前回まではちょっとUSTREAMなどの話しが多かったので、今回はイベントの空間をデザインする事について書いてみたいと思います。
イベントの空間をデザインするのは、そのイベントのプロデューサーです。(ここは言い切ります。)
しかし、その空間をデザインした事で、出来る事出来ない事をテクニカルスタッフを交えオールセクションでミーティングをする訳です。 そこで、物理的に出来ない事なのかそれとも予算的に出来ない事なのかを取捨択一して、全体のイベント空間を演出プロデュースしていく訳です。
自分は音響というテクニカルセクションの人間ですので、全体のデザインをする事はあまり有りませんが、全体をデザインするという事は、そこにテクニカルのスタッフが居るという事では無く、場所としてどうゆう空間にしたいのかというプロデューサーの腕に掛かっています。
勿論、テクニカルサイドからも意見を上げる場合も多いですが、大概の現場の場合は図面を頂いて、そこにテクニカルセクションのプランを組み上げて行く訳です。 そうした事を取りまとめてトップクライアントに提案調整する事が如何に難しいのか、実際の現場ではよく体感します。
善かれと思って作り上げた事でも、意思疎通のちょっとした歯車の違いから実際の現場で出来なかった事など実は多々有る訳です。
「自分が良いと思う事が、お客様のブランディングに良いとは限らない。」
これはとても肝に命じているいる事です。
確かに、こうした方が効率が良いとか、音が良いとか、色々理由は付けられる事が有るとします。
しかし、お客様のプライオリティーが何処に在るのかという事をキチンと考えて、そこを優先させなけければいけないのです。 「こっちの方が音が良いんだから、そこは押し通さないとダメだよ。」という人も居るでしょう。 自分はそこは引くべきところだと考えています。
勿論、全体のコンセプトや会場などの見合う形で有れば十分提案する事も可能でしょうが、それが果たして一番お客様の為で有るのかという点で言えば時と場合に寄る訳です。
日々そこを吐き違えないように、慎重に考慮しながら組んだプランが認められた時ほど嬉しい事は有りません。
先日、空間をデザインするという点で素敵なものに出会いました。
実はこれ、風船で出来たシャンデリアです。
重量も無く、会場に来てから一つずつの風船を膨らまして組み上げて行く姿を拝見しておりましたが、まさに職人技。
そして、たまーに作っている最中に風船が割れるといちいちビクっとしてしまいましたが、出来上がりを見てとても素敵な気持ちになりました。
しかし、このシャンデリアその数時間の本番イベントの後にはすぐに廃棄されてしまうので、ちょっともったいない気がします。でも、家に持って帰るには大きすぎるサイズなのですけどね。
こうした、現場のコンセプトに見合う造形物や音、照明、それを取りまとめてくれているプロデューサーにはいつも
前回は簡単なUSTREAMの配信方法などの概要について書きましたが、今回は実際の中継現場とUSTREAM配信での違いというか、最近自分自身が現場で体験した内容をふまえて書いてみたいと思います。
USTREAMは個人が情報や意思を映像付きで発信するというとても簡単な方法です、最近は企業イベントなどでもUSTREAMを活用しようという動きも見られていますが、今までの中継のスタイルもまだまだイベントでも活躍しております。
先日、又もや映画の舞台挨拶の現場での事ですが、東京を主として大阪、名古屋、福岡、札幌、仙台などへの中継が行われました。
この時に感じたのは、今までの中継のスタイルと現在の中継のスタイルがUSTREAMを始めとするブロードキャスティング分野の発達によって、変わりつつ有るという事を身を以て体感した訳です。
今までは、衛星中継、電話中継などが多く、テレビでも使われていますが携帯のテレビ電話回線を使った中継を例に取ると、これには映像の鮮明さなどの問題点が多く、しかしメリットとしては中継車が居なくても現場から中継出来るという利点も有りました。
次に衛星中継ですが、これは鮮明な映像とスタジオクオリティーの中継が可能という利点が強いですが、まず衛星を使う事でのコストが高い事、そして中継車が現場近く(イベント会場など)に居なければならないという事がデメリットではないでしょうか。
では、インターネット回線を使った中継はどうでしょう。
前回の現場では、NTTの映画館ネットワーク専用回線を使って、東京から全国各地の映画館に配信をして、中継映像、音声共に映画館のスクリーンで見られるという中継を行いました。
この中継方法の良い部分は、衛生中継などに比べてコストが低い事、そしてクオリティーも配信のエンコード方法によっても違いますが、HD配信も可能となります。 逆にデメリットはというと、NTTの工事が必ず必要という事、専用回線を確保して貰う為に専門の技術者が各所に立ち会う必要が有るという事。
全ての中継方法でメリットデメリットは有りますが、ブロードキャスト回線を使った中継が現在一番バランスが取れているのではないでしょうか。
