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2010/12/20

冬のロサンゼルスと言えるような気候になったものの、先週は30℃まで上昇。タンスにしまいこんだ夏服をひとつピックアップして、久しぶりに夏の格好をしました。

そして今週末は雨。雨。ひたすら雨。1年にそう何日と降らないロサンゼルスの雨期ですが、この1週間のうちに旅行に来る人は気の毒ですね。

仕事も一段落。先週末は、以前から仕事内容の紹介でよく書いていたスター・ウォーズのレイア姫で有名なキャリー・フィッシャーの自演トーク番組「Wishful Drinking」がHBOチャンネルで放送されました。

ホントは前宣伝したかったんだけど、あっと言う間に日にちが過ぎてしまって。

日本でも同じだと思うけど、ドラマや映画、ドキュメンタリーなんかの映像作品は、映像を撮ってから放送に至るまでの期間が往々にして長い場合が多かったりする。

数ヶ月前このコラムにも書かせてもらった、エミー賞を受賞した「The Last Beekeeper」なんかは、フィルムがスタジオに届いてから、音楽を完全Lock(つまりは最終仕上げ)するまで、わずか3週間しかなかったものもあるけど、大体の作品は通常、土台を作って、アレンジして、レコーディングして、ミキシングして、クリーニングして、というようなゲッソリする作業が音楽班にもあるから、2、3ヶ月は要するものだったりする。

私はこのゲッソリ過程(課程?)の第一段階、いっちばん最初のメロディを作る段階の人間なので、レコーディングが終わると、あとは音楽全体のバランスを整えてくれるエンジニアさんや、映像と音楽をマッチアップしてくれるエディターさんにバトンタッチするついでに、そのフィルムともサヨナラする(つまりは私が制作上、用無しになる)場合がほとんどである。

だから、今回もしかり、この「Wishful Drinking」の放送予定なぞ、放送日の前々日にたまたまスタジオで耳にしたから知っていたものの、あわよくば、完全に自分の中でも過去形になるところだったです。

ちなみに、トレイラーはこんな感じでした。
Wishful Drinking

さて、ちょいと落ち着いたところで。

来週末はいよいよフィギュアスケートの全日本選手権。
まぁ、真央ちゃんの今の調子は誰も知る由もないのだから、当日本番で、その成果を見届けるしかないのだけど。気になるのは、最近まことしやかに囁かれている「かな子ちゃんの異常なまでのアゲアゲ報道」から来る、「世代交代」、「新旧交代」、「高い点数」などなど。
ま、フィギュアスケートはスポーツと言えど、野球選手やサッカー選手と同じで、所属事務所やスポンサー等の沢山の人間が絡んでいるわけだから、商業的にも、誰をアゲて利益を増やしていく思惑、なんてものはよくあること。

4年前のオリンピックの時は、メディアは右も左も安藤美姫一色だったし、ソルトレイク五輪の時は恩田さんをいち早くオリンピック代表にしたものの、前者も後者も五輪の結果は15位と17位。彼女たちは何も悪くないけれど、彼女達よりも良い成績を取ったのは、ギリギリのところで代表権を取って、光の当たらないところで努力してきた村主さんと荒川さんんだった。
村主さんはフィギュア選手ではめずらしく、長年コンスタントに好成績をキープしてきた「重鎮」だけど、荒川さんに至っては、ちょうど今の真央ちゃんの年齢の時期にフィギュアの表舞台から「消えた」時間があった。

フィギュアスケートの選手は、トップクラスの選手でも時として「消える」ことがある。日本でも有名なイリーナ・スルツカヤも代表選から漏れたこともあるし、こと、ロシア選手は体型の変化や精神面でのバランスに不均衡が生じる場合が多いのか、一時期消える場合が多い。でも、優秀な選手はスルツカヤのようにカムバックする。

