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2012/09/25

                            

「生まれ変わったら、どんな魚になりたいか」

ということについて考えてみたい。

いや、生まれ変われるのならば魚になんかなりたくない、という意見もあるだろうがまぁ聞いてくれ。魚ぁ?オレは忙しいんだよっ!という人もいるだろうが、まぁ一緒に考えてみましょうぜ。

                                                       

まず、魚として王道で一番なじみがあるもので「タイ」がある。

生まれ変わったらタイ。どうだろうか。どうだろうかといわれても困るだろうけど。タイつーのはお祝い事や文字通りメデタイときなどに登場するなかなかエライ魚という部類に入ると思われるが、それだけになにかエラぶっているような気がする。オレはタイだ!えらいんだぞ!っと、その少々タラコ化した厚い唇が言っているような気がする。目にも気合がないように思え、その地位に溺れ、ヌルマ湯に浸かっているような顔をしている。結局、向上心がない。

タイにはなりたくない。たぶん政治家とか、中小企業の無意味にエバッっているオヤジとかがタイになって、魚に生まれかわってもなお嫌われればいいのだ。

                                

次にマグロやカツオなどの回遊魚が挙げられる。

生まれ変わったら、こんな窮屈な会社ではなく大洋を泳ぎ回るマグロになりたい!と思う人もいるだろう。しかし、マグロなどの回遊魚は泳いでいないと口の中に水が入ってこなくて息ができなくて死んでしまうという致命的弱点を持っている。毎日泳ぎ回って疲れてしまいそうだ。止まると死ぬし、不便なのでなりたくない。

          

逆に常に泳いでいない根魚と言われる底モノ魚はどうだろうか。具体的にはカサゴやカレイやヒラメなどだ。

カサゴなんてなかなかカワイイし、根拠はないけどモテそうだ。目がクリッとしていて輝いており何かいつも大きな夢を持っていそうな顔をしている。でもボクはどうしても釣りで使うゴカイがウマソウには見えないので釣り針に取り付けられたゴカイへまっしぐらに飛びつくことは出来ない。これはカサゴの生き方としては失格なのかもしれない。あんなものがウマイのだろうか?

一方でカレイやヒラメというのは、あれは子供の頃はちゃんと目が左右に付いているのですね。

「いつかオレもマグロやカツオのように大海を泳ぎまわるぜ!」と闘志に燃えているところ、ある日、自分の意思とは関係ナシに目が一方のほうへ移動してきてしまい、なんだなんだと言っている間に体が平べったくなってしまう。夢、叶わず。だから彼らの眼というのは常に憎悪に満ち溢れ、海の底から水面を泳ぎまわる魚たちを恨めしそうに見ており、たまに近くに泳いできた小魚などをオノレ!などと叫んで飲み込んでしまう。性格が悪そうだ。やはり、これらの魚には人間時代にいい思いをした政治家や高級官僚が生まれ変わり、すこし反省してもらうのが妥当なようである。

                                     

サンゴ礁のキレイな魚はどうか。なんだか意味もなくカラフルでハデハデでハズカシそうだ。大阪のおばちゃん風。品がない気がする。マグロあたりからバカにされそうな気がする。しかし泳いでいるサンゴの世界というのはキモチが良さそうで、この世の楽園なのかもしれない。でも油断しているとサンゴの陰から出てくるウツボなんかに食われて無念の殉職、というパターンも含んでおり危険である。

そうだウツボはどうか?

アレは器用な人でないと長いので自らの体がからまってしまうキケンをはらんでいる。大雑把な人がウツボに生まれ変わると、自分でからまってしまい、ほどけなくなって、やっぱりマグロあたりにバカにされる。

                             

時々、サンゴ礁にも顔を出す、その場を仕切っているサメはどうか。気分が良さそうだが陰では嫌われている存在なのかもしれない。あの人いつもエラそうでムカツクのよね。歯が全部抜けちゃえばいいのに!とかハタの奥さんたちから言われている。でもね、本当は優しいヒトでたまにボクにお菓子をくれるんだぁ。などとハゼの子供たちから尊敬の目で見られたりもするが、基本あんなヒトと関わってはダメです!っとエイのおじさんに言われたりしているのだ。

エイはサメと微妙な関係位置にあり、サメのほうはそうでもないが、エイのほうはかなりサメを意識しており、時にそういう悪口を陰で言うのだ。ジンベエザメは、あいつは優しいやつだけど大きすぎてジャマだ、とみんなに言われている。

                     

水深をさげて、深海魚はいかがですか?