では実際の中継はどうだったかというと、音響チームからは音を、カメラチームからは映像を中継チームに送り、中継チームがNTTチームに中継信号を送るという流れになっていました。
一つ問題になるのは、これは中継をする場合やUSTREAMでも起る事ですが、映像と音声がズレるという事です。
ここがズレているとどうしても人は相手の口元を見て言葉を理解する部分も大きいので、ズレた映像を見ていると結構違和感を感じます。 それを中継先で補正する事も可能なのですが、大概の場合は音が先になって映像が少し遅れます。
この音と映像を合わせる事を、通称「リップシンク」と呼びます。
ここの部分がイベント中継などでも結構問題になる事が多く、原因は映像のスイッチャー(切り替え機)などの信号が多少遅れる事が原因と考えられていますが、USTREAMでも起る事が多いので、どちらかというと映像の方がデータとしても容量が大きいものになるので、デコーダー作業の際の処理値の差分で起る事ではないでしょうか。
いずれにしても、こうした中継やUSTREAM配信を行う場合にまず考えておくべき事は、回線が十分な速度が有る場合はクオリティーを求めるのも良いのですが、回線品質などが低い場合には無理に高画質、高音質に拘るのでは無く、多少クオリティーが下がっても途切れないという事が全ての
事項に優先させるべきだと思います。
勿論、企業イベントなどでの専用回線などが敷設される場合には、その部分は大丈夫なのでしょうが、一般ユーザーの場合はそうも言ってられない状況が有ると思います。
今回は実際の中継方法の差などについて書きましたが、機会が有ればまた書きたいと思います。
USTREAMの活用方法など、まだまだ発展途上なので又ご報告出来ると思います。
前回は JunkStage Cafe での USTREAM の配信の話しを書きましたが、結構周りからも USTREAM の配信ってどうやんの?って事を聞かれるのですが。 単なる配信方法なら、ここ暫くで様々な配信方法を記載したサイトも増えて来ていますので、音的に良い形でも配信方法はどうしたものかというのを書いてみたいと思います。
まずは、下のダイアグラムを見て下さい。
これは前回行った JunkStage Cafe での接続方法です。
結構USTREAMを見ていると、どうしてもwebカメラ+マイクと形での放送も少なくないのですが、楽曲演奏など、もし少しでも音を良くしたいので有れば、ミキサーを1台用意すると良いと思います。
ミキサーもそんなに高いものは必要では無くて、色々なマイクや楽器の音量を調整出来て、多少の音質調整が出来るだけの必要な入力が有るタイプで有れば良い訳です。
マイクは出来れば出演者全員にピンマイクなどを付けて貰うか、各一人づつにマイクを1本用意をすると会話を取りこぼさないので良いと思います。 又、会場内の音声を全体的にざわつきやお客さんなどの反応を拾いたい場合は、ノイズマイクと通称呼んでいますが会場の音声を拾う専用のマイクを用意すると良いと思います。
ハード的環境が整ったら、今度は内部ソフトですが。 基本的に、USTREAMで配信をするので有れば、USTREAM Producer というソフトを使います。
このソフトは無料版と有料の Pro 版が有ります。 個人で配信される場合は無料版だけでも必要十分だとは思いますが、接続カメラの台数制限や配信が質の選択幅などが有りますので、企業配信やもし複数台のカメラを直接接続したい場合は、CamTwist などのソフトを使って接続台数を増やすか、有料版を使うと良いのではないでしょうか。
ちょっと難しく書いてしまいましたが、ベーシックな接続方法のダイアグラムは以下の感じです。
カメラ関係の注意点ですが、高画質(HD)で放送をしようとしても、実は最近のHDカメラの多くは FireWire の端子が無い場合が殆どで、自分でやってる時もそうなのですが、少し前に発売になったFW端子の付いているカメラで放送をしています。
勿論、USB接続のwebカメラでも放送は可能ですが、出来れば画質も高めたい場合にはDVカメラの使用をお薦めします。 もし、配信用のPCにFW端子が無くUSBしか接続出来ない場合には映像のキャプチャーインターフェイスなどを使うのも良いと思います。
又、回線に関しては配信用のPCは有線LAN接続が好ましいです。 JunkStage Cafe でも起りましたが、無線接続の場合は何かの拍子に接続が途切れる事や、回線速度に比べてwifiでの接続速度の限度が低い事も有り、品質を下げる要因にもなりかねないからです。
今回は基本的な配信方法などについて書きましたが、次回ではじゃぁ実際の現場での中継とUSTREAMの違いなどについて書いてみたいと思います。
もう結構前の話しになってしまっているのが不思議な感じですが、JunkStage Cafe が中目黒で行われた時に USTREAM で配信をしておりまして、ご覧になった方もいらっしゃるとは思いますが、どんな感じでやっていたのかという裏話的な事を書いてみたいと思います。
