6月と言うと、WJD(ワールドジャグリングデー)などがあったりして、
ジャグリングのイベントも本格化してくるころですが、
この時期に僕は怪我をしてしまいました。
ローラーボーラーという
大道芸によく使う道具がありまして
筒状のものの上に板を乗っけてバランスをするやつですね。
こいつです。
今までこんなバランス系の乗り物はやったことが無いので、
プロの方が僕の家に泊まりに来た時に乗り方を教えてもらったんですよ。
でも、全然できない。
全然できないというか、片足をかけた状態で始めるんだけれど、両足を乗せられない。
揺れて怖いから
ちょっと精神的な障害があるんじゃないかねぇ……
そんな話をしながらその日は終わり。
その後も、数日に1回くらい練習をしてまいりました。
ある日、やっていると、ちょっとコツらしきものがつかめて、
「おおっ!? これはこうすると乗れるんじゃないか?」
と、思い、足をかけてみること数回。
なるほど……でき……そうだ……
と思った次の瞬間っ!!!!
足元の板がずるっとすっぽぬけ僕の部屋にある扇風機をぶっ壊し、
僕はあおむけになってクッションの上に倒れました。
クッションがあったからまだ良かったようなものの、
その際にとっさに手が出てしまったんですね。
今まで酷な使い方をしてもシガーボックスを頑張ってきた僕の左手ですが、
僕の巨体は流石に支えられなかったのでしょうか。
次の日、整形外科医に行きまして、
「舟状骨骨折の恐れあり」
とのこと。なんでも、初期症状ではレントゲンに映らないため、MRI検診が必要だとのこと。
今日そのMRI検診を受けてきたのですが、
まだ骨折したかどうかすらわからない状態。
結果がわかるまでまだ1週間程度かかるんだそうで……
その前に治っちゃうんじゃねえの?と思いきや、この舟状骨というところは治りにくいところらしく、
長いと2か月近く完治するまでかかってしまうんだとか。
うーむ。
せっかく楽しみにしていたイベントも数個断り、
練習もできない。
お陰で土日が楽しくない。
かといって仕事はギプスが邪魔でなかなかはかどらない。
そんな毎日を過ごしております。
そんな、僕が参加できなかったWJDの映像のダイジェストがyoutubeにアップされています。
嗚呼。
何故僕はこの場にいないんだろう……。
6月と言うと、WJD(ワールドジャグリングデー)などがあったりして、
ジャグリングのイベントも本格化してくるころですが、
この時期に僕は怪我をしてしまいました。
ローラーボーラーという
大道芸によく使う道具がありまして
筒状のものの上に板を乗っけてバランスをするやつですね。
こいつです。
今までこんなバランス系の乗り物はやったことが無いので、
プロの方が僕の家に泊まりに来た時に乗り方を教えてもらったんですよ。
でも、全然できない。
全然できないというか、片足をかけた状態で始めるんだけれど、両足を乗せられない。
揺れて怖いから
ちょっと精神的な障害があるんじゃないかねぇ……
そんな話をしながらその日は終わり。
その後も、数日に1回くらい練習をしてまいりました。
ある日、やっていると、ちょっとコツらしきものがつかめて、
「おおっ!? これはこうすると乗れるんじゃないか?」
と、思い、足をかけてみること数回。
なるほど……でき……そうだ……
と思った次の瞬間っ!!!!
足元の板がずるっとすっぽぬけ僕の部屋にある扇風機をぶっ壊し、
僕はあおむけになってクッションの上に倒れました。
クッションがあったからまだ良かったようなものの、
その際にとっさに手が出てしまったんですね。
今まで酷な使い方をしてもシガーボックスを頑張ってきた僕の左手ですが、
僕の巨体は流石に支えられなかったのでしょうか。
次の日、整形外科医に行きまして、
「舟状骨骨折の恐れあり」
とのこと。なんでも、初期症状ではレントゲンに映らないため、MRI検診が必要だとのこと。
今日そのMRI検診を受けてきたのですが、
まだ骨折したかどうかすらわからない状態。
結果がわかるまでまだ1週間程度かかるんだそうで……
その前に治っちゃうんじゃねえの?と思いきや、この舟状骨というところは治りにくいところらしく、
長いと2か月近く完治するまでかかってしまうんだとか。
うーむ。
せっかく楽しみにしていたイベントも数個断り、
練習もできない。
お陰で土日が楽しくない。
かといって仕事はギプスが邪魔でなかなかはかどらない。
そんな毎日を過ごしております。
そんな、僕が参加できなかったWJDの映像のダイジェストがyoutubeにアップされています。
嗚呼。
何故僕はこの場にいないんだろう……。
「これまで見たことも無いような斬新なジャグリング!!」
というものに、数年に1回くらいのペースで出会います。
多くの人がそれを見て「やられた!!」と思うような。
そんなアイディア系のジャグリングですね。
アイディア系のジャグリングというのは
「自己満足」と「人に見せるためのエンターテイメント」との一番境界に近い部分に存在すると思っています。
自分が「面白い」と感じたものでも、
他人から見たら「そうではない」こともあったりしますから。
むしろ、オリジナリティに走り過ぎた結果、
人から見た時に、「…………で?」という状態に陥ってしまったジャグリングというのを、
僕はいくつも知っています。
客観的に見て、
それが面白いかどうかを分析する力。
アイディア系の真髄と思います。
最近ジャグラーの間で話題になっているのはこの動画。
これは今まであまり見たことのないタイプのジャグリングです。しかも発展途上っぽい。
何やらのショーのプロジェクトで作成された動画のようなので、
これが完成した姿を、いつの日かどこかのショーで見られるかもしれません。
