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『リア充の陰謀・第26話』
2009年 ~晩秋~
バイクの免許を取ろうと思って、教習所に通っていた俺は、
シュミレーター教習の際、ある一人の女の子と出会った。
彼女は狭い教室の中で、ひとりぽつんと席に腰掛けて教官が来るのを待っていた。
誰も教室に来なかったので一人で待っているのが不安だったのか、俺と彼女の間には自然と会話が生まれていた。
その後の教習でも、2回ほど彼女とは一緒になる機会があった。
待ち時間には、互いに自然と話すようになっていた。
教習が終わった後、俺はふと彼女に声をかけてみようと思った。
自動車教習と違い、バイクは教習所に通う回数が少ないので
いつまた彼女に会えるかわからない。
チャンスはとても少なかった。
俺は待合室で彼女に声を掛けて一緒に駅まで向かおうと思っていた
いざ教習を終えると俺は一足先に二輪の教習生達が待機している狭い部屋を出て、
普通自動車の教習生達で混雑する待合室へと向かった。
彼女は遅れてその部屋から出てきたが、こちらに気付かずトイレに入っていってしまった。
しかもなかなか出てこない。
そのままずっと待合室で待っていながら彼女に声を掛けると、「彼女を待っていたことがバレバレになる」ので、仕方なく教習所の外に出て、少し離れたところで偶然を装い、その子に声を掛けることにした。
俺は、電柱の陰にひっそりと隠れた。(ストーカーのごとく。というかストーカー??)
しばらくして彼女は出てきた。
着替えていた。
だから時間かかったのか・・・と納得。
そして遠くから彼女の姿を追いかけ、声を掛けようかどうしようか迷っているうちに・・・
結局、彼女の姿を見失った。
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歩くならここでいいよ
さびしさも時々はやり切れないけど
傷つけてしまうことも
傷ついてさらけだすこともないから