今回の JunkStage Cafe では、現地の音響システム及び USTREAM の配信用のセットを持ち込んで本番2日間を行った感じです。
まず、音響システムですが。
ギャラリーの合間に行われるイベント用に、マイクを数本、そしてBGM用でCD関係を再生、そして会場への拡声という感じです。 楽器関係も多少有りましたので、楽器用のライン関係機材も多少持ちこんでおりました。
そしてUSTREAM用での機材ですが、DVカメラ、三脚、配信用のMAC、集音マイク、そして会場でのPA音声を配信する為に、オーディオインターフェイスなども持ち込んでいました。
実際、当日の配信状況としては、Mobile Wifi が結構途切れるという事態が起っておりまして、何とか後半は復旧させる事が出来ました。 原因は、やはり会場内での電波状況が悪い事と、会場のすぐ裏手に結構強力な電波塔が立っていた事が原因かと思います。
今回の配信は、JunkStage Radio のアカウントを使用して配信をしておりました。
実は、生演奏の部分の配信で楽しみにして頂いていた方には申し訳無かったのですが、イベント時点でUSTREAM上での著作権法遵守という観点からも敢えて放送をしていなかった部分が有りました。
演奏自体が全てオリジナルで有れば放送も可能だったのですが、演奏の曲順などでカバーとオリジナルが混在している状況だった事と、全体のイベント自体の包括的著作権申請が、実際に放送となると内容的に変わって来てしまうという事も有り、JunkStage Radioという公式アカウントを使用している事も有り、残念ながら放送を控えたという事でした。
イベントの内容としては、ギャラリーがメインという形態で有りながらもトークショーやミニライブ、そして何よりも立地的に川沿いの心地の良い空間がゆるーい流れの時間を生み出していたのでは無いでしょうか。 それが配信を通じて少しでも視聴者の方に届いたなら幸せです。
昨今のイベント事情も考えると、USTREAMを始めとする同時配信の重要性はこれからもどんどんニーズが高まって行くのだと思います。 そんな中で、今回 JunkStage として、その流れを作って行くための初めての試みでしたが、今後もこうして外からお届け出来る形が出来れば良いなと考えています。
先日普段から使っているmacbook(黒)がとうとう引退となりました。原因は、あのボリカーボネート?のボディーの歪みから来るハード的不具合、そう考えると今のmacbook pro の筐体がアルミに変更になったのもかなり納得が行く感じです。
かれこれ4年近く使って来たので、まぁ納得な時期と言えば納得な時期ですが、CDがたまーに排出されない、クーリングのファンがカリカリ言い出す。
かなり酷使してきたので、仕方が無いのです。
取りあえずここ暫くは iPad でお茶を濁して居たのですが、やはり文章作成やファイルの保存環境など iPad にはなりの良さが有るとはいえ、まだまだ図面などの作成が出来る訳でも無く、仕事で使うにはちょっとパワー不足は否めないので、次期macを検討しておりました。
そんな折に MacBook Air が発売となったので、まぁ見てみるかという事で Apple Store 銀座へ。 店を出る時にはあの淡い白の袋をぶら下げて居たのはお約束という事で、買って参りました。 それにしても、最近の macはというかPC製品全般に言える事かもしれませんが、安くなったなと。
柏が一番最初に買ったのは、mac の LCシリーズというかなり昔に出ていた機種なのですが、モニターやキーボード、本体、メモリー、など色々とひっくるめて50~60万使った記憶が有ります。
以前は音の編集やmidiの打ち込みはmac全盛だったので、仕事で使う以上はどうしてもmacでないと出来ない事が多かったのです。 今はしておりませんが、若い頃にはカラオケのmidiデータ作りのお仕事も一時期しておりましたので、原曲を聞いてmidiで全て打ち込んで行くという作業もしておりました。
今はwinでもmacでも音のお仕事は出来るようになりましたが、やはり使い慣れたmacのGUI環境からは離れる事が出来ず、win機も他社様とのファイルのやり取り専用で事務所に有るには有るのですが、まぁまず必要が無ければ使いません。
結局は使い手の使い心地というか、適材適所だと思うので自分のやっている内容にはmacの方がしっくりくる訳です。
只、相も変わらずwin とのファイルのやり取りやoffice書類などのレイアウトの崩れなど問題もまだまだ有る訳ですが、関係他社様を見回してみるとmac率もかなり高いので、いわゆる一般企業様とのやり取り以外ではあまり問題にはなってません。
よく「mac信者」と揶揄されますが、そこはそれ必要だから使うというスタンスには替わりが無いのです。
只、お取引先の状況に合わせて柔軟に対応出来る自社環境の構築が結構重要だという事も付け加えておきます。
新しい、MacBook Air は軽くてかなり快適です。
と、書くと「mac信者は。。。」と又言われるんでしょうね。