« エンドレス・サマー | Home | 「源氏研究者」(見習い中)が悩んでいること »
2013/08/31
こんばんは、酒井孝祥です。
今昔舞踊劇の特徴の一つとして、とにかく早替えが多く、役者陣が次から次へと、色々な役柄で色々な格好をして出てくるというものがあります。
オムニバス形式の作品の中で、ある一つの作品のラストまで舞台上に残って、一番最後にハケていった役者が、次の作品のド頭で、全く別の役で登場することも珍しくありません。
どうやって着替えたの…?と思うくらいの早替えが当たり前の様に行われることがも公演のウリかもしれません。
今度の公演で、自分の衣装パターンを数えてみたら、ざっと7種類ありました。
上に羽織っているものを交換するだけだったり、中にはお面を交換するだけの様な簡単なものもありますが、ガッツリ紋付袴姿に着替えて登場する場面もあります。
過去、本番中に舞台上で袴が脱げたなんていう人もいるくらいですから、どんなに慌ただしくても、きちんと着なければ、恥をかいてしまいます。
毎回公演の度に思うのですが、俳優には、発声方法や身体能力、感情表現などはもちろんのこと、いかに美しく素早く衣装を着るかということも、重要な能力の一つとして、必要になるかと思います。
そして、自分自身が着替えるのはもちろん、他人をスムーズに着替えさせることも大切です。
特に着物の場合は、自分で着るより人に着せてもらった方が綺麗になりますし。
役者がどんなに良い芝居をしても、衣装が乱れていたらそれだけで台無しです。
しかし、次から次へと、見事に衣装を着こなして登場すれば、早替えそのものが、立派な演出となります。
2013/08/31 11:44 | sakai | No Comments