明かりのない世界でヒッソリとくらす深海魚はあまり楽しみがなさそうで、起伏のない人生なのかもしれない。やることがないのだ。なるなら、読書灯を装備しているチョウチンアンコウになって、深い海の底で読みたい本をジックリ読むのはそれはそれで幸せなのかもしれない。チョウチンアンコウのオスはメスに寄生して最終的にはメスの体の一部になってしまうので、人間時代にAKBの熱狂的ファンだった超オタクな人とかは、これがいいかもしれない。

結局、どんな魚がいいのだろうか。水族館に行ったとき考えながら見ても面白いのかもしれませんね。。。っと問いかけておしまい。

 

09:23 | kobayashi | どんな魚になりたいか。 はコメントを受け付けていません
2012/09/06

日本の川の水槽一つがやや寂しくなってきたので、川へ何か生き物をスカウトしに行かねばならなかったのだが、暑いしなかなか重い腰があがらなかった。何かを自然の中へ(仕事にカラんで)取りに行くという行動は遊びで行く場合と違って、行くまでがなかなか決心が付かない場合が多い。特に暑いときは「今度の休みの日でいいべ」っと何度も思って、休日は毎回グウタラ過ごしてしまい、行く機会を失い最終的に「ウオー!!」とか奇声をあげて一大決心して逆上気味に突撃しないといつまでたっても行くことが出来ない。

でも、行ってしまえば楽しいんだけどね。

今回もそうだった。この暑いのにいい年して川なんて行きたくネェ、とかこのご時世、平日の昼間に川なんかで魚を追いかけてヘラヘラ微笑んでいたらすぐに警察に通報されるとか思って、行っていなかった。

そんな時、ふと思った!あ、「サワガニ」があるじゃないか!

っと言うことで、そうだ!京都行こう!というJR東海的気分で涼を求めて、ぢゃなかったカニを求めて山のほうへ向かった。付いたのはポイントH。何年か前に見つけたサワガニ大フィーバーポイント。

仕事にかかる前にハラが減ったので見つけた蕎麦屋でメシを食うことにしたが、山菜ソバ五平餅付き!という筆文字看板につられて入ったその店は、どうしたらこんなにやる気がなくなるのだろうか、というレベルに達したオババがヨタヨタしながら睨みつけてきて「何もないよ、ソバくらいしかないよ」というのであった。だから蕎麦を食いに来たのだ!と思い、蕎麦を注文したら「えぇ?作るのぉ、マジで?」というような意味のことを小さくホザイて嫌々厨房へ向かいオゴソカに作り始めるので、期待して入ったことを全面的に後悔してしまった。出てきた蕎麦の味はこれまた全面的に普通の味だった。

なんだかブルーになったテンションを上げながら川沿いを車をゆっくり走らせて窓からのぞくと、岩陰に柿色の小さなカニがアチコチですぐに発見できた。よーしよーし。今そっちに行って採ってやるからね。

「サワガニ」は日本のカニで唯一一生を川で過ごすカニで、小型のザコガニ。とは言ってもナメてはいけない。日本にしかいないカニらしく、しかも高級料亭などでは唐揚げや佃煮になって晩御飯の会席の一品として出てくる。ザコガニだけど食える。名前どおりサワ(沢)に住んでいるキレイな場所にしか住めないデリケート繊細ガニでもある。

食えるけれど、さらにここでナメてはいけない。半ナマだったり生だったりすると『肺吸虫症』という寄生虫症になる。カニの体内に寄生している虫がカニとともに人の体内に入って引き起こす。セキ、発熱、血痰などの症状がでる。虫が脳に移行するとかなり危険。数年前に水族の寄生虫の企画展示をやったときに勉強したのだ。寄生虫は気持ちが悪いが、実際気持ちが悪い。でも本などを見て勉強するとヤツらにもヤツらなりの悩みや苦しみや将来展望などがあって、それらが知れるとなかなか楽しいし、知っておいて損はない。得もそれほどないが。

ゾウリで川にドカドカと入っていくと、カニたちはゴジラのようなの(おれのことね)が来た!っとややヒルんで岩の陰などに隠れるが、これを無視してワシワシつかんでバケツの中に放り込んでいく。本気を出すと10分もしないうちに展示に必要な匹数は確保できた。早いもんである。

展示に使えそうなコケの生えた石や水辺の植物なども引っこ抜いて持っていくことにした。川には「ヨシノボリ」というタラコクチビルの人をバカにしたような顔をした底生魚もいたので、つかまえて同時にスカウト。

山のほうなので流れる水がキレイで冷たくて気持ちがいい。サワガニはひっくり返すとおなかに大量の子供を抱えているものもあり、そういうヤツは今度来る時のためにと仏の心を持って逃してあげた。メスはおなかに卵を抱え、抱えられたまま子供は生まれて、しばらくはお母さんの腹にへばりついているのだ。

バケツから発砲箱に入れ替えて車に乗せて水族館に拉致した。今日は朝からサワガニの展示で水槽をイジって、一緒に持ってきた石や草を飾って、あっという間にサワガニワサワサ水槽の完成である!生き物が少なくて寂しかったので困っていたがサワガニたちでにぎやかくなった。日本には「困ったときのカニだのみ」というコトワザがある。いや、ない。

 

 

 

 

10:22 | kobayashi | カニ採り合戦 はコメントを受け付けていません
2012/08/30

・     これまでの「飼育員・飼育係」より、正式に「展示係」に変更し「展示という仕事の中に飼育を含み、展示を主たる業務」とする。例外として一般来館者には、わかりやすいように「飼育員」とすることも良い。

 

