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2010/09/20

2009年の年明け
仕事はじめならぬ、病院はじめは1月6日、放射線科にかかった。
これからどういう治療をしていくのか、また副作用や治療中の注意を受けた。

温存手術を選択するともれなくセットでついてくるこの放射線治療。
胸を失うよりは、と選んだ治療法で、万が一、手術で取りきれずに残ってしまったかもしれない、
というほどの小さな小さながん細胞、それを完全にたたくためのものだ。

治療にかかる時間は、多く見積もっても1回3分程度。
しかも寝て、横になっているだけでいいという。

但し、月〜金曜まで、土日祝日以外の平日は毎日続けて治療を受けなくてはならない。
それを、30回。
つまり約1ヵ月半は毎日病院へ通わなくてはならないということだった。

といっても、寝ているだけだ。
吐き気もないし、頭に照射するわけではないので、もうこれ以上髪が抜けることもない。
治療自体は痛くも痒くもないということを聞き、
毎日だけど仕事と思えば、これは抗がん剤よりもラクだな、というのが最初の印象だった。

その週の金曜、放射線治療をする準備ということで検査を受けに行った。
そしてそこで、早速私はショックを受けることになる。

胸を医師や看護士の前で出すことなど、もうなんとも思わなくなってはいたが、
放射線を毎日、寸分狂わず照射するために、胸に印をつける必要があるという。
それを、マジックで書くのだ。

しかも、簡単に消えてしまってはいけないので、油性マジックを使用する。
二人の技師により、赤・黒の油性マジックで私の上半身はイタズラ書きをされたようになった。
なんともいえない、こう屈辱的と言うか、なぜこんな扱いを受けなければならないのか、
ともかく私は涙をこらえるので必死だった。
病気になっただけなのに。。
自分でなりたくてなったわけではないのに。。

意識しすぎだといわれればそれまでなのだが、
ガンだと分かったそのときから、すべてまず悲観的に物事を考えるようになってしまっていた。
検査技師だって、イタズラ書きするつもりなんて微塵もないし、
それこそ、放射線の照射がズレてしまっては大変だから、そのためにしっかりと書く。
消えかけたらまた更に足して書くだけのことだ。
そんなことは十分に承知しているのだけれど、
年内最後の診察時からホルモン治療が開始され、毎朝服用する薬の副作用のひとつとして、
気持ちの浮き沈みが激しく出てしまっていたこともあり、これは耐え難いものだった。

3分間、寝ているだけ。

これがこんなにつらいとは思わなかった。

・・・次は、毎日の放射線照射〜その後をお伝えします・・・

2010/09/20 11:33 | megumi | No Comments