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2013/09/26

こんにちは。根本齒科室の根本です。

前回は、最後の最後に強引に歯科につなげてしまいましたので、今回はもう少し自然な流れを試みてみます。

もともと”弱者の戦略”信奉者であった私は、新自由主義にかぶれて道を誤りそうに、いや、誤っていました。
その頃に開業したあたりまでをお話しました。

今回はその続きになります。

<リベラル主義的史観時代>

2006年の開業当時はまだ「勝ち組」「負け組」とか、都会的な妄想のようなものが自分の中に残っていました。
方向性としては、見た目もスタイリッシュな医院にして、インプラントや矯正、審美などの自由診療を前面に押し出していけば、クライアントの歯に対する意識も高まるのでは、などという考えでした。
極端に言えば、見た目をスタイリッシュにしておけば、とりあえず痛い所だけちょっと、という向きは当歯科室を避けて、全体的にしっかり、という意識の高い人ばかり集まる、くらいな浅はかな考えでした。

まさにサプライサイドの都合丸出し、セイの法則丸出しの、偏った考えですねw

しかし実際に患者様に接していくと、残念なことに 当然のごとく、セイの法則サプライサイドの都合での改革のような表面的なことはほとんど意味を持たず、(勤務医の頃もそうだったように)しっかりと患者様と信頼関係を築いて地道にコミュニケーションをとって取り組んでいった方が、着実に患者様の数も収益も伸びていきます。

「人対人」の仕事なのだから、当然です。

徐々に、昔のような「自分だけが都合よく立ち回り、勝ち逃げる発想」が少なくなっていくのを日々感じていました。
少しだけ年を取ったのかも、と思うようになりました。

その後、DH(歯科衛生士)が就職しました。担当制で予防をやるようになっていくと、健診リコール率がどんどん上がっていきます。

DHは仕事の半分がアドバイスやコミュニケーションです。「歯医者先生」というと敷居が高く感じられますが、ちょうど歯医者と一般の方の中間くらいの立ち位置なので、患者様も敷居が低く、いろいろ相談がしやすい、というメリットもあります。

リコール率7~8割をコンスタントにたたき出すようになってくると、ますます地道な人対人のコミュニケーションの大切さを痛感するようになりました。

集客・接客・追客でいうところの「接客」や「追客」の大事さを身をもって知りました。

いっぽう、看板を出しても、チラシを蒔いても、あまり芳しい反応がありません。
投網をかけるようなプッシュ型マーケティングの難しさもまた知ることになります。

この「投網をかけるような」という表現は個人的にちょっと気になる点があるので、後で少し言及します。

 
ネット環境も、開業以前~開業当時とは徐々に変化していました。

郵政選挙あたりまでは、日本中が「改革」って単語に釣られてましたよね。

それまでのネット環境は、『電車男』を例に出すまでもなく、2ch(つーちゃんねるにちゃんねる)がムーブメントのメインでした。でも2chは基本的に新聞TVといった『レガシーメディア』をソースとしてスレッドを立てているので、趣味や専門板は別として、結局は従来的な主張の焼き直しのようなところがありました。

リーマンショックのころは、多くの企業が倒産したり内定取り消しが頻発したりリストラしたりというニュースばかりでした。
これはもう、今までのようにはいかないような感じを受けていました。
麻生さんの景気対策(全治3年)は応援してはいたのですが、今にして思うと、日銀が白川では、たぶん打つ手はなかったですね。中川昭一さんも大変残念なことでした。

リーマンショック後は、おもに韓国の通貨安(ウォン安)危機(昇竜拳、ほいさっさ、ワロス曲線、韓銀砲etc)が日本でも(新聞TV以外では)幅広く話題になるようになり、あらためて為替の勉強にもなりました。そのなかで、三橋貴明(赤字神)氏、渡邉哲也(代戸締)氏という経済評論家を知るにいたりました。
『レガシーメディア』ではなく、ひたすら実際のデータや統計をソースとしたところが、赤い人が斬新でウケたところだったと思います。

