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2012/06/12

丁度昨日から、うちのお店ではブーケに関する新しい試みを始めたところです
それにちなんで今日はブーケのお話を・・・

女の子なら誰しも憧れるウエディングブーケ
素敵なドレスにきれいなブーケは
まさに『花嫁さん』のフォーマルスタイルですね

花屋としてこのブーケを作ることは
幸せで名誉なことで
責任重大なことでもあります

さてさて、ウエディングブーケのお値段ですが
だいたいおいくらぐらいかご存知ですか?

と言っても、ご結婚経験者、予定者またはその身内の方以外は
ましてや興味があまりないであろう男性陣には
見当もつかないかもしれませんね

残念ながら、はい、いくらですとは言えないのですが
鹿児島のうちの店では1つ15000円前後、
都会の洗練されたフラワーデザイナーさんの作るもので50000円前後

平均的には15000円~35000円ほどが多いのではないでしょうか?

それが高いのか安いのか
はっきり言ってよくわかりませんね
結婚式の時はお金が湯水のごとく出ていくので
そんなものかな~と思ってご注文されるのではないでしょうか

でも、よくよく考えてみて下さい

花嫁さんの持っているブーケに
そこまでたくさんのお花が使われているでしょうか?

確かに普段はあまりお目にかからない高級なバラが使ってあったりしますが
それでも花嫁さんが片手で持てるほどの量ですので
本当に30000円、50000円分のお花が使われるのでしょうか?

たまに最新の結婚情報誌のブーケの写真を見て
お値段を見ると ・・・思わずへへへと笑ってしまうほどの数字が
並んでいたりもしますが、
そこはやっぱり名のある方のデザイン料
もしくはよほど手に入りにくい高級花材を使ってあるのでしょう

そこまでいかずとも
やっぱりブーケはやっぱり高いですよね

そうせざるを得ない理由をお教えいたしましょう

その1
まず、一生に一回の大切な大舞台でのお花です
1日たったら枯れちゃった~では困ります
やっぱり新鮮で品質の良いお花を準備すれば
それなりのお値段になります

その2
ご結婚式の日取りは重なります
週末近くなるとブライダルによく使われるお花を
多くのお花屋さんが求めるため 自然に値が上がっていきます

その3
花嫁さんには夢があります
思い描いているイメージに合うお花を指定されれば
それを確実に手に入れるためには
生産者さんの言い値でも手に入れますが
数が少ないほど値が張ります

その4
手間暇がものすごくかかります
仕入れももちろんですが、水揚げ、デザイン考案
仕上げるまでの時間(中にはワイヤー処理が必要な場合も)
また当日までの打合せの時間など

その5
ここが実は一番ポイントだと思っています
花屋がお花を仕入れる時は『ロット』で仕入れなければなりません
大きなバラが15本必要でも
15本だけ仕入れることはできません
その1~3に書いたような高級なバラを
最低1ロット~仕入れなければなりません

1ロットは花の種類によりますが
10本のものもありますが
たいてい、バラなどは1ロットが25本だったり、30本、40本、50本などになります

 

ですから15本必要でも必ずロスが出ます

また、他にもこの花を1つ入れて下さいと言われれば
それを入れるために1ロット仕入れなければなりません

私個人で言えば、1つのブーケを作るのに
グリーンまで入れて最低5種類、多いときは15種類ほどの花を準備します
それぞれ1ロット(10本~50本)単位の仕入れになりますので
たくさんの花材が余ります

じゃあ、他の注文に回せばいいじゃんっ
って思われるでしょう?

そうします、もちろん

でも、ブーケ用に使うような高級なお花を
そうそう使いまわせるようなご注文ってなかなかないんですよ
普段150円~200円ぐらいのバラを使って作る花束に
1本500円のバラを使うとなると
他のお花を減らさないといけなくなるわけです

できたらブーケに1ロット使い切りたいのですが
指定されたお花の種類が多くなればなるほど難しくなってくるんですね

そんなわけでブーケって高いんですよ
これはもう仕方がないんです

じゃあ、造花のブーケでいいや
って思われる方もいらっしゃるでしょうし
そうされた方もいらっしゃるでしょう

でも、実際に生花のブーケを持たれた方のお写真を見ると
ぜんぜん違いますね
とくに外で撮影されたものですと
自然光を浴びた生花たちのいきいきした姿は本当に美しいです

それにブーケを持つってそうそう経験できることじゃないですから
ぜひぜひ生花のブーケを持ってほしい!
と花屋ならではの希望を叫んでおきます

 

2012/06/12 05:41 | eri | No Comments