だいたい解っていた。
ワースト3が何なのか。
少し予想外な結果がでるのかと期待したが定番の時間だった。
何て事を考えながら私が次に訪れたのがココだ。
大谷さんが一押しのスポット。
『この町に来たからには、あの彫刻を見て行かなきゃ損ですよ!
何でも大昔の書物に載っていた写真を元に作ってるらしいのですがね、歴史調査隊(分からない方は古新聞編を読んでください)の方が言うには松 明の熱くない持ち方を示した物らしいよ。
彫刻を見ながら、私は大谷さんがこんな事を言っていたのを思い出した。
いや、間違いだろう。
あの三人に解読できるはずがない。
恐らく写真を見て、それぞれが意見し多数決で決めたに違いない。
そんな光景を思い浮かべるとニヤニヤしてしまった。
彫刻家さん達はセッセッと完成を急ぐ。
だいたい解っていた。
ワースト3が何なのか。
少し予想外な結果がでるのかと期待したが定番の時間だった。
何て事を考えながら私が次に訪れたのがココだ。
大谷さんが一押しのスポット。
『この町に来たからには、あの彫刻を見て行かなきゃ損ですよ!
何でも大昔の書物に載っていた写真を元に作ってるらしいのですがね、歴史調査隊(分からない方は古新聞編を読んでください)の方が言うには松 明の熱くない持ち方を示した物らしいよ。』
彫刻を見ながら、私は大谷さんがこんな事を言っていたのを思い出した。
いや、間違いだろう。
あの三人に解読できるはずがない。
恐らく写真を見て、それぞれが意見し多数決で決めたに違いない。
そんな光景を思い浮かべるとニヤニヤしてしまった。
彫刻家さん達はセッセッと完成を急ぐ。
この町のシンボルである大きな時計を見にやって来た。
私がここに着いたと同時に、時計は11時11分になった。
こういうのって何だか嬉しいものだ。
特に何かあるわけではないのだけどね。
私は少し時計を見つめていた。
すると後ろからおじさんが声をかけてきた。
『やはり、11時11分は何時見ても美しいね〜。何かこうシャキッとするでしょ?』
たしかに美しい。
私はそうですね〜っと適当な返事をした。
『おっと、私は大谷と申します。ここで一時間ごとに笛を吹いて、町の人達に時をつげる仕事をしています。
時計の事なら何でも聞いてくださいよ!』
正直、時計の何を聞いていいのかが解らないが、このまま立ち去るのも申し訳ない。
私は見て嬉しい気持ちになるオススメの時間を尋ねた。
『皆さん、それを聞きたがるんですよ〜何せ私一日中この時計を見てますからね。じゃあベスト10を発表しましょうか?』
私はベスト3で良いと伝えた。
『えっ?じゃあお急ぎのようですし、3位から発表します!』
すると大谷さんは口でドラムロールを奏で始めた。
『第3位は!12時34分です。これは単純に1234と数字が並ぶと、おっ!!ってなりますからね〜。
意外と見落としがちな時間で通の間では人気です。』
どうだろう・・
『続いて第2位は、今見てもらった11時11分。4つ同じ数字が揃うのはこの時間だけ!貴重な時間です!』
まぁたしかに・・
『そして1位は・・・あなた誕生日はいつ?』
9月25日ですが・・
『1位は!!9時25分です!!やはり自分の誕生日と同じ数字が並ぶと嬉しさも倍増!!
ちなみに私は3月3日生まれなので、3時03分が一位です!!』
・・・
『次ワースト3聞きます?』
今日の昼は奮発して
レストランでランチをすることにした。
階段を上ると店員さんが迎えてくれた。
『いらっしゃいませ〜お好きなテーブルにどうぞ〜。』
私は3と書かれたテーブルを選んだ。
『お客様。メニューをどうぞ。』
私は大好物の煮込みハンバーグランチを注文した。
すると店員は『お客様、チャレンジャーですね〜。』っと意味が分からない事を言いながら厨房らしき場所に戻って行った。
どういうことだ?
