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2012/01/25

独立しようと悩んでいたときに、患者さんを診たいわけではないので開業するでもなし、経営して儲けたいわけでもないので起業したいわけでもなく悩んでいました。

そんな時にパッチアダムスの映画を観たのです。ロビンウイリアムスが主演しているのですが、実在する人物のノンフィクション映画です。赤いボールを鼻に付けてたくさんの人たちを笑わすドクターの話です。人は見えないQOLで生きているという強いメッセージのある映画でした。

人は見えるものや数値化できるものばかりに囚われているけれど、本当に大事なのはその人がどんな気持ちで生きているのかということなのだと!QOL(クォリティーオブライフ)という言葉がわたしの心を打ちました。医療の世界でもドクターは患者さんのQOLではなく、コレステロールの数字か病気・症状を診ているだけで、患者さんそのものを診てくれるドクターは少ないと・・・。数字はその人のQOLを反映してないし、患者さんの名前すら知らずに病気と対峙しているのだと主張します。人そのもの、つまり心とか感じることに向き合おうという強烈なメッセージをわたしたちに発しているドクターでした。

しかし、アメリカでもそんなのは医者の仕事ではないとバッシングを受けます。医者は権威の存在で、病気を治すために存在しているのだ。QOLは医療じゃないし、笑いなどもっての他である。患者は友達だというパッチアダムスの主張にも、そんなのは医者じゃないと全否定されていきます。

しかし、そんな社会の中、QOLの大切さを主張し続けるパッチアダムス。次第に彼の理解者が世の中に増えていくのです。今ではウエストバージニアに「お元気で病院」という名前のゲズントハイト・インスティテュートを理解者たちとともに設立して活動されています。全世界に賛同者がいらっしゃいます。

わたしの人生のミッションはこれだと気づいたのです。ドクターとして人や社会のQOLをサポートしていくことをテーマに仕事をしていこうと決めました。開業や企業など形式はどうでもいい、QOLのためにできることをしていこうと!とにかくこのテーマで生きていこうと!

パッチアダムスは笑いが大きな手段でQOLをテーマにされています。わたしも笑いを手段に????そうわたしはパッチアダムスにとっての笑いがスポーツなのだともこの時気づきます。だから、スポーツ心理学なんだ、だからスラムダンクなんだ、などいろいろ整理されていくのです。そして独立を最終的に決断させるある人物との出会いが起こります。

2012/01/25 01:56 | tsuji | No Comments