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私事ながら先日、junkStageアワード2012で賞をいただいた。
新しいライターさんが次々と受賞される中、光栄にも2度目の受賞。
正直予想をしていなかったのでとても驚いた。
2010年のアワードではスタッフ特別賞をいただき『初心』を思い出した。
今回の受賞では、『継続』ということを思う。
私の更新は決して多くない。
コラムを開始した当初、タイトル通りに毎回映画のことを書きたい、と思ったけれど、
書き始めてすぐに、次々と書いて行ったら、
私の映画の倉庫はすぐに空っぽになってしまうと気がついた。
何とない映画の感想は書けるけれど、
意味のあると感じる言葉を含めた映画に出会うことは少なく、
更にそれを自分の身体の一部として書きモノにするスピードが
思うより時間がかかると分かった。
面倒であるけれど、自分の納得いくペースなのだから付き合うしかない。
それからは映画のことと、昔アメリカで生活したことを織り交ぜて書くことにした。
意外にそのペースが自分に合い、更に昔の生活を思い出すことで
以前見た映画の記憶が呼び覚まされ、思い出と共に次の映画へ繋がったり、と
今日ここまで続けることができた、と思う。
月1回の更新もままならない時期もあり、
それでも励ましここにいる場所を作ってくれたJunkStageスタッフの方に感謝したい。
先日、ひょんなところで村上春樹訳マーク・ストランドの言葉に再会した。
In a field
I am the absence of field
…………. 野原の中で僕の分だけ野原が欠けている。
This is always the case
…………. いつだってそうなんだ。
Wherever I am
I am what is missing.
…………. どこにいても僕はその欠けた部分
(Keeping Things Whole (物事を崩さぬために) 全文こちら)
『I am what is missing.』
欠けている、といことは自分の居場所があるということ。
そしてその居場所はずっと、という継続の賜物であり
不思議なコトに ‘継続’ と ‘同じ’ はイコールではない。
keep going、とよく言うけれど
変化をし続け、前へ前へと進むからこそ継続が生まれる。
自分が『欠けたもの』になれるよう、
少しばかりの誰かが読むのを楽しみにしてくれるよう、
引き続き色々な映画を自分の感じる言葉で書き綴っていきたいと思う。