・     展示係、および職員として私利私欲に走らず、来館者および市民を幸せにするべく業務に努めること。近い未来と、将来的な展望の二つを見る目を持ち、的確な判断に努めること。目先の利益に走りすぎて本来の目標や姿勢を見失わないこと。

 

・     展示係はこの上では勤務年数に関わらず立場を平等とし、遠慮なく広く意見を集め事業の成功率を高めること。過去の学歴・職歴よりも学力、業績力、発想力、やる気を評価する。しかし年配はうやまい、常に意見を参考にし、おごりたかぶることはしないこと。また年配はその地位を利用し私欲で後輩を左右させないこと。

 

・     展示係はおのおので与えられた担当エリアで志すところに従い、管理、開拓、改善、新発想等をすること。日々これを怠らないこと。また、それ以外での新事業や館外交流等の必要時には独断せず必ず全員で協議をすること。

 

・     業界内外より広く有識者と交流を深め、展示に関する書籍等を積極的に読み、日々自己のレベルアップに努めること。これを怠らないこと。

 

・     チーム内において常に報告、伝達を怠らず、常時出来る限り話し合いの場を設け、必要時は互いに最大限に力を貸しあうこと。気の緩みを正し合うこと。道理や筋道のとおらないことは正し合い、危機に際してはお互いを危害から守り正義をつらぬき、切磋琢磨に努めること。また、その逆行為は極めてつつしむこと。小党や派閥を組み、私欲を通したり粗暴な振る舞いで一人を攻撃するようなことはしてはならない。

 

・     これらのことを守り、自由に多くを縛られずに館運営に携わることは館の方針に従ってのものとし、これをないがしろにしてはならない。

 

・これらに背き、チームの事業を危うくし秩序を乱すものがあった場合は、主任がその原因を含め、いかなる対処をすべきかを決める。

10:31 | kobayashi | 展示係八策 はコメントを受け付けていません
2012/08/25

田舎の疎開先のような大学を出て運良く今の職場に勤めることができて、もうすぐ10年が経つ。計算は子供の頃から苦手なので詳しく調べないがざっと10年が経つのだ。10年つうとかなりの年数だなぁと我ながらボンヤリ思う。オリンピックであれば2回できる。桜は10回咲く。0歳で生まれた子は10歳になり九九を覚える。かき氷は何回食うか。オナラは何万発ぶんだろう。そう思うと、思わず10念してしまう。ナムアミダブツ。

10年というのは日数で言うとまぁ単純に3650日ということになる。それくらいはおれでもわかる。よくもまぁ3560日も朝からマジメに起きてせっせと仕事に出かけ生き物のメンドウをしてきたもんだなぁと思う。自分で自分を誉めてあげたい。まぁ休みの日もあるから正確には3650日朝からマジメに起きたわけではないが。

しかしながら実際のところ、勤め初めの頃は夢がかなって楽しくて若かったし毎日朝起きるのが楽しみでマジメに笑顔で出勤していたが、じきにそうでもなくなった。土日休みの友達と金、土曜なんかは夜通し遊んで翌日は半日ズル休みしてしまおう、という悪魔のササヤキに簡単に身を売ってしまう現象も度々あった。

そしてさらにしばらくすると、いろいろ覚えてきて今度は上司のやり方が気に食わず、イライラ反抗期になり体の奥底から燃えたぎる闘志を燃やし、恐怖のデビルマン化して毎日せっせとマジメに起きて働きにでて仕事が終わると家で人生で一番本を読んだり、人に会ったりして勉強した。時に逆上し、時に村八分にされ、時にカベを蹴ったり殴ったりしながら働いて、やがて今日に至る。以上簡単ながら我が水族館勤務人生経過報告であります。本日はおめでとうございます。ご静聴ありがとうございました。おわり。

まぁ10年もして思うのは、10年もマジメに、いやマジメではないかもしれんけど、それなりに朝きちんと起きて夜まで働くという繰り返しのロボットのような活動で、この先もこれが続くのかと思うと、なんだか見えない闇の組織に統率されているようで、オレはバカなんではないだろうか、と思う。中学校のときも朝もはよから起きて部活に行って先公から罵声を浴びながらスポーツに励むのはマゾの行為でバカのやることだと思ってやめてしまったことがある。マジメに部活に行って練習でしくじったりして先公に怒られている友達達を見てエライもんだなぁと感心したことがある。大人になったら、部活みたいにどーでもいいイヤナことをするのはやめよう、やりたい仕事をしよう、とココロに誓ったものだ。その頃から部活をさぼりその時間は生き物に焦点を当てた行動をするようになった。明確なビジョンを持ち、生涯設計のあるとってもマジメな不良だったのだ。

そう思うと、仕事というのは毎日好きなときに起きて好きなときに仕事して好きなときに腹が減ったらイノシシでも捕まえてメシを食うとかいうシステムにならないものかと思う。そういう人をフリーの仕事というのです、と人はいうのだろうが、そういう人はなんだかうらやましい。まぁ実際なってみると、それはそれでかなり大変でしょうが。