今、ロシアのジュニア選手は恐ろしいほど高度なテクニックを習得して、次回の地元開催であるソチオリンピックに標準を合せるべく育てられている。もう、そりゃ、見てビックリするような感じ。このまま育っちゃうと、キム・ユナのセクシー路線をもってしても敵わない感じ。
一方で、今現在日本のメディアがアゲアゲしている村上佳菜l子選手は3T−3T(トゥループというジャンプのコンビネーション)を得意としていて、唯一の武器でもあるのだけど、このコンビは連続3回転のジャンプの中では一番簡単、と言われている。そして、彼女は真央ちゃん同様、トリプルアクセルを除いて、一番難しい、難易度が高い、と言われているルッツというジャンプが飛べない。(本人は飛んではいるけど、ジャンプ踏み切り時のエッジがエラーになるから、毎回減点)

ロシアのジュニアっ子たちは、ここら辺を恐ろしいほどカバーし、技術的にはかな子ちゃんよりも数倍難しいジャンプ構成をしている。ルッツなんて完璧に飛ぶし、おまけにコンビネーションくっつけて連続3回転にしちゃうし、最近見た感じでは、ジャンプだけではなく、スケーティングもそこそこキレイになっているから、更にコワい。そんでもって、トリプルアクセルまで練習している子もいるから、ああどうなるのやら。w

しかし、先ほど述べたように、こと、ロシアの選手は成長期に一回「消えちゃう」のである。そりゃそうだ。14歳の時と16〜18歳の時じゃまるで体型も変わるし、むしろ一緒の子なんていない。昨日まで飛べてたジャンプが飛べなくなったり、柔らかかった体が身長の伸びと比例して堅くなってしまったり、その影響で怪我をしたり、ロシアの選手だけでなく、これはどこの国の選手にも言えることでしょう。その「消えちゃう」時期が、果たしてオリンピックシーズンに当たっちゃうのか、はたまた奇跡の「消えないで活躍」する選手が出て来るのか。

でも、腐ってもフィギュア大国ロシア。女子選手は唯一オリンピックで金メダルが無いわけだから、ロシアの連盟が今躍起になって選手を育てているのも無理はないし、彼女達を、バンクーバーの時のチーム・ユナと同じように国全体でケアしていくのは間違いない。

今年はあのスマイルと本人も驚くくらいの高得点で、世界選手権でも台乗り、とまでメディアが騒いでいるかな子ちゃんだけど、果たしてどこまでいけるのやら。

もちろん、日本人選手として応援するけれど、どんなにメディアが騒ごうとも、やはり真央ちゃんは、私が見る限り別格なのですよ。

どうなるのか、全日本。遠いところからだけど、選手達を応援してます。
あ、会場内で前回宣伝した楽譜「メロディ・オン・アイス」売ってます。観戦に行かれる方は、是非そちらにも目を通して下さると嬉しいです!

10:52 | mai | thinking in the rain。 はコメントを受け付けていません
2010/12/09

あっという間に12月。
ホントにあっという間ですな。

前回でもお話した、フィギュアスケート、有名選手が使用する楽曲のピアノ・アレンジ集の編曲、編集・第一弾がようやく発売を迎えられる事になりました☆わーいわーい(かなり無邪気に喜んでいる)

その名も

メロディ・オン・アイス

picture-100.jpg

でございます。

全音出版部から1,890円。安い!(と思う!)

10月より、このお仕事を紹介してくださった高校時代の親友H女史が、今回、不慣れな私の担当編集者となってもらい、最初こそいつもの馴れ馴れしい会話から始まったものの、いつしか、漫画家鳥山明の言う「Dr.マシリト」的、鬼担当となる。

こちらアメリカだから追っかけては来ないものの、毎晩夜おそぉぉぉぉくに「あーでもねー、こーでもねー、」と会議を開いては編曲の作戦を練り直し、 挙げ句の果てには和音にテンションを足すか足さないか、その一音で二人爆発。(分かんない人ごめんなさい、すごくオタッキーな話です)

