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あっという間に12月。
ホントにあっという間ですな。
前回でもお話した、フィギュアスケート、有名選手が使用する楽曲のピアノ・アレンジ集の編曲、編集・第一弾がようやく発売を迎えられる事になりました☆わーいわーい(かなり無邪気に喜んでいる)
その名も
メロディ・オン・アイス
でございます。
全音出版部から1,890円。安い!(と思う!)
10月より、このお仕事を紹介してくださった高校時代の親友H女史が、今回、不慣れな私の担当編集者となってもらい、最初こそいつもの馴れ馴れしい会話から始まったものの、いつしか、漫画家鳥山明の言う「Dr.マシリト」的、鬼担当となる。
こちらアメリカだから追っかけては来ないものの、毎晩夜おそぉぉぉぉくに「あーでもねー、こーでもねー、」と会議を開いては編曲の作戦を練り直し、 挙げ句の果てには和音にテンションを足すか足さないか、その一音で二人爆発。(分かんない人ごめんなさい、すごくオタッキーな話です)
ワタシ「ここは絶対9th入れないと、この曲編曲してる意味ないでしょ!アメリカだったら言語道断!」
Dr.H「ここは日本だっつーの!あー、もう良いよ、入れたいんでしょ、入れれば良いジャン!」
今、会話を書いていて思ったけど、かなり幼稚なケンカ、してましたね、我ら。。。。
何はともあれ、昼間はこっちでフィルムの仕事をして、夕方から深夜まではこの仕事に打ち込み、次第に曜日も分からなくなって、シマイにゃ日付も分からなくなる有様。
疲れもピークに達すると、リストの「ため息」を編集していた時には夜中、夢枕にリストが立って、夢ん中で一緒に酒を飲んでくれました。
編曲の極意というものは、後にも先にも、大切な大切なオリジナル(原曲)をお貸しいただいて、各楽曲を少しでも多くの演奏者さん達に楽しく弾いてもらおう、と、テクニックを緩和させたり、原曲がピアノ曲でないものも、「きっとピアノの曲ならば、作曲者はこう書いたんじゃないかな」という意図を譜面から探って、制作していくわけです。
その中でリストの演奏会用練習曲「ため息」は、もうため息どころじゃねぇ!とヤケ酒をかっくらいたくなるほど編曲の方向性で考えさせられましたが、自分でも「ここまで編集できれば、私も悔い無し、リストも合格サイン出してくれるんじゃないかなー?」と疲労感MAXで眠りについた時、リストおじさんがマジで夢枕に立って、なぜか日本酒飲んでました。笑
「よくやったよ」
と言われた、と記憶している。w
たとえ夢枕でも、そう言ってくれる人、そうそういないじゃないですか?
きっと私自身、誰かにそう言ってもらいたかったんでしょうね。(なんか、疲れたオバさんの日記みたいだわぁ)
いかんいかん。
でも、リストも喜んでくれるんじゃないかな、と。
「ため息」はある程度テクニックを持った人でないと弾けないし、趣味で弾いている小学生や中学生には原曲は難しい、でも弾いてみたい!という生徒さんに最適に作ってあります。
でも、一番のおススメは、今シーズン、高橋大輔選手が使用しているピアソラの「ブエノスアイレスの冬」です。これは、もともとピアノ曲ではなく、アンサンブルなので、ピアノソロの楽譜自体がレアなのですが、とっても楽しめる内容になりました。(この曲で上記のようなオタッキーなケンカを担当Dr.Hと連発)
時間をかけて構成を練り上げたおかげで、とてもキュッとしまりのある、良い作品になったと思います。
他にも、フィギュアスケートをご覧になっている方ならすぐに分かる、有名選手の使用曲が盛りだくさんです。ピアノを練習している方、発表会の演奏曲を探しているそこのあなた!!!是非手に取って、見てみてくださいね☆
一応、今のところ12月15日販売予定です。 また、新しい情報が入り次第、お知らせしまーす。
1月には更にやさしくピアノアレンジしたフィギュアスケート使用曲集、第二弾 が発売されます。その時もまた、宣伝させてもらいますね。
メロディ・オン・アイスの詳しい情報はこちら、
ちなみに、この楽譜、12月23日から長野で行われる全日本フィギュアスケート選手権の会場内でも全音さんが頑張って店頭販売してくれる予定です。全日本を観戦予定の方がいらっしゃいましたら、どうぞ立ち寄ってみてくださいね!