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2011/08/04

猛暑の毎日ですが、皆さんは如何お過ごしですか?

今年の暑さは去年よりマシだと思うのですが、

皆さんの地域はどうでしょうか。

——

京都サポートハウス(*1)は、NPO法人化に向けて活動をすすめています。

現在は、いわゆる任意団体として活動をしているのですが、

下記の理由から、法人格の取得をすることになりました。

① 新しいハウスは、戸建の物件を購入したい。

⇒不動産の取得に際しては、今のままでは、私の個人資産になってしまう。

法人格を取得し、「京都サポートハウス」の物件として登記したい。

② 新規に、障がい児さんの外出支援を始めます。

⇒障害者自立支援法に基づく、ガイドヘルパーさんの派遣事業などは、

先ず持って、「法人格の取得が開業の条件」となります。

—–

NOP法人格の取得には、10名の発起人が必要です。

発起人になるには、いくつか条件がありますが、それは禁治産者や、

暴力団関係者ではないことなどで、一般的な感覚から言うと、

「条件」と言うほどの高いハードルがあるわけではありません。

また、10人以上ならば何人でもかまいません。

発起人は、運営資金の出資の義務はございませんし、

京都から離れている方でも何の問題も御座いません(海外でもOK!!)ので、

関心のある方は、先ずは、画面右横の「TOP(初めての方は此方へ)」をクリックしてください。

担当は、浜本です。

よろしくお願いします。

*1⇒詳しくは、「TOP(初めての方は此方へ)」をクリックしてください。

—–

ハウスは、連日の満室状態です。

移植の方や、夏休みを利用しての子どもさんの治療に京都に来られ、

お母さんがハウスをご利用になられています。

リピーターの方が多いのですが、病院から京都サポートハウスを紹介されるケースも

増えてきて、結構電話がかかってきます。

断る辛さを味わいながら、はやく3箇所目のハウスをオープンしなきゃ!と決意を

改めている毎日です。

私の体調は、数年前の深刻な状況からは、少しだけ良くなって来ています。

難病の患者さんの支援をさせて頂く者が、難儀な病気に罹っている人間だと知ったら、

ハウスの利用者さんはどう思うのでしょうか。

実は、私だけではなく、難病患者さんの支援に関わっているボランティアさんのほとんどが、

自身か家族が病気や障がいを抱えている人々です。(元も含めて)

病気になって初めてわかる健康の有難さと、孤立感や無力感。

そんな、患者さんやそのご家族の精神的なサポートがしたくて、

始めたサポートハウス運営も、8年目を迎えています。

あっと言う間の7年間でしたが、多くの方に支えられて幸せいっぱいの7年間でした。

この幸せを少しでもお裾分けできれば、より良い8年目になることでしょう。

戦後最悪の状況下ですが、そんな時だからこそ、出会える素敵なご縁を

楽しみにしています。御一報よろしくお願いします。

09:16 | hamamoto | NPO法人の運営に関わりたい人、募集しています!! はコメントを受け付けていません
2011/07/01

ここ数ヶ月の京都サポートハウスの様子です。
—–
最近は、ハウスの利用者さんと言えば「移植」といった感じです。
法令が大きく変わり、提供者さんが増えたのが大きな原因ですが、
移植の順番をを待っている患者さん(または、移植後のリハビリ)と、
ご家族のご利用が目立っています。
—–
8年目になる京都サポートハウスですが、
最近特に感じることがあります。
それは、こんな小さな団体にでも、法令の変更や、
社会全体の意識の変化なども含め、それなりに影響があると言う事です。
移植法の改正もそうですが、良い医療を受けられると感じたら、
どんなに遠方でも、その医療機関にアクセスしてくる。
きっと、一昔前ならば、情報もないし移動も大変だしってことで、
病気になったことも、そしてその病気で死ぬことも、
「運命」として甘受していたことでしょう。
ただ、今はそうではありません。ですから、サポートハウスの様な、
病気と闘う患者さんのサポートが必要になって来ているんでしょうね。
—–
ハウスの運営に対して、より一層の必要性と、
「サポートハウス」が、大きな病院の傍には必ずある世の中を、
どう創って行くのか。
それが今の私にとってのテーマです。
「大きな病院」はある程度できるんですが、
医療行為以外のサポートを必要としている人は増えているのに
そのサポート内容に気づいている人はまだまだ少ないのです。
もちろん、私も十分にその中身に気づいている訳ではありませんが、
最近は、講演活動を通じて、先ずは自分自身も学ぶことの大切さに気づきました。
—–
先日、ある助産院さんのお招きで、難病の方の様子や、
社会的問題についてお話をさせて頂きました。