ワタシ「ここは絶対9th入れないと、この曲編曲してる意味ないでしょ!アメリカだったら言語道断!」

Dr.H「ここは日本だっつーの!あー、もう良いよ、入れたいんでしょ、入れれば良いジャン!」

今、会話を書いていて思ったけど、かなり幼稚なケンカ、してましたね、我ら。。。。

何はともあれ、昼間はこっちでフィルムの仕事をして、夕方から深夜まではこの仕事に打ち込み、次第に曜日も分からなくなって、シマイにゃ日付も分からなくなる有様。

疲れもピークに達すると、リストの「ため息」を編集していた時には夜中、夢枕にリストが立って、夢ん中で一緒に酒を飲んでくれました。

編曲の極意というものは、後にも先にも、大切な大切なオリジナル(原曲)をお貸しいただいて、各楽曲を少しでも多くの演奏者さん達に楽しく弾いてもらおう、と、テクニックを緩和させたり、原曲がピアノ曲でないものも、「きっとピアノの曲ならば、作曲者はこう書いたんじゃないかな」という意図を譜面から探って、制作していくわけです。

その中でリストの演奏会用練習曲「ため息」は、もうため息どころじゃねぇ!とヤケ酒をかっくらいたくなるほど編曲の方向性で考えさせられましたが、自分でも「ここまで編集できれば、私も悔い無し、リストも合格サイン出してくれるんじゃないかなー?」と疲労感MAXで眠りについた時、リストおじさんがマジで夢枕に立って、なぜか日本酒飲んでました。笑

「よくやったよ」

と言われた、と記憶している。w

たとえ夢枕でも、そう言ってくれる人、そうそういないじゃないですか?

きっと私自身、誰かにそう言ってもらいたかったんでしょうね。(なんか、疲れたオバさんの日記みたいだわぁ)

いかんいかん。

でも、リストも喜んでくれるんじゃないかな、と。

「ため息」はある程度テクニックを持った人でないと弾けないし、趣味で弾いている小学生や中学生には原曲は難しい、でも弾いてみたい!という生徒さんに最適に作ってあります。

でも、一番のおススメは、今シーズン、高橋大輔選手が使用しているピアソラの「ブエノスアイレスの冬」です。これは、もともとピアノ曲ではなく、アンサンブルなので、ピアノソロの楽譜自体がレアなのですが、とっても楽しめる内容になりました。(この曲で上記のようなオタッキーなケンカを担当Dr.Hと連発)

時間をかけて構成を練り上げたおかげで、とてもキュッとしまりのある、良い作品になったと思います。

他にも、フィギュアスケートをご覧になっている方ならすぐに分かる、有名選手の使用曲が盛りだくさんです。ピアノを練習している方、発表会の演奏曲を探しているそこのあなた!!!是非手に取って、見てみてくださいね☆

一応、今のところ12月15日販売予定です。 また、新しい情報が入り次第、お知らせしまーす。

1月には更にやさしくピアノアレンジしたフィギュアスケート使用曲集、第二弾 が発売されます。その時もまた、宣伝させてもらいますね。

メロディ・オン・アイスの詳しい情報はこちら、

全音か、Amazonへどうぞ。

ちなみに、この楽譜、12月23日から長野で行われる全日本フィギュアスケート選手権の会場内でも全音さんが頑張って店頭販売してくれる予定です。全日本を観戦予定の方がいらっしゃいましたら、どうぞ立ち寄ってみてくださいね!

01:48 | mai | アレンジ曲集、第一弾。 はコメントを受け付けていません
2010/11/17

実はこの夏から密かに(?)大泉洋が好きだったりする。

今年の夏、次兄が北海道に転勤になったこともあって、北海道に旅行に行った時、「水曜どうでしょう」が再放送されていて、以前から「水どう」の存在は知っていたものの、当然私は観たこともなかったため、「北海道で水どうが観られるなんて!」と感激したのがそもそものきっかけ。

あの、ホームビデオ的全てがアドリブな、まったり感たっぷりのローカル番組、私は大好きで、ロサンゼルスに戻ってからもネットで断片的に観ていたのだけれど、数ヶ月前、「アメリカ大陸横断編」を発見。

ひっじょーに面白かった上、彼らの訪れたニューメキシコ州サンタフェが本当に美しく、一回行ってみたい!と思い、すぐさまチェック開始。

LAから飛行機で2時間弱。近いし、サンタフェは小さく、1日もあれば観光できる場所なので、「よし!行くぞ!」と勝手に決定。

一人で行くのもなんだから、デンバーに住む兄夫婦を誘う。

ワタシ 「水曜どうでしょうでサンタフェ編を観たんだけど、行きたくなって。」

兄嫁 「は?水曜ロードショー??」(マジで言いました。)

