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2012/06/12

丁度昨日から、うちのお店ではブーケに関する新しい試みを始めたところです
それにちなんで今日はブーケのお話を・・・

女の子なら誰しも憧れるウエディングブーケ
素敵なドレスにきれいなブーケは
まさに『花嫁さん』のフォーマルスタイルですね

花屋としてこのブーケを作ることは
幸せで名誉なことで
責任重大なことでもあります

さてさて、ウエディングブーケのお値段ですが
だいたいおいくらぐらいかご存知ですか?

と言っても、ご結婚経験者、予定者またはその身内の方以外は
ましてや興味があまりないであろう男性陣には
見当もつかないかもしれませんね

残念ながら、はい、いくらですとは言えないのですが
鹿児島のうちの店では1つ15000円前後、
都会の洗練されたフラワーデザイナーさんの作るもので50000円前後

平均的には15000円~35000円ほどが多いのではないでしょうか?

それが高いのか安いのか
はっきり言ってよくわかりませんね
結婚式の時はお金が湯水のごとく出ていくので
そんなものかな~と思ってご注文されるのではないでしょうか

でも、よくよく考えてみて下さい

花嫁さんの持っているブーケに
そこまでたくさんのお花が使われているでしょうか?

確かに普段はあまりお目にかからない高級なバラが使ってあったりしますが
それでも花嫁さんが片手で持てるほどの量ですので
本当に30000円、50000円分のお花が使われるのでしょうか?

たまに最新の結婚情報誌のブーケの写真を見て
お値段を見ると ・・・思わずへへへと笑ってしまうほどの数字が
並んでいたりもしますが、
そこはやっぱり名のある方のデザイン料
もしくはよほど手に入りにくい高級花材を使ってあるのでしょう

そこまでいかずとも
やっぱりブーケはやっぱり高いですよね

そうせざるを得ない理由をお教えいたしましょう

その1
まず、一生に一回の大切な大舞台でのお花です
1日たったら枯れちゃった~では困ります
やっぱり新鮮で品質の良いお花を準備すれば
それなりのお値段になります

その2
ご結婚式の日取りは重なります
週末近くなるとブライダルによく使われるお花を
多くのお花屋さんが求めるため 自然に値が上がっていきます

その3
花嫁さんには夢があります
思い描いているイメージに合うお花を指定されれば
それを確実に手に入れるためには
生産者さんの言い値でも手に入れますが
数が少ないほど値が張ります

その4
手間暇がものすごくかかります
仕入れももちろんですが、水揚げ、デザイン考案
仕上げるまでの時間(中にはワイヤー処理が必要な場合も)
また当日までの打合せの時間など

その5
ここが実は一番ポイントだと思っています
花屋がお花を仕入れる時は『ロット』で仕入れなければなりません
大きなバラが15本必要でも
15本だけ仕入れることはできません
その1~3に書いたような高級なバラを
最低1ロット~仕入れなければなりません

1ロットは花の種類によりますが
10本のものもありますが
たいてい、バラなどは1ロットが25本だったり、30本、40本、50本などになります

 

ですから15本必要でも必ずロスが出ます

また、他にもこの花を1つ入れて下さいと言われれば
それを入れるために1ロット仕入れなければなりません

私個人で言えば、1つのブーケを作るのに
グリーンまで入れて最低5種類、多いときは15種類ほどの花を準備します
それぞれ1ロット(10本~50本)単位の仕入れになりますので
たくさんの花材が余ります

じゃあ、他の注文に回せばいいじゃんっ
って思われるでしょう?

そうします、もちろん

でも、ブーケ用に使うような高級なお花を
そうそう使いまわせるようなご注文ってなかなかないんですよ
普段150円~200円ぐらいのバラを使って作る花束に
1本500円のバラを使うとなると
他のお花を減らさないといけなくなるわけです

できたらブーケに1ロット使い切りたいのですが
指定されたお花の種類が多くなればなるほど難しくなってくるんですね

そんなわけでブーケって高いんですよ
これはもう仕方がないんです

じゃあ、造花のブーケでいいや
って思われる方もいらっしゃるでしょうし
そうされた方もいらっしゃるでしょう

でも、実際に生花のブーケを持たれた方のお写真を見ると
ぜんぜん違いますね
とくに外で撮影されたものですと
自然光を浴びた生花たちのいきいきした姿は本当に美しいです

それにブーケを持つってそうそう経験できることじゃないですから
ぜひぜひ生花のブーケを持ってほしい!
と花屋ならではの希望を叫んでおきます

 

05:41 | eri | 花嫁さんのブーケはなぜ高いのか? はコメントを受け付けていません
2012/06/04

 

“はかとも”

“バカとも”じゃありません

“はかとも”です

鹿児島以外の方はなじみのない言葉かもしれません
正確には鹿児島の人も知らない
うちの店近所でしか使われていない造語です

“墓友”

別にお墓に一緒に入ろうね♪と約束している仲良しという意味ではなく
しょっちゅう、お墓参りで一緒になるので
仲良しになったお墓参り友達

略して“はかとも”です

鹿児島の花消費量が全国でトップクラスというのはご存知でしょうか?
その理由が 鹿児島の人のお墓参りの頻度だということも
鹿児島県民なら知っています

鹿児島には大きな共同墓地がたくさんありまして
その近くを通れば一目瞭然
こんなに新しい花がいっぱい入っているなんて
鹿児島ってすごいなあって県外の方は感心されています