人間つうのはいつからマジメに朝きちんと起きて何も思わず出勤してきちんと働きだしたのでしょうか。江戸時代くらいからか?大昔の縄文人とかはたぶん好きなときに起きて好きな暮らしをしていた(確実に今よりかは)はずで、そういう暮らしなら水族館なんていらないだろうし、文明の発達というのはいいこともあればその代償もあるもんだナァ!ばっきゃぁろう!と夕焼けに向かって叫んだりするのだが、おれごときが叫んだところで世界はなにも変わらないね。知ってるよ。

それでも自分の仕事は毎日世界中からいろいろな魚が入ってきたり出て行ったり死んだり生まれたり、アシカがおりこうさんだったり不良化したりと生き物が相手なのでまいにち起伏があって助かっているが、まいにち同じ仕事をする人というのは本当に頭が下がる。なにか厳しい修行を経て悟りをおぼえた僧侶のように見えて、足を向けて寝れない。ご苦労様だと思う。世の中にはそういう人もたくさんいるんだろう。

おそらく、この先も毎日マジメに起きて水族館で働くので、コンチクショウと思う代わりにその怒りとみなぎる力を水族館にそそいで、すこしでもいい水族館にしたい。私の夢は今の水族館を建て替えて、水のキレイな水槽でカバを飼ってカバの飼育員になることである。大きな夢は尽きない。わっはっは。

 

 

05:22 | kobayashi | 10年に10念。 はコメントを受け付けていません
2012/08/16

仕事で使っている時計の電池が切れてしまったので、近くのホームセンターで電池交換してもらうことにした。仕事柄、防水時計なので電池交換は業者発注となり時間がかかります、と言われてはや1ヶ月。やっと、再会できる。待っていた。心配した。気が気ではなかった。毎晩眠れなかった。不整脈や動悸息切れ、前触れのない嘔吐に悩まされた。

入れ替えたから取りに来い、と電話が来たので、はい、ありがとうごぜぇますだ、助かりますだぁ、と言いながら今日受け取りにいったのだ。

が、時計コーナーには店員がいなくて、ボタンを押せ、しばらくしたら来るから、と言うことがかかれた看板があるので、当然ながらボタンを押す。しばらくしても来ない。5回くらい待っても来ない。近くに店員は通りかかるが、あたしゃ担当外っす。という顔で通過され放置プレイだ。7回目くらいでやっと来た店員はさっき何度もオレの顔を見てウロウロしていたカメレオン顔オババで、明らかに不機嫌だった。感じ悪りぃなぁ、と思っていたら、見事に感じの悪りぃオババで、ったくよお、忙しんだからボタンなんか押すんじゃネェよ!という強烈なビーム的なものをオデコの先端から放射しているようだった。

明らかなイラダチ気配および態度で、なんだか申し訳なかったが、落ち着いて考えてみればコッチは客だい。しかも今日は大勢のお客さんの前でアシカにショーをボイコットされ、イラダチレベルはオレのほうがはるかに上なんだかんな!頭が高いぞ!こんちくしょう、なめんなオババめ!っとボクもババァに便乗して苛立ってしまった。

ほかに買おうと思っていた髪用のワックスも電池交換代金と一緒に払おうと思ったら、オババは「ココは時計のみしか払えないんだよね(めんどくせぇな)ソレはほかでやって」とホザクので、ますます頭に来てしまった。なぜに同じ店なのに一緒に払えないのか!?そんなもの同じようにバーコードでピっとやるだけなのに、なぜそれを素直に受け入れれないのか!心の狭いババァだこと!

もぉこんなオバァとやりあっていても人生のムダだと我に返って、別のレジに行くとこっちはこっちで、今度はバイトの男子が驚異的なやる気のなさでレジを売っていた。

…あぁ、コレはいかんなぁ。と思った。案の定、意味不明低音言葉で話すし、お釣りは投げてよこすので、わたしゃぁもお元気がなくなってしまった。さっきの時計のオババも態度がなっていなかったし、ほかのレジを見ても、学生のネエチャンが感動的やる気のなさでやっている。ここは住民を代表してオレが店長を呼んで一発ガツンといってやろうか、と思ったが、聞いた話、ココの店長もどうにも情けないヤツだということを思い出して、さらに元気を奪われてしまった。

 

こんなにイラつくのは腹がすいているからだ!っと帰りにコンビニで、なんやらチビ唐揚げうす塩しょう油味とパックの100パーセントグレープフルーツジュースを買うと、そこでも矢場トンみたいなバイトのネエチャンが、小さなパックジュースを大きな袋に入れてよこしてくる。なんで、こんな袋に入れてくれるのかわからん。「袋いりませんよ」っというボクの言葉は完全に無視され「あーとざっした」っと言われた。はなからボクの声など聞く気などないようだった。