「平均2.000749回」の記事の続きです。
いよいよ本番当日。
まずはくじ引きで演技順が決まります。
後半になればなるほどプレッシャーがかかってきますから、僕としては前半のほうが楽だったのですが。
引き当てた順番は「5」。大分前のほうです。
まずはリハーサルが行なわれるわけですが、
リハーサルは本気でぼろぼろでした。
これまでの努力が水に帰っていくような、そんな思いまで味わってしまいました。
僕の演技は、最初バランス技から始まります。
僕のやるバランス技というのは、そこまで難しいものではないのですが、逆に、ここで崩れると演技そのものが崩壊してしまうような
リスキーな技でもあります。
(構成の中で、唯一「失敗したな」と思った箇所です。)
リハーサルでは、これがまず失敗し、これに引きずられる形で後半もぜんぜん技が決まらないという感じでした。
悪夢。
このイメージを振り払うため、本番が始まる直前まで、3回ほどリハーサル室で演技を通しました。
(リハーサル室が使えるようになったのはこの年からですが、ありがたかったですね……
それまではやろうと思ってもその場所が無かったですから。)
本番。
司会者のコールが響きます。
「竜半。 練習したお陰で少し体重が減りました。」
とのツカミ。
登場するだけで大きな笑い声。
これは普段の僕のキャラのお陰であり、登場しただけで笑われることも実は想定内です。
「まだ何もしてないっすよ」とボソッと一言。
それだけで大爆笑。そんなもんです。
実はこの時、後ろを向いたときに
「あーーっ!! 緊張するなーーー!!」と大声で叫んで緊張を振り払おうとしていたのですが、
後から見たビデオではそれは聞こえていませんでしたね。
逆に、この声に観客が無反応だったので「あれっ? 滑ったのか?」と思ってしまいました。
演技が開始し、いつものように右腕を上げながらお辞儀。
最初は一番慎重さが必要なバランス技から。
かなり震えていたと思いますが、それでも無事失敗することなくこのパートを終了。
これが無事成功した後は、もう「よし、ここを通り過ぎればもう大丈夫だ!!」
という安心感の方が大きく、
あとは300回の練習通りの演技ができたのではないかと思います。
3ボックスはノードロップ。まあ、そんな難しい技入れてないですから。
そして、4ボックスのルーチンは当時のJJFではまともにやれる人はいなかっただろう!!(と自負)
1回落としましたが、まあ
普段の練習でも(最終的に)平均2回は落としていたわけで。
100%に近い力を出し切れた、はじめて100%に近い力を出し切れた。
最後の技は5つのボックスの足の下手渡し。
練習ではなかなか失敗の多かった技なのですが、それも無事成功させて、フィニッシュのポーズ、片手を大きく突き上げた瞬間、
観客席の一部ががっと立って拍手を送ってくれたのを覚えています。
これまで、JJFに出るたびにボロボロだったのですが、
ついに完成度の高い演技ができて、感極まっていました。
その後、すぐにリハーサル室に駆け込み、
プレッシャーから解放されたのと、満足のいく演技ができた嬉しさで、
一人嗚咽を上げながら泣いていたという裏話があったりします(笑)
※今初めて言ったので誰も知らないと思いますよ(笑)
順位は3位でした。
1位は昨年のゲスト、Komei Aoki。
これまでに無かった斬新なスタイルのボールジャグリングで、
次元の違いを見せつけました。観客全員の度肝を抜いての堂々の優勝。
2位は後輩の古谷。彼もシガーボックス使いですが、
体を使ったハードな技を中心として構成をしていたにもかかわらずノードロップで演技を終了。
(おそらく、JJF史上で「ドロップの危険の高い」ジャグリングでノードロップで終了したのは
彼が初めてではないかと。初回JJFを見ていないのでその時にノードロップが出ていれば話は別ですが……)
この年に出た面々の中で3位という順位というのは本当に自慢できると思うし、
今僕自身が一番誇りにしているタイトルです。
演技終了後、片づけをしている時、学生時代から一緒にジャグリングをしていて、
お互い社会人となってからも良き理解者であった
あじわいここあ
と舞台裏で顔を合わせた時、
乾いていた涙が再び出てきてしまいました。
「やっと追い付いたね」
その言葉がようやく捻り出た一言でした。
それまでなぁなぁに練習をしていて……いや、遊んでいて、
それにも関わらず、努力して栄冠を掴んだ仲間たちの走っていく姿を後ろから羨んでばかりいた僕が、
「自分の努力で」「初めて結果を勝ち取った」
……そんな感じだったと思います。
「完全燃焼」
という言葉がぴったりだったのではないでしょうか。
ぶっちゃけていうと、この年のJJFは、本当に何もしていません。疲れちゃってもう、何もやる気が起こらなかったんです。
舞台裏から外に出てみると、
Patioの後輩たちが待ち構えており、こともあろうに胴上げをしようとしやがる!!!
いや、やめとけって!!!
俺重いぞ!!!!
ほれみたことか!!!!!!!
前回の
「僕のジャグリング史」の「屈辱の3年間」で語った、
「ジャグリングに対して真剣に取り組むことを決意した」のは2007年の11月のことです。
時系列が前後しますが、
今は世界中でパフォーマンスを行なっている謳歌くん(※当時は別の芸名でした)と
ガッツリ夜話し込んで「ルーチンの組み方とは」ということについて深く語り合う機会があったことと、
また、この頃、自分自身の「技」について、これまでのシガーボックスには無かった見せ方を開拓できていました。
実は、この時既に「下地」については出来上がっていたんですね。
当時そういう意識は無くて、今振り返ってみると、ですが。
「本番に弱い」僕が少しでも舞台を経験するためにはどうしたらいいだろうか?