ほぼ毎日のようにお墓参りをされるおばあちゃんが
たくさんいらっしゃいます
それが生きがいでもあるようですね
ちなみにそういう方は、おうちで育ったお花を摘んで持って行かれるので
そこまで花代をかけているというわけでもないようです

ちなみにうちの店は共同墓地のすぐ近く、
本来ならお墓参りの方で売上も上がりそうなものですが
お墓の中の道沿いに 専門のお花屋さんが3軒もあるので
少しはずれにあるうちの店にはあまり、お墓用のお花を
求めてこられるお客様はいらっしゃらないのです、残念ながら

さあ、そして墓友ですが、
うちの店によく墓友同士でご来店いただく松山さんと福山さんという方がいらっしゃいます

もともとうちの店に来られていた福山さんとお墓で毎日のように顔を合わすので
すっかり墓友として意気投合され
それから2人でよく顔を出して下さるようになりました

お花が大好きなお二人
とくに松山さんはご自宅に山ほど育てていらっしゃるので
お花に詳しく 私たちが教えてもらうこともしばしば

うちの店が休日だったり配達中でいないときは
どうしても欲しい鉢ものがあったら
外でお二人してずっと待っていてくださったりするようです
(うちは鉢モノをしまわずに帰るので、見放題 笑)

どうしても待ちきれないときは
たまにお金とメッセージをビニール袋に入れて
見えないところに置いていって下さることも・・・
(ある意味無人販売)

私たちが管理しきれずに埋もれたようなお花をどこからか掘り出してきて
値段交渉を・・・
売り物にならないような子たちの多くが
彼女たちにもらわれて行きました

また二人でラーメンを食べてきた・・・と言って
帰りに“お花見せてね~”と寄って行かれる時は
インスタントコーヒーを出してあげるのですが
店の中でコーヒーを飲みながら
“あら、これいいねえ いくら?”と
いろいろなものを物色しながら
通常の喫茶店以上のお買い上げをしていって下さるので
本当にありがたやありがたや

そして今日はその松山さんが違う墓友さんに声をかけ
うちの店で待ち合わせ
そのお客さまもお花が大好きで
うわ~珍しいものがある!!と言って
大喜びでお花を買って行かれました

墓友さんはみなさん お花が好きですね~

おばちゃん、おばあちゃん世代では病院でお友達になる方はいても
お墓でお友達ができるという地域はあまりなさそうですね
健康的で素敵です

彼女たちを中心に
これからも“はかとも”がどんどん増殖してくれることを
願ってやみません

 

03:11 | eri | は か と も はコメントを受け付けていません
2012/05/29

ちょうど1年前ぐらいの私は
『AKBよりモー娘。の方が好き』って言っていた

それは、歌が、とか、キャラが、とか、戦略が、とかじゃなくて
AKBばかりもてはやされているのでモー娘。が気の毒に思えて仕方がなかった
決して、夫が意外と食いついて見ているという理由ばかりじゃない(笑

ただ単にAKBは誰一人まともに知らなかったから・・・
昔から知っているモーニング娘。寄りになってしまうのは仕方がない

去年のAKB総選挙が終わってもしばらくは
前田さんと大島さんがどっちがどっちかわからなかった
流行に疎くなって、私も歳だな~と痛感するも
こうも毎日毎日テレビでAKBを見ていると
自然と顔を覚え 名前を覚え キャラを覚えてくるものだ
あれから1年、前田さん、大島さん、他数名(それでも数名だけど)は把握できた

だからファンになった、という所まではいかないけど
昨年までの、冷ややかにワイドショーを見ていた心境とは違い
最近は少し温かい目で見られるようになってきた
名前がわかるメンバーには応援したい気持ちも生まれる

そう、名前と顔が一致するというだけで
一気に距離が縮まるということを言いたかったの

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

先日『お花の名前を1つ覚えるだけで人生が楽しくなるよ』という言葉を
誰かから聞いた、もしくは見た
テレビなのかラジオなのか、それとも雑誌か、ネットか、
はたまた知人からか、さっぱり忘れてしまった
でも、その言葉はよく覚えている

この世に植物の仲間はものすごい数が存在していて
覚えるったってほんの一部でしょうが
確かにお花の名前を覚えるようになってから
自然を見る目が変わってきた

そこらへんに生えている雑草
でも名前を知っているとそれは雑草じゃなく
たまたまそこに生えてきた植物・・・と思えてしまう
可愛くなって愛着がわいてしまう

別にそのお花を好きでなくてもいい
あ、あの花○○だ!
と言える自分が嬉しい
大人になった気がする(これは私だけかもしれないけど)

名前を知っているだけだけど
やっぱりその植物と出会うと嬉しい
友人に会ったような気分になる

私たち花屋は、花の名前を覚えるのが仕事ではないけど
覚えないと仕事にならない
しかも同じ花にも品種がそれぞれあって
多く枝分かれし、新しいものも続々と出てくるので
花の名前を覚える作業は延々と続く試練でもある

私が花屋になりたてのころ買った1冊の本がある
花の名前辞典なのだけど
この店で入荷したものに丸をつける、というのをしている

今現在8年目に突入しておよそ5分の3ほどに○が付いている
まだまだお目にかかっていないお花がたくさんあるので
その子たちに会えるのを楽しみにしている

ちなみに、すぐに覚える名前となかなか覚えられない名前がある

『ストエカスラベンダー』や『ステルンクーゲル(スカビオサ)』
『エスキナンサス』など
何度言っても覚えられないものは覚えられない!

