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10月になり、ようやく朝晩は秋らしい気候となってきました。
まだまだ日中は暑い日も多くありますが、昼夜の寒暖の差に、体調を崩してしまったという方もおられるかもしれません。
さて、暑い季節が終了すると、レインボーサポートネットへの相談数は、気温の低下と共に減少していきます。クリスマス~お正月にかけては、相談数が一時的に回復しますが、その後は春まで低調で推移していきます。
今年の夏に寄せられた相談の特徴としては、SNSやLINEといったコミュニケーションツールを介したトラブルの相談が多く寄せられました。しかも、相談者の年齢層は、10代後半から20代の若年層の皆さんでした。
LGBTのコミュニケーションツールとして、早くからインターネットは使用されてきましたが、最近は、若年層のLGBTとそれ以上の年齢層のLGBTで、インターネットを利用したサイトやツール、アプリケーションの使用媒体が異なってきているような気がします。
相談内容として多いのは、相談者に関する醜聞を、こうしたツールを使用して特定の集団に流布され、その集団の中の一人が、最初の醜聞の書き込みをさらに拡散していくという構図になっています。
その結果として、事実無根な醜聞や、一部の人にしか告白していないような秘密が、自分の知らないところで、無尽蔵に拡散してしまい、友人や知人が離れていってしまったというのです。
インターネット上のLGBTのコミュニティ内でこうした事件は頻発しているわけですが、現状では効果的な打開策は見当たりません。
匿名性を排したツールでも、事実でない醜聞が拡散する危険性が指摘され始めた今日、もはやそれらを使用しないようにするしか、安全策はないのかもしれませんが、それは同時に重要なコミュニケーションツールを失うことにもなるので、麻薬のように使い続けてしまい抜けられなくなるのです。
夏の出会いが、今では仇になってしまっている人が、少なくないのかもしれません。