ワタシ「・・・水曜どうでしょう。ま、それは良いんだけど、サンタフェ行かない?」

兄嫁 「行きます!」(即答)

何でも、兄や兄嫁世代はサンタフェと言えば、宮沢りえ、というくらい鮮明に「サンタフェ」という言葉を覚えているそうな。それくらい話題になったんだね、当時。

そんなこんなで、先週末、私なりに「どうでしょう」してきたわけです。(兄夫婦を道連れ。)

大泉洋とミスター(水どうのメイン看板スター)及び藤村D&うれしー(スタッフのこと)達が訪れたところを網羅してやる!と言わんばかりの追っかけをしてみました。

まず、ホテルは彼らが宿泊した、同じホテル、ロレット。
プエブロ調、とでも言うんだろうか。どこの建物も赤土色がメイン。

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お部屋もそれはそれは可愛い部屋でした。

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これは、「水どう」でも映された、「ココから見るサンセットが非常にキレイ!」と大泉洋がカンゲキした小窓。笑
(私が撮ったときはすでに陽が落ちちゃってたけど。。。)

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そして、「水どう」のミスターこと鈴井さんが「一番来たかったところ」と言っていた、全米最古の教会へ。彼らは「陽が落ちる前に行かないと!」と言っていたけれど、なんだかんだで、私たちも同じよーな状況になって、陽が沈む寸前に到着。

サン・ミゲル教会

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サンタフェは全米でも古い歴史を持つ街で、ネイティブ・アメリカンとヨーロッパの文化の融合が非常によく見られる街でもあります。「水どう」でも、「アメリカでも最も治安の良い場所」と紹介されていたように、NYやLAのような近代的な建物や文化は無いけれど、その反面、人々は穏やかで、静か、郷土愛が非常に強く、それでいて、訪れる人たちに親切で優しい。

私もボストンからLAに引っ越したときは、その地元民の性格の違い、習慣の違いに驚いたけれど、ここも同じ。処変われば人も変わる。デンバーに行ったときも、非常に地元愛、郷土愛が強い街だなぁ、と思ったけど、サンタフェも、ホテルのスタッフから、観光名所のガイドまで、本当に良くしてもらって、嫌な思いはひとつもしませんでした。

ただ、ひとつ、サンタフェは全米で最も標高が高い街。
「水どう」で、それは言ってなかった。orz
兄夫婦は、同じく標高が全米2位のデンバーから来ているから、何処へ行くのもスタスタ行けるけど、もともと持久力の恐ろしく無い私は、サンミゲル教会に行くまでに、すでに呼吸困難。

ヒーヒー言っている私を、義姉は心配そうに隣で見ていてくれてたけど、カメラ小僧の実兄はいつの間にかどこかに消えては写真を撮りまくってる。くっそーと思っても、とにかく息が出来ない。ホントにできない。

ヘトヘトになってホテルにもどり、部屋で横になっていると、義姉が「これ、、、酸素ボンベ?」と、部屋のテレビ脇に付いているスナック菓子と一緒に置いてあるアメニティグッズの中からスプレーのようなものを発見。Oxyと言うそのスプレーはやはり、気圧の低さで呼吸困難になった時のためにホテル側が用意しているミニ酸素ボンベでした。

「こんなん、役に立つかなぁ。」とボヤくと、医療従事者の兄夫婦は「とりあえず、これ持っとけ」と私にアドバイス、60ドルもするのに、兄が買い取ってくれることに。

買った時は役に立つかどうかも分からなかったこの酸素、非常に役に立ちました。やっぱ、酸素って大事なんですね。

「水どう」では、サンタフェ滞在の夜に大泉洋が突然倒れる災難に見舞われるけど、酸素不足だったんじゃ。。。。まぁ、ゲーゲーやったらしいから、呼吸器関係ではないのかもしれないけど。

ちなみに、大泉洋たちが行ったと思われるホテル・ロレットのレストランで我々も夕食をいただきましたが、それはそれは美味しかったです。(大泉洋はこのレストランで食事をした直後、災難に遭う)

みなさんも、是非「水曜どうでしょう」を観て・・・いや、サンタフェを訪れてみてはいかがでしょう?

