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2011/02/20

今日は、軽い目のお話です。
命・医療・社会保障制度・・・
こんなネタをずっと書いていると、気が重くなるときがあります。
今日は、収益事業のネット事業部の様子をお話しますね。
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私たち京都サポートハウスでは、ハウスの運営費用を、
収益事業の利益で賄っています。
今年で7年目になるネット販売は、
善意で寄せられた書籍やCD/DVDを
ヤフーオークションや、Amazonマーケットプレイスで販売をしています。
出品作業には、障がいがあってもPCの操作さえできれば良いので、
障がい者さんを中心に賃金を払ってお仕事に関わって頂いています。
そんな収益事業なんですが、最近は電子図書なども登場して、
いつまで今の事業内容で収益があげられるのか心配しています。
次の商材をみつけてかつ、ボランティア団体らしい収益の出し方で運営し、利益を出し続けなければなりません。
これってほんと大変なんです。
だけど、難病で大変な状況にある方の支援をさせて頂く人間が、
この程度の苦労で文句を言っていては話にならないと、自分に檄を飛ばして、
毎日頑張っています。
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ところで、頂いた書籍の30%は、残念ながら売り物にならないものです。
年間1万冊程度のご寄付があり、感謝感激ですが、
出品ができない(例えば、美観が落ちるとか、安すぎて手間賃も出ないとか)書籍を倉庫で保管していては、折角稼いだお金も、保管料に消えてしまいます。
最終的には、提供者様には本当に申し訳ないのですが、
古書店に引き取って頂いて、少しでも現金に換えています。
——
話は変わりますが最近、古書店でよく見かけるのが、
携帯電話を片手に、店内をウロチョロされている人たちです。
あの人たちは、「せどり」をしているんでしょうね。
携帯を利用して、ネットで相場をしらべて、
古書店から仕入れてネットで転売する。
最近はそのノウハウをまとめた書籍もたくさん出ていて、
結構な利益をだしている人も居るようです。
今日も、全国展開している古書店に、状態の悪い書籍ばかり、
ダンボールに3箱持っていきました。
店内は、すごい人です。
なんと、店内の書籍は半額!ということ。
思わず、私も持ち込んだ書籍の計算を待っている間の30分間に、
売れそうな書籍を探してみると、結構あるものですね。
Amazonの人気ランキングの書籍が、
定価の半額以下で販売されている。
思わず、購入しようかと思ったんですが、
この店で購入して販売するということは、
ボランティア団体の収益事業としては、相応しくない。
あくまでも善意に依る無償の提供が、基本だと思い、
書籍を書棚に戻すと、どこかの、せどらーさんが、
すかさず、自分の買い物籠に入れていました(汗・・・
店内にせどらーさんが多くてびっくりしたのですが、
今の時代を象徴する景色だな、と感じました。
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電子図書がどれくらいの勢いで社会に広がるかは
私にはわかりませんが、紙の書籍の販売は、
電子図書に相当とって代わられると思います。
実際、アメリカの書店チェーン第2位の「ボーダーズ」が16日、
経営破綻しましたね。
ipodが出回ってから、街のCD屋さんが見かけなくなりました。
書店はどうでしょうか。
今日出逢ったせどらーさんもいつまでああやっていられるのでしょうか。
確かに便利な世の中になりましたが、
せどりもできない電子図書さんに、書籍市場を席捲されたら、
うちの収益事業も大きな見直しを迫られるでしょうね。
今すぐにはどうこうならないでしょうが、
次の事業展開を考えながら、今の仕事を続けて行きたいと思います。
頑張らないと!

2011/02/20 07:44 | hamamoto | No Comments