Le petit Verdot
世界でいちばん好きなレストラン。
がっかりさせたくなかったんですよね、私。
「一生に一度くらいは奮発して親孝行のParis旅行に」
そんな想いで母親をやっとパリ旅行に招待できたのですから。
この時とばかり、気もつかったしお金もつかいました。
そして正直なところ疲れてもいました。
タクシーで「ル・プティ・ヴェルド」に到着、おずおずと入っていくふたり。
出迎えて席に案内してくださったのは、かの日本人ソムリエ石塚氏。
開店したばかりで店内はまだ私たちだけ。(早い時間でよかった!)
そして最大の難関である「フランス語で書かれたメニュー」
席まで黒板を持ってこられてぜんぶ日本語で読み上げてくださったので、
母も私もそれぞれ好きなメニューを選ぶことができました。
「よくわからなければ高くてもおまかせのディナーコースにすればいい」
最初はそんなふうに思っていたのでとっても感激。
パリで前菜やメイン、デザートにいたるまで、
食べたいものを会話しながらチョイスできるなんてすごく贅沢です。
年齢的に食が細くなってるらしい母のことを気にして、
「あのぉ、シェアしてもいいですか?」と聞くと「イイっすよ」って。(涙)
石塚さんの気が抜けるほどカジュアルな応対には、
ただただ驚くと同時に感謝するばかり。
だって日本人ソムリエでパリのレストランのオーナーと聞けば
「スノッブなひとかもしれない」と一抹の不安もないはずはないでしょ?
本場パリですもの。
フレンチのマナーは厳しくってイヤな思いをすることもあるって、
ネットにはパリ批判の書き込みがあって内心ちょっとびびってました。
気が張っていたという方が合ってるかもしれません。
いつもは美容の仲間とワイワイはしゃいで闊歩するパリ。
お膳立てもお支払いもぜーんぶ会社まかせ。
ところが今回はあまりにも違うシチュエーション。
はじめての海外に戸惑う母。そしてその母をエスコートする私。
ゆったり少人数とはいえツアーですから、知らないひとたちとの団体行動。
やっと自由な時間、そして日本語が通じる上にとっても親切な石塚氏、
無事に注文できてじゅうぶんリラックスしてる私たち。
ここにして正解だったなあって、すでに思っていました。
そして料理が運ばれてくるとナント泣けそうに美味しいんです、コレが。
想像をはるかに超える料理に大感激!! (←失礼なひと)
母の緊張していた気持ちもほぐれてきたらしくかなり御機嫌モード。
「お皿もらって半分ずつ分けようか?」って聞くと、
「お母さん、コレぜんぶ食べれる」って。 ちょっとびっくり。
いや、いいんですけどね。まるで子どもみたいなんですよ、なにかと。
「ふらつー」っていうサイトにあった母娘で行くケースの注意事項(笑)
行く前に読んでてかなり参考になりました。 フランス・ツーリズム旅行情報局
お土産物のお店の度に立ち止まり持って帰れないくらい買ってしまう母親対策とか。
「ワガママな母を捨ててきたかったけど拾いに行くのも自分だから
我慢しました。たいへんでした」みたいな書き込みとかね。
(どこの娘も苦労?しながら果敢に親孝行の旅にチャレンジしてるみたいです)
母はサーモンとナントカ、私は海老のナントカ。
「おいしいねえ」って言いながらたいらげる母。
メインディッシュもそれぞれのプレートをペロリ。
(けっこうなボリュームなんですけどね、、)
どこが「お母さん、あんまり食べれん」なワケ?って心の声w
あんなに心配してたのに。
でも、どれもおいしくってありがたくって(泣)
お腹いっぱい胸いっぱいで、さらに感激なのはお支払いの時。
ワインのことはよくわからないから、と
ソムリエの彼に料理に合いそうなワインをおまかせしたので、
そこはもうある程度のお値段になっても、、と覚悟していたんですよね。
きっと良心的なセレクトだったのでしょう。
パーフェクト!
しかも大好きなパリ。こんな素敵なレストランに出会えるなんて^^
帰りはタクシーを呼んでもらって、お店の前で母と石塚氏の2ショット撮影。
その頃にはお客さまでいっぱいになっていたのですが、
本当に最後まで良くしてくださいました。
(次回につづく)
世界でいちばん好きなレストランのことを考えていました。
Le petit Verdot(ル・プチ・ヴェルド)
パリのサンジェルマン・デ・プレ界隈にある小さなレストラン。
どの料理もすっごくおいしくてリラックスできる雰囲気、
お値段が良心的なのもとても魅力です。
わざわざそこで食事をするためにパリに行きたいくらい大好きなお店!
と、言ってもまだ一度しか行ったことはないんですけどね。
たった一度で大ファンになってしまったのです。
(大抵の場合は一度目で決まっちゃいますよね?)
お店の出会いも人の出会いと同じ「ご縁」なんだと思います。
だからこそいつだって「一期一会」。(肝に銘じておかなくては)
数年前、パリに母を連れて行くことになった時、
下調べでいちばん悩んだのがディナーでした。
何度かパリに行ったことはあっても行程はほとんど決まっていたので、
じぶんたちだけで行ったのはランチやカフェくらい。
ガイドブックやサイトを見ても私たちにしっくりくるお店って、
いったいどこなかのかさっぱりわからなくて。
mixiでパリのコミュニティのいくつかに書き込みをしてみました。
「高齢70代の母親(たぶん小食)と行ける美味しいお店を探しています。
私はフランス語はほとんど話せません」
書いてみるものです。 それもまた出会いですよね。
パリに住んである日本人女性が行きつけのお店を教えてくださいました。
Le petit Verdotという店名と電話番号・住所そして下記のコメント。
「ソムリエの石塚さんのお店だから電話の予約も彼が出るわよ。
料理もシェアしたいと言えばやってくれるはず。」
他にもいろんな方からご紹介をいただきましたが、
なにより日本語が通じるという安心感。「Le petit Verdot」に決定です。
そのページをプリントアウトして、地図にも印をつけて行きました。
そしてパリのホテルから予約の電話をかけた時、
元気な声で受話器の向こうから聞こえてきたのはなんと!