次回は、サンタフェ旅行二日目を書いてみようかと。。。(あくまでも予定)

06:17 | mai | 週末「どうでしょう」 はコメントを受け付けていません
2010/11/08

先週の10月最後の日曜日はハロウィン。
毎年例のごとく仕事仲間のおうちに赴きタダ酒をたっぷり頂いた私。

仕事では新しいフィルムのプロジェクトが始まり、もう一方では日本の出版社からの依頼で、フィギュアスケートで使用された音楽を集めたピアノ曲集の編曲を担当しており、無事に事が進めば、12月には初の編曲集が出版される予定です。

フィギュアスケートといえば、先週朗報が。
今年から引き受けたちびっこちゃんスケーターが使うプログラムの音楽編集。そのちびっこちゃんのひとりが、全国区の大会で見事優勝。自分の編集した音楽で良い成績を取ってもらえるなんて、この仕事を引き受けた時には、使ってもらえるだけでも幸福感に浸ってしまっていて、その先の結果まで想像もしていなかったので、本当に感無量でした。

今やちびっ子クラスでも世界トップレベルをいく日本のフィギュアスケート。10歳やそこらでも、クラシック音楽同様、全国区で良い成績を収めるのは至難の業。でも、この朗報を聞いて、ますますこの仕事が大好きになりました。本当にこの仕事、面白いです。

、、、という状況ですが、先週はビックリなハプニングが2つ。

ハロウィンが終わって二日酔いもただならぬ状態もそのままで仕事先から自宅に戻った夕方。
車をパーキングスペースに停める直前、左側に白く丸い物体が転がってる。紙くずか、ハロウィンで騒いだ何かの残骸か。しょうがないなぁ、拾ってゴミ箱に捨ててやろう、と思い、パーキング手前で車を停め、その物体を車内から確認。すると、視線の先には隣の民家の壁と通路沿いに生えている樹木のわずかな隙間に靴が見える。その靴から先に目をやると、Gパンらしきもの。さらにその先に目をやると、汚れたジャンパーらしきもの。。。

ヒトが倒れてる!!!
し、しかも微動だにせず。。。

サーーーっと自分の体内の血の気が引くのを感じた私。

どうしよう、このアパートに住んで結構長くなるけど、近所でヒトが倒れてるのなんて見たこと無い。ひょっとして死体?殺人?????

血の気は引くばかり。

とりあえず、パーキングに車を停め、困ったときのご近所サン、アンディ(男性、54歳独身)を呼ぶことに。
電話で

私 「あ、あ、あんでぃー、うちのアパートの前にヒトが倒れてる。。。。」

アンディ 「はぁ?ヒト?ハロウィンで散らかした人形とかじゃなくて?」

私 「お、お、おそらく違うと思う。と、と、とにかく動かないから死んでるんじゃないかと。。。」

という、しどろもどろもはなはだしい電話をして、無理矢理アンディを招集。

駆けつけてくれたアンディの体を盾にするように後ろに隠れながら、二人でその「ヒト」を確認することに。

くまのプーさんのようなアンディの腕をムギュッと掴みつつ、「どう?生きてる?死んでる?」と聞く私。すると、アンディーは、「おそらくホームレスなんじゃないか?」と推測。ピクリともしないし、うつ伏せだし、服も汚く、近寄ると異臭がする。(これだけで十分「死んでる」。)

とにかく、一晩様子を見て、翌朝になってもここにその「ヒト」が横たわっていたら、警察を呼ぼう、ということに。

私だったらこの時点ですでに警察沙汰だけど、さすがここはアメリカ。
アンディは「君は何も心配しなくて良い、必要であれば通報は僕がするし、念のため、今日はもう一人で出歩かないこと。何か不安なことがあったら直ぐに電話して。いいね?」と言ってくれて、事態を全て彼に頼る(丸投げする)かたちで収束。こうゆうときのアメリカ人男性って、本当に女性を大切に扱ってくれるから助かる。学生時代、ゴキブリ一匹退治するのにトイレットペーパーを私にトスして逃げた元カレとは大違いじゃ。orz

結局、翌日は警察や救急車が来た形跡もなく、その「ヒト」の形跡もなくなっており、推測だけど、「生きていた」らしい。パッと見はどー見ても「死体」そのものだったけど。

あーーーーー、怖かった。次回、同じところで仮眠するヒトがいたら、ちゃんと「私は生きてます。だから警察呼ばないで」ってプレートを用意しておいてもらいたい。まぎらわしいったらありゃしない!