袋はその役割である「ものを入れて運ぶ」という人生の唯一の目標を約3秒で打ち砕かれ、ジュースは取り出されて袋はゴミ箱に捨てられてしまう。かわいそうではないか。

「遊びだったのね!」「あなたってひどい男ね!」「信じた私がバカだった」っと袋は言いながらゴミ箱に捨てられていった。

レジで矢場とんムスメは、チビ唐揚げうす塩味を、「うす塩味っすか?」っと聞いてきた。は?ほかに味があるのかなと陳列ケースをみると「うす塩味」しかない。「ほかに味があるんですか?」っとボクが聞くと、やっぱり無視して機械のように「うす塩味っすかぁ?」っとイラダチレベルを上げて吹っかけてきた。意味がわからないので、受け答えに迷っていると、もう一回「味はうす塩味っすかっ!?」っと聞いてくる。しかたがないので、ボクも負けじとイラ!!レベルを上げ「ほかにあるの!?」っと声を大きくして言った。

「うす塩味しかないっすけどぉ~↑」

っと矢場とんはイラツキ声でボクの顔を見ずに流すように言った。決着を強引につけてきたのだ。発言の撤回や謝罪はない。

…もし、ココでオレがコイツを殴ったら、どうなるだろうか。

っと考えた。おそらく、右で殴るとヤツはとっさに怖がって左に避けようとするので、まず左をフェイントで出して、やつがヒルんで右に避けたところを右のパンチでしとめれば、うまく行けばカウンターパンチになってヤツはぶっ倒れるかもしれないな、っと一瞬で考えたけど、冷静になるとこんな味噌カツ女子を殴ってもいいことはないし、確実に悪いことが起こるだろう、オレ、仕事着だし。っと思い、殴るのはやめて帰ってきた。

この世は日に日にクルクルパーが多くなっているような気がする。

09:15 | kobayashi | 疲れた日 はコメントを受け付けていません
2012/08/08

隣の県の「浜名湖」で平和に暮らす水中生物の寝込みを襲い、ガッツシ捕獲しよう、という反逆的ゲリラ行為に挑むことになった。

浜名湖は「湖」と名前に付くが、海に口を開いた海水の水溜りである。余談だが、この地域の自動車学校に通う人間を「ハマイン」という。CMをよくやっているのだ。

夜の10時過ぎに襲撃した。

ポイントの船溜まりを懐中電灯で念入りに照らし、寝ている生き物を探して、見つけたら起きる前にアミですくう、なんとも魚からしたら大変迷惑で不公平なスポーツマンシップにのっとていない捕獲スタイルである。

夜の浜名湖は岸壁沿いに寝ている小魚が多く、また夜に動き出す昼間はなかなか見ることができない生き物も多くいる。浮かれていたり油断しているので、結構簡単にアラよっと、っという感じでアミですくえてしまう。

数時間の採集での成績は、いろいろな生き物が採れてマズマズだ。

イカも採れた。採れたというか、イカは大部分は食用のカニを捕獲している親子からもらった。自分で努力して採ったものはフグの子どもや、ザコハギとか、よくわからんハゼとか、毛のいっぱい生えた得体の知れない貝とか、なんだかよくわからんが生きているものは手当たり次第何でもアミですくってバケツにいれたのだ。反逆ゲリラだからこれでいいのだ。げへへへへ。なめんなよ。

コレといった生き物としては「ゴンズイ」の子供。

体からフェロモンを出して集団でかたまって行動する海のナマズ。日中はどこかその辺に潜んでいて、夜になると集団で動き出す典型的夜の帝王魚だ。体からはフェロモンをだすが、うふふぅ♪ うっふん♪ あははぁ~ん♪ ばかぁ~ん♪ というものではなく、単なる集合フェロモンだ。ゴンズイの集団をゴンズイ玉という。

集合体でいると敵に狙われにくいというが、ワシから見たら逆で、ライトの中で集団で泳ぐ黒い物体は間違いなくゴンズイで、うまくすくえば1匹残らず群れの全てを捕獲することが出来る。申し訳ない。3玉すくった。3玉といえば、大盛りラーメン級だ。5ミリくらいの子供ゴンズイざっと数百匹。

その他、コーフンしたのは「トゲチョウチョウウオ」。

本日一番の高レベル魚である。まだ保育園児くらいの赤ちゃんサイズ。夏から秋にかけての魚の寝込み捕獲イベントではメインターゲットとなる生物。ゴンズイが1ポントだとしたら、チョウチョウウオは76ポイントくらいもらえ、ハワイ旅行への挑戦権獲得級である。

そして、本日は、さらに違う意味でコーフンした生物がコイツ。

「ウミケムシ」という。7匹くらい捕獲した。

コイツも夜行性で、夜になって楽しげに飲み屋へ向かうところをあっけなく捕獲された。体中がケムクジャラで毒がある。まさに海に住む毛虫でウミケムシだ。なんのヒネリもない、見た目そのまんまのまことに持って覚えやすい名前およびインパクトの生物。

見た目を一言で言ったら、オゾマシイやつ。生まれ変わってもウミケムシにはなりたくない。もっとも、オマエにそんなこと言われたくない、と相手には言われそうだが。しかしコレだけ見た目が怪奇で不気味にオゾマシク動くと、この生物は、普段何を思い、何を考え、何が楽しくて何が悲しいのか、非常に興味がある。