普段は、収益事業のやり取りを通じて、サポートハウスの必要性を、
訴えてきたわけですが、講演活動などは控えてきました。
ただ、やってみると「知りたい」、「学びたい!」と言う意欲のある方に
お集まり頂き、話をさせていただくということが、
いかに私自身の成長を促してくれているかを実感しました。
従来のやり方では、ただなんとなく「サポートハウスってあるといいよね」
程度で、終わっていたかもしれませんが、
難病の患者さんやそのご家族の様子を間近で見ている私たちの訴えは、
学びたいと言う意欲のある方には、大きな衝撃として受け入れられています。
私も、その意欲に負けないよう、しっかりと勉強してから臨んでいます。

その結果、新たな問題点や、今後の活動方針の柱になるようなテーマに

気づかされるんです。

たとえ1回あたりの人数は少なくても、そういう話ができる機会を、
今後も増やして行きたいと強く感じています。

 

07:23 | hamamoto | 最近のサポートハウスの様子です。 はコメントを受け付けていません
2011/06/01

前回でお話をしたように、震災のこととあわせて、
「東北」について考えてみたいと思います。

震災から、三ヶ月経過しようとしていますから、
日本全体で起こっている震災の影響も、
震災直後の時から大きく変わって来ています。
(被災された方や、政治的なことは省きますと)
例えば、いまでしたら、原発のことと、
電力消費量を抑えることになると思います。
原発のことは言うに及ばず、電力の問題はとても大切です。
ですが、今日ここでお話をするのは、「食料」のことです。

—–

ソフトバンクの孫社長が、民主党の国会議員を前に、
「日本をIT立国に!」と力説していました。
ITは伸びしろが大きいけど、農業はそれが小さいと。
確かにそうなのかも知れませんが、
彼は大切なことを忘れています。

  「食料があれば、ITが無くても生きていける」

ITと農業を比べてはいけません。

—–

日本の農業はもちろん全国で行われています。
日本の自給率は、40%台で、30%台になるのも、
時間の問題かもしれません。
この自給率を、各都道府県に置き換えてみました。

H20年 カロリーベース(%)
全 国 41
北海道 211
青 森  121
岩 手  106
宮 城  76
秋 田  176
山 形  133
福 島   85
東京 1
大阪 2
東北地方以外で、100%の自給率は、佐賀県だけです。
日本の食糧は、東北が支えていたのです。
東京は、電力を福島県から、食料を東北全域から供給してもらって
なんとか生活していたわけです。

—–
日本の食糧庫とも言える東北が震災の影響で、
農業、漁業に大きな影響が出ていることは皆さんも承知のことですね。
これ以上大きな問題にならないように、
政治的な視点で、国民全体で考えないといけません。
でも、私は前回もお話をした様に、「市民活動」にこだわっていきたいのです。
よって私は、「自分ができることを、できる範囲でやる!」を紹介して、
今回のコラムを終わります。
—–

ボランティアさんの呼びかけで福島県のいわき市から、
現地でボランティア活動をされた方が、空になったクルマの荷台に、
いっぱいのお野菜を運んできてくれました。

原発の関係で、一生懸命つくったお野菜が売れずに、
困っている農家の方の少しでもお役に立ちたい。
そんな思いで始まった活動ですが、
あっという間に売り切れてしまいました。
日本全国でちょっとした勇気と手間で、
日本の食糧庫が元気になります。
負ける東北、頑張ろう日本!!

07:47 | hamamoto | 日本の生命線 「食料庫 東北」 はコメントを受け付けていません
2011/05/10

ここ2ヶ月の日本は、なにせ、震災の話題ばかりで。。。
まあ、当然ですね。あんなことがあったんですから。
TVをほとんど観ない私は気にはなりませんが、
TVをずっとつけっぱなし状態の方にすれば、
私以上に、「震災の話題ばかりで。。。」と、
感じておられると思います。
違う話題で、ぱ~~っと盛り上げたいところですね。
でも、震災の話題です(笑)

電力と命の関係についてお話を。
電力が無ければ、レントゲンも撮影できないし、
そもそも、カルテを電子化しているところが多くなって来ましたから、
医師と患者さんとの最初の肝心要のところから躓きますね。

