« | Home | »

2013/09/25

こんにちは。根本齒科室の根本です。

まずは、2020五輪東京開催決定、とてもよかったと思います。
そして、敬老の日の台風18号、被災者の皆様にお見舞い申し上げ、復旧復興をお祈り申し上げます。

今年はTPP、猛暑、ゲリラ豪雨、竜巻などの暗いニュースが続きましたが、これを機に世の中が明るい方向に進んでもらいたいと思います。
2020は国民が一致団結して成功させて、デフレ脱却~経済発展につなげたいところです。

そんな自分ですが、医院として、先日LINE@を始めました()。

じつは私は長らくガラケー愛用者でした。が、まずLINE@の登録のためにLINEのアカウントをモバイルで取らなければいけません。
ガラケーの場合はQRコードを読み取って登録するんですが、なぜか読み込めなかったんですね。でも登録しないと・・
そんなことがきっかけで、ついにスマホ(Xperia)に変えた次第です。まだ使いにくいし、熱も持ちやすいし、電池の消耗が激しいし、慣れませんね。。
(変えた数日後にDoCoMoのiPhone報道があり (‘A`))

ちなみにLINE自体は”ドメインからして”いろいろ疑念は無くはなかったんです。
「自動登録」「LINE八分」「殲滅団」「消えない友だち」「丸分かりブロック」
などなど、私が言うまでもなくさまざまなトラブルや問題点も報告されています。

でもいろいろ考えて、現状ウチにはLINE@がイイ!(・∀・) という判断にいたりました。
その理由は、後述します。

<増税の問題>
に話を戻します。

今まで私は、専門外ではありますが、歯科の話以外にもときどき経済のこととかデフレ脱却などについて述べてきました。
私のような「人対人」の仕事をしていると、やはり一番大事なのは「人」だと感じるからです。
日々、さまざまな個性に接し、温かみを感じていると、リテールの重要さを痛感します。

そうすると、設計主義(共産主義、新自由主義etc)的な上から目線の思想に、一抹の味気なさ、冷たさを覚えるようになります。
基本的に格差拡大を助長するものや、真面目な庶民が不利になったり弱者切捨ての遠因になりかねないジャイアニズムのような風潮には二の足を踏みたくなります。

歯科医院はまさに患者様という「人」がいないと成り立たない仕事です。
各々の「人」が成り立つには、各々の「家計」が成り立たないと始まりません。

ところがデフレは、少なくともミクロ的な視点でも

 格差拡大
 家計の縮小

という二大害悪を庶民にもたらします。
物価(≒給料)の下落とともに貨幣価値が上昇していくので、どうしてもお金の節約(=貯金)を重視して、長期的視点は後回しになります。

歯科も、ただでさえ後回しになりやすいのに、国民の長期的視点が妨げられると(妨げられなくてもだが?!)さらに後回しになり、ますます予防的発想が失われ、姑息的発想になりがちになります。

治療の場合は、基本的に「とりあえず○○を」という発想から来ているので、もともとが短期的視点、姑息的発想といえます。
これに対して予防の場合は、まだ訪れていないむし歯や歯周病に対しての備えでもあるので、長期的視点、投資的発想と言えると思います。

せっかく培った予防的な発想・長期的視点の芽が、デフレで失われていくんです。

このように、個人診療所規模で臨床をしていると、どうしてもリベラル的な視点の大切さに気がつきます。
たしかに、ときどき多数歯のインプラントや全顎矯正の話が入ることもあり、それはそれでとてもうれしいですが、同時に、定期的に、より多くの「おひとりおひとり」がお顔を見せてくれることも、同じようにとてもうれしいのです。

残念ながら現在はもう、国民総中流の時代でもないようです。
アメリカの戦中戦後、日本の高度成長期~バブルまでは、いい時代でした。

また、歯科と医科は性質も対応も反対であることも分かりました。
これを主張しているのはまだ、私だけのようですが・・

ここ数年で言えば、リーマンショックや3.11のような大きな出来事もありました。
数年前はつくば市北条で竜巻被害もあり、今年はとくに風水害も多く、「国難」「災害」というイメージも、今までよりも意識されるようになってきた気がします。

しかし、ダメージを被る主体はやはり、ひとりひとりの人間です。

今後は、格差拡大を促進するような発想や、自分だけがうまく立ち回って勝ち逃げするようなことでは、日本はやっていけないような気がします。

そこに消費増税(2012野田・谷垣会談~三党合意)がありました。

もともと

 間接税
  准”人頭税”~引き算的。
  金持ちも貧乏も
  格差拡大作用

 直接税(資産課税含む)
  所得税・法人税~割り算的。
  高収入高負担、低収入低負担。
  格差是正作用

私は素人考えながら直間比率の是正に関してはこのような感覚を持っています。。

非常に大雑把ですみません。

最近(2013年9月~)は、いわゆる”財務省リフレ派?!”と呼ばれる人たちの間で、消費増税と同時に、合わせて5兆円規模の所得移転「法人税減税」「低所得者に簡素な給付」を行えばいいという議論がありますが、それならば増税も所得移転も両方やらなければ良いだけですよね。
無意味な議論と思われますので、私は反対です。

よく引き合いに出される欧米社会ですが、もともと階級社会だったり、格差に寛容な社会だったりします。
そもそも欧州では長らく民は王侯貴族の所有物であり所有物である民が住んでいるエリアが国土、ということだった伝統と歴史を持っています。
えっ、アメリカの歴史ですか?ま、まぁ~、アレですからw

ですから、社会システムや国民性そのものが、日本のような「和」的な発想とは相反します。
欧米の伝統やシステムで考えると、人頭税的なニュアンスを強く持つ消費税(間接税や付加価値税)を好むのはよく理解できます。元”所有物”ですからw

