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JunkStageをお読みの皆さん、こんにちは。Momoことスタッフの桃生です。
師走に入りまして皆様もお忙しい時期かと思うのですが、この季節、私たちスタッフが頭を悩ませているのは1月に発表を行うJunkStageアワードの選出です。
JunkStageアワードとは昨年から始まり、年に一回、ライターの皆様が一堂に会する場で発表させていただくもので、云わば「JunkStage」の顔となるライターさんを表するもの。
昨年は第一回ということもあり、あーでもないこーでもないとケンケンガクガクの議論を繰り広げながら、それでも満場一致で決定した、このライターさんを本日はご紹介したいと思います。
■vol.5行政書士・中橋優さん
――私がこのレインボーノートを通して読者の皆様に最も言いたいことは、LGBT当事者は、皆さんのすぐ近くに、身近に、必ず存在しているということです。正確な情報を提供し続けていくことが、このレインボーノートが果たすべき最大の役割なのではないかと思います。(中橋優)
LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)当事者の抱える問題に対し法務支援を行う専門家。支援団体「レインボーサポートネット」を運営し、LGBTに関する情報提供を行っている。
http://www.junkstage.com/nakahashi/
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中橋さんは、2008年11月にJunkStageのライターとして参加されました。以来、まる2年以上もの間、隔週金曜日に必ずコラムを掲載してくださる、非常に稀有なライターさんです。
話がいきなり脱線しますが、私のJunkStageでの任務の一つに更新管理というものがあります。あるライターさんが月に何回更新しているかを確認し、回数や内容によってはヒアリングなどをさせて頂いている訳です。JunkStageはあまたあるメディアの中でも(僭越ながら)非常に更新回数や内容をシビアに確認しておりますので、在籍していらっしゃるライターさんの多くは、ほとんどの方が私からのメールをお受け取り頂いた覚えがあるかと思います。
が、中橋さんには一度もこのメールを送ったことがありません。
2年間。決して短くもないこの期間、中橋さんは一度も締め切りを破ったことが無いのです!そしてコラムの内容はいわずもがな。昨年のJunkStageでは満場一致の大賞を受賞され、またアルファ・ブロガーアワード2008の中間審査を突破した「友情結婚」のコラムは未だに高いアクセス数を誇っています。
これが、いかに凄いことか、お分かり頂けるでしょうか。
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中橋さんは、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)当事者たちの法的支援、行政手続きを行う専門家。性的マイノリティであるLGBT当事者の方々の支援のため「レインボーサポートネット」を立ち上げ、現在法務業のほかに講演など幅広く活躍していらっしゃる行政書士さんです。
とはいえ、いわゆる性的ノーマルである中橋さんは最初からその道を志していらしたわけではありません。専門家への道を歩み出した第一歩はこちらに詳しいですが、それからの日々は猛勉強だったと中橋さんは仰っていました。
スキャンダラスなワードで括られがちなこれらの人々を法律で守り、真摯な願いを聞き届けるため、メール相談や面接も行うという中橋さんの態度はLGBT当事者の方にはほとんど神様のように見えたのではないでしょうか。
「そりゃ、先方は言いにくいことを言うわけです。だから当然プライバシーだって守られなければいけないし、ちゃんと聞かないとアドバイスも出来ないなと思うんですよ」
誰にも言えないことを、相談する。その相手を選ぶ権利は、当然当事者の側にあります。
だから中橋さんと「レインボーサポートネット」は、選ばれ続けているのです。
ちなみに。
今年12月11日、私とゆうちゃんの二人で中橋さんに初めてお会いした際、最終的にはなぜか人生相談をしていました。そんなつもりは全くなかったのに、柔らかい人柄についつい余計な話をしてしまったのは、きっと中橋さんのご人徳の賜物と思いたいところです…。
* * *
ただし、中橋さんはただの優しい行政書士さんではありません。
言うべきところはきちんと言う。例えばゲイ・カルチャーの中心にもなっているハッテン場の禁止や、適切な選挙権の行使、自由を勝ち取るための闘争など、過激ともいえる提言を繰り返していらっしゃいます。
そんな中橋さんのコラムの読者には、「対談シリーズ」に是非加えてくれという猛者もいるとか。
LGBT当事者たちのリアルを綴った中橋さんのコラムは、性的マイノリティの方だけでなく、ノーマルな方々にこそ読んで頂きたい、JunkStageが自信を持ってお勧めする1本です。