今日は在宅で生命を維持するために電力を使っている方のお話です。
難病の患者さんで症状が重い場合でも、
皆病院に入院しているわけではなく、
自宅でいわゆる生命維持装置と家族やヘルパーさんの力を
借りながら生活をしている方もいらっしゃいます。
そんな生活をされている方は、どうやってこの停電を乗り切ったのか、
私なりに色々と調べてみました。

今回の震災で東京電力は、計画停電を決行しました。
たしかに、突然の停電は、まさに命に関わる大問題ですから、
予め知らせておけばかなり違いますね。
しかし、予告された2時間とは言え、病気の方からすると、
本当に厳しいものだったと思います。

電力の欠点のひとつに、電力の備蓄が小規模しかできないことです。
生命維持装置は一般的に呼吸、循環、代謝の3種の機能を補助しています。
(手元の資料では)バッテリーは標準装備されていて、
満タンだと、4時間程度は動かせるようです。
4時間?おお、十分じゃないか!と思ったのですが、
よく考えてみると、他にも問題はありました。
そういう器具に助けを借りている方は、身体の温度調整がうまくできない
患者さんが多いのです。
輪番制の停電を決行したのはまだまだ寒い時期でした。
暖房器具にはバッテリー装備のものはありませんから、
被災地のある呼吸器系の病気の患者さんは、お湯を予め用意し、
それを耐熱のナイロン袋のに入れて、毛布の中に敷いていました。
また、生命維持装置から体内へと導く管にも、タオルを巻きつけるなど、
防寒対策をしっかりしていました。
このご家庭では、周りの方の支援もあり、停電の情報はもちろん、
寒さ対策も手抜かりは無かったようですが、(被災地ですから)
もし、停電の情報が伝わっていなかったら、
もし、寒さ対策のきちんとした知恵が無かったら。。。
考えただけで、ゾッとします。

人は生まれた以上はいつかは死ぬ運命にあるのですが、
どんな困難な状況にあろうと、住み慣れた我が家で、
人間らしい尊厳と家族や友人の温かい支援を受けたいと思うものです。
そんな時に助けになるのが、電気で動く医療器具と、冷暖房機器です。
今回の震災の経験を活かし、そういう器具を使って生きていらっしゃる、
患者さんのことに思いをはせ、電力(発電)はもとより、医療器具の発展と、
患者さんの周りの方の一層の支援の充実が何よりも大切だと実感しました。

次回は、震災で大きな被害を受けた「東北」について、
市民活動的な視点で、「東北」とその他の地域の関係を
考えてみたいと思います。
実は、東北は日本の生命線だったんですね。。。

10:51 | hamamoto | 電力と命の関係 はコメントを受け付けていません
2011/04/27

ようやく、売り上げが落ち着いて来ましたので、コラムの再開をします。
京都サポートハウスの収益事業のAmazonマーケットプレイスの倉庫が被災し、
当方は、その倉庫に書籍などを預けていた関係で、
売り上げが約3週間、完全にストップしてしまいました。
震災の影響がこんな形で現れるとは思っていませんでした。
首相いわく、「戦後最大の危機」と言うことですから、
日本全体で力を合わせていかないと、かなり厳しい経済状況に
なるように感じています。

—–
この1ヶ月、ほんと色々とありました。
なんでこんなことに?みたいな日々でした。
折れそうな気持ちに鞭を入れて頑張った。
被災された方に比べれば、こんな苦労に負けない!
そんな、気持ちだけが私を支えていました。

ただ、落ち着いて社会全体を見たとき、
市民活動を仕事として関わる人間としては、
漠然と3.11以降の日本がより良い方向へ
向うのではないかと感じています。
原発の問題をはじめ、これから、ゆっくりではありますが、
いくつかの社会的問題の解決へのスタートラインには、
立てられるような、変化があるのではと期待を持っています。

