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ジャンクステージがイベントを開催するということで、急遽出演者として出向いたときの話。
1日目の第1回に出演していた。
場所の雰囲気を知らなかったため、曲目や登場の仕方などは、会場入りして数分の打ち合わせで決めさせてもらった。
トークでも話したのだが
声楽家がバーで歌うというのは結構工夫しなければうまくいかない。
バーでよく連想されるミュージシャンといえば、シャンソン、ボサノバやジャズ、ギター、ピアノ、キーボードなどのマイクありの弾き語りである。
そして、私のような若手のペーペーが披露するものといえばレパートリーも限られてくる。
自分が開催するバーリサイタルならともかく、クラシックに馴染みのない方々にコテコテなオペラなどを歌ったとして全員が全員楽しく聴いていただけるとは思えなかったのだ。
まず、伴奏の有無。
大抵クラシックというのはオケ、もしくはピアノが伴奏としてある。もちろんアカペラでいけるんじゃ?という考えもあるが、伴奏というのは空気をつくって下さるし、色を変えるし何より想像させる。
天井の高い施設のロビーで演奏しないかという依頼があったとき、ピアノもキーボードもなく、声だけのアンサンブルや、ヴァイオリニストとデュオをしたり…と演奏した。
しかし、できることや披露する内容の幅が狭すぎ苦労したのだった。
また、全20席のバーで単独コンサートを行うことになったとき、ピアニストと私2人で行ってもよかったのだが
オペラというものが、伴奏にのせてただ曲を歌うものだと思われたくはなかったので、仲間の男性を呼び、オペラのワンシーンをアンサンブルするプログラムを組み込んだ。
今回のCLUBの会場はカウンターとくつろげるソファ席。いらっしゃるお客様は当然私が何をしにきたのかも知らず、強制的に歌を聴かせるという状況。
声楽てなに?という方もいるのは承知の上。
そんな方に快く聴いていただくには耳馴染みのある曲がいい。歌謡曲やミュージカル曲をポップスではなく声楽で歌うことで、少しでも声楽というものを知ってもらえるのではと思う。
一つトークの内容を訂正するのであれば。
私は「声楽家はカラオケがすきではない」と軽く言ったが
男性の声楽家はカラオケが大好きな人多い。最近、カラオケいこーぜ!と誘われ頑なに断った。
おそらく私のまわりの若手女性声楽家に苦手な人が多いのだ。