10分程すると料理が運ばれて来た。
『こちら煮込みハンバーグランチです。相当熱いのでフーフーしながら食べてください。』
これはなんて美味しそうなんだ。
久しぶりのまともな食事。
味わっていただくとしよう。
しかし思った以上に熱い。
フーフーして冷ましていると、奥から親子が食事をすませてレジに向かって歩いて行った。
『ありがとうごさいます。アイスコーヒーと蜜柑オレですね。えっ〜と380円と190円を足して・・いや、これはちょっとわからないなぁ・・おーい!計算お願いします!』
すると奥から屈強なお兄さんが4人小走りで現れた。
『380+190でお願いします。』
4人は私のテーブルに集まるなり、おもむろにテーブルを下に押しすぐさま手を離す。
勢いよくテーブルが跳ね上がり宙を舞う私のハンバーグ・・
まずは器がガチャンと音をたてて着地。
その器に見事に収まるハンバーグ。
ハンバーグの着地と同時にデミグラスソースが私を襲う・・
私は呆然と事の成り行きを見守った。
4人は次に8のテーブルへ、そして0へ、次から次へとテーブルを押し・・・最後は=を押す。
『570円です!!』
親子は600円を支払い、おつりの30円を受け取り店を出た。
店員の一人が私の元にやって来た。
『どうです!凄いでしょ!この店の名物なんです。しかも料理は元通り。テーブルの押し方にコツがあるんです!さらにお客様が怪我しないように器はプラスチック製を使用しております。引き続きお食事を続けてください。』
私はほどよく冷めたハンバーグを口に運んだ・・
八木さんが門を開けてくれたのが朝七時。
羊のフンが気になって眠れない長い夜だった・・
私は八木さんにお礼を言い、町を目指して歩き出した。
あ〜なんて静かでのどかな所だと思っていたのも束の間、何やら騒がしい気配がしてきた。
その元凶はこの建物のようだ。
どこかで見た事がある・・
そうだ!以前通っていた理容室の待ち時間に読んだ、『月刊 若人の集い 9月号』で紹介されていた店だ。
ここでダンスパーティーとやらをするのが若者の流行らしい。
正直、騒がしいのが苦手な私には無縁な場所だ。
何だか怖そうだし・・
サッと通り過ぎよう。
そう言えば長い事髪の毛切ってないなぁ・・
長い間、お休みさせていただき申し訳ありませんでした。
いきなり小さい人シリーズから入るのもどうかと思いまして、少し近況報告をしてみようかと思います。
恐らく僕の近況には興味ないと思いますがお付き合いください。
え〜娘が三歳になりましてね。
これがとんでもないじゃじゃ馬なんですよ。
とにかく娘が起きていると何もできません。
無限トランプ地獄、無限絵本、無限買い物ごっこ・・あ〜恐ろしい・・
そして少しずつ夜に強くなり、起きている時間が長くなってきました・・
その反面、僕は疲れて夜に弱くなると・・
そんな中!10月に待望の長男が誕生!
さらにバタバタ度アップ。
子供が一人増えると、こんなにも変わるのか!!って思いますね。
そんなこんなで更新が遅れに遅れ・・
色んな方にご迷惑をおかけしました。
これからまた気合い入れて頑張りたいと思いますので、どうかこれからもよろしくお願いします!!