02:52 | eri | 花の名前を覚えるだけで はコメントを受け付けていません
2012/05/21

店の前の駐車場で掃除をしているときのこと

ふんふふんふふーん♪
とご機嫌にバケツを運んでおりました
すると

!?

今まで体験しなかった強い香りを感じて
はっと振り向きました

どの子だ~?
どの子だ~?

その香りの犯人を探すように、じりじりと
ディスプレイされている花のコーナーに歩み寄っていきました
そして判明

強烈な香りの犯人はこの子だった!

ラベンダーの『アロマティカ』

今までもラベンダーは仕入れたことはあるけれど
こんなに強く激しく香ってきたことがなかったので
本当にびっくり

そして今ではすっかり、トリコとなりました

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

よくあることですが、花屋に入ってきたお客様は
『わ~お花の香りがする』と言います

私たち花屋は、この体験がもうできない体となっております
化粧品コーナーで働くお姉さんたちのようですね

かといって匂いがわからないのかというとそういうわけでもなく
バラ、ユリ、スイートピー、フリージア
言われればわかるし、近づけば匂いもわかります
ふっと『わあ、お花のいい香り~』ということがないというだけで
それはさびしいことではありますが・・・

そんな私たちですから
今回のラベンダーの香りのよさと激しさに
思わずノックアウトされてしまったのです
香りのよさに振り向くって、まずないですからね
実は8年目にして初めての経験でした

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キンモクセイの香りとかもいいのでしょうが
私はあまり得意ではありませんし
花屋としてはあまり仕入れる種類のお花ではありません

また、私は車の中のあまーい匂いとかが駄目
それが原因で車酔いしてしまうたちなので
バニラやココナッツ系は不得意

ちなみに、今まで一番好きな香りは これでした

これはハーブの『オレガノ』
この種類はケントビューティというものですが
オレガノであればどの種類でも大好きです

現在トイレに飾ってあるので
トイレに入るたびに香りを楽しんでいます
(が、私はそうとう鼻を近づけないとわかりません)
何分でも何時間でも嗅いでいられます

少し控えめな感じがgood

 

そしてこれ

バラのオールドローズ系
『イヴ・ピアッツェ』を代表とする
香りのよさが際立つバラ達です

バラはほとんど香りのしないものが多く出回りますが
オールドローズ系が入ってくると
ひたすら匂いを嗅いでしまいます

そしてお客様にも嗅がせます
嗅がせたくなっちゃうんです
バラの香りはちょっと高級な感じがしますよね

今までは上記の2つが好きな香りだったのですが
これからはラベンダーが1位に踊り出ることになりました

ちなみに残念な香りといえば
やっぱりカスミソウ・・・
あれだけかわいく大人気大活躍のお花なのに
香りだけはどうしてもいただけません

他にも香りがきつすぎて、ホテルの活け込みでも
このお花だけ撤去してください、と言われたものもあります
珍しいお花を使うとそういう失敗もあるんです

また、夏場に水替えを忘れていたバケツ・・・
使い終わった吸水スポンジ・・・
下げてきたスタンドに刺さっている腐って葉っぱがデロデロになった花・・・
花屋はいい香りばかりじゃないないですね

そういえばお葬式から下げてきたスタンド花からは
お線香の香りがします
これははっきりわかります

そして 意外と好きな香りだったりもします

01:42 | eri | 香りに振り向く、という経験 はコメントを受け付けていません
2012/05/14

 

母の日が終わりましたが、母の日には関係のないコラムです
飲食店とは違い、花屋には特に決まったメニューがあるわけでもないので
臨機応変、仕入れたお花の種類や金額、お客様のご要望に応じて
その時にお作り出来るものを提案していきます

時には思ってもみない注文をされるお客様に遭遇します
この類のお話はどのお花屋さんも山ほどもっていらっしゃるので
聞いてみると本当に面白いです

ただし、この思ってもみない注文には大きく二つに分けらます
お花のことを知らない人からの無茶な注文、
そして、お花をある程度分かっている上での挑戦的な注文

一つめの無茶な注文に関しては
常識の範囲で対応、そしてそれとなくお客様に教えてあげることも必要です
(あと5分でバラ100本の花束を配達して下さい、3000円でできますか?
 ・・・みたいな感じですね)

今回のできごとは2つ目の挑戦的な注文です
この手の注文をして下さる方は、ユーモラスで個性的、
ちょっと変わったプレゼントをしたいと考えられているような方に多いです
金額にはあまりこだわらず、お花の出来栄え重視です

この変わったご注文を受けるかどうか
そのお店の考え方もあるでしょうが
ここを受けて立ち、試行錯誤しながらもお客様に喜んでもらえた時は
自分たちが一回り大きく成長したように感じるものです

・・・・・・・・・・・・

ある男性のお話です
先日、姪っ子さんのご入学祝で
うちのオリジナル商品『モフモフリース』のアレンジバージョンを
ご注文くださいました

モフモフリースはふとした拍子にできあがった
小さめリースで 作り方は企業秘密(笑)

 

ネットで見て気に入ってくださったようで
それを組み合わせてバージョンアップしてつくったのがこちら


ものすごく好評だったということで
私たちもほっとしたのですが・・・

つい4日前のこと
母の日前の最後の鉢の仕入れ日ということで
ばたばた、店はひっちゃかめっちゃかしておりました

市場から戻ったお昼にメールを見ると
その方からまたご注文
しかも、
『今夜の7時に取りに来るのでモフモフリースを1つ作って下さい
 月を真ん中に、星を散らしてもらえると嬉しいです
 月とお花が好きな方へのお見舞です』

なんとロマンティックな。。。

でも嬉しい半面、き・・・今日!?
しかも、月!? 星!?

