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前回では、私が自宅サロンを開くにあたりの経緯をお話しました。
今回はもっと具体的に、自宅サロンを開くための準備や要点などをまとめてみたいと思います。
まずは何より、サロンにするお部屋の用意です。
我が家では2階の1室をまるまる使用していなかったのでそこに決めました。
クローゼットの中には、洋服などがあるものの目に見える場所にいっさい生活用品もない部屋です。
出入り口は廊下にちゃんとありますが、隣の部屋とは扉で繋がってはいるのでしっかり閉めてソファを置くことでサロン中には独立したスペースを保つことが可能です。
お客さんの動線と自分の作業動線が混乱しないよう、テーブルの配置を決めます。
実際に配置してみて、双方の立場を想定して何度か位置の調整もしました。
身内など気の置けない第三者の意見も積極的に取り入れるように心がけました。
必要な物をリストアップしたら、いよいよ部屋作りです。
サロンの雰囲気をイメージして物を揃えていきます。
フローリングなので、カーペットを敷き作業スペースを分けました。
目に見える区切りの意味と、材料類を落としたりした際のためです。
カーペットやメインの作業テーブルはイメージの中心になりますので、色柄選びは慎重に。
ホームセンターや通販をチェックし、サイズを確認しながら選ぶ作業は楽しくもありなかなか思うとおりにいかない面倒な部分でもあります。
予算とも相談ですが、あまり安っぽいものでももちろん良くなく、かといって部屋に似合わない豪華な雰囲気も落ち着かないので納得のいく物を探すのは想像以上に大変かもしれません。
私の場合は、「清潔感があり明るくリラックスできる」というテーマがあったのでなるべく明るくシンプルで飽きのこないデザインを求めました。
自分の好みや主張よりも、来ていただく不特定多数のお客さんを選ばない無難な雰囲気が大切だと思ったからです。
「自宅サロン」の枠を良くも悪くも超えないようにしました。
アイボリーの壁紙とフローリングの雰囲気をいかし、グリーンやイエローといった優しく明るい色を選び時計やキャビネットもそれに合うもので揃えました。
大切な作業テーブルは、実際にお客さんが手を出した時の位置、必要な材料道具類を置いたスペースを踏まえサイズを確認しました。
椅子は、回転するタイプで立ち座りの動作をスムースにするように。
荷物を置いたりお会計やカウンセリングに使えるよう、またアクセントになるように二人がけサイズのゆったりしたソファを入り口近くに配置。
フットサービス用のリクライニングチェアは安定感のあるしっかりした物で、お客さんの姿勢に不安定さが出ないことを優先させました。
BGMは不可欠ですが、ラジカセ丸見えは避けたかったので主人の協力で小さなスピーカーを死角になる位置に設置しました。
エアコンや新たに用意したネイル商材なども含め、諸費用は50万円かからなかったと思います。
光熱費も家賃もないので、初期準備以外にかかる経費は消耗品類など最小限に抑えられるのも自宅サロンの魅力です。
それから、サロンスペース以外にも大切なポイントがあります。
自宅ではありますが、お客さんをお迎えするわけですから生活感を感じさせないことが重要です。
玄関を入って階段を上がりサロンルームまでは、掃除はもちろん、私物をつい置いたままにしないよう気をつけています。
お客さんまが使用するであろう2階のトイレ・洗面についてもそれは同様です。
臭いにも注意を払い、アロマを焚くなどして生活臭には極力の注意を払います。
メニュー設定は慎重に行なうべきです。
自分の技術レベル、地域性、ターゲットになるであろう客層などを基本にプラス利益が出るよう決定していきます。
価格は下げることは簡単に出来ても、上げることは難しいので、当初の集客目当ての低価格には気をつけるべきと考えます。
他サロンなどを参考にしましょう。
公的に申告申請が必要かどうかはよく調べておきましょう。収入や経営形態によって異なりますので専門家に相談してみるのも安心です。
私の場合は、本当に自宅の一室をサロンにした典型的な「自宅サロン」です。
ネイリスト仲間にも自宅サロンをオープンしている方もたくさんいますが、その形はさまざまで中には本格的にサロン仕様に設計し、路面店と変わりないレベルを実現させている方もいます。
フリーとして自宅サロンはなかなかのメリットがある形ですが、工夫することでネイリストにもお客さんにも程よい距離を保つことが成功に繋がるのではと考えています。