そこでやっと『デフレ』という単語にまじめに接することになりました。
「人対人」「リベラル」な視点に目覚め始めていた私は、非常にすんなりと受け入れることができました。
『円高は日本国が信認されている証拠だ』という主張にも、『ネバダレポート()』にも、疑問を持つようになりました。
でも「日銀がお札を刷る」の意味はよく理解していませんでした。
まさかバランスシート拡大のようなことができるとは思ってもみませんでした。

また、その後のことになりますが、リフレ派には、金融派と財政派がいることに気がつきました(以下敬称略)。

 金融派~山本幸三、岩田規久男、浜田宏一、高橋洋一、飯田泰之、田中秀臣、上念司etc
 財政派~麻生太郎、西田昌司、中野剛志ほか西部門下生、渡邉哲也(黒)、三橋貴明(赤)etc

桜の常連ばっかりだ・・・たぶん金融派の方が「狭義のリフレ派」なんだと思いますが、私は個人的に、上念さんと三橋さんの中間くらいの所が、もっとも現状にふさわしいと感じています。

しかし欧米ではリーマンショック対策で、FRBもECBも一生懸命”お金を刷って”いた頃、日本でそれを実感していた人は、私を含めて一般レベルでは誰もいなかったでしょう。

案の定国民は、ショック毒とリン的なメディアの暴走につられ、この大事なときに政権を素人の手に渡してしまいました。
「コンクリートから人へ」このプロパガンダ、私には全く肌に合いませんでした。

 事業仕分け(枝野、蓮舫、内田裕也、河野太郎etc)、八ツ場ダム中止、2番でいい、
 米中等距離外交、日本は日本人だけのものじゃない・・・
 すべてが子供じみて見えました。

 (なぜ景気が悪くなるようなことばかりするのだろう?)
 (『ムダがムダが』って、冗長性がなければシステムは安定しないのに・・・)
 (景気が悪化して苦しむのは、庶民「ひとりひとり」なのに・・・)

その頃の私は

 ”国の借金”のウソ
 デフレ脱却は格差解消への道
 国民の雇用、賃金が国の発展の礎 

くらいは知識としては把握していました。
自分の中に芽生え始めた「リベラル的な視点」も、やはり間違っていなかった、と勇気付けられたりもしていました。
実際の日常臨床の中で、職が失われたことで通院が困難になられた患者様も少なくなく、心を傷めたりしていました。

そういえば、橋下市長が大阪府知事をやっていたころは、とくに違和感も感じてはいませんでした。横山ノックや青島幸男、そのまんま東が知事になれるようなご時世ですから、もう誰が出てきても(フーン)という感じです。

しかし、大阪維新の会が出てきたときは、「まずい!」と思いました。
後ろに、堺屋太一氏と大前研一氏がいたからです。

20年前、まだバブル華やかなりし頃、彼らはしきりにアピールしていました

 国際化(現在は「グローバル化」と称する)
 単純労働移民
 地方分権・道州制

はっきりいって、また20年前と完全に同じことを言っています。しかも前回はバブルでインフレ傾向だったからまだましだったようなものの、今回はデフレです。

みんなの党や維新の会(西)に典型的な、このような主張は、新しいようで古臭い、古典的なものです。その証拠に、このような主張は「新古典派」と呼ばれていますよね。

弱者切捨て、ジャイアニズムは、やはり私の肌に合わないようです。

 
<この間のネット環境の変化の個人的なまとめ>

◆ メルマガ、ブログ、Mixiの衰退( 点 の時代)

  タイムライン軽視型~文書量・情報量の過多、高負担
  リプライ軽視~拡散力が弱い 
  プル型メディア~個人主義的、拡散力が弱い

大昔の@niftyのパソコン通信の頃は割愛します。そもそも知らないし。

ひと昔前の2ch全盛期、そしてその後はMixiが圧倒的に優勢でした。
紹介制というところが、プレミアム感や入会意欲をそそったようです。しかし「足あと」が面倒だと言われたり、紹介制ではなく誰でも入会できるようになったりして、勢いは衰えていきました。
大勢に何かを知らしめるためのツールとしては、メルマガや日記、ブログなどがありましたが、メルマガも、ネット最大の問題点のひとつでもあるSPAMメール・迷惑メールとかぶる形態なので、あまり塩梅がよくありません。
ブログも、ねぇ(自分でこんなコラム書いておいて難ですが)日記もブログの一歩手前のようなもので、この頃はまだ炎上文化もありませんでしたし、プル型メディアの域を出ず、トラックバック等も拡散力に乏しいものでした。

