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2011/03/01

先日、一人一人が呼び出され進級の合否を通達される面接がオペラの養成所で行われました。

「今年はどうでした?」

から始まり

「前期に行き詰まったので、後期はパワーアップしようと早く準備して、与えられた役が誰よりも適していると思われるつもりでやってました。」
ここで遮られ

主任からのお言葉↓(若干略してます)

試験の目標の書いてある文が、いい意味で「この人音大生と違うな」と思う。
着眼点というか、やっぱり少し文学的のような、1つ1つに明確なビジョンをもってこの役にのぞむんだね、
それを自分でこう表現していこうとかいう努力をしているというのはとてもよかったと思うんですよ。
で、先生方が前期から書いてくださったことの中で、僕自身はいつも変わらず声のことを書いてるし…
あなたの声の力が充分にあることは昔から解っているけど、
出てきたものをどう扱っていこうかということをこの先どうやってまとめていったらいいのかなということは多少なりとも課題を残してこの1年を終わったという感じかな。
よく大きく伸びる声なのは間違いないし、この前のソロはなかなかチャレンジだった。

あなたが声のバランスがわからなくなって帰ってきてしまったと悩んでいるようなふうには聴こえなかったけど、それよりもソロCaro nomeのときにあれをすべてラストがハイで
あなたの持ってる楽器というのは本当にものすごく鳴るので、音色の伸びと輝きはこれまでの試験でも聴かれたこと。

専1のときはパーンとしたエネルギーだった、
今年は色彩のバランス筆の加減が息でボールのように浮かせていられるようなふわっとやさしい音色にビブラートがついたような息の回った感じに段々と近づいてきた。完全になってこそ生きる曲。
息のコントロールなのか細かい粒を1つ1つ完全にやってこそ生きる曲と通常ではとらえられているから、
そこに自分が託したものがなんであれ、この曲を出した段階でどの程度どれだけできるのかを聴いてストレートに評価した先生もいる。
イタリアで感じて帰って感じた困惑、心配は後退はしてないし、イタリアで培ったものが大きいんじゃないのかなと見ていた。

鳴りがいいというのは神様からもらったもので有り難いこと。
勢いがいいのを絞って歌いなさいなんてことはない。
サロンでの響きを出せるホールは日本でオペラシティあたりかな、
その中でも試行錯誤してお客さんにどう聞こえるか考えたことはあなたにとってもプラスになった。
まろやかというか柔軟や柔和とかあなたの声の中にそれらが出てきたときにいざという時にはパワーも持っているそういう声であってほしい。
そうであると思う。

(ここまでが前置き約15分、この後、やっとマスター進級になったことをきくことになる

その後も、今後の声作りとアンサンブル法を学んでいくことについての会話が10分ほど続き…)

来年度は前期、他の時間はもち声のことを考える時間にあてなさい
自分の声作り、与えられた課題にめり込みなさいと言われました。

無事、マスター進級しましたので。。
もう1年研究生として専念します。

今年度はスポンジのように吸い込み
粘土のように自由自在に表現し
シャボン玉のように軽々と飛んでパチンとはじけてキラキラする…

そんな自分に出会える気がします。

2011/03/01 02:33 | uika | No Comments