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2011/08/15

最近の大きな出来事で言えばまさに「なでしこJAPANの世界一」。これはまさにいい心の状態でパフォーマンスが発揮できた、私のことばで言うとフローだったと思います。

いろんな場面で気づくことがあるかと思いますが、簡単な例で言うと最後のPKのシーンでの日本の雰囲気です。佐々木監督をはじめ、みんなが笑顔で、楽しそうでした。まさにこういう雰囲気がフローです。楽しそうだけどふざけている訳ではなく、“何をするか”がきちんと脳で明確です。上手く認知の脳が働きつつ、楽しいという心の状態、すなわち“揺らがず・とらわれず”(フロー)な感覚を、主に表情というツールを使いながらつくっていました。
自然につくり出したと思うのですが、自然につくり出せるくらい、普段から表情を大事にすることの価値をみんなが体感していたと思うし、楽しいということは決してふざけている時のことだけではなく、自分たちのパフォーマンスを最大に出していく“フロー”、になることを日ごろから大事にしていたのではないかと思います。

最後のシーンになった時に佐々木監督が突然「楽しもうぜ!」と言ったところで出来ないだろうし、選手も「何のことだろう?」と思ってしまうでしょう。しかし普段からそういうことの重要性をわかっていることが、あの場面でも行われた、すなわち心をまず大事にするということ(サッカーの長谷部選手も「心を整える」という本も出していますが、)が象徴されたシーンだと思います。
一方、日本の心エントリーな雰囲気に比べて、アメリカは世界ランキング1位・今まで日本に負けたことがない・勝てる試合で2回も追いつかれている・絶対負けることができないなど、結果エントリーになってしまっており、揺らぎ・とらわれている印象を受けました。その状態だと最高のPKをすることも出来ないし、キーパーも抑えなければ・選手たちも入れなければ、という結果エントリーの思考が揺らぎととらわれを生み、ノンフロー状態で結果を出せなかったのではないでしょうか。

日頃からライフスキルという脳の使い方を磨くことによって、ああいう状況を創りだせるということをイメージできることは、すごく象徴的なシーンだったと思います。

その他、なでしこJAPANからわかるライフスキルは、“好きを大事にする”“今に生きる”“一生懸命を楽しむ”などです。結果を出さなければいけない場面で急にこういった脳の使い方をするのではなく、普段から練習して習慣化していたらこそ、あの場面で発揮されたのではないかと思います。

なでしこJAPANにはなることができませんが、ライフスキルを皆さんも磨けばよいパフォーマンスがあなたにもやってくるでしょう。是非こういう脳の使い方を日ごろから意識していただきたいな、と思います。

2011/08/15 11:21 | tsuji | No Comments