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2016/06/15

 

僕は野球観戦が好きなのですが、野球の用語でマネーピッチという言葉があります。

 

簡単に言うと、ピッチャーの決め球みたいな意味ですね。空振りが取れる球であったり、自信のある球の事です。

 

キメたい時にその球を投げて打者を打ち取る。打者を打ち取れる球=お金を稼げる球。マネーピッチとはそんなような意味合いの言葉なのでしょう。「俺はこの球でメシ食ってんだ打てるもんなら打ってみろ」みたいに思いながら投げていたりするのかと思うとカッコイイですよね。

 

僕ら声優にも同じような感覚があるのではないかななんて思って、今回のコラムのタイトルにマネーピッチならぬマネーボイスなどと言う聞き慣れない用語をチョイスしてみましたが皆様いかがでしょうか?しっくり来ましたか?来ませんね、わかります!

 

「どうだ!良い声だろ!俺はこの声でメシ食ってんだ!」的に声優は皆、何かしらのマネーボイスを持っているように思います。

 

だからどーしたって話ではありますが、やっぱり自分が自信を持てる声というのは必要だと思います。ソレが無いときっといつまで経ってもこの仕事でお金を稼ぐ事は無理です。

 

自信を持って喋った声と自信が無い声を、同じ声色、同じ芝居で喋ったとしますと、自信がある声の方が断然良い表現になります。

 

自信は説得力みたいなものを生むのでしょう。

 

自分が思いついた声の表現に不安を持つ場合もありますが、不安なままマイクの前に立つ事はできません。おかしな事を言うようですが、自信が無くても自信を持って喋らないといけません。

 

自分のマネーボイスに自信を持つ事が声優には必要なのだと思います。

 

そう… “無理矢理にでも” です。

 

え?「じゃあ、お前にもマネーボイスがあるのか?」ですって!?

 

ああああああありますよおおおお!

 

…たぶん。

 

他人から見たら(聴いたら)大した球じゃないかもしれないですけどねぇ!僕は僕なりに無理矢理自分のマネーボイスに自信を持って投げ込んでいるわけですよ!そりゃ打たれる時も沢山ありますよ!うぇええええん!
ヽ(-@∀@)ノ オチツケ

 

ただ、どんなヘッポコな球でも自信を持って投げ込まないと後悔しますし成長しませんもの。

 

もはや勇気の話かもしれませんね。

 

自分のマネーボイスを投げ込む為の自信は、日々の仕事や生活で少しずつでも確信に近付けて行くような感性を養わないと身につかないと思います。

 

僕は自分に自信を持つ事が苦手なので苦労します。気も弱いですしノーアウト満塁でマウンドに立たされたら弱気の虫が顔を出し、ベストピッチができる自信がありません…

 

…が!

 

勇気はあります!

 

自信の無い勇気は見苦しいかもしれませんが「似たようなもんだろ!」なんて変な切り替えは上手いので自信に似たような勇気で何とか乗り切っているつもりです。

 

なんだかんだと言いましたが、それなりの年数この仕事をしていますのでそれなりの自信はついているようにも思いますがその自信はまだまだ拙いものだと思います。

 

迷走中の僕のマネーボイスはいつ完成するのか。いや!完成なんてものは無いのでしょうが、日ハムの大谷選手のような剛速球を投げられるように頑張ります。
ヽ(-@∀@)ノ ムリ。モノガチガウ

2016/06/15 12:00 | riki | No Comments