後述するSNSでは、ユーザーが披露していくことが特徴ですが、この時代は著者(発信者)の方が著述量の負担が大きく、ストレスフルでした。

◆ TwitterやFacebookの台頭( 線 の時代)

  タイムライン主導型~文書量・情報量の短縮、低負担
  リプライ重視~議論加熱、SNS疲れ
  プル型メディア~個人主義的、拡散力が弱い

相変わらずのプル型メディアではありますが、独特の簡易なプラットフォームと、リツイートやTogetterなどの横のつながりを強くサポートする機能(と電通等の煽り)で、一気に登録ユーザー数を伸ばしました。当初は「~とつぶやく」のゴリ押し的な表現や「~なう」とか、力いっぱい無理でしたですが(中でも一番キモかったのが田村耕太郎の『乳糖入党なう』)。
また、実名主義の走りでもあり、有名人や芸能人も宣伝などで気軽に参加しやすい面も手伝って、プラットフォームの普及やネット情報の拡散力に寄与しました。

従来型の(点)の時代との大きな違いは、相互の直線の絡み合いの関係を構築しやすく、ムーブメントや社会運動を容易に起しやすい部分だと思います。

ただ、その性質の副作用として、いわゆる「バイトテロ」「バカ発見器」などの名で知られる炎上事件が若い人の間に急速に拡大してしまいました。
未成年の飲酒やアルバイト先での不埒な姿などの、問題な写真をageたりつぶやいたりなどの、若気の至りによる一時の過ちが、オンラインデータとして永久に残り、拡散して社会的烙印を押されてしまうのは非常に大きなリスクです。

SNSは基本的に、その瞬間全世界に開かれてしまっています。
内々の雑談だと思っていると全世界から痛い目にあう。強い拡散力の負の側面です。

いずれにせよ、この拡散力を軸に、新聞TVが報じない政治経済社会問題についても、幅広く国民の間で議論される契機になりました。
今までは、その議論の素材が、記者クラブという既得権益を通した国内通信社・新聞社の報道ベースというお寒いものでしたが、今は簡単に海外を越えて一次ソースに当ることができてしまいます。

このように、低負担のSNSは、面に近い相互の線を形成して、拡散力が爆発的なのが特徴です。ですから、おのずと対手は日本全国、または全世界になります。
歯科医院にとっては若干マトが広すぎのような気がします。

【追記 2013/9/27】
現在、財務省のFacebookが華麗に炎上中の模様です。何でも、消費増税に反対のコメントを勝手に消しただもんだから、火に油とのこと。
すごいことになっていますwww大変だこりゃ、木下康司次官わw

・・・あれっ?

もう一点、私が個人的に気になったことですが、Twitterによる拡散で一番大切なことは、大同(最大公約数)団結であり、あまり論旨の枝葉末節で不必要に敵を増やしたり余計な遺恨を残さないことだと最近強く感じます。
コレで失敗しているツイ民が大勢いることも気になります。

たとえばデフレ脱却の議論で、財政派と金融派の間で瑣末なニュアンスで論争したりするのもいいですが、今はデフレを先ず脱却するという大同(最大公約数)の目標があります。
低負担のSNSという、面に近い相互の線を形成しやすいプラットフォーム上で、瑣末なニュアンスで粘着し合って揚げ足の取り合いをくり返すと、せっかくできた網の目の縦糸横糸を、周囲を含めて自らむしりとる形になってしまい、面的なネットワークのコンプライアンスが減ってしまいます。

◆ LINEの登場( 面 ~ 系 (コロラリー)の時代)

  タイムライン主導型~文書量・情報量の短縮、低負担(チャットに近い)
  友達、グループ重視~疲労感の減少、高い既読率
  プッシュ型メディア~拡散力が強い、新規開拓はやや弱い