何事もおそらく無かったであろう、この日からさらに数日後。

前述した楽譜制作のため、深夜まで仕事をし、出来上がった譜面を日本の出版社宛にメールを送信しようと、内容を書いていた時のこと。

一瞬体がピクつくほどの「パーン!!」という発砲音が、かなり近いところから聞こえる。

「!?!?」

あっけにとられていると、さらに何発もの銃声。銃声なんてナマで聞いたことないから分かんないけど、いくらなんでも爆竹じゃねーだろ、第一ハリウッドで爆竹って、ここは中国でも日本の田舎でもねーんだ、なんてとっさに思いながらも、けたたましい「パーン、パーン!」という発砲音を何度も聞いた。

いつの間にか、出版社の担当者に打ち込んでるメールが

「きゃーーーー!銃声!すごい!銃声!うぎゃーーーー!」

という内容になってる。。。でもとにかく送信。(笑)

この銃声のあと、外はにわかに騒がしくなり、ヘリコプターの音がバタバタ。
外に出て何が起こったか確かめたい、というアホな好奇心もあったけど、すぐに返信をくれた日本の出版社の担当者から「ダメー!まだ犯人が潜んでるかもしれないんだから、絶対外に出てはいけませーん!」との一言。我に返り、おとなしく自室に留まることに。(当たり前だ)

この時、気温は16℃くらい。寒くもなければ暑くもない夜だったけど、この発砲音を聞いた後に、腕に流れる一筋の液体を確認。。。

まさに、これぞ「冷や汗」ってやつです。先日「死体」らしきものを発見したときは危うく貧血でクラクラしたけど、今回は恐怖で「冷や汗」をかいた私。

ただ、この発砲音も事件とは関わりがなかったようで、事故も事件のニュースも無し。どちらも何事も無かったわけです。

しっかし、コワいなぁ、ハリウッド。もともと、決して治安の良い地区ではないことは分かっているけど、何事も無かったから良いものの、なんか、こんなこと連続で起きてたら、ノミの心臓の私はどうすりゃいいのか、トホホにショボンです。orz
日本でこんなことあったら、大事件よね。路上に「死体」らしきもの発見、そして夜中に銃声。なんやねん、これ。。。

でも、めげていても何も変わらない。気を取り直して毎日仕事です。

今週末は久しぶりにお出かけです。それを楽しみに、今週もがんばろー!

03:13 | mai | ハロウィンの後にビックリ2連発 はコメントを受け付けていません
2010/10/19

かれこれ1ヶ月ほど前から、友人を介して受けた、可愛いちびっ子ちゃんのピアノの先生をしてます。

私は音大出身ながら、生徒を持った経験が数える程度しかなかったため、半人前な先生をしているわけだけれど、それでもたかだか1ヶ月でも生徒が成長する様を見れることはとっても嬉しかったりする。

生徒のティオちゃんは、4歳になったばかりで、もちろんピアノを触るところからスタート。
もう、可愛いのなんの。最初は生徒の面倒を見なくてはならない責任感から、どうなることやら、と内心冷や汗をかいていたけど、1ヶ月も経つと、いつの間にか自分の「癒しの時間」になっていたりする。

しかし、彼女の笑顔を見てほころんでばかりもいられない。
いかんせん、ピアノに触ったことの無い子だから、まず、手をどのようにしてピアノに触れば良いか、そこからスタート。

みんな、ちびっ子のスタートラインは同じだと思うけど、彼女も最初は指を指す形で一本一本出しては「ドーレーミー」と歌っていた。もっと簡単に言えば、最初鍵盤に乗せた両手は、じゃんけんで言う「グー」だった。

