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猛反対を恐れず書きましょう。
夏は、終わりました。
フリーダイバーはみんな海が大好き。当然夏も大好きです。なので
「冬以外は、全部夏!」
「季節には”夏”と”それ以外”がある。」
と豪語する人々も珍しくありません。
でも、正真正銘の日本の夏は実はとても短いのです!
8月2週目頃から既に夏はもうエンディングに向けて加速して行きます。
ある日ふとした瞬間に感じる「秋の気配」。それは日に日に勢力を増し、
そして8月後半のある日、「秋」と「夏」はこっそりと、完全に入れ替わります。
そしてどんなに日差しが強くてもそれはもはや夏ではなく
「まるで夏みたいな日」となるのです。
さて、ストイックなフリーダイバーの「夏」はというと。
毎週海に通ってはロープを見てひたすらまっすぐ潜り、
深度や潜行時間、耳抜きや横隔膜の柔軟性の事を考えています。
見つめるのは海ではなくあくまで「自分」という内向きなもの。
周り中に溢れる「夏」という贅沢なものに鈍感になりがちなので、
うかうかしているとロープしか見ていないうちに「夏みたいな秋」になっていた、
などという 事になりかねません。
これはいけません。というわけで、私は正しくサボって、「正しい夏」を掴みに・・^^;;
真夏というのは不思議です。
まっただ中にいるとそれは特別なものではなく、永遠にあるもののような気がします。
そして終ってしまって初めて「ああ、真夏は一瞬だったなあ」と気がつくのです。
「若さ」ってやつにも似てますね..^^;
でも身体が記憶した本物の夏のエッセンスはちょっとやそっとでは消えません。
たっぷり日差しを浴びて、真っ黒な顔で笑い合った記憶。
「正しい夏」の記憶は、細胞の一部になります。
自分の一部になった夏は、終わることがありません。一瞬で永遠の夏。
それは、季節が変わっても人をあたため、強くするものに違いないと思います。
さて、正しい夏の後には、正しい秋がやって来ます。
フリーダイビング的には海のシーズンは実はこれから。
海も気持ちも落ち着き、トレーニングも本格化する季節です。
なお、正真正銘の日本の夏はもう終わりましたが、ここから先は本人次第。
「エンドレス・サマー」を楽しみたい方、ご自由にどうぞ!
photo @ manazuru, mikura-jima, hayama