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2012/09/28

いじめは誰のせいでもなく、社会全体の、人類の問題だと思います。
戦争なんか大人の最悪のいじめですね。でも地球の歴史には戦争が満載・てんこ盛りだし、今も世界のどこかで戦争が起こっている。いじめや戦争は悪いし、ダメに決まっています。

しかし、なぜこうも起こるのでしょうか?それは人間の脳の仕組みにあるとわたしは思っています。人間の脳の主役をなす認知脳は、人を評価したり、比較したり、優劣をつけたり、を好み、やり続けます。このような認知脳による機能こそが、人間という社会にいじめや戦争を起こさせるのだと思います。
動物にはいじめや戦争はありません。あっても種の保存のための争いだけで、その目的は生命維持です。人間だけが強く持つこの認知脳のおかげで文明は発達してきたのですが、一方で人間にだけいじめや戦争が起きるようにもなってしまったのです。「いじめやめますか」は、すなわち「人間やめますか」って話にもなるくらいの必然悪です。
つまり、人間である以上、いじめは起こる可能性があるのです。それはいじめや戦争を容認していることとは違います。いじめがいいわけない。ただいけない、ただやめようと言っているだけでは、人間にそれを起こす仕組みがある以上なくならないといいたいのです。

しかし、人間にはもう1つ動物と違って素晴らしい脳の仕組みがあります。それは心をマネージメントするライフスキルという脳です。心の状態に機嫌のよさや余裕など揺らがず・囚われずのフローという心の状態を生み出してくれる脳です。いじめられる人も、おそらくノンフローでしょうが、いじめている人もノンフローなのだと思います。どちらも認知の世界の中で、認められてないとか、評価されてないとか、自分の存在価値を与えられてないとか、比較されているとか、劣のレッテルを貼られているとかの状況で心は機嫌も悪く余裕のないノンフローな状態なのだと思います。
とくに、人は自分の自由を謳歌したい生き物です。感情や考えをわかってもらって自由を感じます。なぜなら感情や考えは自由だからです。ところが、認知の世界の中で生きていると、わかってもらえない状態がいじめる人にもいじめられる人にも続き、みなノンフローになっているのだと思います。へたをすると子供も大人もノンフロー状態なのかもしれません。

ノンフロー状態は人の愛や優しさを阻害します。ノンフロー状態で人は愛することや優しくすることができにくいのです。いじめにもいろいろ原因があって、一言では言えないと思いますが、みんながフローだともう少しいじめも減るのではないかとわたしは思います。そのためには、みながライフスキル脳をもっと磨いてその脳が機能している人生を歩む必要があると思います。ライフスキル脳とは、自分の心の状態をフローに導くために、今に生きると考える、好きを大事に考える、感情に気づき表現する、ありがたいと考える、一生懸命を楽しむと考える、言葉を選択する、などまず自分の心をフローにしていくための脳の仕組みです。

1人1人がまず自分の機嫌を自分でとり、フローになれれば、社会はもっとよくなるように思います。そうすれば、余裕が生まれ、1人1人がわかってあげたり、わかってもらうコミュニケーションのある社会に近づくからです。社会にはその脳を育てる仕組みや環境が今欠落してしまっているのではないでしょうか?今一度、ライフスキル脳が磨かれる社会を創っていくことを心から願います。

2012/09/28 10:36 | tsuji | No Comments