これは前途多難。。。

と認識、レッスン以外では親御さんも忙しくされていて、なかなか彼女と一緒に練習に付き合ってくれる大人もいない。「練習を日課」に出来ない以上、しつこいくらい「手をパーにして」見せて、ドレミの位置をとにかく反復練習させるしかない、と判断。

言って聞かせるのは難し。見て覚えさせる方が易し。

ある意味百聞は一見にしかず。w

これ鉄則。

ありもしない歌を鼻歌調にしながら常に「ティオ、手はパーだよ〜〜、グーはダメよ〜〜〜」と言い聞かせて1ヶ月。

お互いの努力の甲斐あって、先週のレッスンでは手をパーにして「ドーレーミー」と歌いながら、こちらを伺う彼女の姿が。
(残念ながらドレミと言いつつ弾いた音はソラシだったけど)

週に1度のレッスンで1ヶ月。ココまでこれたことは奇跡。

思い出せば、私の幼い頃は母親が常に隣にいた上に、ピアノを始めた頃は週2回のレッスンを受けていたはず。

先々週、日本人の物理学者のノーベル賞受賞が決定。50年研究して来て、ようやく陽の目を見た、という趣旨のことを言っておられた。それだけ物理学の奥は深いということ、そして物事を継続させることの難しさ、目標を持って生きることの楽しさを物語っていると思う。

それを思えば、私のアメリカ生活の数年などはまだ序章に過ぎず。

でも、生徒の手がグーからパーになったことは、私にとっても、可愛い可愛い生徒にとっても大切な、小さな第一歩。彼女の手の変化は、アメリカ大陸にぽっつんとたたずむ私の存在がほんの少し大きくなったと思わせてくれるようで、嬉しい瞬間でした。

01:57 | mai | グーからパーに。 はコメントを受け付けていません
2010/10/04

フィギュアスケートのシーズンが始まりました。

先日の真央ちゃんの新プログラム披露となったジャパンオープンでは、ジャンプに苦戦していたようですね。でも、私はなーんにも心配してません。去年も同じように、新シーズン当初メディアやファンからあーだこーだ言われて真央ちゃんは大変だっただろうけど、でも、結果、世界チャンピオンですから。

今シーズン真央ちゃんはジャンプの矯正にひたむきに努力するところから始まったようだけど、私はむしろ、今後確実に矯正して今までよりも綺麗なジャンプが飛べるのであれば、1シーズン棒に振っても良いとさえ思っている。音楽もそうだけど、今まで何年も使って来た、体で覚えた技術は早々矯正することはできない。
でも、大会には出続けないと、勝負勘は当然失われる。だから大会には出続けなくてはいけないし、失敗する度にマスコミはやいのやいの言うけれど、真央ちゃんがアスリートとして超えたい壁が今、目の前にあるのだとしたら、1シーズンの成績を気にすること無く、壁を越えるべく努力をしていってもらい、と思う。

私は努力している人が好きだ。

おそらく皆さんも同じだろうけど、それぞれの分野で努力している人を思わず追いかけたくなってしまう。

もちろん真央ちゃんはその一人であるけれど、昨日は長年ずーーーーっと尊敬し続けている人に会うことができました。

yuna_michaelle.png

ミシェル・クワン。おとなりはご存知ユナです。

今日はユナ・キムのエージェントが主催するアイスショーにオヨバレして、ダウンタウンにあるStaples Centerに行ってきました。

オヨバレしたのは私ではなく、ずっと通訳係をしてきたフィギュアスケートのコスチュームを作っている会社のデザイナーさん。2年前、ミシェルが韓国帰省中のユナからオファーを受けて参加した韓国でのアイスショーで着用するドレスを、そのデザイナーさんが作ったところから交遊が始まり、今回はどさくさ紛れに私まで招待券を用意してもらい、ちゃっかり一番良い席で観覧してきちゃいました。

この写真のとおり、観客席の中でも最高に良いポジションの席を取ってくれていました。

座ってみると、目の前にジョニー・ウィアー(有名なスケート選手)のママがでーんと構えていたり、すぐ隣にはキャロライン・ジャン(これまた有名な選手)が座っていたり、まーなんともアメリカン・アットホームな観客席でした。