それはやはり、実践あるのみ。人前でやるということです。
人前で出来る機会は、目標をJJF2008のチャンピオンシップと設定すると、
2008年3月のじゃぐなぎ杯(僕の所属するサークルの主催する大会)、2008年5月の母校の大学の学祭、2008年7月の会社の夏祭りの3回。
これでは足りないので、色々なサークルを回って本番さながらにルーチンを見せる機会を作ってもらう。
演目も一新しました。
(この演技こそ、2011年のJunk Stageの舞台で披露したものなんですね:笑)
少しだけこの演目を作ったとき、どういう形で作ったのかを語ります。
演目のテーマとしては、「笑いの神が降りてきても大丈夫な演目にする」
まあ、「キャラにあった演技をする」と言い換えるとわかりやすいと思いますが、
キャラに似合わず、好きな曲がどっちかというとクール系の曲だったので、それまではクールな演技をしていた(なっていたかどうかは別)のですが、曲目も元気なものにして、とにかく元気よくやろうとしました。
やっぱり、やっている最中に自分を押さえ込まず、元気にやるのがあっていたようですね。
それから、大技を入れすぎないこと。
それまで、とにかく大技をたくさん入れて無理やり盛り上げようとしていましたが、
当然大技は失敗率が高いですから、「ここぞ」という時にだけ大技を持ってきて、
小技でつなぐところや、何も技をやらないところを作り、高難易度の技を連発しない。失敗を減らせるような構成を心掛けました。
難易度的な視点で見れば、それまでの僕とは違い、比較的難易度を抑えたものになっていたと思います。
(それでも、当時は4つのシガーボックスをやっている人はほぼ皆無だったため、初見で盛り上がる技の存在はあるということの確信はありました。)
道具を落としたときに、舞台の下まで落ちないように(これまで2回ほどありました)するための工夫について。
その演技には、最初に多くの箱を扱ったバランス技をやるパートがあり、
そのパートを終えた後、その使った箱を床に置くのですが、この置いた箱より前で演技をしないようにすること。
たったこれだけで、舞台からシガーボックスを落とすことが0になりました。
(※練習中も、「この線までが舞台」のように意識しながら練習していました。)
それ以外にも工夫したことはあるのですが、
まあ特別に書いておきたいことはこれくらいでしょうか。
この演技を練習するときも、
「今日はどの技をミスしたのか」ということの統計を取り、
エクセルで集計を取る事にしました。
意外な技でミスが多いこともわかったりしましたが、そうやってミスの多い技をやる前には
少し気合を入れるようにしたり。
当時は寮生活でしたが、
寮に「共同部屋」という、誰も使っていない部屋があり、晩御飯を食べる前に必ず練習をするようにしたこと。
寮のご飯は21時までしか提供されないので、
20時に家に帰ってきたら急いで練習してお風呂に入ってから食事をする、という感じの生活習慣が
知らず知らずのうちについていたといういい効果もありました。
練習をしていてある日気がついたのですが、
それまで1回演技を通すだけでぜえぜえ言っていて、2回目をやるまでに大分ぜえぜえ言っていて
1日に通せる回数は2回が限界だったのですが、
ある日、1回終わってもぜんぜん疲れていないことに気がついたんです。
そりゃあ息はあがっていましたけど。
そのとき気がつきましたね。「体重が減ったからだ」と。
……いや、もしかしたら単に体力がついただけなのかもしれないと思いなおしもしましたが、
「そういう思い込みをしてもいいよな」と思い、この時期本当に体重が減りました。15kgほど。
この時は、大学の学祭に行ったときも、後輩に「見違えましたよ……」といわれるくらい減量に成功したものです(遠い目)
流石に3月のじゃぐなぎ杯で披露したときにはまだ完成度も高い状態ではなかったのですが、
5月の大学の学祭で披露したときには大分仕上がった状態で披露でき、納得のいく演技であったと思います。
また、7月の会社の夏祭りで披露したときは、ものすごい大風で、ミスこそあったものの、
最後まで集中力を切らさず、演技も崩れずにできたので、それもまた逆に自信につながりました。
自分のサークルでもサークル員が見飽きるくらい見てもらったものです(笑)
さらに、近隣のサークルや突発練習会に足を運び、披露させてもらう機会を作ってもらいました。
名古屋で身内に見てもらった回ではノードロップ(※一度も落とさないで演技を終えること)を達成。
静岡市のサークルでは、かつてからすごくお世話になっていた方に見てもらい、
「なんか、異次元のものを見てしまったような気がする」という言葉をもらう事でさらに自信をつけます。
この年もビデオ予選でして、
ビデオの前でノードロップで終わらせるのは絶対条件だ……と思っていましたが、
6月の段階で既にノードロップで演技を終了させたものが撮影できており、
しかも、その後も何度かビデオの前でノードロップを達成したため、
「ノードロップの演技の中から一番映りが良いものを選んで提出できる」ということができました。
思えば、前の年は、ビデオを撮影できる期間が短かったとはいえ、
最終的に提出したビデオは2ドロップしたものでして、「それが一番できがよかった」わけですから、
そりゃあ「練習不足」と言われるわ。
予選のビデオを提出した後は、
ややモチベーションがダウンしたものの(※予選に通過したかどうかの発表はすぐには無いため)
一日に平均2回の通しは欠かさず行なっていました。
(ちなみに、まったく関係ない話ですが、この頃ゲームセンターのトレーディングカードゲームにはまりました:笑)
その頃になると、ドロップ回数もだいぶ減っており、少し余裕が出来たというのもあるんだと思います。
正直、ここまで練習をしたんだから予選通過はもとより、優勝も狙えるんではないかと思い込んでいたのも事実です。
メールにて予選通過者が送られてきました。
僕の名前が入っていたことも確認しましたが、それよりも、他の予選通過者の名前に戦慄したものです。
この前の年のJJFゲストパフォーマーであるKomei Aokiを筆頭に、
同年代のジャグラーであり、2001年に僕が初めてJJFに出場したときに2位を獲得している佐藤さん、
2006年、僕がJJFの予選に落選した年、シガーボックスで3位入賞を果たしているウイトウ君、
大学の後輩であり、成長著しいシガーボックス使い、大回転古谷、