この日本で暮らす以上、今回の震災の経験を活かし、
今まで以上に、ボランティア活動に力を入れて行きたいと
実感しています。

とりとめもない話になりましたが、
次回からは、今までどおり、命・医療・市民活動の
お話を書いて参りますので、是非、お読みください。

04:32 | hamamoto | 再開です はコメントを受け付けていません
2011/04/04

記事のアップを、しばらくお休みを頂きます。

京都サポートハウスの収益事業である、
ネット上の書籍販売ですが、
千葉県のAmazonの倉庫が被災し、
売り上げが完全にストップしてしまい、
その対応に追われています。
千葉県市川市にある倉庫は、
徐々に元に戻って参りましたので、
売り上げも、それ相応にあるのですが、
活動に必要なお金を賄うところまではいきません。
ハウスと、アルバイトさんの雇用も守るため、
しばらくハウスの運営と、収益事業に
専念させて頂きます。
なお、4月中ごろに再開する予定です。
被災地の皆さんのことを思えばこれくらい、
なんともない!と、気合を入れて毎日過ごしています。
頑張って参りますので、また、読みに来て下さいね。

浜本
(京都サポートハウス)

04:18 | hamamoto | おしらせ はコメントを受け付けていません
2011/03/15

地震発生から、4日目を迎えました。
今日、お二人ほど発見されたとの報道に喜んでいます。
でも、まだまだ居らっしゃるはず。
現地で奮闘されている方の体力、精神的なものは、
限界を迎えていると思いますが、
今一度、生存者の救出に力を振り絞って欲しいと思います。
—–
京都サポートハウスでは、被災地域の方が、
京都大学病院、京都府立医大病院など、
京都市内の病院で、病気や怪我の治療にあたる場合、
患者さんと、その付き添いさんが安心して利用できる
宿泊施設があります。無料で利用できます。
Twitterでたくさんリツイートされていますが、
この記事を読んだ方で、趣旨に賛同できる方は、
TwitterやFacebookでツイートをお願いします。
私の、TwitterのIDは、「seiryu_kyoto」か、
「浜本靖」で検索ください。
FacebookにはIDがありません。

—–
前の記事でも書いたように、もうしばらく現地に向かうなど、
直接的な行動は待って頂いた方が良いです。
ただ、今の生活の中で、いくつかできることもあります。

義援金は一番良い方法です。
ただし、できるだけ信頼できるところを選ぶべきです。
安易な寄付は、詐欺に合うだけです。
地元の行政には窓口があるはずです。
または、日本赤十字社やNHKあたりが一番安心です。

お金の方はちょっと。。。と言う方は、
献血はどうでしょうか。
(実は私は献血マニアです)
献血は、いま数時間街の状態です。
でも、ここでも少し待った方がいいかも知れません。
(決して、今献血が不要だと言う話ではありません)
実は、献血した血液はそんなに持ちません。
献血は3種類があるんです。
有効期限は赤血球が21日
血小板が4日
血漿(けっしょう)は凍結保存で1年です。
震災では有効期限の短い血小板が多く必要です。
その、血小板の献血をした場合、一度献血すると、
次回献血できるのは、早くて2週間後です。
一時に献血が偏ると、必要な時に供給できないことになります。
ずらしながら献血するのが理想です。
これも、地元の日本赤十字社に確認しつつ、
私的な体調や日々の暮らしを調整した上で、
献血に行ってみてください。
—–
三つ目の提案です。
それは、健康で理性的な当たり前の生活をおくるということです。
実は、今日近くで火災がありました。
京都府からは、被災地へ警察や消防関係など大勢が、
支援に派遣されています。
そんな時に、(災害とは直接関係のないところでがありますが)
人手不足の中、市民生活を不安にするような行為は絶対にしてはなりません。
実は、このあたりが今できる、最大のボランティアなのかも知れません。
戦後の日本で最大の危機と言えますが、
冷静に行動したいところです。
一時の感情や風評に流されず、
確実な支援を呼びかけます。
—–
次回は、電力と生命について考えてみたいと思います。

11:06 | hamamoto | 震災ボランティア その2 はコメントを受け付けていません
2011/03/13

命に関わるボランティア団体の責任者をさせていただいている関係か、
たまにですが、こういう質問を受けます。

「災害にあったときどうすればいいですか?」

随分、抽象的な質問ですが、私は私なりに感じるところを
答えています。

「72時間以内に必ず助けが来ますから、それまでは自力で生きられるように普段から備えて下さい。そして、災害にあった場合は絶対に諦めず救助を待つことです。」

これは、いつか忘れてしまいましたが、新聞で読んだ記事の話ですが、
近代的な文明がある地域で、72時間以内に、
レスキューが来ない地域は無いということです。
(すごく曖昧なな記憶ですが・・・)