夜になるとウレシイらしく、海底の砂の中から這い出してきて、あきらかに常識的に見て多すぎる体中の毛を器用に動かしながら水面を楽しげに背泳ぎしたり、開放的にバカみたいにクルクル回ったりしているので、ホイ、という感じで捕獲。しまった。はしゃぎすぎた。完全に油断した。後悔しております。という姿で捕獲されたアミの中で静かに反省をしておる。

こういった怪奇生物は当館スタッフの三田に任せることに昔から決まっているので、水族館に持ち帰り、あずけたら、すぐに解説ラベルを作って展示してくれた。普段はあまり動かないが、エサをやるとモゾモゾ動き出して、自分の半分くらいのエサでも怪物的に大きな口をあけて、あざやかに丸呑みしてしまう。人間にはオゾマシイ物見たさという感情があるらしく、お客さんはみんな釘付けで見ている。

                         

夜の採集はこれからが本格的シーズンなので、機会を見つけてまたドンドン行くのだ♪

 

09:55 | kobayashi | 夜の港でケムシ採り。 はコメントを受け付けていません
2012/08/06

近所の小さな動物園で移動水族館をやってきた。結果的には大成功だった。

以前、とある子ども美術館でエラソウに講演をした時、動物園の職員Kさんと出会う機会があってそこで意気投合して話が進み、実現したイベントである。Kさんは情熱的な熱血人で、生き物への優しさを持ち合わせた方で、こちらもコーフンしてすぐに「やりましょう!すぐやりましょう!今やりましょう!」ということになった。

で、具体的に何をやるかっつーと、海のない市の小さな動物園に小さな水族館から海の生き物を持って行き、お客さんに触れ合ってもらう。逆に、次は動物園のない市の小さな水族館に動物園から動物を持って来てもらい、お客さんに触れ合ってもらう、というものだ。

サメ、エイ、ヤドカリ、カニ、ヒトデ、ウニ、ナマコなどなどをトラックに載せて持っていく。

実際やろう!っと言ったはいいが、場所ややり方はいろいろ問題があって、メールで何度もやり取りしたり、お互い現地に出向いて打ち合わせをしたりで、忙しかったが動物園の方々はみんなイイ人たちばかりで、知り合いになれるのが嬉しかった。

動物園の飼育員というと職人気質で、動物とは話せるが人間と話すことはまずない、常に冷静沈着、怒らすとチンパンジー的に奇声を発する、リンゴの皮をむくのが早くてうまい、などなどの諸問題を抱えた人々だと勝手に思い込んでいたが、出会ってみるとみんな優しくて生き物思いですぐに仲良くなれた。

向こうも、水族館の人というのはいつも口がコイ的にパクパクしていて視野が魚眼で、エラで呼吸して、乾燥に弱く、水質の急変で簡単に死ぬ人、と思っていたようだが、ウチのスタッフはそんなんじゃないぞ。毎日事務所でカキ氷をかいていて、その日のアシカショーの担当をあみだくじで決める人々なのだ。

                                           

ウチが動物園に出向くのが先攻で、後攻として秋に動物園が来てくれる。先攻だから楽だ、と安心して出向いたら多くのスタッフさんが配置についてくれて大勢で準備を手伝ってくれた。おぉ、すまぬすまぬ、、、といいつつほとんどの準備をしてもらった。すまぬすまぬと言いつつ始めると、参加者の数をカウントしてくれたり、マイクを用意してくれたり、とお手伝いがハンパなく、すまぬすまぬと申し訳ない感じ。昼には弁当もお茶つきで出してもらって、大変なおもてなしに、ウマイウマイと弁当を食った。いつもは屋外で、そこで勝手に準備して勝手にやって勝手に帰って、というテメェが呼んでおきながらの勝手にやってスタイルで扱われることが多いのに、今回はエアコンの効いた広い部屋で万全の体制でやれた。

大盛況で終えることが出来た。

いつも近所でやると、カニをつかんでどこかに誘拐したり、ヒトデを手裏剣にして忍者になったり、サメのしっぽを持って振り回したりする悪い子がほとんどで、…殴ってやろう、本気で殴ってやろう、コメカミのあたりがいいか、後頭部がいいか、いや、平手でほっぺたにいくか、、、っと悩むことが多いが、みんなお行儀がよくてしっかり生き物と激しく交わって、400人くらいが親子もろとも大満足で楽しんでくれた。

動物園の担当者の方も、こんなに盛り上ったのは予想外!っと予想外に喜んでくれてよかった。

今月もう一回、動物園に出向いて、秋には水族館に動物園が来る。十分な準備をして、おもてなしをしなければ。。。弁当は何を出してあげたらいいだろうか。

09:09 | kobayashi | 動物園で水族館 はコメントを受け付けていません
2012/07/31

あぢぃ。

ただでさえ灼熱地獄なのに、イベント2日間を含む7連勤地獄の刑になっており、なにもする気力が起こらなかった。刑はまだ続いており、あと2日すると解放されます。

それにしても暑い。いつからこんなに暑いのだろうか。昔はこんなに暑くなかった気がする。

水族館はお客さんのいる観覧エリアはエアコンが効いているが、作業している裏側スペースはエアコンがないのでスーパー暑い。スタッフはみんな唐揚げのような顔で事務所に帰ってきて「暑い」「疲れた」「はぁ~」「もおオレ、カキ氷になりたい」など、思い思いの苦言をホザいてトロケている。

