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こんにちは!
昨日 9月11日,Junk stage第三回公演に行って参りました!
ジャンクステージに参加し始めた時はロンドンにいたので,
メンバーのお二人以外
どなたにもお会いしたことが無かったのですが(汗)
今回いろいろな方に 生でお会いすることができて
とっても嬉しかったです…
ご来場いただいた方にお配りしていた、うちわ/プログラム。
描かせて頂いたジャン子が!!!
これを皆さんが持っていらっしゃるのを見て
何だか嬉しくなってしまいました 笑
公演 とても楽しかったです…
歌あり踊りありジャグリングありジャズ演奏あり
こんなたくさんのパフォーマンスが一度に見れてしまう場なんて
ほんとうに なかなか無いだろうなあと思いました。
皆さんの『これが好き!』が集まった場でした。
うちわのジャン子と,小道具の絵…
参加させて頂くことができて 嬉しかったです!!
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さて,今回のコラムは ロンドンと東京の街の色くらべ第二回。
第1回目では,タクシーやバス,ゴミ箱など
公共の物体で色比べをしました。
第二回目は,その公共物がどんな風に
「街の色彩」 という全体に働いているのかを
建物の色などにも注目しながら見てみようと思います。
「街の色彩」という全体
と言っても わかりにくいですね…
まず イメージで見比べてみましょう。
壁の色,建物の高さ,看板の色,看板の位置などに注目してみてください。
写真①
上がロンドン キルバーンの住宅エリア、下が東京 御徒町の住宅エリア
写真②
上がロンドン キルバーンのハイストリート(ショッピングエリア)、下が東京 上野の町中
建物の構造,高さ,看板の付き方など
色合いだけの違い以上の もっと根本的な,街の構造の違いがあることに気づきます。
ロンドンは建物,また看板の設置の高さや,外壁の色が濃い色でそろっていて
全体的に 濃く強い色の横ストライプのような色の配置になっています。
反対に東京の町並みでは,建物の高さがそれぞれ、おだやかなトーンですが外壁の色もバラバラです。
また,建物の構造上 立て看板がたくさんあり,派手な色が街並の上の方にも見られます。
いわば 下部から最上部まで色の飛び散った,淡く明るい色のモザイクのような色の配置です。
この場では 長くなってしまうのであまり触れませんが,
ロンドンでは行政区ごとに
建物の高さ,外装のリフォーム可能範囲,商店の看板の大きさ,設置場所などが
こと細かく規制されていて,
街並みを統一,保存する意識がとても強いのです。
色に注目して街を見よう,という試み。
でも実際には, 配色だけが全てではありません。
どんな色が,どういった配置で使われているのか
それは建物の高さ形や,看板の色 その大きさと配置など
全体の構図を大きく捉えて 考える必要もあるようです。
最後におまけで,東京都ロンドンの地下鉄の色比べをしてみましょう!
①ロンドンの地下鉄 全9線のインテリアの配色
※データは2009年のもの,調査にはパントンカラーチャートを使用
②東京の地下鉄 12路線分のインテリアの配色
③ 左/ロンドン 右/東京
地下鉄インテリアの配色をまとめ,モザイク上に配置したもの
大分 雰囲気の違う色を使っていることがわかります。
ここでも,暗い,深い色合いのロンドンと,
明るい 軽い色合いの東京 という特徴が見えてきます。
ロンドンの地下鉄は,ポールの色など,日本ではステンレスの銀色のところに
黄色や赤の原色が塗ってあったりするので それだけで大分印象が違います。
床も 黒に近い濃い色が多いです。
こういった,公共の場で使われる色彩の違い。
これは,そこに住む人々の「色彩嗜好」つまり 色の好みが
地理,文化,などの諸条件によって変わるのだということを示唆しています。
それに街の構造の違いが合わさって,
「街の色風景」が変わってくるんですね。
「色彩嗜好」、色の好みの違いに関しては いろいろな論文や研究がでていますので
それらを読んでみるとおもしろいと思います。
個人的には 佐藤邦夫さんの’風土色と嗜好色―色彩計画の条件と方法’(1986)で論じられている
’色のバイアス’についての考え方が 一番納得がいき,
自分の論文でもそれをベースに考察をしました。
それから 街の色彩については,ジャン−フィリップ ランクロというフランスのカラリストの方の本が
どれも写真付きでとても詳しく考察されています。
彼はご夫人といろいろな国,地域の色彩を比較していて,とてもおもしろい研究をしています。
他にもアジア内での色彩嗜好の違いの研究など,興味深いものがたくさんありましたが
また 次の機会にいろいろ書いていきたいと思います。
また長くなってしまいました ごめんなさい!
それでは,また来週。
(今回の街の色彩についてのコラムは,わたしの卒業論文からの抜粋です。
かなり無理をして二回にした関係で 大分説明の足りないところがあり,恐縮です…
ご意見 ご質問などありましたら ご連絡ください!
chihiro.s@hb.tp1.jp)