この理論?が正しいのなら、日本国内の災害等には、
72時間以内には何らかの救援が受けられると言う事になります。

もう少し、この考えを広げてみましょう。
いま、現地の救援にボランティアとして参加したいと言う方は、
大勢いらっしゃると思います。
私も、その一人です。ただ、もう少し待ちましょう。
72時間以内は、生存者の救出に専念するべきです。
だけど、その作業は、専門的な知識を持つプロに
任せた方がいい。
善意や熱意だけではどうしようもないことがあります。
ボランティアが二次災害にあうことも十分考えられます。

もうすぐ、発生から72時間が経過します。
政府も、ボランティアの受け入れの為の
セクションを用意したようです。
私は阪神大震災の際は職場の大阪大学から、
救援物資を持って、20km歩きました。
今回は、どうなるでしょか。
今、私なりに情報の整理をしています。
京都にある他のボランティア団体との連携もしつつ、
受け入れが始まり次第、現地に行く予定です。

頑張れ日本!!
負けるな東日本!!

05:29 | hamamoto | 災害ボランティア その1 はコメントを受け付けていません
2011/03/07

暖かくなったきたなあと喜んでいたら、
先日は雪が降ったりで、今年はなかなか春が来そうにありません。
ただ、私は冬らしい冬は好きですね。
雪を見ると嬉しいからね。
—–
最近、講演を頼まれることが増えてきました。
命をテーマにしたものや、ボランティア団体の収益事業についてです。
今回は、ボランティア団体の収益事業とは?についてお話をしてみたいと思います。
社会的問題を解決するにあたり、問題が共有できる個人が集まって、
組織を作って行くんですが、その問題を解決する道のりは遠く、
どうしてもその間、組織を維持するにはお金が必要になってきます。
集団を作ることはある意味簡単ですが、お金のことになると途端に、
話が進まなくなって参ります。
——
うちのように(京都サポートハウス)、目的を遂行するために、
ネットでの収益事業を(長期間にわたり)展開しているところは少ないですね。
ボランティア団体の収益事業といえば、目的を遂行することが、
利益を生む構造になっているものが殆どです。
少し前の話ですが、TVで病気の子どもを預かるサービスを展開している
NPO法人を取材し、その映像が流されていました。
目的と事業内容は、「病児保育サービスを提供し、
その利用料で運営費を賄う」ことになるんだと思います。
ここで利用料を支払うのは、サービスを受ける人です。
いわゆる、受益者負担ということです。
私が感じたのは、これはもうどちらかというと、
ボランティア組織と言うよりは、営利企業に近いと言う感じがします。
(ちなみに、最近は社会起業家なんて言います)
なぜならば、私には大きな問題が1つあると感じるからです。
それは、利用料を支払うことができない状況の方はどうするのか?と、
言うことです。
受益者負担と言うのは商取引では基本中の基本ではないかと思いますが、
経済的に困窮している人でも安心して利用できるサービスがある。
それが、社会的問題が解決したと言える一つの形ではないかと思います。
ボランティア団体の究極の目的は、社会的問題が解決され、
(必要性が無くなった故に)その団体が無くなる事にあるんだと思います。
経済的に余裕のある方は利用できるけど、
そうでない場合は、利用ができないとなると、
ボランティア組織のサービスと言えるのか。
ボランティア組織のサービスは最も困難な状況にある方の
支援に使いたいものですから、上記の団体は営利企業に近いと思います。
京都サポートハウスは、ハウスの利用料は誰でもが、
安心して利用できるように設定されています。
将来は、無料で利用できるようにしたいと考えています。
組織の運営費用は、ハウスの利用料で賄うのではなく、
多くの方から寄せられた善意を形にしてゆくことで、
安定した運営ができるはずだと確信しています。
受益者負担と言う考えをまるごとボランティア組織の活動に
当てはめるのはちょっと違和感があるのです。

—–
さて、講演を聞いて頂いた方の中からは、
収益事業を始めようと言う人々も現れて来ています。
これは、とても嬉しいことです。
ただ、一方で私の力不足もあるのでしょうが、
結局資金不足で活動を中止している団体もあります。
お金は本当に重要なテーマです。
熱い思いだけでは長期的に活動を継続するのは無理があります。
でも、そのお金の面をクリヤーすれば、
こんな先行き不透明な世の中ですから、
ボランティア団体の活躍する場は大いにあります。
そういう点では、市場は大きく広がっていると言えます。
—–
先ずは、活動がうまくいってるなあと感じた団体のマネをしてみることです。
ただ、マネはあくまでもマネですから、そう長続きしません。
試行錯誤を繰り返しながら、資金調達をできるようになっていくんだと思います。
8年目をもうすぐ迎える京都サポートハウスですが、
新たな収益事業を展開する予定です。
軌道に乗ればご紹介したいと思います。
—–
「ボランティア組織らしい収益事業とは?」について、
話を聴きたいという方はご遠慮なくお知らせください。
全国どこでも伺います。
連絡先などは、画面右側にあるカ、
「TOP(初めての方は此方へ)」をクリックしてください。
収益事業を始めた方には、支援を惜しみません。

