
ずーーーーーっと雨、雨、雨で
寒ーい今年のトスカーナは本当に変です。
「まるで11月みたいな気候だよね、、、
キノコでも生えてるんじゃないの?」
の一言で、
友達と意気投合。
幸いな事に、この週末だけ!
太陽が姿を見せてくれて、
私たちは森の中へと潜入して来ました。
本格キノコ狩り初めての私と子供達に同行してくれたのは
フンガイオーロと呼ばれるキノコの達人リーノさん。
まずはじめにと、
それぞれの体格に合わせて棒を選び、
子供達には、わざわざ刺が刺さらない様にと
ナイフで綺麗にしてくれています。
そんな作業をしながら、
「大切なことを言っておく。
森の中にはマムシがいる。
自分が足を置く前に、
必ずこの棒で叩くんだ。
マムシの近くを叩けばマムシはビックリして逃げる。
マムシは触らなければなにもしないから。
万が一マムシを叩いてしまったら、
マムシはこの棒を狙う。」
危険はマムシだけに限りませんが、
こんな一言で私をはじめ、子供達もシャキッとするのですね。
棒とかごを持って、
路のない、本当の森へいざ出発!
みんな棒で地面を叩き草を分け、
マムシは木の上にもいるので、
倒れた枝をくぐるにも棒で叩きながら、
ズンズンと山を、崖を登ります。
緊張感いっぱいで筋肉も張って来た頃、
あれ?
黄色い枯れ葉???
と、思わせるのはフィンフェルリ。
普段から、
「キノコはぜっっったい触っちゃダメ!!」
と言われているうちの子達、
初めてのキノコの収穫、大興奮です!!
調子づいた子供達、
次々にいろんなキノコを探し出します。
が、
リーノさんは
「触らない」
の一言。
毒ではないけれど、
食べないものなら触らない、
私たち人間に必要のない物でも、
森はそれぞれが共存して成り立っているので、
むやみに触ってはいけないのです。
ところで私、
キノコは薄暗いジメジメした所に生える物だとずーーっと思っていましたが、
光と温度と高度がないと育たないんですね。
森をかき分け登った先の、
開けた所にこそ本物のキノコがある。
神秘ですね〜。
一度山を出てお昼ご飯。
採ったばかりのキノコのフェットゥチーネ。
採るのも大興奮ですが、それを食べるのはもっと大興奮。
最高の一品です。
勢いで、午後は場所を変えてまた森へ。
少々(ハッキリと?)疲れが見えて来た子供達にリーノさん、
「これ、昔の人たちは何に使った知ってる?」
と、樫の木から落ちた実が乾いたものを拾い上げ、
ささっとナイフで削ると
「この辺には乾かして吸うと甘くて美味しい葉っぱもあるんだよ。
吸わない方がいいけどね。」
と、パイプを作って遊んだり、
炭作りをしていた場所で
どのようにして炭を作っていたかを見せてくれたり、
太陽の見えない森の奥で、
苔を読んで方角を知る方法など、
キノコだけじゃない森の発見をいろいろと教えてくれました。
そして私に、
「ただ森に入ればいいんじゃないよ、
その森を必ず知らなきゃいけないよ。
自分が知れば、森は必ず教えてくれるからね。」
と、何度も言い聞かせる様に。。。
おしゃべりに夢中になっている私をよそに、
長女のかごにはこんなに!
子供は学ぶのが早いですねぇ、さすが!
今回の私たちの取り分。
中途半端な気温と長引く雨で
すごいグラデーションの丘陵があちこちに。
帰り道。
こんな大きな雲がみえるなんて、
やっぱり明日も雨でしょうか。。。
ワハーー、
今年もやって来ました、ミッレミリア!
毎年のごとく、
フェラーリがまず続々と登場します。
「世界の金の半分がボンコンヴェントにやって来たぞ」
なんてとなりにいたおじさんがぼやいていました。
半分はまあ、言い過ぎだけど、
これだけ集まれば見応えありますよね。
フェラーリに続き、
クラシックな感じが続々、
古いのに未来を想像させられます。
デザインもいいですねー。
このレースの私の楽しみは、
日本人ドライバーを捜すこと。
こんな小さな街でこんな大きなレース、
そこで日本人同士出会えるなんて素敵じゃないですか?