当時から「やばい高校生がいる」という噂だった浦和新くん。
メンバーを見ながら、ぞくぞくした記憶があります。
それと同時に、「こうでなければ面白くない!」とも思ったものです。
不安こそありましたが、
ずっと集計してきたExcelの、これまで300回近く通してきた演技の「平均ドロップ回数」の値が2.000749回となっていることをしっかりと見返し、
堂々と演技をすればよいということを確認してJJFin神戸へと足を運びました。
これは全体の合計でしかありませんが、
これ以外にも失敗した個所を技別に集計したグラフや、体重の変化のグラフ(笑)なんかもありました。
久々の「僕のジャグリング史」カテゴリの話で、
今回から3回かけて、JJF2008で3位という、僕の今までのジャグリング人生の
クライマックスとも言うべき4年間についての話をさせていただきたいと思います。
2005年にはじめてIJAのチャンピオンシップという、世界でもっとも権威のあるジャグリングの大会に挑み、
予選敗退をしてしまった僕は、2007年に再度チャンピオンシップに挑もうと、演技を一新することを決意します。
よし、まずは2006年のJJF(日本最大のジャグリングの祭典で行なわれる大会)を目指そうと、
この年東京開催のJJFの為に新しい演目を作って挑みます。
JJFのチャンピオンシップは、それまで出場者が少なく、
僕の記憶が正しければ2004年までは希望すれば誰でも出られたはず。
2005年より出場人数が多くなったのに伴い予選落選者が出るようになりました。
それでも、予選落選者は2005年はそうはいなかったはずで、
それなりの腕であることを自負していた僕は、2006年の予選も当然突破すると思って挑んだのですが、
結果は予選落選。
正直言って屈辱でした。
この年は、新鋭のシガーボックス使いが3位入賞をしたこともあり、
自分の技術の絶対な自信が、ガラガラと崩れ落ちる音を耳にしたような気がします。
いや、今振り返ってみれば、
本番になると極端に緊張してしまい、演技が崩れてしまうことや、あまり技の順を考えて組んでいないこと、
いくらでも理由は挙げられます。
しかし、当時の僕はそうは思わなかったし、
予選落選という結果に納得がいかない僕は、仲の良かったほかのサークルの先輩に
ものすごく愚痴をたらたらと言っていたもんでした。 (その節はすみませんでした……>K藤さん)
結局、2007年にIJAへ挑戦をしたのですが、
その年は、例年に無いくらいチャンピオンシップの出場者のレベルが高く、
(ジャグラー向けの情報→トーマス・ディーツ、ウェス・ペデン、ヴォヴァ・ガルチェンコ、マーカス・ファートナー、ピーター・アイリッシュなどが出場していた)
予選落選の結果にも「やっぱなぁ」というくらいにしか思えませんでした。
因みに、この頃から、ジャグリングの大会の予選はメディアの進化と審査員の負担軽減の目的から、
事前にDVDなどを送ってのビデオオーディション形式が取られるようになってきました。
JJFでは2007年に導入されたはずです。
ステージに立つと緊張してしまう僕にとっては、これはえらく有利であると思っていました。
ビデオ撮影でもある程度緊張はするものですが、一発勝負の予選会とは違い、
「何度でもやり直せる」ということから、精神的余裕ができるからです。
何度か予選のビデオを仲間と一緒に撮影し、かなり完成度の高いものが撮影できたのでそれを提出すると、
予想通り、この年は予選を通過しました。
(技術的には当時としては充分なレベルを持っていたわけですね。)
しかし、今度は、本番の演技がぼろぼろ。やはり後味の悪いものでした。
そういう意味で、この年もやはり「屈辱」を味わいました。
僕が最後にJJFの舞台に出たのは2002年のことで、
周囲の仲の良かったジャグラーが次々と結果を残していく中、自分ひとりだけが
取り残されているような、そんな気がして、
勿論「賞だけが全てではない」ということもわかっているつもりではあるのですが、
正直に書けば「悔しい」。その一言だけ。
何が悪いんだろうか?
いや、わかっているくせにそれを認めたくなかっただけでしょう。
ある日、偶然にも某イベントで、既に華々しくプロとして活躍していたシンクロニシティ(僕と同期のジャグラー。僕が初出場のJJFでチーム部門で金賞を受賞している)と出会いました。
「何が悪かったんやろうなぁ。」
「練習不足やろ。」
間髪をおかずにシンクロニシティのSヨシが答えました。
その一言、もしかすると何の気もなしにいった言葉なのかもしれないけれど、
「グサッ」という音とともに僕の心に突き刺さりました。
そう……確かにそれなりに練習はしていたつもりではあったけれど、本気で取り組んでいたかというと違う。
僕の場合は「練習」というよりは「遊び」。
2007年の優勝者、後輩のS(エス)は、演技を700回も通し練習をしたという話も聞いていました。
それを聞いたときは「はー、よくやるわぁ。」と思ったくらいですが、
まず、その時点で自分の不真面目さがわかります。
いったい僕はこの年何回練習したんだ?
どの技が苦手だという自己分析ができていたのか?
舞台の上に立つとあがってしまうというその精神の弱さ。
克服するために何かをしたのか?
「練習不足やろ」
その一言に、返す言葉がありませんでした。
そうか、僕は本気ではなかった。
今までずっと本気ではなかった。
これまで「遊び」としてしか考えていなかったジャグリングに対して、
真剣に取り組むようになった1年のスタート地点は、まさにこの日であったと思っています。
「ワークショップ」という言葉が一般的にどういう意味で使われているのかということは、実はあまり意識したことが無いのですが、
wikipediaによると、「体験型講座」という意味らしいです。
ジャグリングにおいて、「ワークショップ」というと、
集団でジャグリングの技を教えてもらったり、演技の見せ方や立ち振る舞いをレクチャーしてもらえる、「体験型講座」以外にも、ジャグリングの理論などを勉強する完全な座学までも「ワークショップ」と言われています。
共通しているのは、一人ないしは数人講師(リーダー)がいて、その人の仕切りで進められることくらいでしょうか。
僕がジャグリングを始めた頃は、
まだ趣味としてのジャグリングというものが全然認知度が高くなく、