だからといって、そのままあてはめても、わが国の国情には合わないのは当然です。

 
<新自由主義的史観時代>

私自身は、もともと非常に自由主義的な考えだったような気がします。

小学校の頃「ソビエト帝国の崩壊/小室直樹」を読んで、「ソビエト帝国では机を重さだけで評価するので、軽くて機能性の高い机よりも、重くて使い勝手の悪い机が高評価になる」という記事に愕然とした記憶があります。
競争の無い社会は質が低下する、とも当時はよく言われていたものです。

また、アメリカは顕在的競争社会だが、日本は潜在的競争社会、ソ連や中国は無競争社会なので日本が一番バランスがいい、みたいなことも言われていた記憶があります。
(ソ連や中国は、権力闘争や党内闘争はすごそうですが)

中学高校大学と、私は剣道部に所属していましたが、いずれも、部員のそれほど多くない、こじんまりとした剣道部でした(大学は医歯薬系で、どこの剣道部も小規模でしたが)。

いつも、(部員の多い名門校に勝つためにはどうしたらいいか?)を考えていました。
自分の中の結論としては

 「強い」≠「勝つ」①
 今だけ勝てればよい②

 ①②より

 「強い」<「勝つ」③~”弱者の戦略”

ということになり、心身の鍛錬よりも、試合運び、打つよりも打つまでの進め方、間合いやタイミングの重視などなどに過剰に傾倒していった記憶があります。
ほとんど武道というよりは、ゲームの世界でしたw

大学院に行くようになると、さすがに剣道は引退しましたが、修了間際の最終学年の年に、ネット商品先物にはまったことがありました。あの頃はひまわり証券とかフジフューチャーズ、PanRollingなどが走りの頃で、林輝太郎とか後藤康徳などの名前がネットでもてはやされていたのを懐かしく思い出します。

 営業マンがいない自由
 資産管理・運用の自由

とにかく 投資 投機は、私にとって自由の代名詞のような気がしました。
今考えたら相当マヌケですが。。

こんなマヌケで自分だけよければよい私でしたから、小泉内閣が2001年にできてから「自己責任」という単語が流行ったことに、非常に共感を覚えていた始末です。
郵政民営化のよしあしがどうとかは、当時はとくに考えませんでした。
城内実氏や平沼赳夫氏、小林興起氏などが無理やり青票を投じて、落選したり自民党を除名になったりしていたのを見ても(そんなに意地を張らなくてもいいのに)くらいにしか思いませんでした。

もちろん、ケケφのことも、開明的な学者だ、くらいなもんでwwwどこが悪いのか、さっぱり分かりませんでした。
これは相当重症だった模様です。

たぶん、自由主義的な観点から感じる「互助会」「和」的な発想に対する違和感。
それは中高大と所属していた剣道部時代の記憶もあるのかもしれません。

当時は常総学院や常葉菊川のような名門校にいたわけでもありません。
しかし、負けてヘラヘラしている人とか、強くなるよりもみんなで和気藹々を指向している人を見て、私なりに不満を覚えていたことは間違いありません。
(他の人は、勝ちたくないのか?強くなりたくないのか?)
(他の人は、準決勝や決勝で目立ってみたくないのか?)
当時から感じていた、そのような不満な気持ちが、現役引退後も商品先物に走らせたり、自由主義に走らせたりしたんでしょう。。
もちろん部内でどのような態度でいようと、まさに『自由』なわけですが・・

 他人と違うことがカッコイイ
 成り上がるための自由が欲しい。
 成り上がるときの規制がウザい。

しかし、そういう”弱者の戦略”的な発想のときは、悪い意味で前向きなので、何事に対してもついつい
「○○さえなければ一気にブレークスルーだ」
みたいに短絡的に考えがちです。

たとえば、(政財官)癒着とか既得権益とか○○を叩きさえすえれば世の中は良くなる、のような単純な発想です。

ここが、「強い」「勝つ」の違いだと思います。
「勝つ」ことを積み重ね、あるいはその前提で、継続は力なりを実践できる人が「強い」んだと思います・・

語弊を恐れずに言うと、「勝つ」の方が、一般の方や患者様がイメージしている、治療に期待するイメージであり、「強い」の方が、当歯科室で目指しているイメージかもしれません。

あのことの橋本内閣では「金融ビッグバン」などともてはやされ、「税金のいらない銀行」なんて本が非常に売れた時代でした。
(ああ、個人でもHSBCやケイターアレンなんかの海外オフショアに口座を持てるようになったんだ。そうすれば、財務省に相続税を取られなくてもすむんだ)
その裏で、相続税の控除額が1000万×法定相続人の数+5000万だから自分には全く関係のない話だ、なんてことは、少しも知りませんでしたw

(アメリカの属人主義はかわいそうだなあ。日本でよかった)
その裏で、デフレ期に増税をするということがどれだけ危険なことか、などということは私も含めて誰も真剣に気にしていませんでした・・

小泉内閣が出てきた頃から、どうも実体経済も疲弊して「勝ち組」「負け組」なんて言葉が気になり始めましたが、「自由」という言葉の魔力には取りつかれたままでした。
(バブル期にも「マル金」「マルび」なんて言葉があったし、単なる言葉遊びだろう)

このころに開業しました。2006年の頃です。
ハンカチ王子が甲子園で活躍した、あの年です。

・・・すみません。長くなりましたので2回に分けます(すぐageます)。
   LINEの話も、次回にします。

【今回のまとめ】

「強い」と「勝つ」は違う。
「勝つ」+「継続」≒「強い」。「予防」+「継続」≒「健康な口腔」

2013/09/25 02:58 | nemoto | No Comments