最初は、こんなのが流行るとは思っていなかったので、少々驚いたことを覚えています。

私が一番に思うのは、Twitterの負の側面が大幅に改善された、内々の雑談という形に特化したことが成功の秘訣だったのではと思います。

普及の中心はもちろん、スマホを自在に扱う若年層中心になります。PCネットユーザーではありません。
この辺は、Mixiのコミュニティでも意識されていたような気がするのですが、LINEは圧倒的に導入の敷居が低く、かつFacebookやTwitterに見られた“Webブラウザに対する幻想”を完全に打ち破ったところが大きな特徴だとも思います。
加えて言えば、(ガラケー(フィーチャーフォン)を含めて)モバイルはプッシュしやすい媒体です。PCではやはりプル系が基本であるのとは根本的に違います。

似たようなので懐かしいところではICQも思い出します。しかしスマホのない時代、この”Webブラウザに対する幻想”から逃避するわけにも行かず、日本ではあまり日の目を見ることはありませんでした。

必然的に、ユーザーはいくつかの準閉鎖的な「グループ」~つまり系(コロラリー)のメンバーになり、チャットのような気軽で頻繁なやりとりを、気を使わずに楽しむことができます。
いわゆる「SNS疲れ」を起こしにくい形態です。よく工夫したなと思います。

疲れを起こしにくく、面~系(コロラリー)という準閉鎖プラットフォームに対する安心感が高いので、メッセージの開封率が非常に高いのも特徴です。従来のプッシュ型メディアの代表である「メルマガ」と比べれば天と地の差です。

 
以上が、まあ、大雑把なネット環境の変遷の、自分なりのまとめです。
歯科医院でネットというと、ホームページを使って予約を取ったり、予約日前日に確認メールを送ったりするサービスが思いつきますが、システム導入費用が相当高額であり、当歯科室の規模には大きすぎるので、今のところ導入には至っていません。

導入しないうちに、ガラケー自体がすたれていってしまいました。。

 
<地域型店舗にフィットしそうなLINE@>

商用アカウントには、ご案内のように大規模向けの「公式アカウント」と小規模向けの「LINE@」の2種類があります。
小規模向けの方は、集客支援システムこそありませんが、リピーターの多い、面~系(コロラリー)という準閉鎖プラットフォームの客層には非常に向いていると思います。

いちおう面~系(コロラリー)という準閉鎖プラットフォームの条件としては

 リピーターが多いサービス
 商材・サービスの目的が限定されている 

というのが当たると思います。
たとえば、美容院などのサロン系、リラクゼーション系、趣味の買回り品などの専門店、個人経営のこだわりレストランなどはおそらくうってつけでしょう。
これらはまた、労働集約性の高い、「人対人」の傾向が強い、とも言えそうです。

いっぽう、スーパーやコンビニ、ホームセンターなどの間口の広い(=目的が限定されない)物販や、フランチャイズの飲食では、メッセージを絞りきれずにSPAM化して、あまりうまくないような気がします。むしろ大規模向けの「公式アカウント」にしてスタンプ(1垢8種1500万だそうです!!!)で集客するほうがいいのかもしれません。。

それを考えると、LINE@は、歯科の患者様にはかなりフィットするのではないかと思うのです。
労働集約型の代表でもあるし、思いっきり人対人ですし。
たとえば予防・メンテナンス重視の歯科医院の実態とは・・

 小規模商圏(おおむね半径1キロ程度)
 リピーター重視(チラシ系紙媒体は高コスト、既読率の面で不利)
 目的がきわめて限定されている 

このような条件がすっぱりと当てはまります。

また、集客、接客、追客でいえば、「追客」にもっとも威力を発揮するプラットフォームなのは一目瞭然です。
媒体が若年層に広く普及していることも、今後の医院経営を長い目で考えたときに大きなプラスと思われます。

Coutaなどのクーポン情報誌も、歯医者のような個人商店から見ると魅力的です。
事実、ホワイトエッセンス様など、クーポンを出しているところもあります。
しかし、ホ(ry は自由診療です。法規(療養担当規則)上、保険診療については窓口負担を割引してはいけないことになっています。

 保険の窓口負担3000円(1000点)をたとえば半額の1500円に割り引いたとすると、
 お上は7割負担なので筋としては患者さんの(7/3)