7連勤で、イラついているので、「暑い」「疲れた」と言ったらペナルティー罰金の制度を作ろうか考えている。

アシカも暑さには弱い。

ステージ上で伸びてしまう。目が「もぉ勘弁してくれ」と言っている。

台から動かなくなる

アシカのプールは水温調整をしていないので、今日、手を突っ込んでみたら、ぬるま湯のようにボロロンとした気合のない水だったので驚いた。水に入ってもアシカさんは気持ちよくないのだ。逆に気持ちがいいと出てこなくなるのでショーのボイコット率が格段に上がり困るので、プールの水は沸騰寸前くらいで丁度いいのだ。

それくらべて、シロイルカとかラッコとかは水が完全冷え冷えで、熱いと死んでしまう。贅沢なもんだ。アシカが下界で必死に働いて、なお生活豊かにならずジッと手を見つめているのに、ラッコやシロイルカは高台で快適快温の中で紅茶でも飲んでオホホ~とか言って豊かな昼下がりを送っている高級住宅のセレブのようだ。

アシカのほかに担当している熱帯魚も、インドネシアや沖縄のほうの魚には水を冷却する専用クーラーを入れている。これだけ暑いとさすがに南方のトロピカルフィッシュも死んでしまう。イソギンチャクなんか余裕でワタシもぉダメ、とか言って簡単にトロける。

アマゾン方面の川の魚も展示水槽は水を冷却しているが、展示外の裏側にいる魚たちは貧乏水族館ゆえにガマンしてもらっている。今日、水温を見たら32℃だった。推奨温度は26℃なのでかなりキツイ。

春の終わりに気合を入れていろんな魚たちの繁殖ラインを作って、子供たちが生まれ今まさにスクスク育っている最中なのに、暑すぎて死んでしまわないか心配でならない。オマエら!「熱帯」魚の意地を見せろ!っと言いながら「気」を送っている。そんなことをしていると、こっちが暑さで死にそうになり、事務所に逃避して「あぢぃ」「死ぬ」「殺せ、殺してくれ」などとホザいている。

あ、ペナルティーの罰金を取られてしまうではないか。

 

 

10:41 | kobayashi | 暑い。 はコメントを受け付けていません
2012/07/23

いろいろ忙しくてご無沙汰です。

立て続けに船に乗せてもらい夜の海に繰り出した。

1日目は水族館の前の海へ出て「トウゴロウイワシ」っつー他の水族館にはあまりいないイワシの仲間をアミで掬った。

案内&指導してくれたのは近所のガソリンスタンドのセガレのI君17歳。海に出てほぼ17年。モノゴコロ付いた時には海の上にいた海坊主。船の操縦はI君の親父さんのMさん。

5分でポイントへ。

Mさんの操縦する低速の船の先端に立って、ライトで水面を照らしながら泳いでいるイワシをアミで掬う。時々、超美味の「ワタリガニ」も泳いでいるので、それも掬う。美味いカニなので、次第に目的はカニ方面へと変わってしまう。

波が高く、船は激しく揺れるが、I君は船の先端で足を踏ん張りホイホイと簡単にイワシやサヨリやカニやエイを掬う。変わってもらってボクも先端に立ったが、慣れるまでが大変で、波の揺れにあわせて海へ豪快にダイブしてしまいそうだ。立っている場所は船の先端なので、落ちると船に轢かれる。さらに夜の海中には座布団クラスの巨大エイがウヨウヨいるから、運悪くエイのいる場所に落ちるとエイに刺されるというスリリングな漁だ。

落ちたらオイシイかもしれんが、情けないので再びI君と場所を変わり、船の横っ腹ポジションで地味に掬う。横っ腹ポジションは魚が船に気が付いて逃げてしまうのであまり掬えないのだ。タライに50匹も採れると、水が汚れてくるのでバケツを使って時々タライの中の水を交換する。下を向いての作業なので船酔いする。

130匹くらい捕獲して、急いで水族館へ運んだ。スカイブルーの体の色で、よく見る水族館のイワシとは違って、華奢でカッコイイ。

                                

2日目は、水族館から車で1時間ほどの漁港から、同じく小さな船に乗せてもらって夜の海で底引き網。

案内してくれるのは名古屋の海水魚王Kさん。Kさんの高校時代の親友の名称不明のオヤジが船頭。港から15分ほど沖に出て、ポイントになり、アミを船から引きずり下し海へ投入。10分ほど低速でアミを海底で引きずる。ころあいを見て、船上へ引きずり上げる。機械はなくて人力なので大変。しかも前回と同じように波があるので、波のリズムに乗ってしまうと激しく海に放り出されてしまう。ふんばりウンコの体勢で船上でこらえながらアミを引き上げる。