そんな期待を裏切らずに毎年来てくれるのが堺正章さん。
今年も出会えてとっても嬉しいかあちゃんです。
さて、
またまた小さな街のフェスタへ行ってきました。
今回はセッレディラッポラーノのセッレマッジョです。
このフェスタ、
街の人たちがフェスタの間の一週間は、
現代的なものはすべて隠され、
中世の衣装で中世の暮らしを再現しているのです。
街に入るすべてのポルタには守衛がいて、
通ろうとすると
「シャキーンッッ」と音をたてて開けてくれます。
パン屋さん、お菓子屋さん、酒場なども
再現していますが、
器やグラスもすべて陶器で出されます。
その中でも一番魅了されたのはこちら。
毛狩りした羊毛から、
どうやって色を染めて糸を紡いでいくかを実演してくれています。
こちらは色粉の作り方の説明。
すべて自然の鉱物、植物、または動物の骨などで出来ています。
この色粉で糸、布などの染色、
ガラスや陶器の色付け、壁画、
また薬にも使っていたそうです。
こちらは正しく薬ですね。
それにしても綺麗な色。
中段左の3つはシエナの色、
中段右はヴェネツィアの色と、
イタリア独特の色もありますが、
たとえば下段の左端、
血の赤と呼ばれる真っ赤な色は、
マダガスカルでしか採れない石をひいたもので、
当時から絹や食料とともに、
色の輸出入も沢山あったそうです。
シエナの色、地味ですよね。
壁も屋根も大地も、ぜーんぶこんな色のシエナ県に、
私も来た当初は、
「地味、、、、、」と思ったもんですが、
今では、
だからこそ自然の色が生きるのではないかな?なんて思います。
http://www.serremaggio.it/index.php?option=com_content&view=article&id=2:ciambragina&catid=2:festa-di-ciambragina&Itemid=8
こちらのページの下の方、
SERREMAGGIO IL VERO MEDIOEVO
のところからお祭りのビデオが見れます。
5月もなにかと忙しいですね。
そんなときは
アカシアの花の
フリットと、
出来立てのサンブーコジュースで休憩、休憩。
どちらも甘くて美味しい!!
緑の色が、
だいぶ深くなって来た南トスカーナです。
ボンコンヴェントから10キロほど内陸に進んだら、
キウズーレという小さな小さな街があり、
毎年4月の終わりにカルチョーフィ(アーティチョーク)祭りがあります。
街の壁のお花を支えるのもカルチョーフィ。
なんだかこうゆうの、可愛いですね。
この何もない街へ、
ただカルチョーフィを食べるだけに行くというのはもったいないと思う方、
ご一緒にトレッキングなんていかがでしょうか?
少し手前のトリュフの街、
サンジョヴァンニダッソで車を置き、
こんな田舎道を5、6kmほど歩きます。
野生のマスタードがとっても綺麗。
これ、
花が咲く前の葉からつぼみまで、
さっと湯がいて食べるととっても美味しいのですよ。
よく似ていても、日本の菜の花とはまた違った味がします。
目的地のキウズーレが見えてきました!
そして目的のカルチョーフィフリッティと
生のそら豆、羊のチーズ、カポコッロの生ハムに
ポルケッタ、地ワイン、、、、、
疲れた体にこれだけ入れたらもうグッタリ。
しかし子供達、
何処行った???
食べてる横で、
こんな可愛らしいイベントがありました。
予め靴下型に縫った布の箱、
藁の山、
木の棒や板のある場所、
釘にカナヅチ、のこぎり、ヤスリの作業台、
ボンドの作業台、
端切れの作業台、、、
各作業台には係の人が一人はいて、指導をしてくれて
子供達は自由に道具を選び使って作る事が出来ます。




最近急に、
昼間だけ暑くなったトスカーナです。
ここボンコンヴェントから約30kmほど北へ行くと
シエナという街があります。
シエナの街の中心部から、
中腹の駐車場へ降りるとき、
パチリと撮った一枚です。
小高い丘の上の街だとわかりますか?