ワークショップは、単純に上手い人が上手くない人に技術的指導をするものが多かったです。
教えてもらえる内容も、
5つのボールの練習方法であったり、3つのボールの基本的なバリエーション技だったり。
今の我々に言わせると、「どこのジャグリングサークルに行っても教えてもらえるもの」
が中心だったわけです。
それでも、あまり「教えてくれるサークル」というものが多くなかった時代ですから、JJF(ジャパン・ジャグリング・フェスティバル。日本最大のジャグリングの祭典)などでワークショップを開催すれば、どのワークショップにも多くの人が集まってきたものです。
それ故、初期のJJFのワークショップは僕にとっては「既にできているもの」であったため、参加する機会はほとんどありませんでした。むしろ、イベントの主催側のスタッフでしたから、ワークショップのスケジュールを立てたりとか、講師側に回る役割の方が多かったかと。
そんな「ワークショップ」ですが、日本にジャグリングが広まり、色々なサークルに「教えることのできる人」が増えてきた結果、昔とはまるで違うものになってきました。
勿論、昔ならではの5つのボールのやり方や、3つのボールのバリエーションのような技術的なものもあるのですが、もっと局所的な、特徴のあるものに変わってきたな、と思います。
今人気のワークショップは、有名なジャグラーによる、その人のジャグリングを象徴する技にスポットをあてたワークショップです。
参加してみるとわかるのですが、技を教わるだけではなく、講師の人柄であるとか、ジャグリングに対する考え方に触れることができるものです。
特に、僕にとっては、その「その人のジャグリングに対する考え方に触れる」ことができる機会という意味で大変有意義であると思っております。
さて、
今まで色々なワークショップを受けてきた僕ですが、
そんな僕が受けたワークショップの中で、特に心に残っているワークショップがどんなものであったか、
というのが今回の記事です。
■ジャグリングクラブの歴史(2012年JJF 講師:Erik Åberg)
僕がこれまで受けたワークショップの中でNo.1と言っても過言ではないと思っているのがこれ。
実技一切無し、の完全な座学でしたが、間違いなくNo.1。
クラブというのはジャグリングではおなじみのボウリングのピンのような形をした道具なのですが、
このジャグリングの起源がどこで、ジャグリングの道具として発展していったのは
どういうルーツであったのか……という講義を、
様々な文献から調べたものとともに、写真をスクリーンに映して紹介するという講義でした。
それに依ると、クラブジャグリングの起源の一つは日本にあるんだとか……
会場に併設された大学の講義に使われるような部屋でワークショップが行われたのですが、
座席は本当にぎゅうぎゅう詰めでした。
座席も前の方から順に埋まっていきましたね。(そういう「前の方から埋まる講義」というものを僕は受けたことが無いのでとても新鮮でした。)
このワークショップが行われたのはJJFの3日目で、
僕は寝不足で体調が悪くて頭もガンガン痛んでいたのですが、
大学の講義では堂々と寝ていたこの僕が爛々と目が冴えわたって講義を聞いていましたよ。
本当に知的好奇心をそそる内容で、
別のジャグリングの道具の歴史もあるならば、是非ともまた開催してほしいと思います。
■3ボールと踊ろう(2009年JJF 講師:潮木祐太)
受講者に対してもともと大分レベルの高さを求めていましたが、
舞台の上での「自然な動き方」というものが何であるかということを考えさせられるワークショップでした。
内容としては、各種ボディースロー(足の下を通したり、背中の後ろを通したりする「体育会系」の技の総称)をした時の体の重心の偏りかたから、次の技へのつなぎと、その時体をどう動かせばよいかということを考えてジャグリングをしようよという話。
潮木さんという方は、まさにこのタイプの3ボールジャグラーとして名を馳せた方で、その潮木さんが、どういう考え方に基づいて自分のジャグリングを展開されているのかがすごく伝わってきました。
僕が「最近のワークショップは面白い」と感じはじめたのもこのワークショップがあったからじゃないかと思います。
■ボディースロー(2011年JJF 講師:山村佑里)
ちょっとタイトルは定かではありませんが、
足の下に始まり、背中の後ろ、肩を越える投げ方、首の後ろ、さらにはもっと難しい投げ方など、
多様なボディースローを徹底的にやるというもの。
このワークショップは前半部分と後半部分にわかれていて、
理由あって後半部分は参加できていなかったのですが、前半部分だけでも大変充実した内容でした。
このワークショップの良かったところは、各種ボディースローを1ボールからスタートさせた上、
なかなか上級者でもやることの少ないマニアックなボディースローも取り入れていたおかげで、
初心者から上級者まで誰もが取り組める内容であったことですね。
山村さんは今や日本を代表するジャグラーの一人ですが、
彼のジャグリングをとても細かいレベルにまで「素因数分解」をすると、
このような理論に基づくものなのかなぁという意味でも面白かったですね。
■3ボールカスケードとその応用(2001年? 講師:ジョン・ダニエル)
僕がまだ5ボールがようやっと安定してきたくらいのころに受けたワークショップ。
「カスケード」という技は、3ボールの最も基本的なパターンですが、
その技ができれば、ここまで表現が広がるよ、色々な見せ方ができるよ、
カスケードだけでもこういう動きをすれば難しくなるよ、というものでした。
今振り返ってみると、「同じ技でも、工夫次第でまったく違うものに見える」
ということを伝えたかったのではないかと。
(この一言にすると陳腐なイメージになってしまうのですが……)
その当時も大分「目から鱗が!!」というくらいに感銘を受けたワークショップでしたが、
今受けると、当時とは全く違う意味でさらなる感動を受けるのではないかなと思います。
因みに、講師のジョン・ダニエル氏。
たまたま京都にダンサーとして仕事があって来ていたらしく、
その当時からヨーロッパ界隈ではかなり有名なジャグラーだったそうで、
当時の我々はそのことを知る由も無く、
今思うと、奇跡のようなワークショップであったと思います。
うーん、言葉だけで
これらワークショップがどんなに素晴らしいものかということを伝えられないのが残念!
