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2012/11/16

本日、野田総理が衆議院を解散し、師走の総選挙となるわけですが、全国数百万人(推定)のLGBT票はどこへ向かうのでしょうか?

少なくとも日本の政治の現状は、LGBTの皆さんが団結して一つの政党を推す状況にはありません。

一つの政党がLGBTの皆さんの支持を一手に集めようとするのなら、普段からLGBTに歩み寄って、その要望や意見を吸い上げる努力をしなければなりません。

しかし、それはLGBT側に政策提言や請願を組織的に行う大きな団体があっての話ですが、それが整備されていません。

従って、政党側にLGBTへの歩み寄りが少ないという批判をぶつけたとしても、その解決策を上手に提案することが難しく、状況が改善されにくいのです。

LGBTの皆さんには、当然にそれぞれの信条があって、政治に関しても支持する政党があるか否かや、どの政党を支持するかは人それぞれです。

そもそも、どの政党が、LGBTに関して、政策上どのようなスタンスにあるのかを知ること自体が難しいと思います。

各政党のHPを検索したり、検索ワードを駆使して知ろうとしても、正確な情報はなかなか出てきません。

このこと自体が、日本におけるLGBTの政治上の存在感を示しているわけです。

LGBTに関する様々な法整備の問題は、普段からこのレインボーノートに記してきましたが、例えば同性婚の件に関して、政党として賛成なのか否なのかを現時点ではっきりと知るのは困難です。その前提としての議論の場を設ける意思があるかどうかを知ることも困難でしょう。

結局のところ、LGBTに対して、その存在を認め、法整備に関して議論の場を設けるようなアクションを起こす政党かどうかは、雰囲気で見極めるしかないのです。

その雰囲気とは、政党の中にLGBTフレンドリーな政治家がいるか否かでしょう。

でも、誰がLGBTフレンドリーな政治家であるのかを知ること自体も困難な状況です。

それから、LGBTであるからといって、LGBTフレンドリーな政治家や政党に投票するとは限りません。LGBT云々よりも大切だとする選択観点をお持ちのLGBT当事者も多くいらっしゃるでしょう。

しかし、今回の総選挙では、どうか、各政党や選挙区の候補者が、LGBTに対してどのようなスタンスを取っているのか(取るであろうか)をよく見極めて(予想して)、投票行動に生かして頂きたいと思います。

また、LGBTメディアは、そうした材料になる正確な情報を是非発信してもらいたいと思います。

そして、どうか投票に行って頂きたい。期日前投票という便利な手段もあります。自分の意思で一票を投じれば、その選挙で選ばれた人たちを任期中によくウォッチングするきっかけにもなります。それは、次の選挙の際にどういう投票行動をするかの明確な指針にもなるわけで、政治への関心が自然と続くことになるでしょう。

LGBTという大票田が一つにまとまるのは、まだまだ遠い先の話であるような気がしますが、その時への準備のためにも、政治への関心を高めていかなければなりません。

2012/11/16 12:51 | nakahashi | No Comments