街の中心へ行く為には、
どの方向からも、
とても急な坂を上らなくてはいけません。
これは、
敵から攻められにくい、戦いには絶好の条件だったのですが、
周りに川も湖もなにもなく、
致命的な「水」の問題がありました。
それなのに、
世界一美しいと言われるカンポ広場やマンジャの塔、
世界初の銀行、モンテディパスキ銀行やシエナ大学など、
数々の名所、そして沢山の人口の泉を生み出すほどの街に成長した秘密、
ボッティーニ、地下水路へ潜入して来ました。
シエナは地上も美しければ、
地下もまた美しいと言わしめたこのボッティーニ、
1300年代初めから、
たったの6年で25kmという長さを掘り上げ、
世界にも二つとないと言われる地下水路です。
潜入口はポルタオヴィーレからググッと登ったフォンテヌオーヴァ(新しい泉)から。
入ってすぐ。
当たり前だけど真っ暗です。
手すりの様にあるゴレッロとよばれる水路と、
足下のゴレッロが2段に分かれてあります。
掘る深さによって、水の量を調節したそうです。
私の前にいたのは、身長150cmくらいの女性、
幅も狭いし、私は当然前屈みになってしか歩けません。
人間の手によって、
コツコツと掘られただけなので、
崩れたところも多く、
1802年に修復が行われたところはこんなに綺麗。
三百万年前のシエナは海だったので、
このように石の層と砂の層に分かれています。
貝の化石なども見られます。
真っ暗な中、置いてきぼりにされるのが怖くて
なかなか写真が撮れなかったのですが、
歩いていると時々、ポタッと雫が落ち、
壁や天井を見渡すと、ミネラルでビッシリと
まるで鍾乳洞のようになっていました。
雨水が地層のフィルターを通って地下水路に流れてくるのと、
地下に溜まった水を利用しています。
地下にいる分には、本当に雫程度なのですが、
25kmにもなると、かなりの水の量が供給出来る様になっているって、
すごい設計ですね。
シエナ王国は、フィレンツェ王国と長く戦って来たので、
その際の戦略で隠された水路も沢山あり、
まだ全部は発見出来ていないんだそうで。。。
私たちは1kmほど歩いて説明を受け、引き返し。
やっと外の光が!!!
外側から観たフォンテヌオーヴァ。
雫がこんな量の水になるんですね。
水槽は上から飲み水、洗濯槽、動物の処理水と三段に分かれています。
あ〜、外はいい天気で気持ちいい!
そんなときは
カンポ広場で
ジェラート!
このカンポ広場にあるガイアの泉の水もまた
当然、地下のボッティーニから。
イタリアに来た当初は私もシエナ大学へ通っていたので
この辺は毎日歩いていましたが、
違う角度から見るシエナもまた良いもんだなぁと
楽しい遠足になりました。
今年は3月の最終日が復活祭、
イタリア語ではパスクゥアになりました。
イタリアの子供達はこの時期、
大量の卵形のチョコレートを貰えるんですよね。
卵の中にはソルプレーザ、
お楽しみのオモチャが入っているので、
ガンガンに割って割って割りまくります。
なので、パスクゥア後に人の家に遊びに行くと、
必ず食べきれなかったチョコレートが出されたり。。。
商業的なチョコレートの話はさておき、
伝統的な食の話では、
カーニバルが終わった後からパスクゥアまでは
肉や卵、乳製品を禁じます。
現在では守る人もほとんどいませんが、
それでもパスクゥアの前日には
肉ではなく、魚を食べます。
そしてパスクゥアには、
子羊のグリルを思う存分食べ、
卵にバターにたっぷり入った、
コロンバというお菓子を食べます。
このコロンバ、
昔々、聖コロンバーノという偉い僧侶の帰還を祝って
並べられた肉、肉、肉の大ご馳走を観た彼は、
「こんなに贅沢をするべきではない」と
右手で十字架を切ると、
鳩の丸焼きが、鳩の形をしたパンに変わったとか。
ヘェ〜〜〜、なんですが、
現在パスクゥアに食べられるコロンバは、
1300年代にミラノのモッタというお菓子メーカーの人が、
クリスマスに食べるパネトーネの生地で
鳩の形のお菓子を作ったのがはじまりです。
と、言う事で作ってみました。
まずはグラネッラと呼ばれるトッピング用の砂糖を作ります。
こうゆうちょっとした物が売っていないので
全部手作りになります。
パンの要領で捏ねて発酵させて、
少しずつ粉と牛乳を足してまた捏ねて発酵させてを3回繰り返します。
発酵してます。
基本的にはパネトーネ用の特別な天然酵母を使うのですが、
そんなものは手に入らないので
私は自分のパン用の天然酵母です。
4回目の捏ねのときに、
やっと大量のバター、卵、砂糖が入ります。
本来ならここで、
オレンジなどの柑橘類の砂糖漬けが入るのですが、
私はチョコレートを。
そしてさらに長時間発酵。
もう作業開始から24時間以上経ってます、、、長い。
5回目の発酵の際にやっと型に入れます。
鳩の型はないので、普通の丸形で代用。
この時間にコロンバには欠かせない、
アーモンドがたっぷり入ったアイシングを作ります。
最後にアイシングをかけ、
アーモンドや最初に作った砂糖のグラネッラをトッピングしてオーブンへ。
あーー、膨らめ!膨らんで!!
と、何を焼くにしても必ずオーブンの前から離れられない私。
出来た!!
膨らんだ!!!
普通の小麦ではなく、スペルト小麦の粉を使ったので
キメが細かくなっていますが、
お味はしっかりとコロンバでした。
2日がかりで作ったコロンバは
みんな大満足で一気に食べ尽し、
2日目にはほとんどありませんでした。
かあちゃんはそれで嬉しい!