自分でも、
「ああ、竜半さんのワークショップは良かったなぁ」と
言ってもらえるようなワークショップができるような日が来るといいですねぇ。
昨年3月末に行われた「じゃぐなぎ杯」の感想です。
「じゃぐなぎ杯」も今年で7年目となり、
お陰さまで、日本各地からエントリー者のいる、
ジャグリングの大会としてはそこそこ大きくなった大会ではないかと自負しています。
毎年、mi×iの日記で、
エントリーした方々の感想などを書いておりましたが、
今年はせっかくなので、こちらのJunk Stageの場をお借りして書きたいと思います。
少し記憶が薄れてしまった部分もあり、
出場者の皆様には「えっ」と思われてしまうこともあるかもしれません。
あくまで僕からの言葉は参考程度に捕えてもらい、
自分の貫きたいことがあるのであれば、是非ともそれを貫いてほしいと思います。
1:まぁちゃん
今回唯一の女性エントリー者でした。じゃぐなぎ杯でのソロの女性出場は初です。
【良かったところ】
1ルーチン目は比較的技のレベルを落とした演出寄りのパフォーマンス、
2ルーチン目は女性とは思えないえぐい技の数々。
このように、2つのルーチンに変化があったのが良いですね。
体の動かし方も綺麗で、特に1つ目のルーチンの完成度の高さはすばらしかったですね。
技術レベルの高さも、男性顔負けのパフォーマンスになっており、充分今回の他の出場者と渡り合える実力があったと思います。
【今後のためのアドバイス】
演出寄りのパフォーマンスには「大技」の存在、技術寄りのパフォーマンスには「構成」の巧さがさらにそれらのパフォーマンスを引き立てます。
スパイス程度で良いので、少し心がけてみると、ぐっと雰囲気が良くなると思います。
演出についても、まだ改善できると思います。一つ一つの動作について、こだわりぬけるよう、撮影したビデオを見て振り返るなどして、さらなる演出のキレをあげてください。
2:こーのCLUB
2人組クラブパッシングチーム、大学生のジャグリング大会においてチーム2位を獲得しています。
【良かったところ】
決めた技のレベルが高い。技術レベルの高い人は、「とにかく技を決めること」が大事です。
無論、失敗もあったにはありましたが、「成功させた」ことが重要だと思います。
また、ジャグリングをしている最中の姿勢も綺麗で、あまりふらついた様子がなかったのも好感度が高いです。
技術力があるだけに、大分伸び代を随分と感じます。工夫次第でもっといいものができそうだということです。
【今後のためのアドバイス】
まず、最初の技は確実に決めること。いわゆる「ツカミ」の技を成功させることは、お客さんと演者の間の壁を取り払う大事な儀式的なものでもあります。
難易度の高い技である必要はなく、それよりも確実に決められることを優先にしておくべきです。
やや「こーのCLUB独自の」技に欠けていたような気がしますので、こーのCLUBだからこそできる技というものを追及して欲しいところです。
演出面で言うと、いわゆる「普通のクラブパスチーム」となっているのがもったいないように思います。この演目は、ショーでトリとして出るために作られたものだと聞きますが、シチュエーションにおいて演出を変えることというのはできるので、競技会用としてのキャラクターを一つ工夫してみるとよいのではないでしょうか。
3:種村さん
東京のサークル、マラバリスタ所属、ボール・クラブ・ディアボロ三種でのエントリー。
【良かったところ】
ボール、クラブ、ディアボロと、3つの道具を使えるのは武器ですね。しかも、それぞれちゃんと高いレベルの技ができている。
どうしても日本人のジャグリングは一種目、良くて二種目(しかも、やるとしても両方トスジャグリング)ということが多いのですが、
トスに加えてディアボロも、となると一筋縄でいくものではないでしょう。
技の種類も豊富で、「多くの技を入れてきているな」という印象を受けました。
因みに、予選動画の話ですが、照明が上手く使われているなぁと思いました。
【アドバイス】
道具が複数あると、どうしても、1つずつの道具の印象が薄くなりがちです。
どういうことかというと、ジャグリングのルーチンというのは、1つの道具で演技をするとき、
一番最後の大技に向かって盛り上げていくような構成になるのですが、道具が変わることによって、この「盛り上げ」がリセットされてしまいがちなのです。
その点でいくと、今回3つの道具を使っていたにもかかわらず、使っていた曲は1曲だったので、流れとしては一つの線ができていたようにも思いますが、
全編通して、もう少し統一感があると、「3つの道具を使っている」という説得力が出るのではないでしょうか。
特に、怪しげな曲(FF6のケフカのテーマのアレンジですね)を使っていたので、怪しいキャラクターを作ることが出来たら面白かったかもしれません。(道具が3つあるとその余裕はあまりないかもですが)ジャグリングをせずに演出のみをしている時間を効率的に使うとそのテーマが繋がりやすいように思います。
4:ひろた
新鋭の3ボーラー。大学に入ってから3ボールの面白さに目覚めたそうです。
【良かったところ】
ただ単にジャグリングをやるだけではなく、演出面にも気をまわせていたのはいいですね。
大会の趣旨をわかった上で点数を稼げるパフォーマンスをしていたと言えます。
スタンスとしてはそのままでいてもらって、さらに技術面、演出面で腕をつければ将来的にジャグリングの大会で
上位入賞もできるようになりうるのではないかという期待の持てる演技だったと思います。堂々とした演技であることにも好感が持てました。
【アドバイス】
ステージ上での動き方や、拍手のもらい方に気を使えるようなパフォーマンスを覚えるのがよいと思います。
やはり、すごい技を見たらお客さんは拍手を送りたいですから、「拍手を受けるポイントを多く作っておく」。これとても重要です。
3ボーラーにしてはややカスケードに戻る回数が多かったような気もしますが、
カスケードに戻るくらいならジャグリングを止めてしまっても同じ、程度に考えてもいいと思います。(勿論、変化は必要ですが。)
また、あまり意味なくステージを左右に動いていたような気がします。
ステージを広く使うことについてはまったく問題ないのですが、移動には何かしらの意味がついていた方がいいと思います。特に、3ボーラーの場合、上手い人は流れの中で舞台の移動を行っています。それが、自然と取り入れられるようになるといいですね。
5:菜央 (第三位、同時受賞)
スティック系の大会、「ファンタスティック」での常連で、じゃぐなぎ杯には昨年より出場している、フラワースティッカー。
【良かったところ】
僕の審査表を見返してみると、「演出」点が高いですね。自分の世界に取り込める内容だったと思います。拍手の貰い方もとてもうまい。
