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2013/10/21

JunkStageをご覧の皆様、こんばんは。
猛暑が続き、そしてあっという間に秋が来てしまった感がありますが、引き続き様々な秋を堪能されている方も多いのではないでしょうか?
前回は文化の秋をテーマにご紹介いたしましたが、本日はスポーツの分野から、夢を与え続けるこの方を紹介していきたいと思います!


■vol.24 一輪車世界チャンピオン・安藤勇太さん

――一輪車でどんなことをするのか、どんなことが出来るのかは、観ていただくしかありませんが、皆さんに楽しんでいただき、皆さんの一輪車のイメージを少しでも変えられれば嬉しいです。(安藤勇太)

yuta
一輪車の2大会連続世界チャンピオン。トップアスリートとしての活動の傍ら、大学・大学院でスポーツ科学を学び、「u-ta」名義でクラブやイベントでの一輪車パフォーマンスなども積極的に行っている。
http://www.junkstage.com/yuta/

 

*    *  *

 

ところで、皆さんは子供の頃の自分の夢を覚えていますか?
私は覚えています。パン屋さんか婦警さんになりたかったのです。幸か不幸かどちらにもなれなかったけれど、卒業文集に書いたその時の気持ちだけは未だに鮮明に覚えていたりする。

安藤さんの場合は、『一輪車の世界チャンピオンになる!』というものでした。
もちろん、誰もが夢を叶えられる訳ではありません。でも、安藤さんはそれをしました。

厳しい練習のなかでくじけそうになったことだってきっとあると思うのですけれど、でも、安藤さんはその度に自分を鼓舞して技術を磨き続けてきたのでしょう。野球部に後ろ髪を引かれつつ諦めた中学時代など、夢を叶えるために、安藤さんは出来る限りの努力を続けました。その結果が、2年に1度開催されるという一輪車競技レースの国際大会で2連覇、トラックレースでは世界一の座に輝くという偉業。

夢が叶った、ではなく、夢を叶えた。
それが安藤さんの凄さなのだと思います。

が、実際にお会いする安藤さんは、ちっとも偉そうではありません。
むしろ気のいいお兄さんというか、非常に爽やかな好青年。須藤と二人、「お母様にお会いしてみたい…」と小声で顔を見合わせてしまうほど、笑顔の素敵なアスリートでした。経験を誇るわけでもなく、むしろその態度は謙虚そのもの。もちろん、それはご自身の性格と並外れた自制心と努力の賜物かもしれませんが、天は二物どころかいくつもの才を与えたのだろうなあ、と思わせられる雰囲気をお持ちです。

そんな安藤さんの魅力は、例えばこんなところにも現れています。

今年3月に行われた杉並区の小学校で、卒業生となる子供たちを前にキャリア教育の一環として講演とパフォーマンスを行ったそうですが、その際、安藤さんはその体験を振り返ってこんな言葉を記しています。

「おそらく、それ自体にはあまり意味がない。
大切なのは、最後に子どもたち自身に夢を描いてもらうこと。」

ご自身で夢を描き、叶えた方だからこその言葉ですが、それと同時に安藤さんはご自身が叶えた夢について「世界一になることにどれだけの価値があるのか疑問」と非常に醒めた意見を書いています。
でも、それだからこそ、安藤さんはご自身の体験を話してくれる。
どんなことでもいい、夢を持つこと、それを叶えることが大事なんだと教えるために。

コラムでは最終的に小学生たちが将来の夢を各自画用紙に描く様子も掲載がありますが、それを見守る安藤さんの視線も感じられるほど、温かな会であったのだろうと思います。

 

今は社会人となった安藤さんですが、寸暇を惜しんで幼稚園への慰問山梨県の小学校訪問など数々の施設を周っています。

ご自身の経験を話し、その成果であるパフォーマンスを実際に目にしてもらいたい。その思いが強く感じられる安藤さんのコラムですが、私は実際その影響力の強さを目の当たりにしたことがあります。

2009年のJunkstage第一回公演、そして昨年のJunkStage6周年記念パーティで披露されたパフォーマンス。
お客様は皆笑顔で拍手していました。凄いね! と言い合いながら、皆心から楽しそうに笑っていた。
これだけ純粋に人を笑顔にする力があるだろうか、と私はちょっと鳥肌が立ったくらいです。(その時の模様はこちらからどうぞ!)

もちろん、その時も安藤さんは本当に柔らかい笑顔を振りまいていましたけど。

 

現在はパフォーマーとして東日本大震災の復興イベントにも参加するなど精力的な活動を続ける安藤さんの一輪車のパフォーマンス。その卓抜した技術は、子供のころからの「夢」に支えられて実現したものです。

諦めない、という力の凄さを心から感じる安藤さんのコラムを読んでいると、私はふつふつと“諦めずに頑張り続ける”ことの力を感じるのです。

2013/10/21 10:59 | sp | No Comments