網の中には見事にドッサリ大量のクラゲと海草の破片ばかりで、魚はほとんど入っていなかった。案内してくれているのが、うさんくさいオヤジ2名なので不安になる。しかし、地元では有名な不良高校出身の番長クラスの地位だったオヤジたちなので、文句は言えない。気分を悪くさせたら海へ投げられてしまう。おとなしく「もう一回いってみましょうか!?」とか「まぁこんなもんですよね!?」などといって次の回のアミに期待する。

が、2回目も大量のクラゲ。魚を採っているのかクラゲを採っているのかわからん状態になる。船上は水揚げされて力なく横たわったちぎれたクラゲだらけで、爆発でも起こしたトコロテン工場のようになってしまった。

5、6回アミを入れて海底をひきずって、結果的にはメバルの子供やタイの子供、ヒトデ、タツノオトシゴなどが採れた。

夜更かしで次の日が辛かったが、水槽は潤ったし、楽しかった。

09:01 | kobayashi | 夜の漁に参戦 はコメントを受け付けていません
2012/07/03

夏休みでお客さんがたくさん来る前に、人工呼吸とかの方法をおさらいしてヒトナツのアバンチュールを過ごそうぜ!ということになった。アバンチュールって何だ?

美人が倒れたらすみやかに口付けができるように、ヒバゴン的オバサンがブッ倒れたら、すみやかにその辺のヒトに、オイ、オマエ、ヤレッ!と人工呼吸の指示ができるようになっておこう!っということで、職員全員に参加できるものは収集がかかり、本日お忙しい中、市内の消防署へ行ってきた。

人工呼吸や心肺蘇生などは、自動車免許を取るときに講習を受けた以来、何年もやっていなかった。小学校の時、水産試験場のイベントで少年海洋教室に行ったときもやらされた。

                                     

消防署のおねぇさんの指示に従って、いろいろと講習を受け、実技。呼吸の確認や、周りの人への手助けのお願い、正しい心臓マッサージの方法など、順序と方法があり、なかなか難しいもんだ。

心肺停止から3分もすると脳細胞の酸素不足になり、脳がダメになってしまうらしい。カップラーメンができると脳はすでに弱っていてラーメンは食えなくなるという残念な時間感覚。伸びてブヨブヨになったカップ麺ほどまずいものはない。急がねばならんのだ。

大切なのは、その場に居合わせた人がしっかり落ち着いて処置にあたること、とにかく早く状況を把握して心臓マッサージをすることだそうだ。周りの人に指示をして救急車を呼んでもらったり、補助してもらったりを要請する。

「誰か!手伝って!」っと言うと、日本人は誰も手伝わないんだそうな。「おい、オマエ!手伝え!」っとはっきり指定してしまったほうがいいという。日本人は「誰か!」といわれると突如として「誰かがやるだろう」という無責任なその他大勢モードに突入するらしい。そうだろうなぁ。

後輩が電車の中で倒れた人に遭遇した時は、みんな横目で見ているだけで誰も処置にあたろうとしなかったということを聞いた。日本はこーいうとこ冷たいね。まぁ外国だとさらにチャンスと見られてサイフとかを持っていかれるかもしれんけど。

                       

消防署のオネーサンの指示に従って、実際、心臓停止くん人形で実技してみる。なかなか緊張するもんだ。

目をつぶっている無表情の心臓停止くん人形は、ただただ上を向いて頑固たる無表情をつらぬいているが、これが実際の人間だったらどうだろうか、とリアルに想像するとプチパニックになる。実際では慌ててしまって順序や、やり方を忘れてしまいそうだ。冷静にならないといけない。館長なんかはみんなに見つめられる中での人形実技にさえ軽くパニクッテいたもの。もしオレが倒れたら、この人は近くにいてほしくないものだ、と思った。

30回胸に体重をかけて押して、その後2回口から息を吹き込む。場合によっては、胸に体重をかけて30回も押すので、老人などは胸の骨が折れてしまうらしい。それでも心肺蘇生優先で処置を行う。

 

続いて、AEDっつうもんもやった。AEDは心肺が停止する時の心臓の痙攣を止めるための機械ということを初めて知った。心臓が痙攣していると、本来の心臓の役割の血液循環もしないままムダに体内に残っている少ない酸素を消費してしまい、いけないのだそうだ。

AEDは箱を開けると、電子お姉さんの声で方法を順番に言ってくれる。お湯が沸きました!とかETCカードが入ったままですぅ!とかいう機会はウザイと思っていて、機械のクセにしゃべるな!と思うのですが、AEDほど喋ってくれてありがたいメカはない。もぉどんどん話して下さい!バカなワタシにやり方を詳しく1から話して下さい!っという気分だ。

AEDは胸毛が多い人の場合、むしると電気が走りやすくなり効果的ということを知った。人の胸毛をむしる、という場面にはそう遭遇できるものではないので、なんだか興味深い。胸毛をイキオイよくむしったら、痛さで心臓が復活するんじゃないか?

夏休みはお客さんが多いので、熱中症もあるし、いろいろあってはならないハプニングがあるかもしれない。いつになくしっかり勉強して覚えた。使う機会がないのが一番ですけどね。

 

03:12 | kobayashi | 心肺蘇生講習 はコメントを受け付けていません

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