そりゃ、うちが手芸店だったりしたら
そういうパーツもそろってはいるでしょうが
小さな花屋にはそんな在庫があるはずもない

まだまだご予約の他の注文も入っているし
息子も保育園に迎えに行ったりしないといけないし
7時までに作れるだろうか

ちなみに、前回のご注文の時は夜なべして3つ作りましたので
今日の今日でできるのだろうか・・・

とりあえず、月や星は厳しいかもしれませんとメールを返し
できるだけ他の仕事を早く片づけて
ちまちまと作り始めました

そういえばどこかで星のビーズを見た気が・・・
頭をフル回転させ、ビーズのケースを探すと
あったーー!2つ!!
よし!これで星はゲット!!

しかも、実は少し作りかけのモフモフリースが1つだけあった!
これでずいぶん時間が短縮されました
月はさすがにないので他ので代用しようかな~・・・

そんなこんなで出来上がったのがこちら

さあ、気付いていただけたでしょうか?
右下に月の形のキラキラが付いているのがおわかりですか?

これ、どうしたと思います?

ふふふ

実は息子を保育園に迎えに行った後
早足で、近所のスーパーの100均コーナーをのぞいてみたのです

そして見つけちゃいました
これ


おもちゃコーナーにて
もちろん100円♪

女の子の変身おしゃれグッズでしょうかねえ
スティックやきらきらのお星様をハサミでバキっと切り取って
まさしく月のチャームでしょう

あ~あ

教えちゃった

でも、ご注文下さったお客様には内緒
どうかこのコラムを発見されませんように。。。

 

01:36 | eri | お客様には聞かせられない話 はコメントを受け付けていません
2012/05/07

つい最近のできごとです

すごく久々にご来店されたお客様がおりました
小さな子供さん2人を連れた若いお母さん
以前、ご結婚されるときにご自分でブーケを作られた時からのお客様です

その男の子二人
うちの子と同じぐらいの年少さんの弟、そして年長さんぐらいのおにいちゃん
前回もさささっと入って来て
まったく物おじせず
お店を見て回って一生懸命お話してる
とてもかわいい兄弟でした

その時にキャンディを3つずつプレゼントしました
そしておばあちゃんへのお誕生日プレゼントの花束を買って行かれました

ものの2週間もしないうちに
またその親子3人組でご来店

今度はおじいちゃんの退職御祝を注文しに来てくれました

キャンディは?と
まったく遠慮せずに言うお兄ちゃん
子供らしくてよろしい!
余裕の微笑みで、また3個ずつあげました

弟とお母さんはちょっと車に戻っている間
つかつかっとお兄ちゃんは奥の作業スペースに入って来て
急いでお花を作っている私の横に並びました

そしてこの衝撃の一言

“ねえ、このお店 いつつぶれるの?”

・・・え?
あ・・・えっとね・・・
今はつぶれる予定ないかな?

その時の私にはひきつった笑いしかできませんでした
どう返すのが正解だったのか、いまだにわかりません
でも、うちの店、死相ならぬ潰相が出てるのかしら(^^;

それ以外はとっても楽しく会話をしました
弟もよくわからない夢の話を
お母さんに一生懸命してました
“このお花の中からね~、ライオンさんががおーって出てくるの”

平静を取り戻し、平和だな~とほわわーんっとした気分で作業を続けていると
さっきのお兄ちゃんがまた一言

“いつもありがとうね~”

悟ったように突然言われたので
“はあ・・・いいえ、どういたしまして”としか言えなかった私

しばらくして“おばあちゃんか!?”と心の中でつっこみました

子供ってほんとにおもしろいですね
同じ年齢の息子がいるので
とくに一挙一動が気になるのかもしれませんが・・・

・・・・・・・・・・・・・

番外編
ちょっと木市に行ってきまして
そこでのおばちゃん同士の会話

“あれないの?あの葉っぱがハート型の”

“なに?”

ウンダベーラだ、ここ数年出回ってるんだよね。観葉植物”

“何?ウンダベーラ?”

“そう、ウンダベーラ
後ろから夫と二人歩きながら笑いをこらえてました
おばちゃん、それを言うなら“ウンベラータ”だよ!

意気揚々と話すおばちゃんに教えてあげる勇気は
さすがに持ち合わせておりませんでした

 

10:40 | eri | 衝撃の一言 はコメントを受け付けていません
2012/04/30

先日、大学で所属していた研究室の恩師がご退官され、
謝恩会に出席するため第二の故郷、宮崎へ行ってきました

本当は出席することをずーっと悩んでおりました

私が所属していたのは、農学部、動物生産学科、草地生産学コース
草類利用研究室というところです
簡単に言うと 牛さんが食べる草を研究するところ

なぜ自分がそこに入り、そこを卒業したのかいまだに謎ですが
全く自分の中になかった世界に触れたことは
直接役立つことはないとしても
それでもとても大きな財産になっています

当時は1単位を落としたら卒業できないほどぎりぎりで
学校に来ていたら
“あ、えりちゃん、めずらしいねえ”と友達から言われたことも・・・
先生方のご苦労は計りしれませんね