ステージの使い方もうまい。広くステージを使えているだけではなく、左右への移動が実に自然だったように感じます。
ドロップも出場者の中では少なめだったのでは? 練習の跡がうかがえますね。
あとは、この演技に肉付けをしていき、さらに完成度を高めていけば、
どんなジャグリングのステージにも通用するレベルになるのではないかと思います。
【アドバイス】
この意見については賛否両論あると思うのですが、「きれいに流れすぎてしまっている」という思いがあります。
つまり、難易度の高い技をやっているのはわかるのですが、それをうまく伝え切れていないように思います。
時には、アクセントとなるような、流れから外れるような大技があると、盛り上がりにつながるのではないかと思います。
これは、演出重視のパフォーマーは特に意識してもらいたいところ。と、個人的には思います。
あと、最後の技はやはり決めてほしかったかな。一発で決まらなかったら、やはりもう一度くらいトライするのが良いのではないかと思います。
6:のりc (準優勝)
マラバリスタ所属、ガンガン系トスジャグラー。
【良かったところ】
今回の出場者の中で一番ハイレベルな技に挑戦していたのではないかと思います。
ただやるだけではなく、やっているときの姿勢もよかったように思います。「技で」一番盛り上がっていたのはのりcさんでしたね。
余計な演出を入れないで、真っ向から勝負するというジャグラーもいていいのではないかと僕は思っているので、
そのスタンスで今後もがんばってほしいと思っています。
「余計な演出をしないこと自体が演出」というやつでしょうか。これは、すごく技術力の高いジャグラーに許されたものです。
(大会としてはこの「余計な演出をしない」は不利なんですけれどね……)
【アドバイス】
大技中心の構成の場合、たとえ成功しなくても、大技が成功しかかっただけで観客から「おおっ!!!」と歓声が起こるのですが、
この状況は、僕の場合は得点(技術点)に加算しません。技術点の定義は、「高度な技を【成功させる】こと」とされているためです。
とにかく、大技は成功するところを見せてほしい。たとえ、何回かチャレンジすることになったとしても、やはり成功させて、
自分も観客も満足した状態で拍手をもらいたいですね。
「真っ向勝負」とは言っても、ステージ上の動きが雑になってはいけないです。5→3になるところなど、ジャグっているボールを
投げ捨てるなどの行為は、スマートなものとはあまりいえないのではないかと思います。
また、落としたときのドロップライン(落としたときのために移行するBプランや、リカバリーの技)を準備しておくのがよいでしょう。
7:ケントカイト(優勝)
KAMIWAZAにも出場した、中学生&小学生コンビの実力派クラブパサー。昨年JJFにてチーム部門優勝を果たしています。
【良かったところ】
JJFの記事で誉めたとおりです。
技術・体のきれいさ・完成度の高さ、どの面を見ても隙がありません。
この場で改めてまた誉めるところを探すことに意味がないような気もします。
【アドバイス】
今後、JJFなどに再挑戦するなどということがある場合、気をつけないといけないのは、
観客は実力があるジャグラーだということがわかっている場合、見る目が厳しくなる、ということです。
今回の場合、JJFで優勝したときと音楽が同じだったので、JJFの演技が頭の中にフラッシュバックした人は多かった筈です。
「新しいチャレンジ」をより一層ルーチンの中に入れ、「ケントカイト前見たときよりパワーアップしたな!!」という
観客に支持を貰えるような演技をすると、今後より一層ジャグラーの中で活躍していけるのではないでしょうか。
強いて言うとすると、二人のキャラクターをつけていくというのがよいかもしれません。なかなか難しい演出ではあるのですが。
8:わこう
ハット&ボールという組み合わせで登場、ベテランのジャグラーです。
【良かったところ】
珍しい組み合わせだけあって、見る技見る技が全てオリジナリティあふれる技でしたね。
ハット・ボールの組み合わせというのは、(珍しいとはいえ)古典的なものではあるのですが、真面目に追求すると
ここまで面白くなるんだぞというものを見せつけていたと思います。
「古典的」ですが、見ている側にとっては「斬新」だったのではないでしょうか?
【アドバイス】
アイディア系で勝負するならば、もう少し見ごたえのあるアイディアが盛り込まれているとよいと思います。(難しいんですけれどね。)
競技会で勝負する場合、客席は生粋のアイディア系ジャグラーがやまのごとくいる状態ですから、
そのジャグラーたちを大爆笑させるような新しい発想を盛り込めば盛り込むほどよいものになっていくと思います。
(辛いのは、初見一発勝負になってしまうということなんですが……)
あるいは、その筋ではベタなネタでも、逆に今やると新しく見える(つまり、ジャグ暦がそんなにない人たちは知らないネタをやる)
ということもあると思うので、客席に座るであろう人を分析しつつの演技作りをするのがよいのではないかと思います。
9:Ike(アイク)
コンタクトポイの使い手。リリース技が多かったのが印象的でした。千葉大ポッサムの部長です。
【良かったところ】
色々な道具で戦うジャグラーの中において、ポイで勝負というのはなかなか難しいことです。
客席がジャグラーであることを意識した上で、チャレンジングな技(手から離れる技)を入れていたのはいいですね。
また、舞台も広く使えていたと思います。
世界観への入り込み方も良かったのではないでしょうか。
【アドバイス】
ポイなどの道具を演技するにあたり、大切なのは変化であると思います。
「特にテーマなくポイを振り回す」箇所と、「技を行っている」箇所のメリハリは今以上につけなければ、
「ただポイを振り回しているだけ」という印象を与えかねません。
ポイの振り回すリズムも一本調子である箇所が多かったため、リズムに緩急をつけたり、
思い切ってゆるく回す部分を入れてみたりなど、6分間の中に、さまざまな変化をつけられるように意識してみてください。
10:球萌(たまも)
姫路のジャグリングコミュニティ、HIME JUGよりのエントリー。
複雑系3ボールと、その延長である4ボールという構成でした。
【良かったところ】
ベースとなっている技は「見たことのある」技ですが、それを発展させて自分の技として取り入れているところは良いですね。
しかも、1つ1つの技が高次元な難易度を持っており、それを成功させていたところがよいです。
パフォーマンス中の表情も、柔和な笑みで余裕を感じました。
この手の4ボールというのは珍しいのではないでしょうか?
