稽古中、キャストで欠席者が出た場合、タブルキャストの片方が、もしくは演出助手、そのシーンに登場していない役のキャストが台本や楽譜をもって代役をつとめたりする。
同じ時期に、複数の作品に関わり稽古日程になることは多々ありすべての稽古に参加できなくなる。
以前、『代役をつとめるときこそ、チャンスだ!』と養成所で講師が言っていたのだが、いかに人の演技や演出の意図をみているか…
引き出しをもっているかを見てもらえる絶好のチャンスだと
先日、出演した舞台ではたくさん代役をやらせていただき、自分にはキャスティングされないであろう役が…実は奥深いなど
視点を変えて考え直す機会になったのだ。
どの稽古を優先するかは、キャストそれぞれ違うのだが、ある方がこんな意見をつぶやいていた。
そのほんの一部抜粋
『多くのオペラ歌手を名乗る方々は自分が良く歌えれば良いと思っているように私は感じますが、オペラはアリアだけでは無いので稽古の回数を重ねてより良いものを作り上げるものだと思っています。
稽古に出席できる回数が少ない方でも数少ない稽古を有意義にするために自分である程度作り上げてきてどうにか形にしたりする方も居ます。ただ、そのために他の人の稽古時間を潰してしまっていることを頭に入れておいていただけるとより良い関係になるかと思います。』
稽古は、全体構造を構成し直す時間でもあるため、毎回稽古に参加する者からすると…
確かに、そういった方の時間を潰すことになるのだな…と
ほんの少し前まで、本番でできればいい!と信じていた人間なので…
稽古中での思いやりのある舞台人でありたい私は、かなり改心した。
稽古に出られないなら、最初からその役を演じるのは考えなおすべきなのではと。
舞台人の最低限のマナーとして、お客様と共演者に迷惑をかけない!という心掛けを常にもちたい。