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「生まれ変わったら、どんな魚になりたいか」
ということについて考えてみたい。
いや、生まれ変われるのならば魚になんかなりたくない、という意見もあるだろうがまぁ聞いてくれ。魚ぁ?オレは忙しいんだよっ!という人もいるだろうが、まぁ一緒に考えてみましょうぜ。
まず、魚として王道で一番なじみがあるもので「タイ」がある。
生まれ変わったらタイ。どうだろうか。どうだろうかといわれても困るだろうけど。タイつーのはお祝い事や文字通りメデタイときなどに登場するなかなかエライ魚という部類に入ると思われるが、それだけになにかエラぶっているような気がする。オレはタイだ!えらいんだぞ!っと、その少々タラコ化した厚い唇が言っているような気がする。目にも気合がないように思え、その地位に溺れ、ヌルマ湯に浸かっているような顔をしている。結局、向上心がない。
タイにはなりたくない。たぶん政治家とか、中小企業の無意味にエバッっているオヤジとかがタイになって、魚に生まれかわってもなお嫌われればいいのだ。
次にマグロやカツオなどの回遊魚が挙げられる。
生まれ変わったら、こんな窮屈な会社ではなく大洋を泳ぎ回るマグロになりたい!と思う人もいるだろう。しかし、マグロなどの回遊魚は泳いでいないと口の中に水が入ってこなくて息ができなくて死んでしまうという致命的弱点を持っている。毎日泳ぎ回って疲れてしまいそうだ。止まると死ぬし、不便なのでなりたくない。
逆に常に泳いでいない根魚と言われる底モノ魚はどうだろうか。具体的にはカサゴやカレイやヒラメなどだ。
カサゴなんてなかなかカワイイし、根拠はないけどモテそうだ。目がクリッとしていて輝いており何かいつも大きな夢を持っていそうな顔をしている。でもボクはどうしても釣りで使うゴカイがウマソウには見えないので釣り針に取り付けられたゴカイへまっしぐらに飛びつくことは出来ない。これはカサゴの生き方としては失格なのかもしれない。あんなものがウマイのだろうか?
一方でカレイやヒラメというのは、あれは子供の頃はちゃんと目が左右に付いているのですね。
「いつかオレもマグロやカツオのように大海を泳ぎまわるぜ!」と闘志に燃えているところ、ある日、自分の意思とは関係ナシに目が一方のほうへ移動してきてしまい、なんだなんだと言っている間に体が平べったくなってしまう。夢、叶わず。だから彼らの眼というのは常に憎悪に満ち溢れ、海の底から水面を泳ぎまわる魚たちを恨めしそうに見ており、たまに近くに泳いできた小魚などをオノレ!などと叫んで飲み込んでしまう。性格が悪そうだ。やはり、これらの魚には人間時代にいい思いをした政治家や高級官僚が生まれ変わり、すこし反省してもらうのが妥当なようである。
サンゴ礁のキレイな魚はどうか。なんだか意味もなくカラフルでハデハデでハズカシそうだ。大阪のおばちゃん風。品がない気がする。マグロあたりからバカにされそうな気がする。しかし泳いでいるサンゴの世界というのはキモチが良さそうで、この世の楽園なのかもしれない。でも油断しているとサンゴの陰から出てくるウツボなんかに食われて無念の殉職、というパターンも含んでおり危険である。
そうだウツボはどうか?
アレは器用な人でないと長いので自らの体がからまってしまうキケンをはらんでいる。大雑把な人がウツボに生まれ変わると、自分でからまってしまい、ほどけなくなって、やっぱりマグロあたりにバカにされる。
時々、サンゴ礁にも顔を出す、その場を仕切っているサメはどうか。気分が良さそうだが陰では嫌われている存在なのかもしれない。あの人いつもエラそうでムカツクのよね。歯が全部抜けちゃえばいいのに!とかハタの奥さんたちから言われている。でもね、本当は優しいヒトでたまにボクにお菓子をくれるんだぁ。などとハゼの子供たちから尊敬の目で見られたりもするが、基本あんなヒトと関わってはダメです!っとエイのおじさんに言われたりしているのだ。
エイはサメと微妙な関係位置にあり、サメのほうはそうでもないが、エイのほうはかなりサメを意識しており、時にそういう悪口を陰で言うのだ。ジンベエザメは、あいつは優しいやつだけど大きすぎてジャマだ、とみんなに言われている。
水深をさげて、深海魚はいかがですか?
明かりのない世界でヒッソリとくらす深海魚はあまり楽しみがなさそうで、起伏のない人生なのかもしれない。やることがないのだ。なるなら、読書灯を装備しているチョウチンアンコウになって、深い海の底で読みたい本をジックリ読むのはそれはそれで幸せなのかもしれない。チョウチンアンコウのオスはメスに寄生して最終的にはメスの体の一部になってしまうので、人間時代にAKBの熱狂的ファンだった超オタクな人とかは、これがいいかもしれない。
結局、どんな魚がいいのだろうか。水族館に行ったとき考えながら見ても面白いのかもしれませんね。。。っと問いかけておしまい。