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2日間ある全国の水族館飼育員の集結会議。2日目の頭からワタクシの発表が始まる。
ワクワクドキドキして、会場へ行くとやっぱり当然、昨日と同じように水族館の人たちがいっぱいいた。
「へ?全国たわし職人研究会じゃないの?」
と言って、間違えてネジリハチマキで会場に来ている、たわしを作る人というのは一人もいなかった。
昨日の夜、一人で誕生日を祝いながら自主練をしたので、準備および対策は万全である!よっしゃ、やったるけん!
ボクの発表内容は、昨日までの生物科学的研究内容とは違い、水族館の解説パネルについてなので、皆様の発表とはジャンルが違い「?」と思われたかもしれないが、しかし逆にそれを狙って「???!!」となるのを楽しもう、と思っていた。
・飼育レベルというのは進歩しているが、その進歩に比べて、それを伝えるお客さんに対する解説パネルのレベルは低く、進化の努力が足りない。
・なぜか?
・ウチの水族館でそれを打開するべく行われた一例とお客さんの顕著な食いつきの変化・効果
などを10枚のスライドで紹介発表した。
前列に座っている、アインシュタインのようなオヤッサンや、フビライ・ハンのようないでたちのオジィ、イワシの一夜干しのような体型と顔をしたオヤジなどのオエライサン軍団から、爆弾砲撃のようなキツイ突っ込み質問が来るかと思いきや、おじさんたちは静かに前を見ており、ときおり隣同士でコチョコチョと小さく話をするだけで、攻撃はなされなかった。そこ!私語はつつしみなさい!!、、、とココロのなかで。。。
フビライ・ハンって何をやった人だったっけ。
質問は1つだけ受けて、時間の関係もあって終わってしまった。勝者・コバヤシ。●水族館重役 - ○コバーシ (決まり手:上手出し投げ) いや、別になにか勝負をしていたわけではない。
そのあと、デカイ魚の輸送とか3題発表があって、午前中に会議が無事終了。面白いのが、終了したときや、会議の休憩の時は、「みなさんたいへんお疲れ様でした」とか言い、途中の話では「みなさんお疲れで大変でしょうが、お聞きください」とか、どーも話しのフシブシで「大変だけど、疲れるけど、がんばろーね」的はげまし言葉がやたら多かった。なんだ、みんなガマンして疲れて会議に参加しておるのか?じゃ、やめればいいのに。
昼飯を食って、会議の場となった下関にある水族館へ移動して、最後はみんなで「施設見学」。
下関「海響館(かいきょうかん)」という水族館だ。立派だ。負けた。 ○海響館 – ●竹島水族館 (決まり手:四の字固め)。
「ふく」の有名な土地なので、水槽にはフグの仲間がわんさか展示されていた。初めてみる外国のフグと目が合い「Oh!Hello~!」とか言った。フグの展示では日本一だ。
最近出来た「ペンギン村」というペンギン展示コーナーが特筆すべき水槽で、お客さんは非常にトキメイテいた。実は、ある動物福祉に関する選考大会で、この「ぺんぎん村」は大賞に輝いている。そして、この水槽さえできなければ我が水族館の応募作品が大賞になっていたのだ!コノヤロ的水槽だったが、いや、実際見てみると「うん、そーだよね、負けたよ」という気持ちになった。かけているお金の額もケタ違いだ。ペンギン村には数億円の建設費をつぎ込んだ壮大なスーパー水槽なのだ。ウチが応募した「アサリの吊るくしエサヤリ」というものは費用総額3000円だ。
海響館は非常に大きくて立派な施設だった。初めのエントランスにウチの水族館が入るのではないか?という規模。下関市と蒲郡市の違いか。頑張ろう蒲郡。頑張らないなら下関海響館とM&Aしよう。
アシカとイルカの共演という変わったショーもあった。アシカがイルカにエサを与えたり、一緒にジャンプしたりしていた。しかし、施設見学と称して全国の水族館の人がドドド!っと押し寄せてきてショーを見ているので、ショーのお姉さんは小学校の授業参観の3000倍くらいのプレッシャーで、ものすごくやりづらそうだった。
お時間ある方、お近くに行かれる方は、ぜひお立ち寄りください。楽しい水族館です!
施設見学を終えて、のぞみで帰る。のぞみの車内ではゴルゴ13を読み、時々寝た。発表も無事終わり、ご褒美にリッチに車内販売のアイスクリームでも食おう!と思ったのだけれど、こーいう時に限って車内販売のオネーサンは、どれだけ待っても現われないのだなぁ。
おしまい。
・凄く好きで、尊敬していた千石正一氏がお亡くなりになられた。テレビを通じて生き物と人の架け橋となり活躍されていた。ご冥福をお祈りいたします。