  1500円×(7/3)=3500円

 だけ負担すればよいことになります。
 しかし歯科医院が、1000点のままレセプト請求すると

  1000点×10×(7/10)=7000円

 歯科医院に振り込むことになります。
 そうすると、患者さんの(7/3)を超える差額の3500円分が
 歯科医院がだまし取った扱いになり、詐欺罪の構成案件になってしまいます。
 ですから、保険医療機関では窓口負担の割引はご法度なのです。

また基本的にCoutaは、集客、接客、追客でいえば、一番最初の「集客」に焦点を当てた媒体でもあり、LINE@のクーポンとは方向性が反対です。

いずれにせよ、Coutaでも、LINE@でも、保険診療は割引にできない・・
歯ブラシプレゼントなどではインパクトに欠ける気がするし・・

この辺が、課題でしょうか。。。

 

<LINE@で何をしたいか>

じつは大したことは予定していません。当面は

 当コラム(JunkStage)掲載のお知らせ
 新しい院内新聞.JPGの発行のお知らせ
 その他、院内の新着情報やお役立ち情報など

まぁ無難な内容です。どうみても、平均して2週間に1回以下ペースですね。
ブロックするのも面倒な情報の薄さwww

でも、いいんです。目的は

 院をたまには思い出すことで、頭の片隅から根本齒科室が消えないようにする
 ある程度若い世代の方に、院内情報に対する関心を(ちょっぴり)育む一助とする
 高い開封率を利用して、コラムや院内新聞.JPGへのアクセスハードルを下げる。

で十分ですから。
前述しましたように、院の中の一部の多数歯インプラントや矯正の方ばかりでなく、来院される方はみな大切であり、
とくにメンテナンスに定期的にお越しくださる方はひときわ大切な方々です。
そのような皆様が、もれなくお口の健康増進の道に進んでいただきたい、という願いが一番強いですね。

なかでも若い方は、仕事も忙しく、肉体の他の部分との比較の印象で、お口の健康に対する意識もおざなりになりがちです。そのような方のお口の健康が損なわれていくのを少しでも食い止められれば幸甚に絶えません。

【今回のまとめ】

商圏が狭く、目的限定的で継続重視の予防歯科にはLINE@が合う・・・かもしれない

(おまけ)「投網をかけるような」企業経営者系

私が強く疑問だったのは、いわゆる企業経営者系の人に、消費増税賛成論者が多いことです。

代表的なところではワタミの渡辺美樹氏や楽天の三木谷氏、もちろんケケφもそうです。最近で言うと、残念なことに麻生(太郎財務大臣)さんもそうでしょうか。
最初は、自分のところの商品やサービスを買い控えられたら損だろうに、と思っていたのですが、最近なんとなくわかってきたことがあります。

彼らは、ひとつひとつの商品やサービスを売ることよりも、シェアを拡大することに、はるかに大きな価値を見出していると考えるとすっきり納得できます。
CMでは商品やサービスの質や魅力を大切にしていると喧伝していても、それは要はブランディングやシェア拡大のための手段です。ブランディングもまたシェア拡大のための手段です。

つまり、シェアこそ全てです。

かくしてシェアを拡大した後は、まさに広く薄く「投網をかけるような」感じで収益を上げていきます。
その上において、ブランドやシェア自体が収益装置です。

 ①シェアを拡大する
 ②広く薄く「投網をかけるような」収益を上げる

【命 題】企業経営者やグローバリストは『シェア拡大』『投網』が大好き
     (あくまでも憶測ですが)

だから、「投網をかけるような」准人頭税的な消費税が肌に合うんだと思います(くわえて輸出企業の場合は還付金(戻し税)狙いというものもあります)。
国民が客にみえるんですかね・・・

しかし本来、予防歯科は、広く薄くではありながら公的に国民に給付されるべきものだとは思います。
とはいえ、これほど労働集約型で規模の経済が効きにくい業種もそうはないのではないでしょうか。少なくとも現場では提供するサービスの質こそが重要であり、増患はもちろん願いますがシェア拡大のために臨床している気は全くありませんし、できません。
赤い人の言うように、これからは潮流としてグローバリズムが行き詰まり、りショアリングや現場回帰が見直される時代なのかもしれません。

社会保障と民間企業(とくに大企業)のかかわりは常に、さまざまな問題をはらんでいます。

2013/09/26 08:37 | nemoto | No Comments