01:05 | hamamoto | ボランティア団体が儲ける事業をするってどういうこと? はコメントを受け付けていません
2011/02/20

今日は、軽い目のお話です。
命・医療・社会保障制度・・・
こんなネタをずっと書いていると、気が重くなるときがあります。
今日は、収益事業のネット事業部の様子をお話しますね。
—–
私たち京都サポートハウスでは、ハウスの運営費用を、
収益事業の利益で賄っています。
今年で7年目になるネット販売は、
善意で寄せられた書籍やCD/DVDを
ヤフーオークションや、Amazonマーケットプレイスで販売をしています。
出品作業には、障がいがあってもPCの操作さえできれば良いので、
障がい者さんを中心に賃金を払ってお仕事に関わって頂いています。
そんな収益事業なんですが、最近は電子図書なども登場して、
いつまで今の事業内容で収益があげられるのか心配しています。
次の商材をみつけてかつ、ボランティア団体らしい収益の出し方で運営し、利益を出し続けなければなりません。
これってほんと大変なんです。
だけど、難病で大変な状況にある方の支援をさせて頂く人間が、
この程度の苦労で文句を言っていては話にならないと、自分に檄を飛ばして、
毎日頑張っています。
—–
ところで、頂いた書籍の30%は、残念ながら売り物にならないものです。
年間1万冊程度のご寄付があり、感謝感激ですが、
出品ができない(例えば、美観が落ちるとか、安すぎて手間賃も出ないとか)書籍を倉庫で保管していては、折角稼いだお金も、保管料に消えてしまいます。
最終的には、提供者様には本当に申し訳ないのですが、
古書店に引き取って頂いて、少しでも現金に換えています。
——
話は変わりますが最近、古書店でよく見かけるのが、
携帯電話を片手に、店内をウロチョロされている人たちです。
あの人たちは、「せどり」をしているんでしょうね。
携帯を利用して、ネットで相場をしらべて、
古書店から仕入れてネットで転売する。
最近はそのノウハウをまとめた書籍もたくさん出ていて、
結構な利益をだしている人も居るようです。
今日も、全国展開している古書店に、状態の悪い書籍ばかり、
ダンボールに3箱持っていきました。
店内は、すごい人です。
なんと、店内の書籍は半額!ということ。
思わず、私も持ち込んだ書籍の計算を待っている間の30分間に、
売れそうな書籍を探してみると、結構あるものですね。
Amazonの人気ランキングの書籍が、
定価の半額以下で販売されている。
思わず、購入しようかと思ったんですが、
この店で購入して販売するということは、
ボランティア団体の収益事業としては、相応しくない。
あくまでも善意に依る無償の提供が、基本だと思い、
書籍を書棚に戻すと、どこかの、せどらーさんが、
すかさず、自分の買い物籠に入れていました(汗・・・
店内にせどらーさんが多くてびっくりしたのですが、
今の時代を象徴する景色だな、と感じました。
—–
電子図書がどれくらいの勢いで社会に広がるかは
私にはわかりませんが、紙の書籍の販売は、
電子図書に相当とって代わられると思います。
実際、アメリカの書店チェーン第2位の「ボーダーズ」が16日、
経営破綻しましたね。
ipodが出回ってから、街のCD屋さんが見かけなくなりました。
書店はどうでしょうか。
今日出逢ったせどらーさんもいつまでああやっていられるのでしょうか。
確かに便利な世の中になりましたが、
せどりもできない電子図書さんに、書籍市場を席捲されたら、
うちの収益事業も大きな見直しを迫られるでしょうね。
今すぐにはどうこうならないでしょうが、
次の事業展開を考えながら、今の仕事を続けて行きたいと思います。
頑張らないと!

07:44 | hamamoto | せどり はコメントを受け付けていません

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