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2011/09/15

今回、予定していたネタではなくリアルタイムでの思いをぶちまけてみます。

この時期になると、講師業の難しさを痛感します。

なぜかというと。

半年に一度、日本ネイリスト協会主催の検定試験が行われます。
プロの登竜門である2級と1級、その合格率は平均4割程度。きることもザラです。
半数は落ちてしまうという案外に難しく厳しい試験なのです。
しかも、その難易度は回数を重ねるごとに増すばかり。
飛び級受験も出来ないので、それはそれは気合が入る一大イベントなのです。

その試験の数ヶ月前、私が受け持つスクールでは対策講座が始まるのが常です。
ただいま夏前より始まった講座真っ最中です。

対策講座というからには「受かるため」の講座です。
試験の科目だけに内容が絞られ、実際に協会の試験管でもある我々講師がポイントなどを指導していきます。
最後には模擬試験も用意され本番に備えるわけです。

で、私はその対策講座を1級・2級とも担当させてもらっています。
受験生のレベルも様々、モチベーションも様々です。
しかし「対策講座」と謳い料金もいただくわけですから、結果を求められます。
公には出ませんが内部では合否率を把握しています。
イコール講師の評価、イコールスクールの質、という秤の目安ともいえます。
これはどのスクールでも行われることだと思います。
もちろん、生徒さんの状況把握としてのツールでもあります。

どんなに講師が頑張っても、最終的には生徒さんに委ねられるのが試験です。
私もかつてそうであったように、
受験生の立場にある時はプレッシャーから現実逃避してしまう傾向がどうしてもあります。
実際に放り出してしまうことはしなくても、
「練習しなきゃいけないのはわかってるけど…」のプチ現実逃避です。
(ネイルに限らず人生の所々で顔を出す出来事かもしれませんね)

これ、実際に生徒さんが思う以上に良くないことなんです。

しなきゃいけないときにしない、ということは思う以上に遅れを取るんです。
技術的にも、モチベーション的にも。
そしてこのモチベーションを下げるということが、予想以上に命取りなんです。

このことに気づかず(気づかない振りも)、プチ現実逃避を続けた結果は後悔しか残しません。
「あの時どうしてちゃんとやらなかったんだろう」の、反省ではなく後悔です。

もったいない。すごく勿体無いです。

誰のため?
誰がやるの?
誰が決めたことなの?

答えはもちろん「自分」。

そこには私たち「講師」は出てこないんです。

かたや、しっかり現実と対峙してきた場合は心持が違うものです。
完全を目指す気持ちからの心配や不安は拭えないものの、本番を前にしたら「もうやることはやってきた」と腹をくくることができます。
不完全な要素がないからです。自分の中でベストだからです。
総合的に見ても、こうした生徒さんは大抵結果を出します。
試験に限らずなんでもそうかもしれません。

試験が近づき(この時期、約1ヶ月前です)、対策も終盤に差し掛かると私が毎度感じる思いです。
受験を決めてお金を出して講座を受ける生徒さん皆に受かってもらいたい、そんな思いも切実さを増してきます。

生徒さんをやる気にさせるのも講師の仕事。
それもよーくわかってます。

「やる気にさせる指導術」やコーチング本なども読んでみました。
講師同士でガイドラインを決めてみたりもしています。
上司にあたるトップネイリストの先生に相談してもみました。
自分の講師としての評価と結果、それももちろん気にはなるけど、
そんなことより不完全燃焼気味のみんなが心配だし悔しいんです。

でも、十人十色、本当に生徒さんはそれぞれです。
それぞれ、受験に対しては真摯な気持ちを持っていると思うのに。。。

私も受験に失敗した経験を持っています。
多くの先生がそうでしょう。
今、手際よく施術をしているネイリストだって、その技術を認められず悔しい思いをした経験を経ています。

向き不向きの一言で終わらせるべきなのか、と悩むときもあります。
なんで練習してこないの!と怒鳴りたくなるときもあります。
家まで無理やり付いて帰って一緒に練習したい!と本気で思うときもあります。

でも、みんなそれぞれに一生懸命なんだろうな。。。。
そんな思いで言葉を飲み込みます。

後悔だけはしないで欲しい。
頑張れば出来るんだから、指導していて確信しているんだから頑張ってみて欲しい。
今の頑張り以上に、頑張れる自分に気づいて欲しい。
人は超本気になったとき、乗り越えられないことなんてないんだよ。
たとえ結果が予想と違っても、超本気だったら後悔はしないものだよ。ちょっと落ち込んで反省してまた頑張れる。
人生って、みんなが思うほどずっと時間が続くわけじゃないんだよ。
少しは年長で経験もしてきた私が言うから、これは本当。

通じてるかな?
ウザイって思われてるかな?
わたしの努力を先生はちっともわかってくれないって思ってるかな?

しばらくは、こんな鬱屈した気持ちが続く季節到来です。
私も、頑張れ!!

2011/09/15 12:40 | makiko | No Comments