今年の夏、日本帰国中に真央ちゃん主役のthe Iceというショーを名古屋で観たけれど、同じ「アイスショー」というカテゴリでも今回のショーは、また内容が違って、本当に楽しかったです。なんてったって、事実上引退してショーにすら最近は出ることがほとんどないミシェルが出る、ということで、ロサンゼルスは彼女の地元でもあるし、観客の彼女を愛する、そして尊敬する眼差しが本当に熱く、感動的なショーになりました。

ショーに参加した選手は最近現役を退いたステファン・ランビエールやアイスダンスのベルビン&アゴスト組も出ていました。

ミシェルは現役から遠のいた今でも、本当にスケーティングが素晴らしい。
現在は学業に専念していて、博士課程に在籍しているのに、体型も変わること無く、パフォーマンスも可憐で優雅。実際彼女のスケートをナマで観たのは今回が初めてだった私。長野オリンピックの頃、テレビにかじりついて彼女の演技を見ていたあの頃は、今の状況を想像もしていなかった。

しかし、そんな彼女をも凌ぐ素晴らしいパフォーマンスをしてくれた人がいました。

stephen.png

そう、スイス人のステファン。彼、クワド(4回転)を飛びました。すっっっっごく綺麗だった。

も一度書くけど、努力してる人が好きです。笑

アイスショーって別に決められたエレメンツとかあるはずもないし、プログラムの構成は本当に自由に、自分の好きなように演じて良いのだけど、そんな中、しかも現役から退いた彼がまさか4回転にチャレンジするとは思っておらず、思わず観客が立ち上がってしまうほど。もちろん演技終了後はスタオベで、彼自身も感極まって潤んでた。ほんとーにすばらしかった。こういう輝いてる人を見ると、自分にまでパワーが出て来るようで、不思議。これだから止められないんです、まい@いつまでやるんだフィギュアスケート観戦。w

もちろん、ユナも素晴らしかったです。(取って付けたみたいな言い方で申し訳ないけど)

彼女は今、ミシェルのご家族が経営しているスケートリンクを本拠地に、練習をしているそうです。

もう完全にプロに転向しちゃうのかなー!?彼女。。。

彼女のスケートを観ると、やっぱりもう一度真央ちゃんとライバル関係を築いていってもらいたいと密かに思ったりする。

ショーの後、ミシェルは今回招待した人、一人ずつに挨拶するために、わざわざ別の場所を設けてくれて、そこで私まで(!)挨拶することができました。

こういうのって素敵だと思う。ミシェルは現役の頃から、こういったオフ・アイスの時でもサービス精神が旺盛で、しかもファンを大事にするっていうことはいつも聞いていたけど、今回のショーでも彼女は招待客一人一人に挨拶をして、しばらく歓談していました。

本当に彼女を尊敬しています。うん。

mai_michaelle.png

この写真を撮ってくれた人、私と同じく招待客であることは確かなんだけど、まったくのアカの他人。

私が、今回このショーに誘ってくれたデザイナーさんと「ミシェル、写真一緒に撮ってくれるかなぁ??」と緊張しながら話していたら、

「もちろんだよ」

と背後から返事が来て、

「僕が撮ってあげるから心配無用!」

と言ってくれた。

でも、言ってくれたは良いけど「おじさん、ダレ?」って感じで、このアカの他人さん、やたらとプッシュしてくる。笑

おじさん 「今だよ、今声かけて!僕はスタンバイするから!」

ワタシ 「ってゆーか、オジさんダレ???」

という会話を何度も繰り返したにも関わらず、ミシェルの方から普通に、そして丁寧に「こんにちは、初めまして!」と挨拶をしてくれて、さらに普通に写真を撮らせてもらえました。

そしてそして、アカの他人のおじさんはその後すぐにその場からいなくなってしまった。。。

まぁ、こうやってミシェルと写真を撮る日が来たくらいなんだから、フィギュアスケートを追い続ける限り、またどこかで会うんだろうな。w

このオジさん含め(笑)、ミシェルに会うことははもちろん、またアイスショーを観に行きたいな、と思う、興奮冷めやらぬ月曜の明け方です。

(あーん、仕事しなきゃぁぁぁ。)

09:34 | mai | いよいよ。 はコメントを受け付けていません

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