そんな当時、先生には一度、泣くほど説教されたことがあります
些細なことで叱られることは山ほどありましたが。。。

それは、卒業後は実家の鹿児島に帰るという当時の彼についていくため
かたくなに鹿児島市に就職する!と言う私の考え方に対してです
(ある会社に早々に内定をもらっていたのに、鹿児島市じゃないという理由で
 最後の面接で辞退してきちゃったり・・・どうしようもないな、私)

その時も、先生から都城市(宮崎県)での就職を紹介していただいたのに
とりあえず鹿児島の会社の面接に行ってきます!と言って
結局、鹿児島市に就職が決まりました

今思えば、先生のおっしゃることは至極当然
若さで見えなくなってしまっていることがいっぱいあることを
伝えて下さっていたのでしょうが
そのころの私はどうしても譲ることができませんでした

そんなことで、逃げるように鹿児島に就職し
先生のもとに一度も顔を出さず、年賀状すら出さず
不義理を重ねて14年

さらには、そんなことで行方不明者リストに入っていた私が
フェイスブックでたまたま研究室の先輩を発見!
つい最近、私の連絡先を聞かれたよ~ということで
この謝恩会の存在を知ったほどでした

今更、御祝に。。。ってなかなかできませんよね
そして早々に欠席に丸をつけ、投函(笑)
それが結局出席することになるのは不思議ですね

先輩が“こんな機会、もうないだろう”とおっしゃっていたこと
卒業以来、連絡を取っていなかった同級生が出席すること
また謝恩会用にわざわざ幹事の先輩が花束をご注文下ったり
私以外にも顔を出し辛いだろう方々も出席するんだから
“全然気にしなくていいよ”と言って下さったこと

さらに、自営業ならではなのですが
前日になってみないと
本当に宮崎まで行ける状態なのかわからないということで
“仕事が入ってほしいようなほしくないような”
そんな心持でおりましたが
結局忙しい仕事も入らなかったので思い切って出席させていただくことに・・・

そして実際に出席できて、本当に本当に良かったと思いました
懐かしい友人、先輩との再会はもちろん
先生がお変わりなくお元気だったこと
最初お会いした時に先生は不思議そうな顔をされていました
(なにせ欠席で出してましたので 笑)

初めて、ご家族のお顔を拝見し
先生も旦那様であり、父親であり、おじいちゃんなんだな~とほんわかしたこと
例のお説教のエピソードも“よーく覚えてる”と言って下さったこと(^^;

先生の挨拶の中で
“自分が研究してきたことは一体何だったんだろうって考えるけど
 多方面で教え子たちが活躍しているのを見て、これだったんだなと思える”
という言葉にジーンときました
それはすごい数の教え子達が出席されていましたから
まさに先生の教師生活の財産ですよね

その1人として、先生の誇れる卒業生にならないといけないと
改めて思いましたし、そこに同席できたことを本当に嬉しく思いました

・・・・・・・

さあ、なぜこのコラムにこの記事を書かせていただいたのか
お花にまつわらない話だけで終わるわけにはいきません

私は当時の彼と無事11年後に結婚し、一緒に花屋をしているわけですが
なんとご注文いただいて夫が組み、私がラッピングした花束を
先生に贈呈するという御役目を仰せつかったのはこの当日、会場についてから
(しかも花束を抱えて会場に行ったところで先生にばったり会ってしまう 笑)

えーーーーっっっ
久しく壇上に上がる経験がない私は
できることなら遠慮したかったのですが
幹事の先輩のありがたいお気遣いでしたのでお受けしました

まだお酒の入っていない静かな段階で
先生に花束を渡す。。。
ほとんど記憶にありません(笑
おめでとうございます、と言えたかな?(^^;

でも、あとから
“私たちの作ったお花って こうやって重要な役割を担っているんだな~”と
初めてその場を体験して(もう2度目はない!)
いい仕事してるな~なんて改めて思ったり

私たちには何個も何十個も作る花束の1つであっても
旅立っていく花束はいろいろなシーンでスポットライトを浴びているのね
と嬉しくなったり、気が引き締まる思いもあります

ちなみに出席を決めたのがあまりにも直前でしたので
着て行く服が決まっておらず
すごーく地味な装いになってしまいました
そこで、自分で作ったプリザーブドのコサージュの登場

コサージュを作ったことは何度もありますが
実際に自分でつけたのは実は初めて

しかも商品として作ったけど、ちょっと時期が経ちすぎたため
もう売り物にはならないな~と思っていた作品でしたので
思い切って使ってみました

おおお。いい感じじゃない?
コサージュって便利なのね
何事も経験だわ
・・・・・・・・・・

と最後に無理やりお花屋さんコラムにしてみましたが
私にとってはとても大きな出来事でしたので
私信に近いですが書かせていただきました
最後に、先生
長い間お疲れ様でした
たくさん苦労をかけた生徒でしたが
あの頃があって 今の自分があると思います
先生の第2の人生、ご活躍を楽しみにしております

 

11:35 | eri | 恩師の花道に・・・ はコメントを受け付けていません
2012/04/30

先日、大学で所属していた研究室の恩師がご退官され、
謝恩会に出席するため第二の故郷、宮崎へ行ってきました

本当は出席することをずーっと悩んでおりました

私が所属していたのは、農学部、動物生産学科、草地生産学コース
草類利用研究室というところです
簡単に言うと 牛さんが食べる草を研究するところ

なぜ自分がそこに入り、そこを卒業したのかいまだに謎ですが
全く自分の中になかった世界に触れたことは
直接役立つことはないとしても
それでもとても大きな財産になっています