「Bonjour!!!」
えーーーーーーっ? (日本人が出るはずなのにフランス語?って)
「ぼ、ぼんじゅ〜る!」 ドキドキしながら挨拶を返すと、
「ハイ、もしもし?」って日本語に変わりました。
下手な発音で日本人だとわかってくれたんですね(涙)
すごいです石塚氏。 ありがたいです。
そんな感じで私たちの冒険ディナーがはじまったのです。
なんだか長くなりそうなので続きは次回に。
さっそくすっかりご無沙汰してしまいました。
ごめんなさいwww
そう、役割のお話でしたね、ペルソナ。
じぶんでいきなり核心の話題にしてしまって、
文章がまとまらなくて、、うーんw
(書きかけた文章はいくつもEvernoteに放置プレイ)
なんだか時間ばかりが経過してしまった感じです。
『私の役割イコール、ミッションであり、
生きざまでもあるワケです。 』
なーんてふうに考えはじめると、
「生きざま」という壮大なスケールのテーマのまえに金縛り状態。
じぶんという宇宙をみつめる「あなざわあるど」にいってしまって、
コラムを書く手が止まってしまいました。orz
そんな時にいろんなことが重なってちょっとHeavyな日々。
「へんなことは書けないし」ってキモチが、
コラムから目を背けさせてしまってたのはナイショ。
へんなことばかり起こるワケじゃないけど、
エネルギーが足りなくなるとへんなことばかりに意識のアンテナが反応して、
書けないモードだったんですよね、ぐすん。
でもね、ありのままのぶっちゃけで書いていくことにしましたよ。
だからきっとテンションも上がったり下がったりするし、
それでもそんなことは気にせずに書きたいように書いてしまうのです。
だって女将らしくない女将だし、素人ライターなんですもの。
とかなんとか卑怯な言い訳をしちゃってるけど、
包みかくさず晒していく覚悟で書いていきますね。
きっと「あなたいったい何歳なの?」 みたいなことになるに違いないし、
もし、ジャンクのライターさんたちを
「素敵ライター」 と「変態ライター」に分けるとしたら、
まちがいなく後者です、あたし。
(ほかにも変態ライターの方がいらっしゃるかどうかは謎)
でも人生には素敵なエピソードばかりのはずはないってことくらい、
みんな知ってるのよね?
そして、時にはそっちの方が面白かったりもするのよね??
なんとなく暴走の予感。
ほんとはお店で「コラム書いてるんですよ、うふふ」って、
ジャンクステージの名刺を渡したかったのだけど…
むしろ隠さなくてはいけなくなるかもしれないw
(どこにいくのだろう、あたしは?)
素敵なひとってすごく理想なはずだけど、なかなか現実は素敵でいられない、
そんな葛藤のエピソードをこっそり打ち明けてみることにしますね。
あたたかく見守ってくださるとうれしいです。
女将になるときに考えました。
どんな女将になるべきなのか、
どんな女将になれるのか、
どんな女将でありたいのか。
多くのオトナたちは社会(周囲)において「役割」があります。
そして年を重ねるごとに役割は増えていくのだと思います。
いろんなシーンで期待される役割をこなしていますね。
「ペルソナ」
その役割のことを心理学的な概念から、
ユングはそんなふうに表現したそうです。
演劇のときにつける「仮面」の意味です。
言葉からうける印象はあまりよくないですよね。
でもそれはポジションにおいて必要なことだと感じるから、
悪いふうにはとらえていません。
素顔とのギャップに悩むひとや疲れているひとも、
たしかに少なくないのだと思います。
じぶん不在な気がしたりするかもしれません。
たしかに疲れるのです、しごとですからあたりまえですけど。
ディズニーランドのミッキーやミニーなんかは
とてもわかりやすいペルソナですね。
いつも陽気に愛想をふりまいています。
「どんなペルソナにするか」「なんのために」
それがすごく大事なのだと思います。
どんなに疲れたとしても価値観を感じることが出来れば、
心地よい疲労とともに充実感があります。
そして素顔になれるシーンがあること、
ありのままのじぶんでいられる時間は大切です。
そのバランスが崩れるとストレスが溜まってしまいますから。
そんな感じで役割についていろいろ考えたのでした。
次回につづきます。
おひさしぶりなのです。
ジャンクに復帰なのです。
はじめてのかた、はじめまして^^
女将らしくない女将、二代目のヨメです。
どれくらい女将らしくないかと申しますと、
ジーンズにTシャツ、ギャルソンエプロン。
そんな気のぬけた格好で毎日げんきに働いております。
(カジュアルな中にも色気を漂わせているかどうかは謎w)
アダルティなお客さまたちにかわいがっていただいて9年目。
そうなんです、いつまでも素人気分ではいけないのです。
かといって着物に割烹着をきるつもりもなく、
艶っぽいしなをつくることもなく、、
これからも定番クールビズで笑顔いっぱいにがんばっていきます。
そんなワケで女将の日々を綴っていきますので、
どちらさまもどうぞよろしくお願い致します。