JunkStageをご覧の皆様、こんにちは。 いつもJunkStageをご訪問いただき、ありがとうございます。
「小さい人の日常」のライター、物語作家・細川亮さんですが、現在私事多忙のため2013年10月末日までこちらの連載を休載とさせて頂いております。
ご愛読頂いております皆様には大変申し訳ございませんが、次回更新の際をお楽しみにお待ちくださいますよう、お願い申しあげます。
(JunkStage編集部)
鳩の気まぐれで着地場所が変わり、今回は運悪く何もない所で降ろされてしまった。
鳩の運転手に聞いたところ、南の方に歩いていくと町があるとの事。
長い鳩旅を終えた私は疲れ果てていて、とりあえずどこかでゆっくり休みたい一心で町のある方に歩き出した。
少し歩くと草原の中に大きな建物があった。
外から中が丸見えで、中には藁が沢山敷いてあるではないか。
漫画でフカフカの藁に埋もれて眠る場面を何度も見た事がある。
あの中で寝たら気持ちいいだろうな〜。密かに憧れていたんです。
私は誘惑に負け、その建物の中に入ろうとした。
すると突然後ろの方からピ〜っと笛の音が聞こえたと思ったら、『こら〜!』と怒鳴り声が聞こえた。
私はビクっとなって慌てて建物から離れ、すいません!っと大きな声で謝った。
『いやいや、あなたを怒ったわけじゃないんです!この子羊のピーコが隊列を乱すものでね。あっ!こらピーコ!そっちじゃないだろ!』
青年が五匹の羊を連れて歩いてきた。
『どうも私は羊飼いの八木と言います。こらピーコ!』
私も簡単な自己紹介と旅の目的を伝えた。
『なるほど。町の方に行けば良い家があると思うよ。こらピーコ!でも今日はもう遅いから僕の家に泊まりなよ。』
いつもの私なら即答でよろしくお願いしますと言っただろう。
しかし今日はいつもと訳が違う。
私は無意識にチラチラと藁を見ていたようだ。
それに気づいた八木さんは
『もしかしてここに寝たいの??』
私はコクリと頷いた。
『いいよ!その代わり羊が逃げないように門締めて行くから、明日の朝まで外にはでれないよ。』
問
題ないです。
『それじゃあ、また明日来るね。ゆっくり休んでよ。』
そう言いながら八木さんは門を締めた。
『あっ!羊の糞あるから気をつけてね。』
えっ・・
そう言い残し八木さんは帰って行った。
この辺りにも私の思うような家はなさそうだ。
この際もっと遠くに行ってみようと思い、AHA (ALL HATO AIRLINE)を利用してみる事にした。
※AHAとは簡単に説明すると鳩を操り色んな所に連れて行ってくれる会社である。
初めての利用でドキドキする私。
受付カウンターにて目的地をつげると、一番奥にて待機している鳩に乗ってくれとのこと。
いやいや・・こんな間近でハトを見たことがなかったので、その大きさにビックリ。
大きな口を開けて見上げていると、
『お客さん!早くしてください!皆さんお待ちですよ!!』
私は慌てて男性の元に駆け寄った。
『それでは、この縄梯子を昇って乗鳩してください。あっ荷物は横のロープにくぐってくださいね!引っぱりあげますから。』
ロープの縛り方かぁ。こんな感じでいいのかな・・
『あぁ、団子結びはご遠慮ください!ほどくの大変ですから!!』
じゃあ蝶々結びにしよう。
『フッ!荷物をそんな結び方する人初めて見ました!』
失礼な人だな!!
『それでは、よい鳩旅を!』
私は壁に落書きする若者を見つけた。
そう言う私も若者ですがね。
注意してやろうと思ったのですが、口論になり揉めるのは嫌なので遠くから鋭い眼光で見つめてプレッシャーを与えてみる事にした。
どうやら私の視線に気づいた一人が、こちらに歩み寄って来た。
『あの〜誤解のないように言っておきますが、ここは僕の家なんですよ。』
えっ!私は凄い恥ずかしい気持ちになって顔を赤らめた・・
でも屋根も見当たらない・・
『屋根なんていりません。絵の具が側にあるなら。』
私はこの言葉を聞いて、ますます恥ずかしい気持ちに。
『どうも壁に絵を描いていると悪いイメージをもたれますが、そんな事ないと思いません?カッコいいし、賑やかになるし。』
まぁ描き手の技量にもよると思いますが・・
しかしどうもこの絵、どこかで見た事あるような・・・
ついボソッと、吉田さんの絵に似ていると呟いてしまった。
『えっ!吉田さんをご存知なのですか!』
私が以前、吉田さんの家の隣に住んでいた事を話してあげた。
『吉田さんは僕たちの憧れの人なんです!だからどうしても吉田さんの影響を受けてしまって・・お〜い!もう一度描き直しだ!!』
いつか彼ららしい作品を見れるのを楽しみにしていよう。