当時は1単位を落としたら卒業できないほどぎりぎりで
学校に来ていたら
“あ、えりちゃん、めずらしいねえ”と友達から言われたことも・・・
先生方のご苦労は計りしれませんね

そんな当時、先生には一度、泣くほど説教されたことがあります
些細なことで叱られることは山ほどありましたが。。。

それは、卒業後は実家の鹿児島に帰るという当時の彼についていくため
かたくなに鹿児島市に就職する!と言う私の考え方に対してです
(ある会社に早々に内定をもらっていたのに、鹿児島市じゃないという理由で
 最後の面接で辞退してきちゃったり・・・どうしようもないな、私)

その時も、先生から都城市(宮崎県)での就職を紹介していただいたのに
とりあえず鹿児島の会社の面接に行ってきます!と言って
結局、鹿児島市に就職が決まりました

今思えば、先生のおっしゃることは至極当然
若さで見えなくなってしまっていることがいっぱいあることを
伝えて下さっていたのでしょうが
そのころの私はどうしても譲ることができませんでした

そんなことで、逃げるように鹿児島に就職し
先生のもとに一度も顔を出さず、年賀状すら出さず
不義理を重ねて14年

さらには、そんなことで行方不明者リストに入っていた私が
フェイスブックでたまたま研究室の先輩を発見!
つい最近、私の連絡先を聞かれたよ~ということで
この謝恩会の存在を知ったほどでした

今更、御祝に。。。ってなかなかできませんよね
そして早々に欠席に丸をつけ、投函(笑)
それが結局出席することになるのは不思議ですね

先輩が“こんな機会、もうないだろう”とおっしゃっていたこと
卒業以来、連絡を取っていなかった同級生が出席すること
また謝恩会用にわざわざ幹事の先輩が花束をご注文下ったり
私以外にも顔を出し辛いだろう方々も出席するんだから
“全然気にしなくていいよ”と言って下さったこと

さらに、自営業ならではなのですが
前日になってみないと
本当に宮崎まで行ける状態なのかわからないということで
“仕事が入ってほしいようなほしくないような”
そんな心持でおりましたが
結局忙しい仕事も入らなかったので思い切って出席させていただくことに・・・

そして実際に出席できて、本当に本当に良かったと思いました
懐かしい友人、先輩との再会はもちろん
先生がお変わりなくお元気だったこと
最初お会いした時に先生は不思議そうな顔をされていました
(なにせ欠席で出してましたので 笑)

初めて、ご家族のお顔を拝見し
先生も旦那様であり、父親であり、おじいちゃんなんだな~とほんわかしたこと
例のお説教のエピソードも“よーく覚えてる”と言って下さったこと(^^;

先生の挨拶の中で
“自分が研究してきたことは一体何だったんだろうって考えるけど
 多方面で教え子たちが活躍しているのを見て、これだったんだなと思える”
という言葉にジーンときました
それはすごい数の教え子達が出席されていましたから
まさに先生の教師生活の財産ですよね

その1人として、先生の誇れる卒業生にならないといけないと
改めて思いましたし、そこに同席できたことを本当に嬉しく思いました

・・・・・・・

さあ、なぜこのコラムにこの記事を書かせていただいたのか
お花にまつわらない話だけで終わるわけにはいきません

私は当時の彼と無事11年後に結婚し、一緒に花屋をしているわけですが
なんとご注文いただいて夫が組み、私がラッピングした花束を
先生に贈呈するという御役目を仰せつかったのはこの当日、会場についてから
(しかも花束を抱えて会場に行ったところで先生にばったり会ってしまう 笑)

えーーーーっっっ
久しく壇上に上がる経験がない私は
できることなら遠慮したかったのですが
幹事の先輩のありがたいお気遣いでしたのでお受けしました

まだお酒の入っていない静かな段階で
先生に花束を渡す。。。
ほとんど記憶にありません(笑
おめでとうございます、と言えたかな?(^^;

でも、あとから
“私たちの作ったお花って こうやって重要な役割を担っているんだな~”と
初めてその場を体験して(もう2度目はない!)
いい仕事してるな~なんて改めて思ったり

私たちには何個も何十個も作る花束の1つであっても
旅立っていく花束はいろいろなシーンでスポットライトを浴びているのね
と嬉しくなったり、気が引き締まる思いもあります

ちなみに出席を決めたのがあまりにも直前でしたので
着て行く服が決まっておらず
すごーく地味な装いになってしまいました
そこで、自分で作ったプリザーブドのコサージュの登場

コサージュを作ったことは何度もありますが
実際に自分でつけたのは実は初めて

しかも商品として作ったけど、ちょっと時期が経ちすぎたため
もう売り物にはならないな~と思っていた作品でしたので
思い切って使ってみました

おおお。いい感じじゃない?
コサージュって便利なのね
何事も経験だわ
・・・・・・・・・・

と最後に無理やりお花屋さんコラムにしてみましたが
私にとってはとても大きな出来事でしたので
私信に近いですが書かせていただきました
最後に、先生
長い間お疲れ様でした
たくさん苦労をかけた生徒でしたが
あの頃があって 今の自分があると思います
先生の第2の人生、ご活躍を楽しみにしております

 

