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2013/01/06

こんばんは、酒井孝祥です。

酒井にとって、これまでで一番良かった司会だと思うのはどの披露宴かと問われれば、この先どんなに司会経験を積んだとしても、それは、初めて司会の仕事を承った披露宴と答えるでしょう。

初めてのときは、それはそれは凄まじいプレッシャーでした。
それまで、サービスの仕事で披露宴の現場は大量に経験してきましたが、サービスの場合、自分一人が何かちょっとミスをしたとしても、他にフォローしてくれる人がいるものの、司会の場合、司会を出来るのはその披露宴で一人しかいないのです。
司会の良し悪しが披露宴の良し悪しを決めるとさえ言われます。
新郎新婦お二人が、何百万というお金を使って、その日を人生最良の日にしようとしていることに対し、重大な責任を負うことになるのです。

だからこそ、必死になりました。
幸い、本番を迎えるまでに時間的な余裕があったので、お二人からのプロフィールシートや打ち合わせの内容をもとに、実戦用の原稿を作り、それもあらゆる場合を想定して、何パターンも作り、嫌になるくらい反復練習しました。
今でも、そのときの主賓挨拶の人などの肩書きやお名前をそらで言えそうなくらいです。

単純に考えて、そこまで時間とエネルギーを注ぎ込んで前準備が出来る司会は、一番最初の司会だけです。
技術的には未熟であったとしても、お二人の幸せのために最も一生懸命になれる司会は、一番最初の司会です。
その一生懸命さが伝わるからこそ、技術的な問題を超越して、良い司会だったと思われるのでしょう。

初めての打ち合わせに行くまでは、とにかく自分が未経験であることを悟られないことに必死でした。
今でさえ、男性司会者としては若い方で、見た目は実年齢よりも若く思われることがほとんどです。
こんなに若い人で大丈夫なのか?この人は一体何回司会をやったことがあるのか?
などと不安な気持ちを与えてしまったはお終いです。
打ち合わせのシュミレーションも何度もしました。

結果的に打ち合わせのときには「さすがプロですね!」などと言われ、未経験だったことなど微塵も疑われずに本番をお開きにし、ゲストからも「司会良かったですね」と声をかけられましたし、お二人からも「酒井さんを選んで良かった。」とメールを頂き、感無量でした。

経験を積めば積むほど、技術的には進歩するものの、初めての司会のときには出すことの出来た一生懸命さが、なかなか出なくなります。
初めての司会のときに新郎新婦に喜んでもらったときの気持ちをいつまでも忘れずに、毎回を新鮮な気持ちで挑むことが、僕の司会者としてのモットーです。

これから結婚式を行なう皆様、もし、会場側で選定された司会者やご自身で選ばれた司会者が、若くて経験が乏しそうな人であったとしたら、そのことを不安に思う必要はありません。
経験が浅いからこそ、きっと、良い司会をしてくれると思います。

次回は、「特撮ヒーローの元祖!?」(古典芸能)をテーマにしたコラムをお届けします。

2013/01/06 12:45 | sakai | No Comments