【アドバイス】
いわゆる有名どころのジャグラーの技の発展系は、そう思われてしまうとやや不利な側面があり、
大きく発展させることが必要になってくると思います。
方向性としては僕は良いと思うので、さらにこれを発展させて追及してみてください。
別の人のアドバイスでもいいましたが、舞台を左右に動くときは、ただ移動するだけではなく、
それの移動を行う意味づけを行っておくとよいですね。
11:いづた
西のナンバーズシガー使いと言えばこの人。「がっしんがっしんのいづた」。
【良かったところ】
まずは、入れている技の難易度の高さ。
とにかく高いレベルの技ばかりで、とにかくストレートを打ち続ける、いさぎよい演技構成だったと思います。
これがノードロップで終わるんだとしたらえらいことになりますよ(笑)
「見たい技を見せてくれる」という構成については、競技会の中ではとても好感度が高いと思います。
従来のシガーボックスではありえない「高さ」もあるパフォーマンスというのも素晴らしいですね。
【アドバイス】
やはり、技は「決めること」。6分間の間にあまりにも多く大技を入れすぎてしまった感じがします。
ガンガン系は僕は大好きなのですが、それでももっと薄めてもよいくらいの内容だったのではないかと。
1つ1つの技が重いだけに、成功させればがっと盛り上がりますから、練習の対象をもう少し絞っても充分すごいのではないかと思います。
あとは、「大技」が似通ってしまっている部分があるので、ぱっと見で完全に違う種類の多技であることが伝えられるようにするのが良いと思います。
12番のエントリー者は棄権でした。
13:中野慧(第三位、同時受賞)
こちらも満を持しての登場、JJFの常連である中野さん。
ガンガン系ボールジャグラーです。
【良かったところ】
流石の貫禄を見せ付けてくれた、といったところでしょうか。
こちらもやはり技のレベルの高さというか。あまり数が少なくないところではボディー系のハードな技を、
数が多くなっても爆発力の高い大技をガンガンに決めていました。
やや、演出的には特に意識されていることがないようにも思いましたが、
あまり、誰も彼もがキャラクターをつけまくっても仕方ないと思いますし、
がんがん系のジャグラーは、逆にそういうキャラクターが邪魔になってしまうこともあると思いますしね。
【アドバイス】
やや、技をやっているときに足元がふらついていたように思います。
技を決めるときに極力足を動かさないことが、ジャグリングの綺麗さにつながるので、
大技を決めるときには仕方ないとして、極力演技中足を動かさないよう意識してみるとよいかと思います。
「演出」は必要ないのですが、「構成」は考えてほしいところです。
大技につなげるためには、どのような小技から大技につなげていくか、そして、フィニッシュ、という、
単発技一つ一つ分散して考えるのではなく、一連の流れでルーティーンを作ってもらいたいと思います。
いかがでしょうか。
支離滅裂な文章になっているかもしれませんが、
思いを組み取っていただけるとありがたいです。
ここのところ、仕事があほみたいに忙しかった所為で、更新頻度が落ちていました。
そろそろ何個もあった山を越えて、あと残りの山は2つくらいになったので徐々に時間もできてくるとは思うのですが、
まあ、無理のないペースで書いていこうと思います。
このJunk Stageでは告知すらできなかったのですが、
毎年恒例の「じゃぐなぎ杯」が去る3/30、3/31に浜松市浜北体育館にて行われました。
まずは、
スタッフとして協力していただいたじゃぐなぎの皆さん、
審査員役を当日のお願いにもかかわらず引き受けてくださった皆さん、
そして、いらしてくれた皆さんにまず感謝の意を述べたいと思います。
皆様あってこそのじゃぐなぎ杯です。本当にありがとうございました。
「じゃぐなぎ杯」は今回で7回目ですが、
そこまで熱心に告知をしなくてもそれなりにたくさん人が集まってくださるようになり、
若干体育館が狭く感じるくらいのイベントに成長しました。
昔、このイベントを方々に告知するために、
東京のサークルに行ったりして「是非いらしてください!!」とお願いしたものですが、
「浜松じゃなくて浜松町でやってよ」とわけのわからないことを言われたのはもう7年も前のことなんですねぇ。
結局、その方々とはどのイベントでもお会いすることができなくなってしまいましたが
いまだにジャグリングを続けているんでしょうか。
例えばゲストを招いてショーを行ったり、
ステージを借りて、チャレンジ部門(競技会)を行ったりすることもできないことはないと思いますが
一介の素人サークルであるじゃぐなぎが企画・運営するイベントのキャパシティとしては
このくらいが限界ではないかと思っています。
ブラジル料理バイキングの店、Arena Grillを使った「交流会」も今年は2年目ですが、
35人と、多くも少なくもなく、席の配置をランダムにしたり、名札を作成してどんな道具をやっているのかを
わかるようにしたので、「交流」という目的は果たせていたのではないかと思っています。
終バスにみんなで乗って浜松駅付近のホテルまで行く様子は、僕が参加し始めたころの
JJF(ジャグリングの国内最大の大会)の様子に似ていましたね。
毎年、この程度の人数で行うのがよいと思っています。
そんなじゃぐなぎ杯ですが、イベントしての課題はもちろんたくさんあります。
来年は、今まで使用していた浜北体育館が使えなくなるかもしれないという恐れがあります。
(取り壊されるのだとか。)
新しい体育館を探すのだとしたら、その体育館と理解しあえるように今のうちから手を打っておかないといけません。
(※ジャグリングの道具は、落とすと派手な音が鳴りますから、床を傷つけやしないかと冷や冷やするのが体育館側の心情です。)
審査の方法についても、
今年は掲載されていたルールに問題があったなど拙い問題があったり、
極力簡素化したつもりだったけれどいまだに審査員の負担が大きかったり、と、
まだまだ改善の余地があります。
自分自身や、スタッフとなりうるじゃぐなぎのメンバーの負担のことを考えつつ、
その中で極力イベントとしての魅力を出すようにして、今後もイベントを運営していきたいと思います。
是非来年は皆様もお越しくださいませ。
おっ、久々にジャグリングにスポットの当たったコマーシャルですね。
見ていると、知っている芸人さんがとてもちらほら(笑)
なんでも、130人ほどの出演者がいるそうなのですが、
まあ今の日本なら130人くらいはあまり苦労しなくても
ジャグラーを集められると思います。
CGを使っている部分もある、とのことですが、
少しだけ不自然な部分&家と家との間やビルに向かっていくボールなど
の部分がそうかなと思います。
ジャグリングをしているシーンは
ほとんどCG使ってないんじゃないかな?