11:35 | eri | 恩師の花道に・・・ はコメントを受け付けていません
2012/04/30

先日、大学で所属していた研究室の恩師がご退官され、
謝恩会に出席するため第二の故郷、宮崎へ行ってきました

本当は出席することをずーっと悩んでおりました

私が所属していたのは、農学部、動物生産学科、草地生産学コース
草類利用研究室というところです
簡単に言うと 牛さんが食べる草を研究するところ

なぜ自分がそこに入り、そこを卒業したのかいまだに謎ですが
全く自分の中になかった世界に触れたことは
直接役立つことはないとしても
それでもとても大きな財産になっています

当時は1単位を落としたら卒業できないほどぎりぎりで
学校に来ていたら
“あ、えりちゃん、めずらしいねえ”と友達から言われたことも・・・
先生方のご苦労は計りしれませんね

そんな当時、先生には一度、泣くほど説教されたことがあります
些細なことで叱られることは山ほどありましたが。。。

それは、卒業後は実家の鹿児島に帰るという当時の彼についていくため
かたくなに鹿児島市に就職する!と言う私の考え方に対してです
(ある会社に早々に内定をもらっていたのに、鹿児島市じゃないという理由で
 最後の面接で辞退してきちゃったり・・・どうしようもないな、私)

その時も、先生から都城市(宮崎県)での就職を紹介していただいたのに
とりあえず鹿児島の会社の面接に行ってきます!と言って
結局、鹿児島市に就職が決まりました

今思えば、先生のおっしゃることは至極当然
若さで見えなくなってしまっていることがいっぱいあることを
伝えて下さっていたのでしょうが
そのころの私はどうしても譲ることができませんでした

そんなことで、逃げるように鹿児島に就職し
先生のもとに一度も顔を出さず、年賀状すら出さず
不義理を重ねて14年

さらには、そんなことで行方不明者リストに入っていた私が
フェイスブックでたまたま研究室の先輩を発見!
つい最近、私の連絡先を聞かれたよ~ということで
この謝恩会の存在を知ったほどでした

今更、御祝に。。。ってなかなかできませんよね
そして早々に欠席に丸をつけ、投函(笑)
それが結局出席することになるのは不思議ですね

先輩が“こんな機会、もうないだろう”とおっしゃっていたこと
卒業以来、連絡を取っていなかった同級生が出席すること
また謝恩会用にわざわざ幹事の先輩が花束をご注文下ったり
私以外にも顔を出し辛いだろう方々も出席するんだから
“全然気にしなくていいよ”と言って下さったこと

さらに、自営業ならではなのですが
前日になってみないと
本当に宮崎まで行ける状態なのかわからないということで
“仕事が入ってほしいようなほしくないような”
そんな心持でおりましたが
結局忙しい仕事も入らなかったので思い切って出席させていただくことに・・・

そして実際に出席できて、本当に本当に良かったと思いました
懐かしい友人、先輩との再会はもちろん
先生がお変わりなくお元気だったこと
最初お会いした時に先生は不思議そうな顔をされていました
(なにせ欠席で出してましたので 笑)

初めて、ご家族のお顔を拝見し
先生も旦那様であり、父親であり、おじいちゃんなんだな~とほんわかしたこと
例のお説教のエピソードも“よーく覚えてる”と言って下さったこと(^^;

先生の挨拶の中で
“自分が研究してきたことは一体何だったんだろうって考えるけど
 多方面で教え子たちが活躍しているのを見て、これだったんだなと思える”
という言葉にジーンときました
それはすごい数の教え子達が出席されていましたから
まさに先生の教師生活の財産ですよね

その1人として、先生の誇れる卒業生にならないといけないと
改めて思いましたし、そこに同席できたことを本当に嬉しく思いました

・・・・・・・

さあ、なぜこのコラムにこの記事を書かせていただいたのか
お花にまつわらない話だけで終わるわけにはいきません

私は当時の彼と無事11年後に結婚し、一緒に花屋をしているわけですが
なんとご注文いただいて夫が組み、私がラッピングした花束を
先生に贈呈するという御役目を仰せつかったのはこの当日、会場についてから
(しかも花束を抱えて会場に行ったところで先生にばったり会ってしまう 笑)

えーーーーっっっ
久しく壇上に上がる経験がない私は
できることなら遠慮したかったのですが
幹事の先輩のありがたいお気遣いでしたのでお受けしました

まだお酒の入っていない静かな段階で
先生に花束を渡す。。。
ほとんど記憶にありません(笑
おめでとうございます、と言えたかな?(^^;

でも、あとから
“私たちの作ったお花って こうやって重要な役割を担っているんだな~”と
初めてその場を体験して(もう2度目はない!)
いい仕事してるな~なんて改めて思ったり

私たちには何個も何十個も作る花束の1つであっても
旅立っていく花束はいろいろなシーンでスポットライトを浴びているのね
と嬉しくなったり、気が引き締まる思いもあります

ちなみに出席を決めたのがあまりにも直前でしたので
着て行く服が決まっておらず
すごーく地味な装いになってしまいました
そこで、自分で作ったプリザーブドのコサージュの登場

コサージュを作ったことは何度もありますが
実際に自分でつけたのは実は初めて

しかも商品として作ったけど、ちょっと時期が経ちすぎたため
もう売り物にはならないな~と思っていた作品でしたので
思い切って使ってみました

おおお。いい感じじゃない?
コサージュって便利なのね
何事も経験だわ
・・・・・・・・・・

と最後に無理やりお花屋さんコラムにしてみましたが
私にとってはとても大きな出来事でしたので
私信に近いですが書かせていただきました
最後に、先生
長い間お疲れ様でした
たくさん苦労をかけた生徒でしたが
あの頃があって 今の自分があると思います
先生の第2の人生、ご活躍を楽しみにしております

