« | Home | »

2013/04/04

今回は、ネイルと爪の健康についてお話しようと思います。

雑誌などでたまに、「爪に優しいジェルネイル」というような謳い文句を見かけませんか?
私もよく質問を受けます。
「ジェルネイルは爪を傷めないって聞いたんですけど」のように。
ネイル商材でも安全安心をアピールする文字が目立つようになりました。
国産であること、化粧品認可を受けていること、などです。

そういったジェルは、本当に爪に「優しい」のでしょうか?

この答えは、何を前提にしているかによります。

お客様はネイリストではありませんから、当然普通の感覚で連想していると思います。
「優しい」イコール健康もしくはノンダメージです。

まずこの前提であれば、先の質問に対する答えは
残念ながら「ノー」です。

ジェルネイルももちろん、マニキュアもそうですが、爪の健康に対してはネガティブな物が原材料です。
あくまでお洒落のために必要な物です。
長くし続けていれば、爪は徐々に傷んでいきます。
持ちをよくするための前処理があり、取るときの後処理がありますが、
これらも決して爪に対して良い物事ではありません。
少し極端かもしれませんが、健康な爪を保ちたければ、正しいお手入れのみに限ります。
髪の毛と一緒だと考えてもらえればわかりやすいかもしれないですね。
カラーリングやパーマは決して健康のためではありません。
髪のダメージを考えたら、「何もせずお手入れだけを」ということになるでしょう。
それと同じです。

では、なぜ「優しい」という言葉が生まれるのか。
これはネイリストまたはネイルに詳しい方目線ということになります。

ジェルネイルは爪の上に密着させて長く楽しむ人工爪です。
ジェルネイル(厳密にはソークオフジェル)の登場までは、人工爪といえばアクリルネイルでした。
ジェルより硬く強度に優れるものです。
しなる爪に対しては相反するアクリルを、爪に様々な処理を施すことで持ちを良くする必要があります。
この様々な処理が爪を非常に傷めてしまう原因の一つでした。
アクリルネイルは魅力的だけど、長く続けると爪が痛む…。
このジレンマがつきものです。

対して、ジェルネイルはアクリルより柔らかいものなので、
爪のしなりに沿い、最小限の前処理のみでも優れた密着を可能にしました。
密着度が高いので、付け替えの頻度も減ります。
痛める原因を繰り返すサイクルが少なくなる、ということです。
結果、人工爪としては爪のへのダメージが少ないので
「優しい」という言葉が生まれたのだと思います。
もちろん、国内で品質管理が行き届き、人体への塗布を認める化粧品の認可も「優しい」に作用します。

これらの前提であれば、先の答えは「イエス」になります。

お客様が何をもってしてその質問をされているのか、
誤解のないようにお答えするのもプロネイリストの役目ですし、
そのためには正しい知識や情報が必要とされるのです。

爪のダメージがゼロではないネイルのお洒落ですが、
正しい施術のもとでは
最小限のダメージで済み、長く楽しめことが可能です。

こうして上手に付き合っていくことも大切だと考えています。

2013/04/04 09:49 | makiko | No Comments