 

11:35 | eri | 恩師の花道に・・・ はコメントを受け付けていません
2012/04/23

以前、お客様から注文された特定のお花で
確実に手に入れなければならないため
あちこち走り回ってかき集めたり
他のお花屋さんに分けていただいたり
競りもドキドキしながら高値で落としたり

そんな商品は意外とずっと尾を引いています
気持ちが・・・

昨年はアジサイの『てまりてまり』という品種のご注文を受けました
花びらが小さく密集していて
本当にかわいらしく素敵なアジサイです

出始めの季節でしたので数も少なく
少し高めでしたが競り落としました
無事お客様に納品でき、私たちもほっと一安心

それから幾度となく競りに『てまりてまり』が出てきます
そのたびにもう必要ないのに
『あ!』っと反応してしまいます

どうやらその『てまりてまり』後遺症は今年も続いております

他にも、私が花屋になりたての数年前にはこんなこともありました

正月用のアレンジに葉牡丹が大量に必要でした
どうしても数が足りず市場ももう終わっておりましたので
新人で顔が割れていない私がお客さんのふりして
近所の花屋めぐりをすることに・・・

なかなか巡り合えずに必死に探していると
いっぱい葉牡丹の切花が置いてあるお店発見!
『15本下さい』と言った時のお店の方の不思議そうな顔は
今でも忘れられません

そんな私は7年経過しても
いまだに葉牡丹の切花を見るとつい胸が高鳴ります

・・・・・・・・・・・・・・

という前置きを書いたのにはわけがあります

義父は花に携わる仕事をしているわけではありませんが
花が好きで あちこちを見て回っては好きなお花を吟味して
家で大切に育てています

店で売れ残り無残な姿になった植物を
何鉢となくよみがえらせてもらったりもしてます

その義父が数年前に『グリーンボール』という名のアジサイに出会い
魅せられ ずっと欲しいと思っていました
しかし珍しいお花で多く出回っている種類ではないので高値が付き
なかなか手に入れるのが困難でした

『グリーンボール』というアジサイは
名前そのまま、鮮やかな緑色をしたアジサイで
花はボールのように丸くなっています

私たちも花屋でありながらお目にかかったことがなく
ネットで見てはいるものの
生で見てみたいなあと思っていました

去年、その名前でアジサイが市場に出てきましたが
どう見ても父が言うような『鮮やかなグリーン』ではなく白いお花でしたので
あれは違うのかな。。。と手を出さずに置きました

月日は流れ

 

そして先週の水曜日
翌日の鉢の競りの下見に夜、市場を訪れておりますと
ふと見上げるとグリーン色に輝くアジサイを発見!

これは、、、もしや、、、

とケースに貼ってある品名を確認すると
『グリーンボール』

おおおお!おおおおおお!!
あった!!
これが義父が求めていたお花だ~~

興奮しながら次の競日を迎えました

ほしい!
どうしてもほしい!

それをゲットすることは義父だけではなく
私たちの夢にもなっておりました

何せ1ケースしか出品されていませんでしたから
1チャンスを逃すことはできません

そしてその時はやってきました!

いよいよグリーンボールを載せた台車がレーンまで運ばれてきました

しかし、他の鉢は降ろされ競りにかけられるのに
グリーンボール様は一向に降りてくる気配がない・・・
その台車の商品の競りが終わった感じ

あれ?あれれ?

夫と二人でそわそわしておりました

すると競り人のお兄さんたちが
あ、忘れてた
と言わんばかりにグリーンボールをささっと取り出し
競り台に乗せました

来ましたよ~いよいよ勝負の時が!!
多少高くてもいい、義父のためだ~

競りスタート!

ではボタンに手をかけ 競り落とさせていただ・・・

・・・

あ・・・

誰かに落とされた・・・

・・・

・・・

ガーーーン

・・・

一瞬にして戦いに敗れた私たちでした

その後ちょっとの間 がっくりしたのですが
競りが終わって様子を見に行ってみよう
もし知り合いが競り落としてたらわけてもらおうね

ということで次に希望を持って残りの競りにかかりました

しかし、ふと見ると
さっきまでむこうの台車に乗せられていた
グリーンボール様が見当たらない

もう落とした人が持って行っちゃったんだ~
ということを知ってあきらめ・・・

ない、私たち

競りは夫に任せ 私は競り台を降り
市場の中を探しまわることに!

するとなんと!
あのグリーンボール様の姿が目に入った!
しかも、よくお世話になっている卸屋さんがゲットしておりました

そしてそのグリーンボールはすでに新しい行き先まで決定済みでした

それを確認した私はすかさずそこに行き
『どーーしても1鉢分けていただきたいんですぅぅぅ』
私の勢いがすごかったのでしょうか
すんなり1鉢分けていただくことに成功

無事グリーンボール様を我が家に御迎えする運びとなりました

義父も大変喜んでくれました
でも若干思い描いているものとは違うらしい
ただネットで調べたら
グリーンボールは白くなっていくんですってね、お花が咲くと

だから昨年見たグリーンボールも
間違いなく同じ品種だったということでしょう

こんな苦労してゲットしたグリーンボールちゃん
我が家の庭で輝いております

まさしく花屋の職権乱用

ばんざーい

07:50 | eri | 職権乱用 はコメントを受け付けていません

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